アドラー心理学とは?生きやすくなるための思想をご紹介

最終更新日: 2022/06/13 公開日: 2022/06/13
  • 「自分は他人よりもかなり劣っている」
  • 「嫌われるのが怖い...」
  • 「他人にどう思われているか気になってしまう」

このようなお悩みはありませんか?

アドラー心理学はこのような劣等感やコンプレックスさえも受け入れて行動する勇気・幸せになる勇気を手に入れることができるので、幸福度の高い状態で生きる助けとなります。

今回の記事では、アドラー心理学とはなにかを解説しつつ、代表的な理論や思想をわかりやすく解説していきます。

アドラー心理学とは?

引用:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

アドラー心理学とは、心理学の世界三大巨匠とも呼ばれるアルフレッド・アドラー(Alfred Adler)が提唱した思想のことを指します。

■ 目的論
個人の悩みは、過去に起因するのではなく、未来をどうしたいという目的に起因して行動を選択している。

アドラー心理学では、「〜だから、〇〇になる」という原因論ではなく、人間は目的を果たすために生きていて、自分自身でその道を選択していると言います。

例えば、『幼い頃に親から虐待を受けていたから(原因)、会社のみんなとうまく話すことができない(結果)』

など、「過去の原因→結果」ではなく、

アドラーは、『会社に入社して他者と関係を築きたくないため(目的)、幼い頃の虐待された記憶を持ち出している(自身で選択)』

このように「目的を果たすために自分自身でその道を選択している」、これがアドラー心理学の代表的な思想になります。

なぜ人気になったのか?

アドラー心理学は、なぜ人気になったのかをご紹介します。

2013年の書籍「嫌われる勇気」が世界中で大ヒットとなり、日本国内でも200万部を突破しています。単純計算で100人に1人は読まれている書籍になります。

今では、“アドラー”と聞くと耳にしたことがある方が多いですが、従来は3大心理学者(フロイト、ユング)の中では知名度が1番低いと言われていました。

現代は、インターネット・SNSが発達したことにより他者との比較が加速し「自分らしさとは何か?」を疑問に感じる人が増えはじめています。

そのため、アドラー心理学が人気になった理由として、人間とうまく付き合っていく方法、また自分と真っ直ぐ向き合う方法を教えてくれる心理学であるため人気が出た理由として挙げられます。

アドラー心理学は、正式には「個人心理学」という名称があります。

『個人の創造力、自分らしくあることを尊重し、変化し続けていくこと』が大切だと説いています。

アドラー心理学は、人それぞれの幸せを叶えるヒントを教えてくれる

また、もしも専門的なセールス心理学についての情報が欲しい方は、こちらの記事もぜひご覧ください。

アドラー心理学の5つの理論

ここからは、アドラー心理学の5つの理論について解説していきます。

認知論

アドラー心理学の5つの理論1つ目は、「認知論」です。

認知論とは、現実は目の前のものを見ているのではなく、その現実を自ら意味づけて解釈したものを体験している考え方のことを指します。

つまり、事実そのものを体験しているのではなく、事実の“解釈”を体験しているということです。

人生は「起きたことをどのように解釈するか」で大きく体験や現実を変えることができるのです。

認知論(例)|水の入ったコップがある場合

画像のコップを見て、どのように意味付けしますか?

  • 「水が半分も入っている」
  • 「水が半分なくなっている」

と、同じコップ(同じ現実)を見えているにも関わらず人によって解釈の仕方が変わります。

つまり『解釈の仕方で人生(現実)を変えてしまう』ということになります。

自分たちは、現実そのものを体験しているのではなく、物事をどのように意味付けし、その意味づけしたものを体験しているにすぎないのです。

目的論

アドラー心理学の5つの理論2つ目は、「目的論」です。

目的論とは、人間は目的を果たすために、行動をしているという考え方のことを指しています。

アドラーは「自分が置かれている環境は、自分の目的を達成するために自分自身で選択した結果である」と言います。

人間は、自分の目的のために行動を選ぶことができる主体的な考え方ができます。

目的論(例)|子供が寝る前に電気を消すと泣く場合

例えば、子供が寝る前に電気を消すと泣くことがあるとします。

「暗闇が怖い(原因)から泣いている(結果)」と思う方は多いのではないでしょうか?

