- 教養を身につけ、深めていくにはどうすればいいのだろう?
- 教養を深めるための具体的な方法があれば知りたい
- 知識や体験を「教養」にしていくコツはあるのだろうか?
上記のような疑問や悩みを抱えていませんか?
今回は、「教養」を深める上で役立つおすすめの方法7選を紹介します。
教養を深めるコツも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
教養とは
はじめに、教養とは何を指しているのか、リベラルアーツとの関わりに触れながら解説します。
なぜ今「教養」を深める必要があるのか、併せて見ていきましょう。
知識を身につけることで養われる心の豊かさ
教養という言葉を辞書で引くと、次のように解説されています。
(精選版 日本国語大辞典より)
「教養のある人」と言う場合、単に「物知りである」という以外のニュアンスも含まれていると思いませんか?
知識が豊富で幅広いジャンルに精通していることも、もちろん教養の要素といえるでしょう。
一方で、知識が増えていくことによって培われる「品位」が教養に含まれていることは重要なポイントといえます。
教養とは、知識を身につけるだけでなく、培った知識によって心の豊かさが養われていくことも含んでいるのです。
リベラルアーツと教養の関わり
近年、大学教育を中心に「リベラルアーツ」という言葉がよく使われるようになっています。
リベラルアーツは「教養教育」と訳されていますが、いわゆる教養とはニュアンスがやや異なる点に注意が必要です。
従来、大学教育では「一般教養」が専門課程の前段階として位置づけられていました。
一般教養は「広く浅く学ぶ」といったニュアンスが色濃く、どちらかと言えば専門課程よりも一段低いものと見なされていたのです。
一方で、実社会で必要とされる能力は専門課程で学ぶ領域のみとは限りません。
答えのない問いを前に、あらゆる知識・経験の総力を発揮するために学ぶのがリベラルアーツといえます。
なぜ今「教養」を深める必要があるのか
現代社会で求められている教養は、かつての「一般教養」よりもリベラルアーツの意味合いが強いと考えてよいでしょう。
AI技術が急速に進歩しつつある現代は、人間だからこそできることは何かが改めて問われています。
シンプルに情報を処理するのであれば、人間の頭脳よりもコンピューターに搭載されたCPUのほうがはるかに速く正確です。
コンピューターにはなく、私たち人間に備わっているのは「感情」に他なりません。
機微や趣を感じ取り、味わい、自分なりの解釈を加えて知見へと変えていくことは人間にしかできないのです。
良質な知見を蓄え、教養を深めていくことは、AI時代にこそ求められている学びのあり方といえるでしょう。
教養を深めるおすすめの方法7選
教養を深める方法に「正解」はありません。
あらゆる知識・経験が教養になり得るため、教養を深めるには「多くの経験をすること」が重要です。
人間の一生には時間の制約があることから、すでに多くの知識を得た人や多くの経験をした人の力を借りるのが得策でしょう。
教養を深めるための材料は、私たちの身の回りに溢れています。
中でもとくにおすすめの方法は次の通りです。
1. ジャンルを問わず読書量を増やす
読書は教養の宝庫です。
教養人と呼ばれる人物はたいてい読書家であるように、読書量と教養はほぼ比例すると考えて差し支えありません。
読書量を増やす際に意識しておきたいポイントは「選り好みをしないこと」です。
ビジネスに役立つ教養は、必ずしもビジネス書に書かれているとは限りません。
教養を深める上で、とくにおすすめしたいのは「古典」です。
古典には先人が培ってきた知見が詰まっています。
古典作品を探す際には、岩波文庫シリーズから探してみるとよいでしょう。
岩波文庫の背表紙は、ジャンル別に色分けされています。
- 黄色:日本文学(古典)
- 緑色:日本文学(近現代)
- 赤色:外国文学
- 青色:思想・歴史・哲学・芸術・宗教・自然科学など
- 白色:法律・政治・経済・社会
書店を訪れた際には、岩波文庫シリーズの書棚で足を止めてみてはいかがでしょうか。
