- PDCAをチームで共有するための良い方法はないだろうか?
- PDCAの共有にはどんなアプリが活用できるのか?
- そもそもなぜPDCAを共有するメリットはどんなところにある?
上記のような疑問を抱えていませんか?
今回は、PDCAをチーム内で共有する際に役立つアプリを紹介します。
PDCAを共有する意義やアプリを活用する場合の注意点についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
PDCAの基本
はじめに、PDCAの基本をおさらいしておきましょう。
PDCAとはPlan(計画)・Do(実行)・Check(確認)・Action(改善)の頭文字を取ったフレームワークです。
計画にもとづいて実行し、実行した結果を確認して改善を図るサイクルを繰り返すことを指します。
「PDCAを回す」とよく言われるのは、PDCA視覚イメージがループ状になっているからです。
何らかの施策を実行した後、やりっ放しにせず確認・改善を図る必要があります。
挙がった改善点を次の計画に活かすことで、業務の質が向上していくという考え方です。
PDCAを共有する3つの意義
PDCAは個人の行動を改善する際にも活用できる概念です。
なぜPDCAをチームや組織で「共有」する必要があるのでしょうか。
PDCAのプロセスごとに、共有する意義について確認しておきましょう。
Plan:課題の可視化
発生するタスクには必ず目的があります。
タスクが発生した背景や経緯を知っておくことは、各自に割り振られた仕事の意義や目的を把握することにつながるでしょう。
チーム全体で解決すべき課題を共有することで、それぞれのタスクの前後関係や最終的な目的を伝えることができます。
課題の全体像を把握し、見通しをつけるためにPlanを共有しておく必要があるのです。
Do:タスク進捗状況の可視化
担当者にタスクが割り振られ、実作業が始まると進捗状況がブラックボックス化してしまうケースは少なくありません。
誰がどのような作業に着手しているのか、タスクごとの進み具合はどうであるのかと、担当者任せになってしまいがちです。
タスクの進捗状況が可視化されていれば、遅れや未着手のタスクを早期に発見しやすくなります。
必要に応じてタスクの遅れや進捗の偏りを是正し、チーム全体に遅れが波及することがないよう調整することも可能です。
タスクの進捗状況を随時確認できる仕組みを整えておくことは、業務のブラックボックス化を防ぐ上で有効な対策といえます。
Check・Action:改善策の情報共有
進行中のタスクや完了したタスクを確認し、改善策を講じる際にもPDCAの共有化は重要な意味を持ち得ます。
タスクを通じて個々人が見いだした課題や改善策は、他の担当者にとって有益なナレッジやノウハウとなる可能性があるからです。
Check・Actionのプロセスを共有化することは、個人の気づきや経験値を組織のリソースとして蓄積する上で役立ちます。
成功例だけでなく失敗例も含めて共有することで、同じ失敗をおかす前に事例から学ぶことができるでしょう。
個人単位でPDCAを回す場合と比べて、より多くの経験値を反映させ活用していくことができるのです。
PDCAの共有に役立つアプリの種類
PDCAの共有に役立つアプリとして、代表的な3種類のタイプを紹介します。
中には個人で利用したことがあるアプリも含まれているでしょう。
以下のアプリをクラウドで共有することによって、PDCAの共有にも活用できるのです。
To Doリスト/カレンダー
To Doリストとカレンダーアプリを組み合わせることで、PDCAを手軽に共有可能です。
やるべきことを担当者ごとにTo Doリストに列挙し、クラウドで共有すれば完了状況を共有できます。
カレンダーとTo Doリストを連携させ、月ごと・週ごとのタスクを一覧化するのも便利な使い方です。
一方で、To Doリストとカレンダーの組み合わせは途中経過を把握しにくいのが難点といえます。
PlanとDoのフェーズを中心に管理したい場合に適した方法といえるでしょう。
ビジネスチャット
チャットアプリを活用することで、コミュニケーションを取りながらPDCAを回しやすくなります。
ビジネスチャットにはタスク管理機能が備わったものもあるため、タスク完了状況を把握したい場合にも活用できます。
タスクごとにルームを作成し、各ルームでKPIを設定して進捗管理をするのも1つの方法です。
