2020年の年末から風の時代になると話題になりました。西洋占星術のスピリチュアルな話と考えた人もいますが、実はビジネスやワークスタイルに大きな変化をもたらすものなのです。
時代の変化に伴い常識や価値観も変容しつつあり、組織の在り方も変えていかなければならなくなっています。しかし、すでに動いている組織を変えるのは困難です。
この記事では風の時代に適応するチームビルディングについて、以下の内容を踏まえつつ説明します。
- 土の時代と風の時代の特徴
- 風の時代に適応する思考
- 風の時代におけるチームビルディングに必要な組織の概念
- 風の時代でリーダーに求められる資質
これからのチームビルディングの参考になりますので、ぜひ最後までお読みください。
土の時代と風の時代の特徴
西洋占星術では2020年12月22日に土の時代から風の時代に変化したと言われています。約20年に一度起こる木星と土星の位置が重なるグレートコンジャンクションが風の星座であるみずがめ座で起きたからです。
木星と土星は社会に影響を与える天体とされており、グレートコンジャンクションが起こると社会が大きく変化すると考えられています。
西洋占星術では12星座を4つのエレメント「火」「土」「風」「水」に分けており、200年くらいの間グレートコンジャンクションはたいてい同じエレメントで発生します。
グレートコンジャンクションが発生するエレメントが続く約200年間をそのエレメントの時代と呼び、2020年12月22日にそれまでの土の時代から風の時代へと変化したと言われています。
土の時代の特徴
土のエレメントを持つ星座は、おうし座・おとめ座・やぎ座の3つです。
土の時代で重要視されるのは、物質や財産、所属などです。高学歴の大学を卒業し、大企業に就職し役職を上りつめ、一戸建ての住宅や高級車を所有することで価値を感じる傾向がありました。
- 所属
- 権威・肩書・役職
- 伝統
- 国籍・性別
- 土地
- 金銭・財産・物質
- 安定・規則
土の時代の初めには産業革命が起き、大量生産・大量消費へとシフトしていきました。第一次世界大戦や第二次世界大戦は国境や土地を巡って争われ、まさしく土の時代を表していると言えます。
風の時代の特徴
風のエレメントを持つ星座は、ふたご座、てんびん座、みずがめ座の3つです。2020年12月にみずがめ座でグレートコンジャンクションが起こり、今後200年間は風のエレメントの星座で起こり続けると予測されています。
風の時代で重視されるのは、個人や平等、情報などです。
- 個人
- 平等・対等・フラット
- 共有・シェア・柔軟さ
- ボーダーレス・自由
- 情報・経験・人脈
- 革新
風の時代の現代は、終身雇用や年功序列が崩れ、フリーランスや起業など働き方が多様化しています。個人の努力や能力で年齢関係なくチャレンジできる時代です。
服のレンタルやカーシェア、シェアオフィスなどのように、所有することに価値を見出さず共有することで注目を感じやすくなります。
インターネットやSNSの発達により世界中の情報が瞬時に手に入るとともに、個人が情報発信をする時代になりました。情報発信や取得には国境がなく時間の制約もありません。
また、実際に会っていない人とSNS上でつながり、人脈を築くことも可能です。オンラインで得た人脈や経験が実際の仕事に役立つこともあります。
風の時代に適応するための3つの思考
土の時代から風の時代への変化は大きなものです。200年以上も続いた土の時代に作られた常識や価値観は、風の時代に入りどんどん崩されていると感じられる社会の変化も起きています。
風の時代に適応するには、まず意識を変える必要があります。
- 今までの価値観を疑う
- スピード感をもって行動する
- 個人の感性を重視する
今後のビジネスや働き方にもつながる思考ですので、時代の変化とともに思考も変えていきましょう。
1. 今までの価値観を疑う
土の時代の価値観は風の時代になって変化しつつあります。今まで正しいと思っていた常識がだんだんと正しくなくなっていくかもしれません。