2. 歴史を学ぶ
歴史への興味を深めていくことも、教養を身につける上で非常に効果的です。
歴史には先人の生きた軌跡が刻まれているだけでなく、時代ごとの情勢や文化を知る上でも役立つからです。
歴史を学ぶといっても、分厚い歴史書ばかり読む必要はありません。
漫画作品にも、歴史を題材にしたものが多数あります。
次に挙げるような漫画作品に触れてみてはいかがでしょうか。
- 三国志(横山光輝)
- キングダム(原泰久)
- イサック(原作:真刈信二/作画:DOUBLE-S)
- あさきゆめみし(大和和紀)
- ゴールデンカムイ(野田サトル)
- ヘタリア Axis Powers(日丸屋秀和)
漫画の登場人物に興味を持ったことがきっかけで、同時代の歴史に詳しくなっていくケースは少なくありません。
学生時代は歴史が苦手だった…という人も、歴史を題材にした漫画なら楽しみながら教養を深められるでしょう。
3. 芸術に触れる
芸術に触れる機会を作るのも、教養を深めるための有効な方法です。
絵画や音楽には、言語化できない感情が表現されています。
美しいものに触れる時間を意識的に作ることで、奥行きのある教養が形作られていくでしょう。
おすすめは、実際に現地へ出向いて体験することです。
下記のような芸術に触れるための時間を作ってみてください。
- 音楽:オーケストラ/ピアノコンサート、オペラ、ミュージカル
- 美術:絵画、彫刻、書道
- 伝統文化:能、狂言、歌舞伎
専門的なことが分からなくても、「聴いていて心地いい」「きれいで心が癒やされる」といった感覚で問題ありません。
会場で配布されるパンフレットや次回公演の案内などの中から、次に触れてみたい作品が見つかるかもしれません。
4. 映画を観る
さまざまな映画作品の鑑賞を通じて教養を深めていくこともできます。
名作とされる過去の作品群には、舞台となった時代背景や生活スタイルが描かれていることも多いからです。
洋画で気になったセリフがあれば、元の言語では何と言っているのか興味が湧くこともあるでしょう。
映画作品には歴史・文化・政治・宗教・言語など、教養の土台となる知識が数多く隠されているのです。
Amazon Prime VideoやNetflixなどで、手軽に映画鑑賞を楽しめる時代になりました。
往年の名作映画を鑑賞しつつ、教養を深めてみてはいかがでしょうか。
5. セミナーに参加する
さまざまな知識を得られるセミナーに参加するのも、教養を深める有効な方法です。
ビジネスセミナーだけでなく、暮らしに役立つセミナーや文化・芸術への理解を深めるためのセミナーなどもあります。
セミナーの長所は「会場でしか聞けない話」が聞けることです。
出版物やWebサイトでは、広く公表できる情報のみ記載されているケースが少なくありません。
希少性の高い知識を得るには、セミナーは適した場といえるでしょう。
参加者の質疑応答の時間が設けられていれば、他の参加者の考えを知る機会も得られます。
興味のあるセミナーを探して、ぜひ積極的に参加してみてください。
6. 旅行に出かける
旅行で多くの地を訪れることが、教養を深める上で役立つ場合もあります。
地域ごとに根差した文化や伝統には、それぞれの土地で暮らしてきた人々の足跡が残されているからです。
有名な観光地を訪れるのもいいのですが、地元の方々と話すと旅行ガイドなどには掲載されていない話が聞けることがあります。
時間が許せば、海外旅行をしてみるのもおすすめです。
日本の常識が全てではないことに気づかされ、実体験を伴う知識を得られます。
国内外を問わず、旅行に出かける際には出発前に旅行先の下調べをしておくのがおすすめです。
予備知識があれば、旅先での体験を知識と結びつけることができるでしょう。
7. 幅広い年代の人と交流する
年上・年下を問わず、幅広い年代の方々と交流するのも教養を深める上で大切なことです。
経営者の交流会などがあれば、積極的に参加してみましょう。
年上の方々からは、豊かな人生経験にもとづく貴重な話を聞くことができます。