しかし、アドラーの目的論で解釈してみると次のようになります。

「母親の関心を引くために(目的)、暗闇を使い“怖い”という感情を作り出している」

このように『目的を果たすために行動している』という考え方になります。

解釈の仕方で受け止め方が全く変わります。

全体論

アドラー心理学の5つの理論3つ目は、「全体論」です。

全体論とは、人間は精神、意識や無意識、また肉体すべてにおいて『分割できない存在』という考え方のことを指しています。

実際には、ひとまず「意識」「無意識」「精神」といった、部分的に分割してから人間を考察していく必要があります。

しかし、最も重要になるポイントは幅広く分割して考察したとしても、それで人間のすべてが理解できるわけではないということです。

全体論(例)|メンタルを強くしたい場合

例えば、プレゼンで堂々とパフォーマンスするために「メンタルを強くしたい」と思っている場合、どんな要素に焦点を当てて改善したらいいかを考えます。

ここで「心」だけに焦点を当てて改善したとしても、「心」だけの改善では最高のパフォーマンスをするためには限界があるでしょう。

他に、「技(話すスキル)」を改善するために“勉強”して自信をつけたり、「体(体力)」を改善するために“筋トレをする”といった、さまざまなアプローチ方法があります。

このように、他の要素と複雑に相互作用している“統一体”という考え方をすることを「全体論」と言います。

対人関係論

アドラー心理学の5つの理論4つ目は、「対人関係論」です。

対人関係論とは、社会の中で個人と個人のつながりは必ずあるため、どんな悩みも必ず他者の影が存在するという考え方を指します。

つまり、アドラーは人が生きていくうえで、どんな場面においても「人」と必ず関わっているため、悩みのすべては“対人関係”の悩みであると説きます。

「新しい職場で、いい人間関係を構築していきたい」と思っている人ほど、「相手を観察し、相手のためになにができるのか?」と考える傾向があります。

このように、「自分の悩み」は「他者からの影響(すべての行動に相手役がいる)」を受けているからこそ発生するということです。

対人関係論(例)|自身の内面の問題に見える悩みの場合

例えば、下記のように自身の内面の問題に見える悩みでも、すべては他者から影響を受けていると言います。

  • 孤独感・虚無感が襲ってくる
  • 行動ができない
  • 自分にはなにも価値がない
  • コンプレックスがある
  • 部屋に引きこもりたい気分

自分の性格の問題、自分の脳の回路の問題と“自分自身の問題”と捉えがちな悩みも、他者と比較していることで引き起っている「劣等感」が根底で影響しているという考え方です。

自己決定性

アドラー心理学の5つの理論5つ目は、「自己決定性」です。

自己決定性とは、自分のすべての行動は自分自身で決めることができるという考え方のことを指します。

“対人関係論”で解説したように、すべての悩みに対人関係があろうとも、それによって勝手に人生が決まるということでなく『自ら行動を決定しているし、決定できる!』という個人の独自性、現実の見方に関する理論です。

■ 自己決定性
コントロールできない対人関係の悩みがあっても、「自分を変えたい」と勇気を持って行動すれば「少しずつ悩みから脱却される」といった前向きな人間観です。

アドラー心理学の思想

ここからは、アドラー心理学で用いられている代表的な思想をピックアップしてご紹介していきます。

劣等感

劣等感とは、自分を他人と比べることで「劣っている」と感じることを指します。

アドラー心理学では、『劣等感』を持つことは悪いことではないと肯定しています。

劣等感を抱くということは、理想とする自分を描いているから、その感情が芽生えます。この“劣等感”を利用することで理想の自分に近づくことができるといいます。

例えば、恋愛のパートナーに、「稼ぐ力がない(年収が低い)」という理由で振られた場合、

  • 「僕は、稼げないからダメな人間だ...」
  • 「年収があの人くらいに◯万円あれば振られなかった」

このように落ち込むことがあったとします。

ここで、アドラーが肯定する“劣等感”を力に変えたとするならば、

  • 「もっと効率的に稼ぐためにビジネスを学ぼう」
  • 「年収を上げるためにマーケティングを学ぼう」

能動的な意欲が湧き、自分が心から実現したいと思っている欲求を教えてくれる重要な感覚になります。

課題の分離

課題の分離とは、自分と相手の課題を分離して考える思想のことを指します。

アドラーは、自分の課題を解決するために生きる、そして他人の課題に勝手に介入してはならないと説きます。

例えば、「部下に間違いを注意しなければいけない」シーンがあったとします。

  • 「なんて注意すれば傷つかないか?」
  • 「この言い方では嫌われるのではないか?」
  • 「優しく言いすぎると、また同じミスをするかも」

このように、相手がどう思うかを考えてしまうことはありませんか?

