
スクール事業を行うには、質の良い指導を提供することと同時に効果的な集客を行うことが重要です。
資格取得や塾、パソコン、英会話など、様々なスクールがあり、ライバルも多い業界でどのように生徒を集めれば良いのでしょうか。
この記事では、スクールへ集客をする際のポイントや集客方法、集客の流れを解説していきます。
スクール事業を始めることを検討している人やスクール生の数が伸び悩んでいる人はぜひ参考にしてください。
スクール集客のための3つのポイント

スクールに集客するために必要なことを3つのポイントにまとめました。
- 3C分析を行う
- 差別化をアピールする
- 良い口コミを増やす
効率的に集客するために必要なことですので、詳しく見ていきましょう。
①3C分析を行う
3C分析とは、マーケティング戦略を決める際に行うフレームワークです。
3C分析のCとは「Customer(顧客)」「Competitor(競合)」「Company(自社)」を表し、それらを分析することで自社の強みと弱みがわかり、効率的なマーケティング施策を立てることができます。
以下の記事でも詳しく解説しているので参考にしてください。
Customer(顧客・市場)
ターゲットとなる顧客はどのような人物で、どのようなニーズがあるのかを分析します。
例えば、顧客の年齢層、性別、住んでいる場所や家族構成などを細かく決め、自社のスクールでどのように悩みを解決できるのかを考えます。
顧客のニーズをつかまないまま集客をしても、誰にも刺さらずお客様は集まりません。
市場に関しては、どれくらいの市場規模なのか、成長はするかなどを見ていきます。
大学生がターゲットのスクールを開校する地域に大学がなく、大学生も住んでいなければ生徒は集まりません。
開校する地域の特徴はしっかりとつかんでおく必要があります。
Customerの分析には、PEST分析や5フォース分析などのフレームワークを使うと良いでしょう。
Competitor(競合)
競合となる他社スクールの規模や収益性、市場のシェア状況や強みなどを分析します。
どのようなサービス展開をしているのか、集客方法も知っておくと、自社スクールへの集客にも応用できますね。
例えば、大手の他社スクールが難関高校受験向けで中学生を集めていれば、中高一貫校に通う中学生向けや成績が下位グループの中学生向けなどずらすことができるかもしれません。
現在の競合スクールだけでなく、今後競合となりうる参入者や代替品の脅威についても調べておきましょう。
通信教育やオンラインスクールなども競合になっていく可能性がありますね。
Company(自社)
自社の事業やサービスの収益性や強み・弱み、独自性などを分析します。
自社のスクールにはどんな強みがあるのか、それをどうターゲットに伝えていくのかを考えましょう。
魅力的な特徴があれば、スクールに興味を持ち入学する生徒が増加する可能性も高くなりますね。
SWOT分析やVRIO分析を用いて自社の分析をするとわかりやすいです。
②差別化をアピールする
3C分析を踏まえて、競合他社と自社のスクールを比較し、他社にはない自社スクールの魅力や強みを洗い出します。
生徒から見てスクールがどう映るか、魅力的な教室とはどのようなものかをイメージしつつ、スクールの環境を作っていきましょう。
③良い口コミを増やす
集客に口コミは欠かせないものになっています。
現在、ほとんどの消費者は口コミを見て購入を決めていると言っても過言ではありません。
評価の低い口コミは逆効果となるので、いつでも良い口コミをもらえるよう、生徒に好まれるスクールづくりや講師の教育は徹底しておく必要があります。
新しいスクールを開校する場合は、最初は口コミがありませんが、体験コースなどに参加した人から口コミをもらうことによって、アピールが可能です。
スクールへの集客方法

スクールへの集客方法にはオフラインのものとオンラインのものがあります。
オフラインの集客方法 | チラシ配り フリーペーパー のぼり旗・看板 紹介・口コミ |
オンラインの集客方法 | リスティング広告 SNS広告 自社ウェブサイト・ブログ SNS ポータルサイト |
どちらも一長一短あるので、良い面を取り入れつつ、効果的に集客していきましょう。
オフラインでの集客方法
オフラインでの集客方法は、スクールがある地域に住んでいる人に向けたものになります。
- チラシ配り