Check・Actionを共有する場合にはコミュニケーションが欠かせないため、ビジネスチャットは有効なツールとなるでしょう。
プロジェクト管理ツール
ガントチャートやスケジューラー、チャットといった機能を備えたプロジェクト管理ツールを活用するのも有効な手段です。
設定したタスク単位で議論をすることや、ガントチャートでタスクの抜け漏れがないかチェックすることもできます。
豊富な機能を活用できることがプロジェクト管理ツールのメリットですが、注意点もあることを見落とすべきではないでしょう。
プロジェクト管理ツールはPDCAの共有だけが目的のアプリではないため、活用する目的を明確化しておく必要があります。
PDCAを共有するメリットとツールの運用方法をメンバーに周知し、目的に沿って活用していくことが大切です。
PDCAの共有に役立つアプリ5選
PDCAの共有に役立つ6つのアプリを紹介します。
無料で手軽に利用できるものから、本格的なプロジェクト管理ツールまでありますので、ぜひ用途に合ったものを選んでください。
Googleカレンダー
運営会社 | グーグル合同会社 |
料金 | ・無料 ・Business Starter680円/月 ・Business Standard1,360円/月 ・Business Plus2,040円/月 (1ユーザーあたり) |
特徴 | To Doリストと組み合わせることでシンプルなPDCAの管理に対応 |
URL | https://workspace.google.com/intl/ja/products/calendar/ |
個人から法人用途まで、幅広い用途で活用されているのがGoogleカレンダーです。
To Doリストと連携させることにより、タスク単位でPDCAを共有することができます。
カレンダーで計画を一覧表示し、計画ごとに発生するタスクをTo Doリストで管理していくとよいでしょう。
無料で利用できますが、有料プランのGoogle Workspaceに登録するとグループウェアとしても活用できます。
シンプルにPDCAを共有したい事業者の方は、Googleカレンダー+To Doリストを検討してみてはいかがでしょうか。
Chatwork
運営会社 | Chatwork株式会社 |
料金 | ・フリープラン:0円/月 ・ビジネスプラン500円/月〜 ・エンタープライズプラン800円/月〜 (1ユーザーあたり) |
特徴 | チャット+タスク管理+ファイル管理機能を活用できる |
URL | https://go.chatwork.com/ja/ |
30万社以上の企業が導入しているのがビジネスチャットアプリ「Chatwork」です。
コミュニケーションツールのイメージが強いかもしれませんが、PDCAの共有にも活用できます。
タスク管理機能・ファイル管理機能を活用すれば、タスク単位での進捗管理に対応可能。
タスク単位でグループチャットを設定することで、PDCAサイクルの高速化・高頻度化に役立つでしょう。
確認・改善の際には、ビデオ通話機能を利用したオンラインミーティングも開催できます。
コミュニケーションの活性化とともにPDCAサイクルの共有を図りたい事業者の方におすすめです。
aipo
運営会社 | TOWN株式会社 |
料金 | ・ミニマムプラン250円/月 ・ベーシックプラン450円/月 ・プレミアムプラン700円/月 (1ユーザーあたり) |
特徴 | カレンダー・ガントチャート・ビジネスチャットが一体化したグループウェア |
URL | https://aipo.com |
導入企業1,800社以上、ユーザー数30,000人以上の実績を誇るグループウェアです。
担当者ごとにタスクを登録していくと、メンバーのタスクを一覧表示させることができます。
ガントチャートには予定工数や実績工数を記録できるため、PDCAに必須の確認・改善にも役立つでしょう。
詳細な進捗確認や振り返りには、ビジネスチャット機能を活用したコミュニケーションツールとしても利用可能。
PDCAの共有に必要とされる機能を一括導入したい事業者の方におすすめのツールです。
Qast
運営会社 | any株式会社 |
料金 | ・スタンダードプラン600円/月〜 ・エンタープライズプラン900円/月〜 (1ユーザーあたり) |
特徴 | 社内Q&Aや社内Wikiの作成に役立つナレッジ経営クラウドツール |
URL | https://qast.jp |
