ビジネスを成功させるためには、新規顧客の獲得は必須です。
そこで本記事では、オンラインとオフラインの新規顧客を獲得する方法をそれぞれ解説します。
具体的な施策や成功事例についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
新規顧客獲得に取り組む重要性
新規顧客に商品やサービスを販売するためにかかるコストは、既存顧客の5倍かかるという法則が存在するほど、新規顧客の獲得難易度は高いといわれています。
しかし、新規顧客の獲得は次のようなメリットがあります。
- 自社の利益向上、売上の安定につながる
- リピーターの獲得が期待できる
- 自社の認知度向上につながる
長期的な視点で見れば、利益の獲得や売上の安定のために新規顧客獲得は欠かせません。
また、新規顧客獲得のために潜在顧客にアプローチすることによって、自社の認知度向上につながります。
顧客数が増えることによって、口コミやレビュー、SNS投稿などによる拡散も期待できるでしょう。
潜在顧客や見込み顧客の集客方法はこちらの記事を参考にしてみてください。
オンラインで新規顧客獲得を目指す方法
オンラインで新規顧客獲得を目指す方法は次のとおりです。
- オウンドメディアの運営
- 動画配信
- SNS運用
- Web広告
- インフルエンサーマーケティング
自社サイトの運営やSNSの運用は自社にとって重要な資産になるものの、すぐに効果が出るわけではないので、中長期的に取り組む必要があります。
短期間で成果を出すためにはWeb広告が有効と言われていますが、Web広告にはさまざまな種類があるほか、予算やターゲットに合わせて選ぶ必要があります。
費用対効果を検討しながら、広告運用を進めてみてください。
見込み顧客から新規顧客に育成する方法は、こちらの記事を参考にしてみてください。
オウンドメディアの運営
オウンドメディアとは、自社で運営するホームページやブログ、SNSを指しますが、一般的にはブログ形式で自社の商品やサービスの情報、関連する有益が情報などを発信し、自社のホームページやECサイトなどに誘導する役割を持つサイトのことをいいます。
オウンドメディアの運営でもっとも重要なのは、検索エンジンで記事が上位表示されることを目指すSEO対策です。
ターゲットが検索しそうな対策キーワードや関連キーワードを記事に盛り込んだり、サイトを訪れたユーザーの課題を解決したりすることで、検索エンジンで上位表示を目指すことができます。
また、オウンドメディアは、ターゲットに自社の商品やサービスをアピールできるのはもちろん、潜在顧客や見込み顧客を育成して購買を促すこともできます。
ただし、記事を蓄積させてオウンドメディアを成長させるためには、時間やコストがかかることを覚えておきましょう。
動画配信
YouTubeやTikTokなどの動画配信プラットフォームや、Instagramのストーリーズのような動画配信機能の利用者が増加していることもあり、動画コンテンツの制作はビジネス拡大に欠かせないものとなりました。
株式会社サイバーエージェントが行った国内動画広告の市場調査(2023)によると、動画広告市場は、2022年から2023年にかけて112%成長しており、2027年には市場の大きさが2倍にまで成長すると予測されています。
動画コンテンツは、たった数秒〜数十秒でもたくさんの情報が詰め込めるほか、テキストのように読む必要がないので、ユーザーに見てもらいやすいというメリットがあります。
とくにTikTokやYouTubeショート、Instagramのストーリーズといったショート動画の需要は高まっており、高い費用対効果が期待できるでしょう。
SNS運用
FacebookやX(旧Twitter)、InstagramといったSNSは、無料で利用できるほか、影響力を高めていけば広いターゲット層に情報を拡散することができるます。
今や新規顧客獲得をはじめとするマーケティングにおいて欠かせないツールとなりました。
SNSごとに用途や利用者層が異なるので、自社に合ったSNSを選ぶことが大切です。
- Facebook:ビジネス目的で利用するユーザーが多く、企業や店舗のホームページ代わりに運用されることも多い。40代〜50代の利用者層が多め。
- X(旧Twitter):140文字以内のテキストを投稿する。男女ともに20代〜30代の利用者が多く、近頃は高年齢化してきている。
- LINE:国内でもっとも利用者が多いメッセンジャーSNS。公式アカウントを開設して、プッシュ通知で最新情報を発信する企業も多い。
- Instagram:画像投稿がメインのSNS。20代〜40代の利用者層が多く、女性ユーザーの比率が高い。
- YouTube:LINEに続いて利用者数が多い動画配信プラットフォーム。公式アカウントを運営している企業や自治体も多い。
- TikTok:15秒〜60秒のショート動画を投稿できる動画配信プラットフォーム。10代〜20代といった若年層の利用者が多い。
運用するSNSは一つに絞らず、並行して運用することで、より多くのリーチを獲得することができます。