- フリーペーパー
- のぼり旗・看板
- 紹介・口コミ
それなりにコストがかかりますが、スクールのあるエリアのターゲット層に直接リーチできるため、スクールに来てもらいやすくなります。
チラシ配り
新しくスクールを開校する時や新規講座が始まる時に効果的な集客方法がチラシ配りです。
スクールの場所から近く、ターゲットがたくさん集まる場所で行います。
例えば、英会話教室なら最寄り駅で配布し、塾であればターゲット校の近くで配布します。
配布時に講師もその場にいれば、どのような人が教えてくれるのかがわかり、興味を持ってもらいやすくなります。
ただし、たくさんのチラシを配り母数を広げないと、なかなか入学してくれないこともあります。
何枚のチラシを配り、何人スクールに来てくれたのかなどを把握しておくことで、チラシを配る効果的な時間や場所などがわかるようになるでしょう。
フリーペーパー
その地域に配布されているフリーペーパーがあれば、そこに広告を出稿することで集客ができます。
フリーペーパーは無料で配布されているので、多くの人に見てもらえる可能性が高いですが、多くのスクールが広告を出稿しているので、埋もれてしまう可能性も否定できません。
そのため、目を惹くキャッチコピーや他社との差別化で興味をひく工夫が必要です。
のぼり旗・看板
のぼり旗や看板は、スクールがある周辺地域に住んでいる人や仕事などで通り過ぎる人に見てもらうためのものです。
また、新しく興味を持ってくれた人にスクールの場所を知らせる役目もあります。
あまりにも派手なものを掲げると周辺住民に嫌われる可能性があるので、環境に合ったデザインや大きさで作成しましょう。
紹介・口コミ
スクールに生徒が増え、良い口コミが集まると信頼度が上がり、その口コミを見聞きした人たちがスクールに入学してくれるようになります。
紹介や口コミで人が集まるようになると、集客が自動でできるようになるので、広告費の削減が期待できるでしょう。
例えば、子供向けのスクールや塾であれば「あの子が行っているから私も行きたい」と子供がやりたがったり、親同士の会話から口コミが伝わったりする可能性が大きいですね。
友達紹介キャンペーンを実施したり、講師やスタッフから生徒に口コミを依頼するなど、紹介や口コミをコツコツ増やす施策を継続することが大切です。
なお、口コミはGoogleやSNSなどのオンラインでも投稿、閲覧が可能です。
オンラインでの集客方法
オンラインでの集客方法では、ターゲットに向けた訴求が可能です。
- リスティング広告
- SNS広告
- 自社ウェブサイト・ブログ
- SNS
- ポータルサイト
リスティング広告やSNS広告、一部のポータルサイトは有料ですが即効性を期待できます。
自社ウェブサイト・ブログ、SNSは無料で運用することが可能ですが、集客をするには長期間の戦略を立てる必要があります。
リスティング広告
リスティング広告はGoogleやYahoo!などの検索サイトで、あるキーワードを検索したときに検索結果の上部と下部に出る広告のことです。
有料ではありますが、検索で上位表示するのを待つことなくターゲットに近い人たちに表示されるため、短期間で効果が出ることが多いです。
ここで重要なのは「どんなキーワードで広告が出るようにするのか」です。
ターゲットに合わないキーワードやそもそも検索されないキーワードでは広告は出てきません。ターゲットのニーズや悩みの把握が必要です。
広告をクリックされると、スクールの申し込みができるLP(ランディングページ)に入るので、しっかりとスクールの魅力や講座情報を伝えられるLPを作成しておきましょう。
SNS広告
SNS広告では、SNSが持つユーザー情報を基に、ターゲットとなるユーザーのタイムラインに流れる広告です。
SNSごとにユーザー属性が異なるため、自社スクールのターゲットが使っているSNSはどれか知ることが必要です。
20代~30代の女性が多い | |
30代~40代のビジネス層が多い | |
20代から40代が多い | |
TikTok | 10代が多い |
YouTube | すべての年代が使っている |
LINE | すべての年代が使っている |
SNS広告からもLPへと誘導し、申し込みに繋げるため、ベネフィットを効果的に表現するなど、申し込みボタンを押してもらえるようなサイトを作りましょう。
参考までに、おすすめの関連記事をご案内します。