タスク・プロジェクト単位でナレッジを蓄積・共有できるツールです。
成功事例の共有や作業記録の蓄積に役立つ社内Q&Aや社内Wikiを手軽に作成できます。
PDCAサイクルを回していく過程で、数多くの改善案が挙がってくるはずです。
チームやプロジェクト単位で散逸しがちな改善案を一元化することにより、PDCAの円滑化を促します。
検索機能も充実しているため、過去の事例を参照したい場合に活用できるでしょう。
振り返りや改善策の考案に注力したい事業者の方にとって、選択肢の1つとなるツールです。
Backlog
運営会社 | 株式会社ヌーラボ |
料金 | ・スタータープラン2,970円/月 ・スタンダードプラン17,600円/月 ・プレミアムプラン29,700円/月 ・プラチナプラン82,500円/月 (1契約あたり) |
特徴 | チーム単位でのPDCAを可視化するプロジェクト管理ツール |
URL | https://backlog.com/ja/ |
チームコラボレーションの円滑化を掲げるプロジェクト管理ツールです。
チームメンバーごとに担当者・期限をまとめて管理し、色分けされた進捗状況のステータスを一目で確認できるのが特徴。
タスクの粒度に応じて課題の親子関係を整理できるため、優先順位を明確にした上でPDCAを共有化できます。
タスクの件数が多く、整理が煩雑になりがちな事業者の方にとって、PDCAの共有化に活用できるツールといえるでしょう。
※各サービスの料金例は2023年2月時点の情報です。
PDCAをアプリで共有する際の注意点
PDCAをアプリで共有する際には、いくつか注意しておくべき点があります。
アプリを効果的に活用するためにも、次の点を必ず押さえておきましょう。
PDCAを回すこと自体を目的化しない
PDCAは継続的に改善を図るには効果的な手法ですが、あくまでも改善のための手段に過ぎません。
PDCAを回すこと・共有すること自体が目的ではないため、本来達成するべき目的を見失わないように注意しましょう。
たとえば、PDCAを実践するにはDo(実行)の記録を残しておく必要があります。
記録を残すのは後から検証・分析が可能な状態にするためであって、記録を残すこと自体が目的ではありません。
作業記録を残すことに手間や時間を取られ、リソースが圧迫されるようでは本末転倒です。
PDCAを回すために必要な工程はできるだけ簡略化し、本来の業務に支障をきたさないようにする必要があります。
アプリの機能ありきで運用しない
今回紹介したアプリの中には、PDCAの共有以外にも活用できる多機能なものが含まれています。
PDCAの共有に役立つ機能であれば積極的に活用するべきですが、アプリの機能ありきで運用方法を決めないようにしましょう。
一例として、現状の管理方法で問題なく業務が進行しているにも関わらず、無理にガントチャートを活用する必要はありません。
アプリに備わっている機能を活用することと、実際に効果が期待できるかどうかは別問題と捉えてください。
アプリが多機能であればあるほど、PDCAの共有効果がもたらされるとは限らない点に注意が必要です。
振り返りはこまめに行う
アプリはPDCAの共有化を手助けしてくれるツールという位置づけです。
Do(実行)に対するCheck(確認)やAction(改善)を行う頻度は、自社にとって最適なタイミングを見極める必要があります。
アプリを導入しただけで満足してしまい、肝心な振り返りを行わないようでは意味がありません。
チームやプロジェクト単位でPDCAを回していくには、中心となって管理していくポジションを設けるのが現実的でしょう。
チームリーダーやプロジェクトマネージャーがリーダーシップを発揮し、振り返りをこまめに行うよう促していくことが大切です。
まとめ
PDCAの共有に役立つアプリと活用方法について解説してきました。
PDCAの実践と共有に活用できるアプリが多数提供されているのは事実です。
一方で、アプリはあくまでも運用を補助するためのツールに過ぎません。
今回紹介したポイントを参考に、PDCAを回す意義や共有化する本質的な目的への理解を深めてください。
PDCAをより深く理解することで、アプリを活用した共有化がさらに効果を発揮することでしょう。
年商5億円を超えさらなるスケールアップを目指す経営者必見!
あなたのビジネスをスケールアップさせる集客と組織作り、
さらに、成功事例やここだけのお得な内容をお届け致します。