数あるSNSの中でも、マーケティングと相性がいいと言われているのがInstagramです。中小企業から大企業まで、ビジネスを成功させるためには欠かせないツールといえるでしょう。
本記事では、Instagramマーケティングの重要性や、Instagramマーケティングの手法、戦略を立てるための具体的なステップを解説しています。
Instagramマーケティングを検討している企業からは、次のような声が多く上がっています。
- Instagramマーケティングを始めても本当に効果が期待できる?
- Instagramマーケティングは何から始めればいい?
- 自社に最適なInstagramマーケティングの手法が分からない
このような悩みを解消するため、ぜひ本記事でInstagramマーケティングの基礎知識や応用方法を身につけ、実践してみてください。
Instagramマーケティングとは?
Instagramマーケティングとは、企業が自社のブランドの認知度を広げたり、商品やサービスの販売を促進するために、Instagramを活用するマーケティング手法です。
総務省が発表した令和4年の「情報通信に関する現状報告の概要」によると、世界中でInstagramを利用しているユーザー数は14億7,800万人(2022年1月時点)、日本国内の月間利用者数は6,600万人以上(2023年12月時点)がデータが出ています。
多くのユーザーが利用するInstagramは、企業のマーケティングにおいて、必須といえる取り組みとなっています。
Instagramマーケティングのメリットとデメリット
Instagramマーケティングを活用して、実際に効果を実感している企業が多いのは事実です。
しかし、Instagramマーケティングは簡単に効果が出るツールではありません。
ここからは、Instagramマーケティングのメリットとデメリットを紹介するので、実際に始める前に参考にしてみてください。
Instagramマーケティングのメリット
Instagramマーケティングのメリットは、おもに次の3つです。
- ターゲットに視覚的にアプローチできる
- 「ショッピング機能」で購入を促すことができる
- ブランドの認知度やイメージアップにつながる
ターゲットに視覚的にアプローチできる
Instagramマーケティングのメリットは、画像や動画を活用してターゲットに視覚的にアプローチできる点です。
とくに、YouTubeをはじめ、TikTokやYouTubeショートなど、動画投稿プラットフォームが流行したこともあり、文章よりも動画で視覚的に情報を得たいと考える人が増えました。
Instagramでは、フィード投稿の場合、1つの投稿に画像や動画を10点まで掲載することができるため、視覚的にターゲットにアプローチできます。
また、ストーリーズやリールなど、短い動画の投稿もできるため、さまざまな角度から視覚的にアプローチすることが可能です。
「ショッピング機能」で購入を促すことができる
企業や法人向けのサービスであるInstagramビジネスアカウントに切り替えると、投稿した画像や動画からECサイトに誘導できる「ショッピング機能」が利用できるようになります。
ショップで見つけた商品を購入する感覚で、気軽にショッピングを楽しめるため、Instagramで買い物をする人の割合は増加傾向にあります。
「ファンくる」を運営する株式会社 ROIが2023年に行った「インスタグラムにおける消費者動向調査調査(有効回答者数990名)」によると、80%がInstagramから商品を知り、70%が購入経験があると回答するなど、Instagram経由の買い物が一般的になりつつあることがわかります。
ブランド(企業)の認知度やイメージアップにつながる
Instagramのプロフィール画面は、過去に投稿したストーリーズをカテゴリごとにまとめて残しておける「ハイライト」のアイコンや、これまでのフィード投稿を一目で確認することができる仕様になっています。
プロフィールを見るだけで、何のアカウントなのか、どんなイメージのブランド(企業)なのかが分かるため、ブランド(企業)の認知度やイメージアップにつながります。
プロフィールを確認してフォローするかどうかを決定するユーザーも多いので、ハイライトのアイコンやフィード投稿は、ブランドの世界観が伝わるように色味や投稿のパターンを統一するのがおすすめです。
Instagramマーケティングのデメリット
Instagramアカウントの運用は、すぐに効果が実感できるわけではありません。
というのも、認知度が低い状態でフォロワーを増やすためには、質の高いコンテンツの数を増やす必要があるためです。
また、Instagramのアルゴリズムでは、投稿の頻度や、フォロワーとのコミュニケーションも重要な要素であるといわれています。
フォロワーを増やしてマネタイズするためには、ある程度の期間や手間、コストがかかるでしょう。
Instagramで集客できない原因や運用のポイントを知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
Instagramマーケティングの手法
Instagramマーケティングの手法は、おもに次の4つです。
- Instagramアカウントの運用
- インフルエンサーマーケティング
- キャンペーンの実施
- Instagram広告の出稿
コストをかけずに長期的な目線でInstagramマーケティングに取り組みたい方は、Instagramアカウントを無料で運用するのがおすすめです。
短期的に効果を実感したい場合は、インフルエンサーマーケティングやキャンペーンの実施、Instagram広告の出稿など、ある程度の予算をかけて施策に取り組むのがおすすめです。
では、それぞれの手法について詳しく解説します。
Instagramアカウントの運用
Instagramマーケティングは、Instagramアカウントの運用がベースとなります。
Instagramで投稿できるコンテンツと、おもな特徴は次のとおりです。
- フィード投稿:Instagramのホーム画面に表示される画像や動画投稿。フォローしているアカウントの投稿が表示される。(プロフィール画面では、そのアカウントのフィード投稿が一覧で表示される)投稿できる動画は15分まで(PCの場合は60分)
