弁護士や司法書士、税理士、社労士などの士業は高度な専門知識、資格を有する職業です。社会からの需要は、絶えず生じているでしょう。
しかし近年は士業資格取得者が増加傾向にあります。依頼を待つだけ、士業の資格を持っているだけでは、競合に太刀打ちできません。売上アップを図るには集客が不可欠です。
このようなお悩みを抱える士業の先生は少なくないでしょう。
「士業ビジネスで独立したいけれど、集客に不安を感じている」
「集客がうまくいかない」
この記事では士業の集客に欠かせない心得、成功者の特徴を紹介します。集客方法、顧客に選ばれる事務所になるためのポイントにも触れています。
集客や売上に課題を感じている士業の先生はぜひ最後まで読んで、収益を増やすための参考にしてください。
士業の集客に欠かせない心得|顧客に選ばれること
士業の登録者数は年々増加傾向にあります。ネット上で士業名を検索すると、たくさんの事務所が表示されるでしょう。以下の画像をご覧ください。
士業は競合が多いため、職業を名乗るだけでは売上を増やせません。現代は顧客に評価され、選ばれなければ生き残れない時代です。
集客だけを行っても、集めた顧客が必ずしも依頼してくれるとは限りません。
士業の集客が成功する前提条件は、顧客が依頼したくなる事務所であること。顧客に選ばれるためには、売れる仕組みを構築するマーケティング思考を集客に取り入れることが有効です。
士業ビジネス成功者の特徴|マーケティング思考を取り入れる
目の前の集客だけを考えていても、収益アップは目指せません。士業の集客には、マーケティング思考を取り入れる必要があります。
マーケティングとは、商品やサービスが売れる仕組みのこと。顧客が「欲しい」「利用したい」という状態を作る施策です。マーケティング思考とは、このような仕組みを考えることを指します。
こちらから購入を促すのではなく、顧客の方から選んでくれる仕組みを作ることが大切です。
実務に多忙な士業の先生は時間が限られているため、営業や集客ばかりに注力することは難しいのではないでしょうか。
集客方法のみ考えていても、新規顧客獲得のための時間や労力を消費するだけです。業務の品質を落とすことなく効率化することこそ、集客成功、やがては収益アップにつながります。
マーケティングに関しては、こちらの記事でくわしく紹介しています。
士業の集客戦略|12個の方法
士業の先生におすすめの集客方法は以下の12個です。
- 事務所のホームページを開設する
- SEOを施す
- Web広告を打ち出す
- オフライン広告を展開する
- SNSを活用する
- 士業のポータルサイトに登録する
- セミナーを開催する
- メールマガジンを定期的に発信する
- 動画で知識やノウハウを発信する
- Googleマップのビジネスプロフィールを充実させる
- 他の士業の人と連携する
- 士業とは別の事業を展開する
さっそく見ていきましょう。
事務所のホームページを開設する
士業の先生が独立して事務所を構える際は、集客のためにホームページを開設しましょう。
現代人は悩みの解決方法を探るためにネット検索を行います。弁護士や税理士、社労士を探すときもネットで探すものです。このとき、ホームページがなければ検索した人に事務所を見つけてもらえません。
ホームページに記載する内容は以下を参考にしてください。
- サービス内容
- 得意分野
- 日々の活動ブログ
- 料金
- 問い合わせフォーム
ホームページには得意分野、強みを全面に押し出し、具体的に記載しましょう。またページを見た人が問い合わせやすいように、連絡先や問い合わせフォームの設置も忘れてはいけません。
SEOを施す
ホームページにはSEOを施すことが重要です。
SEO(検索エンジン最適化)とはGoogle、Yahooなどの検索エンジンを用いたマーケティング施策の1つ。特定のキーワードで検索されたとき、画面にWebサイトを上位表示させる仕組みです。
SEOを施し検索結果画面の上位に表示させることで、士業のサポートを求めている人の視界に入りやすくなります。
SEO対策に関しては、こちらの記事を参考にしてください。
検索キーワードは「悩み+地域(駅名)」
検索者のなかには、どの士業の先生に頼めば自分の悩みを解決に導いてくれるのかわからないことが多いです。一般の人にとっては、士業がどのような業務を行っているのかわかりにくいものです。
これでは検索されません。そのため検索キーワードの選定は、士業名よりも「悩み+地域(駅名)」を優先する必要があります。
