- オウンドメディアの運用を始めたいが、どうすればうまくいくのだろう?
- 運用中のオウンドメディアがいまいち伸びない
- 他社の事例で参考になるものはないだろうか?
上記のような疑問を抱えていませんか?
今回は、オウンドメディアの成功事例を10パターン厳選して紹介します。
自社でオウンドメディアを運用するにあたって、ぜひ参考にしてください。
オウンドメディアとは
はじめに、オウンドメディアの目的や商業メディアとの違いについて整理しておきましょう。
オウンドメディアがなぜ必要なのか、そもそもの目的をしっかりと理解しておくことが大切です。
オウンドメディアの目的
近年、業種を問わずさまざまな企業がオウンドメディアを運用しています。
オウンドメディアとは自社メディアのことを指していますが、自社メディアを活用する目的はさまざまです。
オウンドメディアを運用する主な目的として、次の5点が挙げられます。
・認知拡大
・リード獲得
・ブランディング
・商品・サービスの利用者増加
・人材採用の課題解決
上記の通り、オウンドメディアはさまざまな目的にもとづいて構築・運用することができます。
裏を返すと、自社にとってなぜオウンドメディアが必要であるのか、目的を明確にしておくことが非常に重要です。
「他社も取り組んでいるから」といった曖昧な理由で始めるのではなく、メディアとしての目的をしっかりと定めましょう。
商業メディアとの違い
商業メディア | オウンドメディア | |
目的 | 収益化 | 事業課題の解決 |
KPIの例 | PV・UU・CVなど | 問い合わせ数など |
商業メディアを自社で運用するケースもありますが、商業メディアとオウンドメディアでは運用する目的が異なります。
商業メディアとは収益化を第一の目的として運用されるメディアのことです。
コンテンツ内で自社の商品・サービスを直接的に訴求し、購入・契約につなげるのが商業メディアの目的と捉えてください。
一方、オウンドメディアを運用する目的は自社が抱える課題を解決することにあります。
ユーザーにとって有益な情報を提供することによって、信頼の獲得やブランド認知へと繋がっていくのです。
オウンドメディアを運用する第一の目的は「売り込み」ではないことを、十分に理解しておく必要があるでしょう。
BtoBの成功事例
成功しているオウンドメディアのうち、BtoBの事例を紹介します。
メディアの主な目的やコンテンツの特徴を押さえ、成功している理由をチェックしながら読み進めてください。
サイボウズ式
- 主な運営目的:認知拡大・採用強化
- コンテンツの特徴:ビジネスパーソンの共感を得やすい身近なテーマが多い
- URL:https://cybozushiki.cybozu.co.jp/
2012年の開設以来、ビジネスパーソンにとって身近な話題を発信し続けているオウンドメディアです。
サイボウズはグループウェアを提供する企業ですが、オウンドメディアでは自社を知ってもらう認知拡大に注力しています。
コンテンツの多くは、読者が日常業務の中で気になっていること・言語化されないままになっていることを問題提起したもの。
あえてPVなどのKPIを設けず、運営メンバーの自主性に任せて企画を打ち出しているのも大きな特徴です。
PV以外のメディアの価値を模索している方に、ぜひ参考にしていただきたいオウンドメディアといえるでしょう。
Money Forward Bizpedia
- 主な運営目的:リード獲得
- コンテンツの特徴:バックオフィス業務に関わるテーマに特化
- URL:https://biz.moneyforward.com/blog/
経理をはじめとするバックオフィス業務に特化したオウンドメディアです。
記事内の「小口現金」「月次決算」といった用語がテキストリンクになっており、関連記事を閲覧できる仕組みになっています。
読者としては、記事内でより深く知りたい情報が見つかった場合、同じメディア内で知識を深められるのが大きなメリットです。
