- BingでAIチャットが使えるらしいが、ChatGPTと何が違うのだろう?
- BingのAIチャットを利用するにはどうすればいい?
- ChatGPTとどのように使い分けたらいいのか?
上記のような疑問を抱えていませんか?
今回は、Bingに搭載されたAIチャットの概要と基本的な使い方、ChatGPTとの違いについて解説します。
ChatGPTと効果的に使い分ける方法にも触れていますので、ぜひ参考にしてください。
BingのAIチャットとは
はじめに、BingのAIチャットの基本情報を確認しておきましょう。
Microsoftが提供するAIチャット
BingはMicrosoftが従来から提供してきた検索エンジンです。
2023年2月にChatGPTをベースとした機能が統合され、AIチャットとしても活用できるようになりました。
AIチャットと検索エンジンの長所をそれぞれ取り入れた仕組みになっており、質問に対してAIがWeb上を検索しながら回答してくれます。
同じAIチャットのうち、OpenAIが提供しているのがChatGPT、Microsoftが提供しているのがBingと捉えて差し支えないでしょう。
主な機能・利用料金
BingのAIチャットは、ChatGPTと同じようにテキストベースでAIとの対話が可能なツールです。
一例として、次のようなことができます。
- AIと会話する(質問に答えてもらう、アイデアを出してもらうなど)
- コンテンツを生成する(物語のあらすじ、プログラミングのコードなど)
- 文字情報を元に画像やイラストを生成する
BingのUIはLINEなどのチャットツールとよく似ており、入力エリアと対話内容の表示エリアに分かれています。
期待していた回答を一度で得られなかった場合は、AIと会話を重ねながら回答をブラッシュアップしていくことも可能です。
2023年4月現在、BingのAIチャットは全ての機能が無料で利用できます。
AIチャットを検索感覚で手軽に試してみたい方におすすめのツールといえるでしょう。
近い将来、Officeにも搭載される予定
Microsoft社は、近い将来WordやExcel、PowerPoint、OutlookといったOffice系ツールにもAI機能を搭載予定と発表しています。
コラボレーションツールのTeamsのプレミアム版では、すでにGPT-3による文章生成機能を実装済みです。
従来は人の手で操作していた各種機能が、AIによって自動生成される時代が目前に迫っています。
2023年4月時点では具体的な時期は公表されていませんが、OfficeでAIを活用するのが当たり前の時代になるかもしれません。
BingのAIチャットの使い方
BingによるAIチャットの具体的な利用方法を解説します。
多少の事前準備が必要な点はあるものの、基本的には誰でも手軽に利用できるツールですので、ぜひご自身でも試してみてください。
ブラウザ(Edge)とアプリで利用可能
BingはPCまたはスマホ、タブレットで利用できます。
ブラウザで利用する場合は、Microsoft Edgeのみ対応している点に注意してください。
iOS・AndroidともにBingアプリが提供されていますので、Bingアプリをインストールするのも1つの方法です。
Microsoftアカウントでのログインが必要になるため、アカウントを持っていない場合は新規作成しておきましょう。
事前に利用登録が必要
BingのAIチャットを利用するには「順番待ちリスト」に参加する必要があります。
Microsoft Edgeの公式サイトに「順番待ちリストに参加する」ボタンが表示されるので、押下して完了通知を待ちましょう。
利用登録が完了すると「Welcome to the new Bing」というメールが届きます。
Bingの「チャット」タブをクリックして、AIチャットのページが表示されることを確認してください。
以下のような画面(スマートフォンアプリの場合)が表示されれば、AIチャットの準備が完了しています。
「独創性」「バランス」「厳密」モードの違い
Bing AIチャットの大きな特徴として、3つのモードが用意されている点が挙げられます。
- 独創性:想像力に富んだ回答を得られる反面、正確性はあまり期待できない
- 厳密:正確性や情報の関連性を重視し、事実にもとづく簡潔な回答が得られる
- バランス:独創性と厳密さのバランスを考慮した回答が得られる
たとえば、下図は「独創性」モードで画像の生成を依頼した際の結果です(画像生成は英語のみ対応しています)。
Could you create an image of island in the beautiful sea?
(美しい海に浮かぶ島の画像を創作してください。)
生成された4点の画像は、いずれも実在する島ではありません。
AIが質問文の意図をくみ取り、架空の島の画像を生成しているのです。
生成された画像に対して「樹木を茂らせて」「よりリアルに」といった要望を追加することも可能です
そもそも架空の対象物を描いているため、現実にはあり得ない画像を生成することもできます。
Could you create an image of dinosaurs in an office building area?
