ステップメールは、しっかりと戦略を練って作成・配信すれば、少ないリソースでも見込み顧客を育成することができます。
- ステップメールの開封率やクリック率の平均値が知りたい
- ステップメールは本当に効果が期待できる?
- ステップメールの作成方法や運用方法が知りたい
本記事では、このようなこと課題を解決するために、ステップメールの開封率やクリック率の平均値をはじめ、ステップメールのメリットやデメリットを解説します。
具体的な運用方法やステップメールの効果を上げる方法についても解説しているので、ぜひ参考にして効率的な見込み顧客の育成に取り組んでみてください。
ステップメールの開封率とクリック率
ステップメールを配信しても開封してもらえなかったり、ランディングページのURLをクリックしてもらえなければ効果が半減します。
ステップメールを配信して満足するのではなく、開封率やクリック率を計算してデータ化することで、ステップメールの改善が目指せます。
ステップメールで商品を売るときの考え方について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
ステップメールの開封率
海外の配信ベンダーである「GetResponse」が実施したメッセージタイプ別の反応調査によると、一般的なメルマガ(news letter)の開封率が40.08%であるのに対し、ステップメール(triggerd mail)の開封率は45.38%と数値が高いのがわかります。
この数値はかなり高めに設定されており、日本国内で数値分析をするとした場合、一般的なニュースレターの開封率が20%程度、ステップメールがそれ以上になることが多いです。
開封率は次の式で計算することができます。
- (開封数 ÷ 有効配信数)×100(%)
つまり、メールマガジンは登録してから時間経過するればするほど開封率が下がり、読者が増えれば増えるほど下がるということです。
企業によっては通常のメルマガとステップメールでは、2倍以上開封率の差がつくケースもあるため、ステップメールが効果的であることがわかります。
ステップメールのクリック率
海外の配信ベンダーである「GetResponse」が実施したメッセージタイプ別の反応調査によると、一般的なメルマガ(news letter)のクリック率が3.84%であるのに対し、ステップメール(triggerd mail)のクリック率は5.02%という結果が出ています。
たとえば、メールを100人に配信した場合、メルマガよりもステップメールの方がクリックする人が1人多いということになります。
クリック率は次の式で計算することができます。
- クリック数 ÷ 表示回数
企業によってはステップメールのクリック率が10%を超える場合もあるため、ステップメールを見込み顧客育成のツールとして活用する企業も増えています。
ステップメールのメリット
ステップメールを配信するメリットは、おもに次のとおりです。
- 見込み顧客の育成に役立つ
- 自動化してしまえば手間がかからない
見込み顧客の育成に役立つ
ステップメールのもっとも大きなメリットは、商品やサービスに興味を持っている見込み顧客の育成に役立つ点です。
見込み顧客は潜在顧客とは違い、メルマガやステップメールの購読や資料請求といったアクションを起こしているため、確度が高いターゲットと考えられます。
しかし、何のアプローチもしないと、競合他社に流れてしまったり、購入や契約までに至らなかったりすることも少なくありません。
機会損失を防ぐためにもステップメールで商品やサービスの詳細や、購入・契約後のメリット、解決できる課題などを知ってもらい、商品やサービスの購入・契約につなげていくことで売上アップが見込めます。
自動化してしまえば手間がかからない
ステップメールは配信内容、配信頻度、配信日時を決めてしまえば、メール配信システムなどを利用して自動化できるため、メール配信にかかるリソースを最小限に抑えられるというメリットがあります。
また、ステップメールは一般的なメルマガとは違い、段階を踏んで見込み顧客の購買意欲を高める構成になっているので、ステップメールでうまく見込み顧客を育成できれば、半自動的に売上を生み出すことも可能です。
ステップメールのデメリット
ステップメールを配信するデメリットは、おもに次のとおりです。
- 作成から自動化するまでに時間がかかる
- 定期的にメールの内容を改善する必要がある
作成から自動化するまでに手間がかかる