土の時代では大企業に勤める会社員が良いとされていましたが、風の時代にはフリーランスの働き方が増えています。ビジネスでも商品そのものを売るのではなく、顧客サービスを付加して販売する方法が注目されています。
土の時代の固定観念を持ち続けていると、風の時代の自由なワークスタイルに対応できなくなっていくでしょう。
2. スピード感をもって行動する
風の時代の「風」というキーワードにもあるように、時代の流れは速く行動にスピードが必要です。フットワーク軽く変化に適応する柔軟さを持たなければなりません。
企業だけでなく個人も情報を発信するため、土の時代と比べると情報収集や発信のスピードが格段に速くなっています。スピード感をもって行動し、トライアンドエラーを繰り返して成長していく意識を持つことが大切です。
3. 個人の感性を重視する
風の時代は個人の感性が重視されているため、ビジネスにおいても感情や感性に訴えるマーケティングが増えています。
インフルエンサーマーケティングやクラウドファンディングなどは、特に感情に訴えるビジネスといえるでしょう。
マスに向けるのではなく、個人に向けた情報発信やビジネスを進めていく必要があります。
風の時代のチームビルディングに必要な組織の概念3選
チームビルディングとは、メンバーそれぞれが自身の能力を発揮し、協力し合いながら目標達成を目指すチームを作ることです。
土の時代のチームビルディングは、上司やリーダーとなる人の下にチームメンバーがいるピラミッド型が多く、リーダーがチームメンバーを管理します。
風の時代のチームビルディングはフラットな組織で、チームメンバーがそれぞれ仕事に対する責任を持っています。
ここでは、3つの組織の考え方を紹介しましょう。詳しく書かれた本も合わせて紹介しますので参考にしてください。
1. ティール組織
ティール組織は2014年にフレデリック・ラルーの著書『ティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現』で紹介された概念です。
この本では、ティール組織は5段階の組織形態の最上位で、すべての社員がフラットな関係であるとしています。
ティール(青緑色)組織 | 進化型組織(生命体) ・すべての社員が意思決定権を持ち、対等な関係 ・リーダーや管理職がいない ・それぞれの強みを生かした役割を持つ |
グリーン組織 | 多元型組織(家族) ・価値や文化を重視 ・社員が大半の意思決定をする ・リーダーは部下の声に耳を傾ける |
オレンジ組織 | 達成型組織(機械) ・実力主義 ・目標達成ができれば昇進できる ・公平感や合理化に価値を見出す |
アンバー(琥珀色)組織 | 順応型組織(軍隊) ・トップダウン型 ・社員は命令を忠実に実行する ・終身雇用制が多い |
レッド組織 | 衝動型組織(オオカミの群れ) ・リーダーが圧倒的な力を持つ ・社員を無理やりにコントロールする ・計画的な目標達成が難しい |
ティール組織では、チームや組織の目標達成のために社員ができることと、社員それぞれが設定した目標を達成するための行動が一致しているため、自主的に行動ができるとしています。
2. 自然経営
自然経営(じねんけいえい)は、ダイヤモンドメディア社が掲げている自然を参考にした管理しない経営です。
社員一人ひとりが責任と権限を持ち、全員が自律的に活動する経営のことで、管理職などの役職がないため、社員に責任や権限が分散されます。
権限を分散させるためには「情報の透明性」「力の流動性」「境界や感情の開放性」の3つの要素が重要です。
情報の透明性 | 全社員に経営状況や意思決定などについて開示する |
力の流動性 | 役職者に権力を固定しない |
境界や感情の開放性 | 部署間のコミュニケーションを活発にする |
自然経営は『自然経営 ダイヤモンドメディアが開拓した次世代ティール組織』で詳しく説明されています。
3. 全員参画経営
全員参画経営は全員が組織の目標達成のための行動に参加し、状況に合わせて柔軟性を持つ組織の概念です。