年下の方々からは、同世代にはない新たな視点や発想を得られるはずです。
SNSやビデオ会議システムが浸透した現代においても、直接人と会って話すのはとても貴重な体験といえます。
書籍やWebサイトから収集する情報だけでなく、人と話すことで得られるリアルな体験の価値を見直してみてはいかがでしょうか。
教養を深める3つのコツ
教養を深める7つの方法を紹介してきました。
どの方法を試しても問題ありませんが、知識や体験を教養につなげていくために押さえておきたいコツがあります。
次に挙げる3つのコツを意識して、貴重な知識・体験を教養へと昇華させていきましょう。
「興味がない」と決め込まない
教養を深めるには、「興味がない」と初めから決め込まないことが非常に重要です。
体験してみなければ分からないことが大半のため、現状興味があるかどうかで判断するのは得策ではありません。
未体験のジャンルに触れる際に「これは一体何の役に立つのだろう?」と先回りして考えるのもやめましょう。
教養と知識は一対一で対応しているわけではないため、将来的に何の役に立つのか予測するのは不可能です。
たとえ直接仕事に役立つことでなくても、「いずれ何かの役に立つだろう」と余裕をもって捉えるようにしてください。
時間軸を意識する
教養を深めるコツとして「時間軸」を意識することが挙げられます。
新たな知見に出会った際には、背後にある歴史や成り立ちを深掘りしていくのです。
歴史上の人物について知識を得た時、音楽や絵画を鑑賞した時などには、次の視点で知識や体験を深掘りしてみてください。
- いつの時代なのか?
- 発祥はどこの国・地域なのか?
- なぜその国や地域で発達したのか?
- どのような経緯で発展してきたのか?
- どのような人が関わっていたのか?
- 同時代にはどんな人物がいたのか?
- どのような人物や文化に影響を受けたのか?
- 後世の人物や文化にどのような影響を与えたのか?
時間軸を意識することにより、同時代の出来事や前後の時代の人物・文化へと興味関心が広がっていくはずです。
結果として1つの知見や体験から多くの知識を得ることができます。
さまざまな知識が網目状に広がっていくことによって、教養が形成されていくでしょう。
知識や体験の「点」を「線」にしていく
興味の赴くままにさまざまな知識を取り入れている時には、1つ1つの知識が「点」に思えるかもしれません。
点が増えていくにつれて、それぞれの点が思わぬところでつながる場合があります。
いつどのようなタイミングで点と点がつながるのかは予測できません。
Apple社を創業したスティーブ・ジョブズは次のように述べています。
・Macintoshのフォントにこだわったのはカリグラフィーの知識があったから
・美しいフォントはMacintoshの大きな特徴の1つとなった
・興味があったからカリグラフィー学んだのであって、何かに役立つとは思っていなかった
・点と点がいつどのようなきっかけで線になるかは予測不可能だ
教養を深めるにあたって、できることなら体系的な知識を得たいと感じるのは自然なことです。
一方で、「Aを学べばBにつながる」「Bを学ぶことでCに役立つ」といった計画に沿って行動するのは現実的ではありません。
少しでも興味があれば触れてみること、面白いと思えば深掘りしていくことによって知識と知識がつながっていくのです。
「点」が「線」へと変わる体験が増えるたびに、教養が深まっていく実感が湧くようになるでしょう。
まとめ
ビジネスで成功を収める上で、教養を深めることは最優先事項ではないかもしれません。
一方で、魅力的な経営者や多くの人に影響を与えてきた経営者は、豊かな教養を身につけているケースが少なくないのも事実です。
自分自身に磨きをかけていくためにも、教養を深めるための時間を意識的に確保するのは大切なことといえるでしょう。
今回紹介した7つの方法をヒントに、ぜひ教養を深めていってください。
年商5億円を超えさらなるスケールアップを目指す経営者必見!
あなたのビジネスをスケールアップさせる集客と組織作り、
さらに、成功事例やここだけのお得な内容をお届け致します。