ステップメールを配信したからといって、必ずしも見込み顧客の購買率が高まるとは限りません。
ステップメールで着実に効果を出すためには、シナリオ構成や配信頻度、タイミングなど、常に最適化する必要があります。
開封率やクリック率、購買率といった項目で定量的な評価を行いブラッシュアップしていくことで、はじめて効果的なステップメールのシステムを構築することができます。
そのため、ステップメールを自動化するためにはある程度の手間と時間が必要であることを覚えておきましょう。
定期的にメールの内容を改善する必要がある
ステップメールは見込み顧客にとって有益な情報でなければ、購買率アップにつながりません。
どこでも仕入れられるような一般的な内容や、古くなった情報を記載していると、自社の信頼にも関わるので、ステップメールで配信する情報は常に見直す必要があります。
また、ターゲットのペルソナやニーズは時代や世界情勢の変化によって変わっていく可能性があります。
PEST分析やSWOT分析といったフレームワークを活用して分析を行い、ステップメールの内容をブラッシュアップしていきましょう。
ステップメールを運用する7つのステップ
ステップメールは綿密に計画を立てて構築することで、効果が期待できます。
ステップメールを運用する7つのステップは次のとおりです。
- KGI(最終目標)を決定する
- ペルソナを設定する
- シナリオを制作する
- KPIを設定する
- ステップメールを制作する
- テスト配信してから実際に配信する
- 評価して改善策を検討する
1.KGI(最終目標)を決定する
まずはステップメールを配信する最終目標(KGI)を決定します。
KGIはあくまでも最終目標なので、「商品の売上◯円アップ」「無料プランへの加入者を◯人増やす」など、ステップメールによって期待できる効果を設定します。
達成率を評価するためにもKGIは数値で設定しておくのがおすすめです。
2.ペルソナを設定する
目的(CVR)を決定したら、ターゲットとするペルソナを設定しましょう。
ペルソナとは、居住地や年齢、性別といったステータスだけでなく、趣味や生活スタイルなど、ターゲットを実際に存在する1人の人物として想定することをいいます。
ペルソナを設定することによって、シナリオの内容はもちろん、配信頻度や配信日時を設定するのに役立ちます。
ターゲティングについて詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
3.シナリオを制作する
ペルソナを設定したら、顧客が商品やサービスの存在を認知してから購入に至るまでのロードマップである、カスタマージャーニーマップを作成します。
想定される顧客の行動や感情をもとに、どのタイミングでどのようにアプローチしていくのかを記載しましょう。
ここで作成したカスタマージャーニーマップをもとに、シナリオを作成し、配信頻度やタイミングを決定します。
シナリオを作成したら、ペルソナにとって魅力的な内容になっているか、自社のイメージや商品・サービスのコンセプトにマッチしているかを確認します。
4.KPIを設定する
1で設定したKGIをもとにKPI(重要業績評価指標)を設定しましょう。
たとえば「無料プランの加入者を◯人増やす」というKGIを設定した場合、現時点のクリック数や開封数あたりの購買率のデータをもとに、KGIを達成するために必要なクリック数を計算します。
すると、ステップメールの登録者を何人増やせばいいのか、開封率やクリック率は何%を目標にすればいいのかがわかります。
このように、KGIを達成するためのKPIを細かく設定し、期間や予算などを加味した上で、ステップメールのシナリオや配信方法を決定します。
5.ステップメールを制作する
ステップメールのシナリオやペルソナ、KPIなどをもとに、ステップメールのテキストやデザインを制作します。
開封率を高めるためにはメールのタイトルが、クリック率を高めるためにはメール内のテキストやビジュアルが大きな影響を与えます。
とくにステップメールのタイトルが魅力的でないと、そもそも開封してもらえないため、次のポイントに気をつけて慎重にタイトルを考案してみてください。
- 具体的な数字を入れて興味を引く
- メールを開封するベネフィットを記載する
- ターゲットが抱えている悩みが解決できることをアピールする
6.テスト配信してから実際に配信する
ステップメールの制作が完了したら、テスト配信を実施します。
テスト配信でおもにチェックすべき項目は、誤字脱字や端末ごとのビジュアルといった部分です。