検索者が入力するキーワードを予測した上で、ホームページのコンテンツを作成しましょう。
Web広告を打ち出す
Web広告のなかでも代表的な広告は、リスティング広告(検索連動型広告)です。設定したキーワードで検索された際に、検索結果画面の上位に広告が表示されるというものです。
ホームページを開設してまもないときは、検索エンジンに認識されるまで時間がかかることが多いです。この場合はリスティング広告を利用することで、短期間での上位表示が可能です。
広告費はキーワードによって異なり、検索される回数が多いキーワードほど高額になる傾向があります。Web広告はコストがかかりますが上位表示が狙いやすくなります。
Web広告を活用しながらSEOを施し、ホームページの質を高めていくことをおすすめします。
オフライン広告を展開する
ネットが普及した現在はWeb広告が注目を集めていますが、オフライン広告にも集客効果が期待できます。
なかでも以下の方法は、特定の地域を対象とした集客に有効です。
- チラシ配布(新聞折り込み・ポスティング)
- 看板の設置
- 交通機関の中吊り広告
新聞折り込み、ポスティングによるチラシ配布は、商圏内の認知度向上、サービスを訴求する効果が期待でき、集客につながります。
看板や中吊りは、日常的に人の目に触れる機会が多い広告です。日頃から広告を見る人が貴事務所のサービスを求めた際に、思い出してもらう効果が狙えます。
SNSを活用する
X、FacebookなどのSNSを集客に活用する方法です。士業で活躍している先生は、専門家としての知見を投稿することで、集客に活用できます。
SNS集客のメリットは、事務所の認知度向上のほか、ユーザーと交流できることです。なかでもFacebookは実名登録が基本になるため、信頼を獲得しやすいでしょう。
日頃から役立つ情報を発信していると、ユーザーの目に留まりやすくなります。ホームページで更新したコンテンツのリンクを、SNSで発信する方法も有効です。
SNSは無料で手軽に始められるため、もしもまだ準備していない場合は早めにアカウントを作っておくことをおすすめします。
SNS集客に関しては、こちらの記事を参考にしてください。
士業のポータルサイトに登録する
ポータルサイトとは、情報を求めるネットユーザーが最初に辿り着く入り口のようなWebサイトのこと。ポータルサイトに登録することは、認知度向上、ホームページへの集客に役立つでしょう。
士業のポータルサイトには以下のサイトが挙げられます。
ただし士業のポータルサイトは競合が多いため、顧客に選んでもらうためには差別化が必要です。貴事務所ならでは強みをアピールすることが大切です。
ポータルサイトに関しては、こちらの記事を参考にしてください。
セミナーを開催する
直接顔を見ながら話ができるセミナーは新規顧客、見込み客の集客に有効です。
法的な問題を解決に導く士業は、信頼性が求められます。セミナーを通じて専門知識を見込み客に伝えることで、「先生」というポジションが確率できます。
セミナーで参加者との信頼関係が構築できれば、その後の営業が容易になるでしょう。
依頼につなげるためには、セミナー後のアフターフォローが非常に大切です。開催後は無料の個別相談などを行い、依頼につなげましょう。
セミナー開催に関しては、こちらの記事を参考にしてください。
メールマガジンを定期的に発信する
士業の集客には、広告などで連絡先を獲得した見込み顧客へのメールマガジン配信が有効です。
専門知識やノウハウを発信することで、信頼性を高め、顧客に存在をアピールし、記憶に留めてもらうことができます。
さらに、メールマガジン読者限定のサービス特典などを提供することで、契約へとつなげやすくなります。
動画で知識やノウハウを発信する
士業の集客には、動画を活用した専門知識の発信が有効です。
動画は文字だけでは伝わりにくい情報を図解で視覚的に説明したり、発信者の顔を見ながら生の声を聴くことができるため、より理解を深めてもらうことができます。
特に発信者の顔が見えることで親近感が生まれ、信頼感向上にもつながり、結果的に集客につながります。
Googleマップのビジネスプロフィールを充実させる
Googleマップにビジネスプロフィールを登録し、情報を充実させることも士業の集客に効果があります。