自社ウェブサイト・ブログ
自社ウェブサイトやブログから集客をするには、検索結果の上位に入る必要があります。
リスティング広告では、特定のキーワードを検索されると1ページ目の上部か下部に表示されますが、自社ウェブサイトやブログで1ページ目に表示されるには、自力で上位をとらなければなりません。
また、上位表示されるには最低3ヶ月かかると言われており、長期的な戦略が必要です。
上位表示されて、それをキープすることができれば、半自動で集客ができます。
自社のウェブサイトやブログがあれば、スクールの様子や講師を紹介できるので、作っておくと便利ですね。
SNS
SNSはFacebook、Instagram、Twitter、YouTube、LINEなどがありますが、ターゲットの属性によって、どれを使うかを決めます。
SNSで継続的に発信することでフォロワーが増えると、拡散されやすくなるため、選んだターゲット以外にも発信が届く可能性が広がります。
SNSもアカウントを開設してすぐに効果があるものではなく、長期的な視点で運用していきましょう。
また、軽はずみな発信は炎上のもととなりますので、SNSアカウントを運用する人にはネットリテラシーの教育が必要です。
ポータルサイト
スクールのポータルサイトでは、スクール関係のウェブサイトが集められており、そこから集客ができるサイトです。
ポータルサイトを訪れるユーザーは、今スクールを探している人なので、能動的に自社のスクールもチェックしてくれる可能性があります。
スクールを新しく開校した際にもポータルサイトを利用すれば認知されやすく、自社ウェブサイトの代わりとしても利用できます。
ポータルサイトには大きく2種類あります。
ディレクトリー型ポータルサイト | 細かくカテゴリーが分けられている 審査なしで登録できる場合が多い |
専門情報ポータルサイト | 特定の専門分野に特化 登録に審査が必要な場合が多い |
ポータルサイトを選ぶ際は、できる限りユーザーが多いサイトや自社スクールの強みを見せやすいサイトを選びましょう。
集客から申し込みまでの流れ

集客から申し込みまでを4ステップで解説していきます。
スクールに入会するまでにはたいていの場合、体験講座を用意しています。
体験講座はスクールを知ってもらうための絶好の機会ですので、できる限り多くの人に受講してもらうよう動きましょう。
①リサーチをする
第1章で説明したような市場や競合のリサーチ、および自社スクールの特徴を徹底的に分析します。
そのうえで、競合にはない自社の強みを見つけます。この強みが生徒たちのニーズに合致していれば強力なアピールポイントとなるでしょう。
②体験講座を告知する
ターゲットに自社のスクールがどのようなものかを体験してもらうための講座を設定し、告知します。
告知の際には、リサーチで洗い出したスクールの強みを最大限アピールしていきます。
どの媒体を利用するのか、前述した集客方法の特徴を踏まえて選びましょう。
③体験講座を実施する
体験講座では、スクールの独自性や強みをしっかりと伝え、ターゲットに通いたいと思ってもらわなければなりません。
初めての人にもとっかかりがしやすく、理解しやすい内容を選びましょう。
また、受講生の名前を呼びやすいように簡単な名札を用意するなど、スクール全体で新しい生徒を受け入れるウェルカムな雰囲気をつくる必要があります。
④有料講座へ誘導する
体験講座に来た人は「入会したいけれどもスクールが自分に合っているか確認したい」と思っているので、授業内容だけでなく様々な点を見ています。
そのため、授業レベルや講師の教え方だけなく、講師やスタッフのフレンドリーさ、教室の雰囲気なども大切です。
スクールの受講代金は比較的高額になりますので、入会金免除や返金保証などの特典を付けると受講のハードルが下がるので、迷っている人に効果的です。
スクールへ効率的に集客し生徒を獲得しましょう
この記事では、スクールへの集客方法やポイントなどを解説しました。
新規開校のスクールに生徒を集めるには、最初が肝心です。
競合の分析、自社スクールとの比較、独自性のアピール、地検講座の実施など、集客と言ってもたくさんのしなければならないことがあります。
ひとつずつ着実に行い、生徒で教室をいっぱいにしましょう。
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