購買行動モデルの変遷一覧|2024年に使いたい最新フレームワークも紹介

最終更新日: 2023/12/05 公開日: 2023/12/05

購買行動モデルはマーケティング戦略を立てる際に、消費者の心理や行動の目安となり課題解決のヒントともなります。

「SNSを利用した購買行動モデルには何があるだろう」
「自社商品・サービスに合う購買行動モデルを知りたい」
「購買行動モデルをマーケティングに役立てたい」

このように悩んでいるマーケティング担当者や経営者のために、この記事では購買行動モデルの変遷を軸に、2024年でも活用できる購買行動モデルを紹介します。

ぜひこの記事を参考に自社のマーケティング活動に役立ててください。

購買行動モデルとは

購買行動モデルとは、消費者が商品・サービスを購入するまでのプロセスをモデル化したものです。時代や商品によって消費者の購買行動が変化し、それぞれの特徴に合わせてモデル化されています。

購買行動モデルを理解することで、消費者の行動パターンがわかり適切なアプローチができるようになります。

技術の発達や消費者の価値観の変化などに伴い、マスメディア時代・インターネット時代・SNS時代へと購買行動モデルは変化しています。

マスメディア時代の購買行動モデル

マスメディア時代は、テレビCMや新聞・雑誌広告などのマスメディアを使った宣伝が主流だった時代です。消費者は企業からの宣伝に対して受け身であることがマスメディア時代の特徴です。

ここでは「AIDMA」と「AIDCAS」を紹介します。

1. AIDMA

Attention(認知)マスメディアでの宣伝・店頭などで商品を認知する
Interest(興味)商品に興味を持つ
Desire(欲求)商品をほしいと思う
Memory(記憶)商品を思い出す
Action(行動)商品を購入する

AIDMAは消費者がほしいと感じた後、印象に強く残ったことが購入につながるというプロセスが大きな特徴です。

一度ほしいと思ってもその場では購入せず後から思い出して購入したり、再度その商品を見たときに購入したい気持ちがよみがえったりする心理プロセスです。

AIDMAは日常的にインターネットを使用していない消費者や、店舗でぶらぶらと買い物をしている人が想定されます。親しみや印象付けを意識した広告で、消費者の記憶に残すことが重要です。

2. AIDCAS

Attention(認知)マスメディアでの宣伝・店頭などで商品を認知する
Interest(興味)商品に興味を持つ
Desire(欲求)商品をほしいと思う
Conviction(確信)商品を必要だと確信する
Action(行動)商品を購入する
Satisfaction(評価)商品に満足する

AIDCASは商品の必要性を確信し、購入後に満足するかどうかの評価が購買プロセスに含まれました。

パーソナルジムやダイエット商品などを購入する際にはほしいと思うだけでなく、必要だと思わなければ購入に結び付きづらいことがあります。

消費者の欲求を確信に変えるために、購入者の実績を挙げて実績を生み出す根拠を明示したランディングページを作成します。

消費者が購入後に期待通りだと満足すれば、リピーターとして繰り返し購入するようになるでしょう。

インターネット時代の購買行動モデル

ここでは、インターネット時代の購買行動モデルとして以下の6種類を紹介します。

  1. AISAS
  2. AISCEAS
  3. AISEPAM
  4. AMTUL
  5. DECAX
  6. MOT

インターネット時代では、消費者が商品を知った後自らインターネットで検索して情報を収集し、購入後に口コミをSNSやブログに投稿するプロセスが主流となりました。

1. AISAS

Attention(認知)商品を認知する
Interest(興味)商品に興味を持つ
Search(検索)インターネットで検索する
Action(行動)商品を購入する
Share(共有)商品の口コミを投稿する

