マーケティングをおこなう上で、思考の整理や、正確な現状分析は欠かせません。
また、利益に繋がる成果を得るためには、精度の高いマーケティング戦略を立案し、それを迅速に実行する行動力が必要です。
しかし実際には、「うまく考えがまとまらない」「効果的な戦略が思いつかない」というビジネスマンも少なくないでしょう。
このような場面で大いに役立つのが『マーケティングフレームワーク』です。
本記事では、近年マーケティングに携わるビジネスマンに広く活用されている、10のフレームワークを紹介します。
現場の状況に合わせて、適切なマーケティングフレームワークを用いて、最大限の成果を上げましょう。
マーケティングフレームワークとは
マーケティングフレームワークとは、
- 自社
- 顧客・市場
- 競合
これらを正確に分析し、マーケティング戦略を立て、計画した施策を実行するための『構造』や『枠組み』を意味します。
仕事を円滑かつ効率的に進めながら、高い成果を上げるための手段として、多くのビジネスマンが活用しています。
なぜマーケティングにフレームワークを活用すべきなのか?
集客やマーケティング戦略を立てるとき、「どのような施策が効果的なのか判断できない」という人も、多いのではないでしょうか。
このような場面で活躍するのが、『マーケティングフレームワーク』です。
■現状分析
■課題抽出
これらを円滑におこない、その結果をマーケティング施策に落とし込むために、マーケティングフレームワークが大いに役立ちます。
なぜなら、マーケティングフレームワークを活用することで、さまざまな角度から事象を分析し、課題をあぶり出し、戦略を立てられるからです。
集客やマーケティングを、最短で成功させるためにも有効な手法といえます。
またマーケティングフレームワークは、チーム内で共有・活用することで、社員同士のコミュニケーションを円滑にする役割を果たします。
集客やマーケティングで大きな成果を得るためには、個人での思考整理だけでなく、チームでの議論にも積極的に活用していきましょう。
思考整理・現状分析に活用できるマーケティングフレームワーク
まずは、思考を整理し、現状を分析するためのマーケティングフレームワークを紹介します。
ロジックツリー
ロジックツリーとは、以下の事柄を分析・模索するのに活用できるフレームワークです。
- 事象の全体像把握(Whatツリー)
- 問題の原因特定(Whyツリー)
- 解決策模索(Howツリー)
- 目標設定
特に『Whyツリー』は、1つの事象が起きている原因を複数の視点から思考し、問題解決の方法を模索できるため、集客やマーケティングに大いに役立ちます。
1つの事象に対して、「なぜ?」と繰り返し考えることで、さまざまな解決策を導き出せます。
MECE(ミッシー)
MECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)とは、物事を思考する際に、必要な要素を網羅しつつ、それらが互いに重複しないようにするための、マーケティングフレームワークです。
集客やマーケティングの戦略を立てる際、分析する要素を『漏れなく』『重複なく』整理する必要があります。MECEを用いて、あらゆる角度から思考しましょう。
3C分析
3C分析とは、集客やマーケティングについて、以下の3つの視点から分析をおこなうフレームワークです。
■顧客・市場(Customer) 顧客・市場のニーズ
■競合(Competitor) 競合の動向
自社について分析をおこなう際、主観や感情をまじえてしまうケースが多い傾向にあります。
しかし、正確に現状分析するためには、良い点も悪い点も『客観的視点』から分析することが重要です。
客観的に分析をおこなうことで、集客やマーケティングを成功へと導く戦略立てが可能になります。
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4C分析
4C分析とは、集客やマーケティングについて、以下の4つの『顧客の視点』から、分析をおこなうフレームワークです。
■Customer Value 《顧客が感じている価値》
顧客が商品・サービスに感じている価値を意味します。それだけでなく、企業やブランドに対してのイメージをも踏まえた、広い視点の指標です。
■Convenience 《顧客の利便性》
顧客が商品・サービスを手にするための利便性の指標です。購入する場所や支払い方法などがこれにあたります。
■Customer Cost 《顧客の負担(費用・時間)》
顧客が商品・サービスを購入するための『負担』を示す指標です。商品・サービスの実質的な代金だけでなく、購入するために費やした時間なども含まれます。
■Communication 《顧客とのコミュニケーション》
広告やSNS、テレビCMなど、顧客が商品・サービスの情報を収集する中で生まれる、企業と顧客とのコミュニケーションを示す指標です。
マーケティング戦略において、顧客の深層心理を読み取り、施策に反映していくことが成功の秘訣です。
企業の視点だけに偏らない『顧客の心を打つ施策』を立案し、一人でも多くの顧客を集客しましょう。
4P分析
4P分析とは、以下の4つの観点から分析をおこなうフレームワークです。