組織に必要な能力を「父性性」と「母性性」に分け、そのバランスで組織が形作られていきます。「父性性」と「母性性」は性別に寄らず誰もが持っている能力ですが、どちらの能力が強いかは人それぞれです。
父性性 | ・リーダーシップ ・決断力 ・積極性 ・論理的思考力 ・推進力 |
母性性 | ・包容力 ・受容力 ・共感力 ・柔軟性 ・感情 |
様々な強みを持つ社員が自身の強みを活かせる働き方をする組織が全員参画経営です。
全員参画経営については『全員参画経営 TOTAL FORMATION DESIGN』で詳しく説明されています
風の時代のリーダーに求められる5つの資質
土の時代の固定観念から風の時代に移行し、人の考え方も変化しつつあります。風の時代では、対等な関係性や新しい価値観への受容などが重視されるので、職場のリーダーにも変化が必要です。
風の時代のリーダーに求められる資質は主に5つです。
- 協調性がある
- 主体性を持っている
- 仕事が早い
- 責任感が強い
- コミュニケーション能力に長けている
自分の感性や価値観を持ちつつ、チームメンバーの感性や価値観も尊重するリーダー像が求められるでしょう。
1. 協調性がある
風の時代では個人の多様性に重きが置かれているため、様々な個性を持つ人と接するには協調性が必要です。
同じチームにいても、バックグラウンドや経験は異なります。ダイバーシティを理解することや他者に敬意を示すこと、相手の視点に立って考え共感する力が求められます。
2. 主体性を持っている
風の時代は個人が活躍する時代です。自分の意見を持ち行動することが評価され、チームの目標達成や課題の解決に貢献します。
主体性を持った行動は「プロアクティビティ」と言い、ビジネスシーンで重要なことです。自ら率先して行動することをチームメンバーに見せることで、他のメンバーの主体性を強められます。
3. 仕事が早い
風の時代は働き方が多様化し、個人の能力や努力次第で大きな仕事を任されるチャンスがあります。リモートワークで会社に出勤せずとも働ける環境にもなったことで、さらに高い生産性を求められるようになりました。
つまり、上司に見張られていなくても自己管理ができることが重要になります。タスク管理や仕事の優先順位の見極めができる人は、仕事が早く高い生産性を維持できるでしょう。
4. 責任感が強い
風の時代での人間関係はフラットで公平であるため、自責思考が大事です。自分の仕事は最後まで自分でやり遂げる意志の強さが必要で、失敗を他人の責任にする他責思考ではチームメンバーと対等にはなれません。
土の時代は縦社会であったため、上司や管理職が責任を代わってくれることもありましたが、風の時代はフラットな組織となり自分が責任を持ち行動する必要があります。
5. コミュニケーション能力に長けている
風の時代は個人の意見を尊重し、お互いの考えを共有する柔軟さに重きを置きます。自分の意見を言い、相手の意見をしっかりと聞くコミュニケーションスキルが必要です。
チームメンバーとコミュニケーションが取れるリーダーは、メンバーの悩みや感情をうまく聞き取り、解決に向かわせることができます。
風の時代は「個人」「フラット」がキーワード
この記事では、風の時代の特徴と思考をもとにしたチームビルディングについて説明しました。
風の時代は個人の能力やスキルが重視され、年功序列や終身雇用がどんどん廃れていきます。
勤続年数や年齢が上だから役職を持てるのではなく、今後は勤続年数や年齢の若さに関係なく他の企業や学生時代で得た経験やスキルを使い、自社の役に立つ人間が重宝される傾向が強まるでしょう。
チームビルディングに関しても、上下関係ではなく横とのつながりが重視され、チームや部署を超えた連携が頻繁に行われます。
チームの中でも各個人が責任を持ち、意見をメンバー同士で共有する風通しの良い組織が増えていくでしょう。
土の時代の固定観念にとらわれず、新しい風の時代の価値観や考え方を取り入れてチームや組織を発展させてはいかがでしょうか。
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