プロフィールに自社ウェブサイトのURLや問い合わせ先の電話番号、メールアドレスを記載することで、Googleマップで事業者を検索したユーザーが簡単に詳細な情報にアクセスしたり、直接連絡を取ったりできるようになるからです。
また、プロフィールを充実させることで地図検索エンジンで「地名+士業の職種」などで検索した際に、上位表示されやすくなります。
これをMEO(Map Engine Optimization)、地図エンジン最適化とも呼びます。
MEO対策を行うことで、より多くのユーザーに見つけてもらえるため、集客につながりやすくなります。
他の士業の人と連携する
他の士業の人と連携することで、集客を拡大することができます。
例えば、中小企業は取引先との契約書を作成する際に顧問弁護士を、確定申告を行う際に顧問税理士を、それぞれ別々に探すよりもまとめて依頼できるサービスを求めるケースが多いでしょう。
この例えのケースでは利用者にとって手間が省けるというメリットがあります。こ
のように利用者のニーズを考えて士業同士がタッグを組んで事業を行うことで、高い集客率を目指せます。
士業とは別の事業を展開する
士業とは異なる事業を展開し、集客する方法です。士業を単独で営むよりも、効率的に集客できるでしょう。
たとえば、税理士事務所なら保険販売。行政書士であれば、外国人を対象にした仕事の紹介事業などが挙げられます。事業の領域を拡大、連携することで相乗効果が高まり、効率的な収益アップが可能です。
ただし、メインとなる士業の他に事業を行うのはリスクが伴います。たとえばコスト。準備や手続きが不十分なときは、双方の事業活動にかかる費用が倍増する可能性があります。
事業領域の拡大を検討する際は、リスクを想定した上で準備し、慎重に行うことが大切です。
士業の集客を成功させるポイント
士業の集客を成功させるためのポイントは以下の2点です。
- 顧客の評価ポイントを知る
- 顧客の悩み・不安・誤解を可視化する
前述した集客方法と組み合わせて活用してください。
顧客の評価ポイントを知る
前述したとおり、現在の士業は顧客に選ばれる時代です。顧客は「どの事務所に依頼すべきか」考え、先生を評価します。顧客の評価のポイントを押さえることが、集客に役立つのです。
たとえば以下の内容です。
- 具体性:事務所・ホームページ・資料
- 信頼性:仕事を任せられるのか
- 共感:誠実さ・思いやりのある対応
- 責任感:よいサービスを提供しようとする気持ちがあるか
- 専門知識:依頼するにふさわしい技量・知識を持っているのか
これらに共通するのは、顧客が「安心感」を求めているということです。顧客はサービス内容や事務所の場所が自分に合っているかどうか見るでしょう。その後依頼を決定するのは安心感が生じたときです。
顧客に安心感を与えるためには、事務所やホームページ、広告などの情報をわかりやすく伝える必要があります。顧客に「頼りになる事務所」だと判断してもらうことが重要です。
どんなによいサービスを提供していたとしても、内容や料金がわかりにくい場合、顧客は依頼を躊躇するでしょう。また露骨に頭を下げ、依頼者に媚びるような先生は、頼りがいがあるとはいえません。
先生の誠実さと信頼感で、顧客の不安を拭い去ることが依頼につながるのです。
顧客の悩み・不安・誤解をサービスの名称する
顧客が抱える悩み、不安を可視化し、サービスの名称にする方法です。これにより、顧客の注目を集めることが可能になります。
誤解を指摘することも、顧客の注目を集める際に有効。専門家ではない依頼主が誤った解釈をしている場合、誤りを気づかせることで興味を持ってもらえます。
ただし人のプライドを傷つけるような言葉を使用すると、顧客が離れていく可能性があります。サービスの名称は慎重に選びましょう。
士業の集客にマーケティングを活用!選ばれる先生を目指そう
士業の先生が収益アップを目指すのなら、顧客に選ばれるサービスであることが前提にあります。さまざまな差別化を実施する競合がひしめく現在、職業だけではアピールポイントになりません。
士業の集客方法はネット、オフラインに固執するのではなく、両方を組み合わせ活用する方法がおすすめです。
しかし集客に成功しても、依頼につながらなければ収益アップは見込めません。
競合の多い士業は集客後、リピーターを確保するまでが勝負です。集客にマーケティング思考を取り入れ、顧客に選ばれる専門家を目指しましょう。
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