記事の末尾に設置されたサービスLPや資料DLページへのリンクが、リード獲得にも寄与しています。
テーマ特化型のオウンドメディアを構築したい方、情報の網羅性にこだわりたい方にとって参考になる事例といえるでしょう。
ボーグル
- 主な運営目的:見込み顧客獲得
- コンテンツの特徴:職場環境に関わる情報を6通りの切り口で発信
- URL:https://bowgl.com
福利厚生サービスの導入・代行を担う株式会社ベネフィット・ワンが運営するオウンドメディア。
福利厚生と親和性の高い情報として、職場環境全般に関わるテーマで発信を続けています。
下記の6カテゴリーにコンテンツを分類することで、ユーザーが必要な情報を効率よく収集できる仕組みになっているのが特徴です。
働き方改革
福利厚生
健康経営
ワークライフバランス
従業員エンゲージメント
人材育成
同社の課題は、広告施策でのCPA(顧客獲得単価)が高く、思うように成果が挙がっていないことにありました。
オウンドメディア戦略への移行は一見遠回りのように思えますが、質の高いコンテンツが結果的に顧客の信頼獲得に寄与したのです。
メディアの立ち上げから3ヶ月後には営業日あたり1CVの獲得を達成するなど、見込み顧客に効果を発揮しています。
BOXIL Magazine
- 主な運営目的:リード獲得
- コンテンツの特徴:SaaS関連の企業担当者向け情報を発信
- URL:https://boxil.jp/mag/
クラウドサービスの導入を検討中の企業担当者向けに、ツールの特徴や比較に役立つ情報を発信しているメディアです。
BOXIL Magazineの大きな特徴は、検索流入を重視している点にあります。
「テレアポ代行 おすすめ」や「予約管理システム 比較」といった、ユーザーのニーズを踏まえたキーワード設定を徹底。
結果として、150記事のうち約30記事で検索順位1位を獲得しています。
検索流入が伸び悩んでいる企業や、ユーザー目線でのメディア設計に課題を感じている企業にぜひ参考にしていただきたい事例です。
制御機器知恵袋
- 主な運営目的:リード獲得
- コンテンツの特徴:制御機器に関する専門性の高い情報に特化
- URL:https://ac-blog.panasonic.co.jp/
パナソニック株式会社が運営する、制御機器に特化したニッチなオウンドメディアです。
同社のコールセンターに寄せられた問い合わせを元にコンテンツが制作されており、専門性の高い内容となっています。
他メディアにはない詳しい解説は、制御機器を扱う企業担当者にとって痒いところに手が届く貴重な情報源といえるでしょう。
実際、ハードウェアエンジニアが求めている専門的な解説はWeb上でなかなか見つけることができません。
他メディアとの差別化や自社の強みを活かしたコンテンツ制作を目指したい企業にとって、参考にしておきたい事例の1つです。
BtoCの成功事例
次に、BtoC企業でのオウンドメディア成功事例を紹介します。
各社が特徴のあるメディアを運営していますので、ユーザー・企業側の双方の視点からメディアの特徴を捉えてください。
北欧、暮らしの道具店
- 主な運営目的:認知拡大・商品の利用者増加
- コンテンツの特徴:自社商品に関するアイデアや暮らしの情報を発信
- URL:https://hokuohkurashi.com
自社商品に関する情報を発信しながらも、スタッフによるレビューなど親近感の湧くコンテンツに特徴があるオウンドメディアです。
北欧テイストの暮らしに興味のあるユーザーにも、商品スペックを詳しく知りたいユーザーにも有益なコンテンツを発信しています。
ECサイトでありながら商品を一方的に売り込まれている印象が薄く、楽しみながら読めるメディアとなっている点が大きな強みです。
ECサイトが伸び悩んでいる企業や、オウンドメディアを通じて利用者増加を狙いたい企業にぜひ知ってほしい事例といえます。
ベネッセ教育情報サイト
- 主な運営目的:リード獲得・サービスの利用者増加
- コンテンツの特徴:子育て全般に関するお役立ち情報を発信