- ストーリーズ:24時間後に自動的に消える一時的な動画投稿機能。親しい友達など、公開範囲を限定できるほか、質問やメンション機能がついている。
- リール:ホーム画面メニューの動画ボタンをタップすると表示される動画。スクロールしてフォローしているアカウントの動画や、おすすめ動画を視聴できる。投稿できる動画は90秒まで。
- ハイライト:過去に投稿したストーリーズの動画を、プロフィール画面で、カテゴリ分けして表示できる。
Instagramの運用を成功させるためには、このようなコンテンツを上手に使い分けることが重要です。
「集客がうまくいかない」「マーケティングに取り組む人材が確保できない」とお悩みの方は、プロに外注するのも一つの方法です。
こちらの記事を参考に、依頼する業者を選んでみてください。
インフルエンサーマーケティング
Instagramで大きな影響力を持つインフルエンサーに依頼し、商品やサービスを宣伝してもらうのがインフルエンサーマーケティングです。
インフルエンサーは多くのフォロワーからの支持を集めているので、自社の商品やサービスを宣伝してもらうことで、大幅な認知度アップも見込めます。
また、インフルエンサーのフォロワーは、インフルエンサーを信頼して応援しているので、自社が直接アプローチするよりも多くの方に商品やサービスを購入してもらえる可能性があります。
自社のイメージや商品と相性がいいインフルエンサーに依頼すれば、費用以上に大きな効果を実感できる可能性もあるでしょう。
キャンペーンの実施
Instagramのキャンペーンは、アカウントのフォローを促す「フォローキャンペーン」や、特定のハッシュタグを付けて投稿してもらう「ハッシュタグキャンペーン」が一般的です。
このようなキャンペーンを実施することで、フォロワー増加につながるのはもちろん、ハッシュタグにブランド名や独自の言葉を設定することで、ブランドや商品の認知度を高めることができます。
キャンペーン参加への特典として、割引やクーポンなどのサービスを設けると、参加するユーザーが集まりやすくなります。
Instagram広告の出稿
Instagram広告は、Instagram上に画像や動画の広告を出稿できるサービスで、ビジネスアカウントに設定することで、利用できるようになります。
Instagram広告は低予算から出稿できるのが特徴で、写真広告や動画広告をはじめ、ストーリーズや発見タブにも広告を出稿することができます。
広告の種類や予算に合わせて最適な広告を出稿できるので、集客に力を入れたい場合は、Instagram広告の出稿を検討するのがおすすめです。
Instagramマーケティングの戦略を立てるステップ
Instagramマーケティングの効果を最大限に引き上げるためには、アカウントを運用する前に綿密な戦略を立てることが大切です。
Instagramマーケティングの戦略を立てるステップは、次の通りです。
- 市場調査を実施する
- ターゲットを明確化する
- KPIを設定する
- アカウントのテーマやイメージを明確にする
- 制作するコンテンツを企画する
順番に進めていきましょう。
1.市場調査を実施する
まずはじめに、自社の競合となるアカウントを調査します。
とくに、成功しているビジネスアカウントの投稿頻度や内容、画像や動画の傾向などを調査すると、効果的な戦略が立てやすくなります。
競合となるアカウントを複数ピックアップし、特徴を書き出してみてください。
2.ターゲットを明確化する
ターゲットが明確でないと、訴求方法や投稿のイメージがブレてしまいます。
そのため、ターゲット像は、より詳細に設定しましょう。
年齢や性別、地域といった基本的な項目だけでなく、職業や趣味嗜好、性格、家族構成といった細かいところまで落とし込み、リアルに存在する1人の人物を作り上げる「ペルソナ」を設定するのがおすすめです。
詳しいターゲティングの方法は、こちらの記事を参考にしてみてください。
3.KPIを設定する
KPI(重要な業績評価指標)を設定し、評価基準を決めておくと、効果検証がしやすくなります。
Instagramアカウントを運用するときの、おもなKPIは次のとおりです。
- 投稿や広告からのECサイトへの流入率
- 各投稿のいいね率
- フォロワーの増加率
ビジネスアカウントに設定しておくと、過去90日間のフォロワー数や閲覧数、コメント数、いいね数などが確認できるインサイトの利用が可能です。
インサイトを参考に、KPIが達成できているかどうかを確認しながら、アカウントを運営していきましょう。
4.アカウントのテーマやイメージを明確にする
Instagramはアカウントの投稿やハッシュタグなどを参考に、アカウントのジャンルを把握するといわれています。
Instagram側にアカウントのジャンルを正しく認識してもらうためにも、一目でアカウントのジャンルや方向性がわかるテーマやイメージを設定しましょう。
また、フィード投稿はプロフィール画面に一覧表示されるため、投稿の統一感が出るように、画像の加工方法や色味、テキストの入れ方なども決めておくのがおすすめです。
5.制作するコンテンツを企画する
最後に制作するコンテンツを企画します。
ユーザーにとって価値のあるコンテンツを提供すれば、フォロワーやいいねの数、保存数が増え、発見タブの上位やおすすめに表示されやすくなる可能性があります。
たとえば、商品開発までの工程をストーリー形式で投稿すると、ブランドや商品へのこだわりがユーザーに伝わり、共感してもらいやすくなります。
また、アカウントのジャンルに関連する豆知識を発信するのも一つの方法です。
ライフハックや「おすすめの〇〇、〇選」など、複数の画像にテキストを入れたお役立ちコンテンツの投稿は人気があります。
投稿するコンテンツは、ユーザーの反応を見ながらブラッシュアップしていく必要がありますが、ある程度の軸を決めておくとブレにくくなります。
まとめ
世界中でたくさんのユーザーが利用しているInstagramは、企業のマーケティングにとって欠かせないツールとなっています。
とくに商品やサービスを販売するとき、画像や動画で視覚的にアプローチできるのは、Instagramの大きな強みといえるでしょう。
純粋にコンテンツを投稿してアカウントを運用していく手法以外にも、インフルエンサーを起用したり、広告を出稿したりすることもできるので、予算やアカウントの方向性に合わせて、適切な手法を取り入れてみてください。
#Instagramマーケティング