(オフィスビル街に恐竜がいる画像を創作してください。)
まるで映画かゲームのワンシーンのようですが、「オフィスビル街」「恐竜」といったキーワードを元にAIが画像を生成しています。
事実に即しているかどうかを問わず、プロンプトの意図をくみ取ってくれるのが「創造性」モードの特徴です。
反対に「厳密」モードの場合、非現実的な内容や未来に関する質問に対して「お答えできません」という回答が返ってきました。
「厳密」モードでは、事実にもとづいていない情報は表示されないのです。
回答の正確性をユーザー自身が選択できることは、Bing AIチャットのユニークな点といえるでしょう。
BingとChatGPTの共通点・相違点
BingとChatGPTにはどのような共通点・相違点があるのでしょうか。
両者の違いを把握して、効果的に使い分けましょう。
大元の大規模言語モデル(LLM)は同じ
Bing・ChatGPTともに、採用している大規模言語モデル(LLM)はGPT-4です。
GPT-4は、テキストデータのほか画像や動画、楽曲といったデータを学習しています。
Bingが文字情報から画像やイラストを生成できるのは、GPT-4の機能を活用しているからです。
一方で、BingはMicrosoft Prometheusモデルと呼ばれる独自の技術を採用しています。
従来からBingが培ってきた検索技術とGPT-4の技術を掛け合わせたものが、Microsoft Prometheusと捉えてください。
大元となる大規模言語モデルは共通しているものの、Bingには検索技術が上乗せされているのです。
GPT-4が無料で使えるのはBing
2023年4月現在、ChatGPTでGPT-4を利用できるのは有料プランのみです。
有料プランのChatGPT Plusを利用するには月額20ドルを支払う必要があります。
無料で利用できるのは「GPT3の性能まで」という点に注意してください。
Bingの場合、GPT-4も含めて全ての機能を無料で利用できます。
画像の生成など、GPT-4で実現した機能も含めて無料で活用できる点はBingのメリットといえるでしょう。
音声でのやり取りができるのはBing
Bingはテキストのほか、音声でのやり取りにも対応しています。
入力音声をテキスト化し、回答を音声で出力してくれるため、AIと会話をするようにやり取りができるのです。
ChatGPTは現状テキストベースでのやり取りに限られているため、音声入力を使いたい方にとってはBingが便利でしょう。
Bingはスマホアプリも提供されており、iPhoneのSiriと同じような感覚で利用することも可能です。
回答の回数に制限がないのはChatGPT
2023年4月時点では、Bingで1つの質問に対して回答できる回数は20回までに制限されています。
会話を重ねながら回答の精度を高められるのはAIチャットのメリットですが、回数制限があるのは難点といえるでしょう。
一方、ChatGPTは回答回数に制限が設けられていません。
同じトピックについて、納得のいく回答を得られるまで制限なくやり取りできる点はChatGPTのメリットといえます。
やり取りが長く続くことが想定されるようであれば、ChatGPTのほうが扱いやすいケースが多いでしょう。
BingのAIチャットとChatGPTを使い分ける方法
BingのAIチャットとChatGPTは、どのように使い分ければよいのでしょうか。
おすすめは、どちらも使える状態にしておき、用途に応じて適切なサービスを利用する方法です。
使い分け方の一例を紹介しますので、BingとChatGPTのどちらを利用するべきか迷った際に役立ててください。
最近のトピックについて調べたい場合→Bing
最近の出来事など、比較的新しいトピックについて調べたい場合はBingが適しています。
BingはGPT-4に加え、Microsoft社独自の検索技術を利用できる仕組みになっているからです。
ChatGPTが1〜2年前の情報を元に回答を生成するのに対して、Bingはインターネット上の最新情報も加味して回答できます。
とくに法改正など、不定期に情報の更新が求められるトピックの場合はBingを利用するほうが適切でしょう。
情報源を明確にしたい場合→Bing
回答の根拠となる情報源を明確にしたい場合は、出典元を併記してくれるBingの利用をおすすめします。
ChatGPTでも出典元を表記している場合がありますが、常に出典が示されるとは限らないからです。
Bingでは回答の「詳細情報」に情報源のリンクが表示されるため、情報源のWebサイトを容易に辿ることができます。
出典元を明らかにする必要がある場合は、Bingの利用が適しているでしょう。
多彩な回答を求める場合→ChatGPT
Bingには「独創性」モードが搭載されているものの、1つのトピックでやり取りできる回答回数は20回までです。
AIと会話を重ねながら回答の精度を高めていきたい場合には、ChatGPTのほうが適しています。
AIが生成した文章に対して要望を追加したり、複数パターンの文章を生成したりする場合にはやり取りの回数が増えがちです。
1パターンの回答だけでなく、多彩な回答を求める場合にはChatGPTの利用をおすすめします。
まとめ
BingはGTP-4の技術を無料で使える上に、検索技術の長所を加味してAIチャットを活用できるツールです。
画像も生成できる点など、2023年4月時点でChatGPTよりも機能面が充実していることは大きなメリットといえます。
上手に活用すれば、ChatGPT以上に効率よくAIチャットを活用できるポテンシャルを備えたツールといえるでしょう。
今回紹介したポイントを参考に、ぜひBingを有効活用してみてください。
BingとChatGPTの使い分けをマスターすれば、AIチャットをスマートに使いこなせるはずです。
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