FacebookとX(旧Twitter)に同じ内容を投稿したり、TikTok用の動画をYouTubeショートに投稿するなど、コンテンツをうまく活用すると、少ないリソースで複数のSNSを運用することができます。
Web広告
Web広告のおもな種類は次のとおりです。
- SNS広告
- ディスプレイ広告
- リスティング広告
- リターゲティング広告
- アフィリエイト広告
それぞれ解説します。
SNS広告
SNS広告とは、FacebookやInstagram、TikTokなど、各SNSプラットフォームで配信される広告です。
たとえば若年層向けの広告ならTikTok、ビジネスマンやtoB広告ならFacebookといったように、ターゲットを絞ってSNSのタイムラインやストーリーズに広告を出稿できるのが大きなメリットです。
また、SNS広告は自然とSNSユーザーの目に入るので、検索エンジンに表示される広告よりも受け入れられやすいといわれています。
少額から広告出稿できるため、予算に合わせてスモールスタートで広告運用できるのもSNS広告の強みです。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告とは、検索エンジンやアプリなど、広告枠として確保された部分に表示される画像や動画、テキストの広告です。
画像にテキストなどを配置したバナーとして表示するケースが多いため、バナー広告と呼ばれることもあります。
ディスプレイ広告はGoogleやYahoo!などの検索エンジンに出稿するのが一般的で、表示するユーザーの年齢や性別、居住地などのセグメントを設定してターゲットを絞り込むこともできます。
SNS広告と比較すると、より幅広いユーザーに表示できるというメリットがあります。
リスティング広告
リスティング広告は、検索エンジンの結果ページの上部に広告として表示されます。
ディスプレイ広告と同様に、GoogleやYahoo!といった検索エンジンに広告を出稿するのが一般的で、広告出稿時に設定したキーワードでユーザーが検索したときに表示されます。
リスティング広告のメリットは、SEO対策をしなくても上位表示できる点です。
ただし、設定するキーワードの検索ボリュームが多いほど、広告の単価が高くなるので、SEO対策を行いながら、競合が少ないキーワードを狙っていくとコストを抑えることができます。
リターゲティング広告
リターゲティング広告は、一度サイトを訪問したユーザーを追跡し、別の場所で再度広告を表示できる仕組みです。
たとえば、自社のECサイトを訪問して離脱したユーザーが、その後、検索エンジンなどを利用したときにディスプレイ広告として表示することができます。
リターゲティング広告は、SNSや検索エンジンなどに出稿可能です。
広告の表示回数やクリック回数で料金が発生する仕組みになっているほか、上限金額を設定することもできるので、ムダなく効率的に運用できる広告といえます。
アフィリエイト広告
アフィリエイト広告とは、報酬を設定して自社の商品やサービスの紹介を募る手法です。
たとえば、ブログ記事やSNSの投稿で自社商品やサービスを紹介し、一般ユーザーが設置されたURLにアクセスして商品やサービスを購入した場合、紹介者に報酬が発生する仕組みです。
アフィリエイト広告は成果報酬型なので、広告出稿のコストが抑えられるほか、記事や投稿がバズれば自社商品やサービスの認知度を高められるというメリットがあります。
インフルエンサーマーケティング
インフルエンサーマーケティングは、InstagramやX(旧Twitter)、YouTube、TikTokといったSNSで影響力を持つインフルエンサーに依頼し、PRとして自社の商品やサービスを紹介してもらう手法です。
ファッションやメイク、子育てやライフハックなど、インフルエンサーごとにジャンルやファン層が明確になっているため、自社の商品やサービスと相性がいいインフルエンサーに依頼することで、ターゲット層にピンポイントでアプローチできます。
インフルエンサー本人や所属事務所に依頼するのが一般的ですが、フォロワー数や所属事務所によって金額が変わるので、予算を明確にした上で起用するインフルエンサーを検討してみてください。
オフラインで新規顧客獲得を目指す方法
オフラインで新規顧客獲得を目指す方法は、おもに次のとおりです。
- ダイレクトマーケティング
- イベントやセミナーの開催
- マス広告
- テレアポ
- 看板やのぼりの設置
- 折り込みチラシ
オフライン広告は、地域密着型のマーケティングを実施したいときに効果的です。
オンライン広告と比較すると、幅広い層のターゲットにアプローチできるのが特徴です。
ダイレクトマーケティング
ダイレクトマーケティングは、ダイレクトメール(DM)やハガキ、カタログやチラシを配布したりなど、ターゲットに直接アプローチするマーケティング方法です。
ダイレクトマーケティングは、ターゲットの居住エリアや年齢層など、かなり絞り込んで確実にアプローチできるのがメリットです。
ダイレクトマーケティングの手法は、大きく次の2つに分けられます。