アドラーの“課題の分離”に従う場合、上記はすべて「相手の課題」に該当します。

部下が傷つくかつかないか、嫌うかどうか、同じミスをするかどうか、など相手の課題であるため、自分がコントロールすることはできません。

「自分の課題か?相手の課題か?」と、課題を切り離して考えることで悩みが減り生きやすくなります。

勇気づけ

勇気づけとは、自己課題を乗り越えるためにはエネルギーが必要であるため、そのエネルギーのことを指します。

アドラー心理学では、別名「勇気の心理学」という異名が付けられたほど、『勇気』こそが最も重要なポイントになります。

勇気づけは、困難を乗り越える活力を与えること、またその困難に立ち向かえる精神的な能力を身につけることです。

■ 結論
勇気があれば、なんでもできる!
勇気を持てば、事態はよい方向へと進んでいく!

勇気がない人間は、劣等感を理由に行動しなかったり、責任から逃げたりなど、変化・成長を止めてしまいその先の未来に進もうとしません。

「勇気」こそが人生を変えるということになります。

共同体感覚

共同体感覚とは、自分は「共同体の一部(周りと繋がっている感覚)」と主観的に感じる思想のこと、また他人へ関心を向けることを指します。

アドラーは、人間は「学校」「職場」「家族」といった、必ず社会のどこかに属して生きていると言います。

生きていくうえで、共同体感覚を持ちながら他人を尊重し幸せにすることが、自分の幸せにもつながると説きます。

■ 共同体感覚の重要な3つの思想
① 相手を無条件に信頼する
② そのままの自分を受け入れる
③ 他人の役に立つ行いをする

共同体感覚を持つためには、上記の3つの思想が必要になります。

無条件に信頼し仲間の役に立つことで自分の価値を感じることができます。ここで、相手の承認欲求を満たせているかどうかは『相手の課題』です。

そして、誰かのために行動することで共同体感覚が生まれ、課題の分離(自分の課題)もすることができます。

誰かのため、何かのために行動するという視点はビジネスにおいて欠かせない価値観になります。

ぜひこちらの記事もご覧いただき、成果を上げるマーケティング戦略の価値観や心理学についての知識も深めてください。

アドラー心理学を学ぶための書籍紹介

アドラー心理学を学ぶための書籍を紹介します。

嫌われる勇気|自己啓発の源流「アドラー」の教え

引用:Amazon「嫌われる勇気」

嫌われる勇気」は、ご紹介した「勇気づけ」「課題の分離」などが詳しく解説されている書籍です。

コントロールができない他人の課題に介入せずに、自分の課題を解決するために生きていくことの重要さ“勇気”を教えてくれる大ヒット書籍です。

主人公と先生との対話形式で進んでいくため、とても読みやすい作品です。

幸せになる勇気|自己啓発の源流「アドラー」の教えII 

引用:Amazon「幸せになる勇気」

「幸せになる勇気」は、「自立」「愛」について書かれていて、自分から人を愛する大切さを学ぶことができる書籍です。

自分を愛してくれるかは他人の課題であるため、自分ができることは「人を愛すること」だけだと気付かされます。

嫌われる勇気の続編とも呼ばれていて、人生を一変させる1冊になるでしょう。

コミックでわかるアドラー心理学

引用:Amazon「コミックでわかるアドラー心理学

コミックでわかるアドラー心理学」は、文字ばかりが苦手な方向けで手軽にアドラー心理学のことを知ることができます。

『嫌われる勇気』を読む前に、こちらのマンガを先に読むことで、よりアドラー心理学が学びやすいです。

スッと内容が入ってきやすい作品なので、ぜひご覧ください。

また、今回のような心理学をWebマーケティングに応用したいという方は、こちらの記事もおすすめです。Webマーケティングについて客観的に学べる書籍をまとめてあります。

まとめ

アドラー心理学とは、心理学の世界三大巨匠とも呼ばれるアルフレッド・アドラー(Alfred Adler)が提唱した思想のことです。

別名「勇気の心理学」と異名が付けられるほど「勇気」こそが自分を変えるために最も必要となるものです。

嫌われることを恐れず「課題の分離」を取り入れ、仕事・恋愛・人生すべてにおいて、さらに自分を理想に近づけたいと思う方は、アドラー心理学で幸せになる思想を手に入れていきましょう。

最終更新日: 2022/06/13 公開日: 2022/06/13
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