AISASはインターネット時代の購買行動モデルの基本形です。パソコンやスマートフォンが普及したことで、消費者は自ら情報を探すようになりました。

テレビCMで「○○と検索!」と表示されるのは、AISASを意識しています。CMを起点に商品が気になった消費者に検索を促しているのです。

2. AISCEAS

Attention(認知)商品を認知する
Interest(興味)商品に興味を持つ
Search(検索)インターネットで検索する
Comparison(比較)ほかの商品と比較する
Examination(検討)複数の商品から買うものを選ぶ
Action(行動)商品を購入する
Share(共有)商品の口コミを投稿する

AISCEASは消費者がインターネットで検索した後、比較検討するプロセスが追加されています。比較.comなどの複数の商品を比較できるサイトや口コミサイトによって消費者が検討し、気に入ったものを購入します。

AISCEASはパソコンや家電、引っ越し業者などの購入前にオンラインで比較することが多い商品・サービスに合致した購買行動モデルです。

3. AISEPAM

Attention(認知)商品を認知する
Interest(興味)商品に興味を持つ
Search(検索)インターネットで検索する
Examination(検討)複数の商品から買うものを選ぶ
Permission(許可)購入の許可を得る
Action(行動)商品を購入する
Monopoly(専有)商品の口コミなどは投稿しない

AISEPAMは、不動産や保険などの金融商品、進学に関する商品・サービスの購入プロセスを表しています。プライバシーにかかわる商品・サービスはインターネットで検討しても口コミなどを投稿する人は少数です。

また、家族の将来にかかわる商品や一生に一度の買い物では、自分一人では決めず購入前に家族の誰かに相談することも特徴です。

4. AMTUL

Aware(認知)商品を認知する
Memory(記憶)商品を記憶する
Trial(試用)お試しで使ってみる
Usage(使用)商品を購入する
Loyalty(忠誠心)リピート購入する

AMTULは無料お試しなどで商品を試してから購入するプロセスです。コスメやサブスクリプションサービスなどに当てはまります。

企業はお試し期間を提供することで消費者の個人情報を得られるため、すぐに購入されなくてもダイレクトメールやテレマーケティングに活用できます。消費者にとっても無料で試して納得の上購入できるのがメリットです。

5. DECAX

Discovery(発見)コンテンツを発見する
Engage(魅了)投稿者との関係を深める
Check(確認)商品を確認する
Action(行動)商品を購入する
Experience(体験)購入体験を共有する

DECAXはコンテンツマーケティングに適した購買行動モデルです。

インターネット上でコンテンツを見つけた消費者は、メールマガジンなどで提供者との関係を築きます。関係性が強まったところで商品を案内され、提供者を信頼して購入に至るというプロセスです。

コンサルティングや教材などの販売プロセスとして使われています。

6. MOT

ZMOT
(Zero Moment of Truth)
店舗に行く前に購入するものを決める
FMOT
(First Moment of Truth)
店舗の商品を見て購入するかを決める
SMOT
(Second Moment of Truth)
購入した商品をリピート購入するかを決める
TMOT
(Third Moment of Truth)
商品のファンになる

MOTは「Moment of Truth」の略で、消費者と企業が接触する瞬間という意味です。

消費者はインターネットで商品の情報を仕入れてから店舗に行くため、何を購入するかは店舗に訪れたときには既に決まっているとの考えがZMOTです。

店舗で実際に商品を見て検索した情報と相違がなければ購入するのがFMOT、SMOTでは購入した商品に満足して再度購入するかを決めます。最終的にはTMOTの段階である商品のファン化につながります。

SNS時代の購買行動モデル

ここではSNS時代の購買行動モデルを5種類紹介します。

  1. VISAS
  2. SIPS
  3. ULSSAS
  4. RsEsPs
  5. SEAMS

SNS時代は消費者がSNSを使って情報を集めると同時に、自らも商品の口コミを投稿して拡散していく時代です。誰が投稿したか、共感できるかが購買行動に影響を与えています。

1. VISAS

Viral(拡散)SNSの口コミで商品を認知する
Influence(影響)口コミした人の影響を受ける
Sympathy(共感)口コミをした人に共感する
Action(行動)商品を購入する
Share(共有)商品の口コミを投稿する