・Price(価格) 商品・サービスの価格
・Place(流通) 商品・サービスの流通
・Promotion(販促) 商品・サービスのプロモーション
4C分析とは対照的に、4P分析は『企業の視点』で分析し、ビジネス戦略を立てていくためのフレームワークです。
顧客視点の4C分析と合わせて、マーケティング施策にしっかりと落とし込むことで、集客成功はもちろん、その先の利益向上にも繋がるでしょう。
マーケティング戦略を立てるためのフレームワーク
つぎは、マーケティングフレームワークを用いて、集客に有効な戦略を立てましょう。
ビジネスモデルキャンバス
ビジネスモデルキャンバスとは、以下の9つの要素から、ビジネスの構造を分析するフレームワークです。
ビジネスモデルキャンバスを活用すると、ターゲット選定から収益に至るまでの、ビジネスの全体を意識して戦略を立てられるようになります。
自社が顧客に提供できる価値を整理・分析し、自社の強みと弱みを可視化できるのが特徴です。
特に、新規事業のマーケティング構築や、既存事業の戦略見直しに有効なフレームワークといえます。
SWOT分析
SWOT分析とは、内部環境の『強み(Strength)』と『弱み(Weakness)』、外部環境の『機会(Opportunity)』と『脅威(Threat)』を洗い出し、マーケティング戦略を立案するための基盤を築くフレームワークです。
SWOTを用いると、内部環境である自社の現状と、自社を取り巻く外部環境の事象を、客観的に照らし合わせることが可能になります。
SWOTを活用することで、今後のマーケティングで挑戦できる市場を模索したり、集客に関しての解決すべき問題を洗い出したりするのに役立ちます。
STP
STPとは、以下の3つのステップで、マーケティング戦略を立てていくフレームワークです。
■Targeting(ターゲティング)=参入すべき市場を決定する
■Positioning(ポジショニング)=市場内での立ち位置を明確にする
細分化した市場の中で、自社の強みを考慮した『挑戦すべき市場』を決定します。さらにその市場で、自社が競合優位性を取りやすい領域を分析し、施策を優位に進められるようにするのです。
STPで分析した結果をもとに、現段階で乗り越えるべき課題があれば施策に落とし込みましょう。そうすることで、効果的なマーケティング戦略を実行し、多く集客が見込めるようになるでしょう。
マーケティング施策を実行・改善するためのフレームワーク
マーケティングフレームワークを活用して、精度の高い施策を立案できたのなら、スピード感のある実行が大切です。
また立案した施策で、思うような成果が得られない場合は、施策の改善を忘れてはいけません。
つぎに、この一連の行動を円滑に進めるためのマーケティングフレームワークを紹介します。
PDCAサイクル
PDCAサイクルとは、以下の4つのプロセスを繰り返しおこない、生産性を高めていくフレームワークです。
■Do(実行)施策を実行する
■Check(評価)実行した施策に対して得られた成果を検証する
■Action(改善)検証した結果をもとに、施策を改善する
PDCAサイクルはもともと、工場の生産性を向上させるために作られたものですが、他のビジネスシーンでも応用されています。
マーケティング施策実行に、PDCAサイクルを活用することで、高い生産性を生み出しつつ、施策の改善をおこないます。そうすると、集客・マーケティングにおいて、高い成果を生み出すことに繋がります。
OODAループ
OODAループとは、以下の4つのプロセスから成り立つフレームワークです。
■Orient(状況判断) 収集した情報を分析・理解し、施策の方向性を考える
■Decide(意思決定) 検討した施策をどう行動に移すのか、具体的に決める
■Act(行動する) 意思決定した施策を即座に実行する
OODAループは、これら4つのプロセスを何周も繰り返しながら改善し、精度の高い施策を作り上げていくものです。
マーケティングにおいて、競合に打ち勝つためには、スピード感が重要です。刻一刻と新商品が開発され、競合が新規参入している現状を鑑みると、迅速に意思決定し行動することが不可欠です。
OODAループをマーケティング戦略に応用することで、どのような状況においても、迅速に進められるようになるでしょう。
マーケティングフレームワークは『ひとつの手段』
ビジネスを円滑に進めるために大変役立つ、マーケティングフレームワーク。
さまざまなフレームワークを活用することで、集客やマーケティングにおいて、短期間で最大限の成果を上げることも可能になるでしょう。
しかし、マーケティングフレームワークは、活用することがゴールではありません。
マーケティングフレームワークを活用した先に、大きな成果を生み出すことこそがゴールです。
マーケティングフレームワークをビジネスの『ひとつの手法』と捉え、状況に応じて柔軟に活用しましょう。
また、マーケティングフレームワークを効果的に活用するためには、マーケティングの基礎知識をしっかりと身につけることが重要です。
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