- URL:https://benesse.jp
「進研ゼミ」をはじめ、教育サービスを幅広く展開するベネッセコーポレーションが運営するオウンドメディアです。
子どもを持つ親世代が情報を求めるテーマについて、研究者・教員・保護者のそれぞれの立場から意見を収集・掲載しています。
受験や学習法だけでなく、子育てや子どもとの家庭生活全般に関するコンテンツを幅広く掲載している点が大きな特徴。
子どもの成長に合わせて必要な情報を得られることから、長年にわたり閲覧され続けるメディアとなっています。
メディアとしての網羅性や、ユーザーが潜在的に求めている情報の提供を重視したい企業に、ぜひ参考にしていただきたい事例です。
明治の食育
- 主な運営目的:ブランディング
- コンテンツの特徴:幅広い年齢層に向けた情報発信
- URL:https://www.meiji.co.jp/meiji-shokuiku/
食品メーカーの株式会社明治が運営するオウンドメディアです。
小学生から成人・シニア、教育機関に至るまで、年代・目的別にコンテンツを選べる設計になっています。
同社の製品を使ったレシピなど実用的な情報を発信しつつ、「食の安全」や「食育」をメディアの柱としている点が大きな特徴。
食の楽しさだけでなく、食事のバランスや食の安全・安心を前面に打ち出すことで、同社のブランディングに寄与しています。
オウンドメディアをブランディング戦略として位置付けている企業は、ぜひ「明治の食育」を参考にしてください。
TechAcademy公式ブログ
- 主な運営目的:リード獲得・サービスの利用者増加
- コンテンツの特徴:プログラミング初心者に向けたコンテンツに特化
- URL:https://techacademy.jp/blog
オンラインプログラミングスクールを運営するキラメックス株式会社によるオウンドメディアです。
プログラミングをこれから勉強したいと考えている層に向けた、初心者が読みやすい記事が多く見られます。
プログラミング未経験からエンジニアへと転身した方々の体験談も豊富に掲載されており、親近感が湧きやすいのも大きな特徴。
受講に際して不安な点をすぐに解決できるチャット形式のFAQも設けられています。
オウンドメディアを通じてサービスの利用者増加を目指したい企業の方は、ぜひチェックしてみてください。
グーネットマガジン
- 主な運営目的:リード獲得・サービスの利用者増加
- コンテンツの特徴:車の購入検討者が知りたい情報を網羅的に掲載
- URL:https://www.goo-net.com/magazine/
自動車情報誌や情報サイトを複数運営している株式会社プロトコーポレーションが手がけるオウンドメディアです。
車選びのポイントや購入後の維持費に関する情報など、車の購入を検討中の見込み顧客が求める情報を網羅的に掲載しています。
車種別の詳しい試乗レポートでは、乗り心地や燃費といった「実際に乗ってみなければ分からない」情報を提供。
ユーザーは興味のある車種に関する記事から、同じ車種の新車・中古車情報へと遷移して最新情報をチェックできます。
情報の網羅性やユーザーが求める情報提供を重視したい企業にとって、多くのヒントを得られるメディアといえるでしょう。
まとめ
オウンドメディアの成功事例には、メディア運営に対する各社独自のこだわりが垣間見えます。
企業側が明確な目的を持って発信しているからこそ、ユーザー側もメディアを信頼し、継続的に情報を得たいと感じるのです。
今回紹介した10の事例をヒントに、ぜひ自社の強みを活かしたオウンドメディアの運営に挑戦してください。
従来の広告戦略では得られなかった見込み顧客からの好意的な反応が、オウンドメディアを通じて実感できるようになるはずです。
年商5億円を超えさらなるスケールアップを目指す経営者必見!
あなたのビジネスをスケールアップさせる集客と組織作り、
さらに、成功事例やここだけのお得な内容をお届け致します。
#オウンドメディア #オウンドメディアの成功事例