VISASはインフルエンサーマーケティングの購買行動プロセスを表しています。

インフルエンサーの発信に対して消費者は憧れを持っていることが多く、商品に対してもプラスのイメージを持ちやすいのが特徴です。購入した後は自らも口コミをSNSに投稿して拡散させていきます。

2. SIPS

Sympathize(共感する)情報に共感する
Identify(認識する)口コミなどで情報を確認する
Participate(参加する)いいねを押したり購入したりする
Share・Spread(共有・拡散する)商品の口コミを投稿し情報を共有・拡散させる

SIPSはSNSの投稿に共感したユーザーが購入しなくても、いいねなどの反応を示すことで情報を拡散し、周囲の人に影響を与える点がポイントです。

企業のSNSキャンペーンや宣伝投稿などがSIPSを狙って作成されており、ユーザーの目を引くクリエイティブなどが使われています。

3. ULSSAS

UGC(ユーザー生成コンテンツ)ユーザーの投稿を見る
Like(いいね)投稿にいいねを押す
Search 1(検索)SNSで商品を検索する
Search 2(検索)検索エンジンで商品を検索する
Action(行動)商品を購入する
Spread(拡散)商品の口コミを投稿して拡散させる

ULSSASは検索行動が2回あるのが特徴です。1回目はSNSで商品を検索し、2回目は検索エンジンで公式サイトなどを確認します。

Instagramのハッシュタグ検索など、一般ユーザーの投稿が起点となり、商品を購入した消費者も口コミを投稿し、周囲の人がその投稿を見ていいねを押し拡散されるというように、購買プロセスが回っていきます。

4. RsEsPs

Recognition(認識)商品を認識する
Experience(体験)商品を体験する
Purchase(購買)商品を購入する

RsEsPsは認識・体験・購買のどの段階でも、消費者が検索・共有・拡散(Search・Share・Spread)することを表したモデルです。

クリスピークリームドーナツが日本進出時にドーナツを無料配布した宣伝方法もRsEsPsに基づいています。

  • 店舗や無料配布を知って、周囲の人に「ドーナツが無料」と伝える
  • ドーナツをもらい、社内でおすそ分けする。もらったドーナツをSNSにアップ
  • 気に入れば購入し、ドーナツの写真を投稿する

消費者が商品を知った時に検索して良さそうと思ったら誰かに伝えたりSNSに投稿したりします。商品を試したりイベントに参加したりして体験したことも共有し、購入後に口コミを書きます。

5. SEAMS

Surf(回遊)SNSで投稿を眺め続ける
Encounter(遭遇)気になる投稿に出会う
Accept(受容)投稿者を信頼する
Motivation(高揚)期待以上の商品を購入し高揚感を得る
Share(共有)商品の口コミを投稿する

SEAMSは2023年に株式会社電通が構築した最新の購買行動モデルです。何か良い投稿はないかとSNSサーフィンし、気になる投稿があれば閲覧することから始まります。

気になる投稿は滞在時間が長くなる傾向があるので、アルゴリズムにより似たような投稿の数が増えます。サーフィン中に憧れの人の投稿に遭遇したら、その投稿を信頼し購入するプロセスです。

購入後の口コミは消費者がいつもSNSで発信している内容と似ていると共有されやすく、何でも口コミすれば拡散されるわけではないとしています。

購買行動モデルを理解して売り上げアップにつなげましょう

この記事では購買行動モデルをマスメディア時代・インターネット時代・SNS時代の3つに分けて紹介しました。

消費者の購買行動は環境の変化や技術の進歩、消費者の価値観などの移り変わりにより変化し、購買行動モデルもアップデートされています。

現在ではスマートフォンの普及により購買行動モデルの順番通りにプロセスが進まないこともあり、購買行動が多様化しています。

自社商品・サービスに合わせてどの購買行動モデルが適しているのかを考え、消費者の心理を読み解く必要があるでしょう。

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最終更新日: 2023/12/05 公開日: 2023/12/05