- ポスティング:チラシやカタログを直接ポストに配布する方法
- ダイレクトメール(DM):ハガキやパンフレットなどを郵送する方法
ダイレクトマーケティングはカタログやハガキを用意するためにコストが発生するほか、郵送する費用や配布する人を雇用するための人件費などがかかります。
そのため、エリアを絞ってピンポイントにアプローチしたいときに活用するのがおすすめです。
イベントやセミナーの開催
展示会やセミナーを開催したり、イベントブースに出展したりすると、幅広い層に自社の商品やサービスを直接売り込むことができるほか、認知度の向上につながります。
来場者の反応を見ながら対応できるため、成約率が高いのも大きな特徴です。
商品やサービスについて気になる部分があれば、その場で回答できるのはもちろん、検討確度が高い来場者がいればすぐにクロージングに移ることもできます。
また、デモンストレーションが実施できるため、持ち運んで商談できない大型の商品やWebシステムや電子機器など、操作が必要な商品やサービスの売り込みに向いています。
マス広告
マス広告とは、新聞や雑誌の広告や、ラジオやテレビのCMといったマスメディアを活用した広告です。
マス広告は全国エリアや、幅広いターゲットに訴求したいときに役立ちます。
不特定多数の相手にアプローチできるので、自社や商品、サービスの認知度を上げたいときや、知名度のある媒体で発信して信頼性を高めたいときにおすすめです。
エリアを絞って発信することもできるので、地域密着型のマーケティングを実施したいときにも有効なので、予算にゆとりがある時にはぜひ試してみてください。
テレアポ
電話営業のことをテレアポといいます。
テレアポは、より多くのターゲットにアプローチできることをはじめ、相手の反応を直接確認できるので、時間効率がいいというメリットがあります。
自社商品やサービスの認知度向上につながるほか、相手の反応を見ながら柔軟にクロージングに持ち込めるのも大きな利点です。
しかしその一方で、テレアポの成約率は平均して0.1~10%程度といわれており、1,000件の架電で1件の成約しか獲得できないこともあります。
また、売り込みすぎたり強引さがあったりすると、かえって自社のイメージを下げてしまうことがあるため、テレアポスタッフの教育に力を入れる必要があります。
看板やのぼりの設置
街頭の看板や電子掲示板、のぼりなどを設置して、自社商品やサービスの認知度を高めるのも一つの方法です。
不特定多数の人にアプローチできる一方で、エリア以外のターゲットを絞り込むことができないので、費用対効果を検討した上で設置するようにしましょう。
加えて、看板やのぼりは通りすがるときに見る人が多いので、一目でわかるデザインや内容にすることも、広告効果を高めるための重要なポイントです。
折り込みチラシ
新聞やローカル誌、市報などにチラシを折り込む手法です。
ターゲットが若年層である場合は不向きですが、SNSを利用しない高年齢層にアプローチするときに有効です。
ダイレクトマーケティングと比較すると、ターゲットが絞り込みにくいので、エリアを絞り込んで広くアプローチしたいときに活用するのがおすすめです。
新規顧客獲得の成功事例
新規顧客獲得の施策はたくさんありますが、自社の商品やサービス、ターゲットに合う方法を選ぶことが大切です。
今回は、自社にマッチした集客方法で新規顧客獲得に成功した事例を2つ紹介します。
株式会社ニトリ|オンラインマーケティング・オフラインマーケティング
家具やインテリア用品、生活雑貨の販売を行っている業界大手の株式会社ニトリは、全国の実店舗と自社ECサイト、アプリを運営していることもあり、オフラインとオンライン両方のマーケティングを上手に組み合わせて経営を行っています。
「お、ねだん以上。」というキャッチーなスローガンをもとに、オンラインマーケティングで新規顧客を獲得するのはもちろん、オンラインで注文した商品を実店舗で受け取れるシステムや、店舗の在庫確認機能など、オンラインとオフラインをうまく組み合わせることで、シームレスなビジネスを実現しています。
KENZO|SNSマーケティング
世界的に知名度が高い老舗アパレルブランドのKENZOは、独創的な世界観をInstagramで発信し、200万人以上のフォロワーを獲得しています。
ブランドのアイテムやコーディネートを視覚的にアプローチできるInstagramをメインに活用して発信している点や、ECサイトへの導線を設けることで、販売につなげているのもKENZOが成功を続ける理由でもあります。
まとめ
新規顧客の獲得は、長期的にビジネスを進めていく上で欠かせないマーケティング施策の一つです。
オンラインやオフラインなど、自社に合った施策を検討するのはもちろん、複数の施策を組み合わせることで相乗効果を生み出せる可能性があります。
予算や人材などを考慮して、新規顧客獲得を実現しましょう。
年商5億円を超えさらなるスケールアップを目指す経営者必見!
あなたのビジネスをスケールアップさせる集客と組織作り、
さらに、成功事例やここだけのお得な内容をお届け致します。
#新規顧客 #新規顧客を獲得