PCとスマホでは見え方が大きく異なるケースがあるほか、ステップメールはスマホで確認する人が多いので、モバイルファーストに特化した構成、デザインにするのがおすすめです。
テスト配信で問題がなかったら、実際にステップメールを配信します。
メール配信システムは、顧客をセグメントごとに管理できるほか、設定した日時に自動配信できるので、ステップメールを自動化したい人におすすめです。
7.評価して改善策を検討する
ステップメールを配信したら、定期的に評価を行いましょう。
設定したKPIをもとに評価を実施し、課題が見つかったら施策を実施しながら、PDCAを回していくのがおすすめです。
たとえば、メールの開封率が上がらない場合はタイトルや配信日時を見直したり、クリック率にばらつきがある場合はクリック率の高いメールと低いメールを比較したりしましょう。
課題を一つずつ解決していくことで、ステップメールの効果アップが見込めます。
ステップメールの失敗例
ステップメールは決して、配信すれば自動的に見込み顧客を育成してくれるような魔法のシステムではありません。
メールを配信するタイミングを間違えていたり、質の低いコンテンツを配信していたりすると逆効果になる可能性もあるので、注意しましょう。
メールを頻繁に配信している
メールの配信数とコンバージョン率は比例しません。
配信数を増やしすぎると開封率が下がったり、自社のイメージダウンにつながったりする可能性があります。
適切な配信頻度やメールの数は、開封率やクリック率といったデータを分析しながら設定するのがおすすめです。
ステップメールは企業側が一方的に顧客に商品やサービスの情報を発信する場だと感じるかもしれませんが、顧客とコミュニケーションが取れなければ信頼関係が築けません。
顧客にとって有益なコンテンツを発信し、その見返りとして商品の購入やサービスの契約につながることを忘れないようにしましょう。
目的やスケジュールを決めずに配信している
ステップメールはKGIやKPIを設定せずに配信すると、なかなか成果に結びつかないほか、ムダなリソースやコストを生むことになりかねません。
また、メールの開封率はターゲット層の生活スタイルにも影響されるため、開封してもらいやすい日時に配信することで開封してもらえる可能性が高まります。
ムダを省き、効果を最大化するためにも、配信するタイミングやコンテンツを常に精査し、KGIやKPIの達成率を定期的に確認する習慣をつけましょう。
ステップメールの効果を上げる方法
ステップメールの効果を上げるためには、導線の確保と適切な評価が大切です。
ステップメールの成果が伸び悩んでいる場合は、次の2つのポイントを意識してステップメールの運用を実施してみてください。
メールで完結せずに誘導する
ステップメールで配信するコンテンツが魅力的であるほど、顧客は自社や商品・サービスに対してプラスの感情を抱きます。
しかし、「有益な情報が得られた」「商品やサービスの魅力がわかった」といったように、顧客がステップメールで完全に満足してしまうと、ランディングページへのアクセスにつながりません。
そのため、ステップメールの内容はメールを読んだ顧客が「もっと知りたい」と思わせる構成にするのがおすすめです。
たとえば、ランディングページにアクセスすると割引が受けられたり、メールにはない情報をまとめた資料が受け取れたりなど、アクセスするメリットやベネフィットをメール本文に盛り込んで誘導することでクリック率アップが目指せます。
評価は個別に行う
ステップメールの評価を行うときは、シナリオ全体で評価をするのではなく、メールごとに個別の評価を行うと、成果や改善点が見えやすくなります。
また、開封率やクリック率だけでなく、ランディングページの滞在時間、離脱率、直帰率など細かい項目ごとにデータ分析を行うと、やるべき施策を見出しやすくなるでしょう。
まとめ
ステップメールはコンテンツの質や配信のタイミングなどをしっかり検討して構築すれば、メルマガよりも高い効果を得られる可能性があります。
また、ステップメールの効果を最大化するためには、PDCAサイクルをまわしながら、評価と改善を繰り返していくのがおすすめです。
メール配信システムなどを利用すればステップメールを自動化することもできるので、自社の予算とリソースに合う方法でステップメールを運用してみてください。
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