マーケティングの重要性とは?顧客ニーズの深掘りを解説

最終更新日: 2022/12/12 公開日: 2021/11/29
  • 「マーケティングってなぜ重要なの?」
  • 「顧客ニーズは本当にこれであっているの?」
  • 「顧客のことを知るためになにをすればいい?」

このようにお悩みの方はいませんか?

現代では、いい商品やサービスが溢れています。またテクノロジーの発展が進みマーケティングは更に重要視されるようになりました。

そのためどれだけ顧客のことを知ることができるのか、どんな価値を提供することができるのかが競合との差別化にもなり最も重要ポイントとなります。

今回は、マーケティングの重要性や顧客ニーズを深掘りする際のポイントなどを事例を用いて解説していきます!

マーケティングとは?

マーケティングとは、「モノ・サービス」を提供し、対価を得るのではなく「価値」提供し、対価を得るために行うプロセスすべてのことをさします。

オーストリア・ウィーン生まれの経営学者のピーター・ドラッカーは、

お客様が望んでいることに応えていくためにどうすればいいのでしょうか?

最も問うことの少ない問いである。答えは明らかだと思い込んでいるからである。品質が価値だという。この答えはほとんど間違いである。顧客は製品を買ってはいない。欲求の充足を買っている。彼らにとっての価値を買っている。

ピーター・ドラッカー

引用:ドラッカー5つの質問 顧客の価値は何か vol.1

要は、マーケティングにおいて「顧客の望んでいることはなにか?」「どのような“価値”を買っているのか?」「どんな目的を満たしたいのか?」といったことにフォーカスすることが重要ということです。

マーケティングの重要ポイント|価値を満たすこと

上記を事例を用いて解説していきます。

一般的には、売り手と買い手は何を交換しているのかといいますと、売り手は「製品(モノ・サービス)」を提供し、買い手は対価となる「金銭」と交換しているというイメージがあるのではないでしょうか。

しかし、もう一歩踏み出して考察してみましょう。

例えば、「100円のペットボトルのミネラルウォーター」を購入したとします。

ここで顧客は、100円の対価を何に対して支払ったのかが注目する点になります。

もちろん、中身の水は水道ではないため安心して飲めることにも価値を感じていると思います。

1番は「喉の渇きを癒せる」という効果を得られるということに100円という対価を支払っています。

このように、モノではなく「価値」に対して対価を払っているので、価値を満たすことがマーケティングでは最重要ポイントとなります。

マーケティングの重要性

企業にとって商品やサービスを販売して売上・利益を上げることは極めて重要です。

しかし、「売れる」という状態が単発的ですとすぐに経営破綻してしまいます。

また、現代では良い商品やサービスが溢れているため、特に単発的な売り方では競合との差別化さえも難しいでしょう。

継続的な発展にはマーケティングは必要不可欠です。

そのためマーケティングの重要度はとても高いと言えます。

「売れ続ける」仕組みをつくる

上記で、目先の売上や利益だけではなく継続性が無ければいけないと解説してきましたが更に簡単に言いますと、

【売れ続ける仕組みをつくる】

という表現が1番わかりやすいかと思います。

誰がやっても何度でも再現できる、そして売れ続けるようにすることが重要ポイントです。

要は、マーケティングにおいて「仕組み」をつくることにフォーカスすることが重要ということです。

[ポイント]
✖︎「売る」こと
○「仕組みを作る」こと

販売の必要性を無くす

マーケティングにおいて、もう一つ注目していただきたいのが「販売」についてです。

ピーター・ドラッカーは「マーケティングとは販売の必要性を無くすことだ」と提唱しています。

ドラッカー氏にとって「販売」とは、

「闇雲に売り込んだり、無理な安売りをしたり無理な広告を大量に投下したりする行動」

という状態のことを表しています。

このような状態ではなく、

「まずは顧客を知り、顧客の望む形で提供できるようにすれば、顧客支持を得ておのずと売れていく(買って頂けるようになる)」

という状態にすることが重要であり「無理矢理の値引き」「無駄な広告」といった状態にならないようにすることがポイントです。

[ポイント]
✖︎やみくもな売り込み、無理矢理値引き、無駄な広告
○顧客理解、ニーズ対応、顧客満足

顧客ニーズの把握と深掘り

上記で顧客を知ることが重要ですと解説してきました。

ここからは、顧客ニーズの把握と深掘りについて解説していきます。

顧客ニーズの明確化

ニーズとは、一般的に「必要、要求、需要」などの意味があります。

しかし、マーケティングにおいてはもっと深いところまで明確にしていく必要があります。

とても分かりやすい有名の言い回しがあります。

「顧客はドリルが欲しいのではなく、穴を開けたいのだ」

これは、ハーバード大学ビジネススクール名誉教授であったセオドア・レビットが提唱した言葉です。

顧客は単にモノとしての「ドリル」に対価を払いたいのではなく、「穴を開けられる」という価値に対価を払っているということです。

[ポイント]
自分の提供している価値はなにか。
→これを自問自答することが第一歩になります。

顧客ニーズの深掘り

顧客ニーズを明確化しましたら、次は深掘りする必要があります。

上記のドリルで例えますと、「これが売れ行きNo. 1のドリルです!」と販売したとします。

確かに顧客にとっては、穴を開けることは出来ます。

しかし、「どんな穴を開けたいのか?」というが重要になります。

  • Aさん:日曜日に大工でボルトを入れる穴を開けたい
    • 電動ドリルで丁度いい。
  • Bさん:子供の工作の手伝いで釘打ちの下穴を開けたい
    • 電動ドリルは過剰すぎるので、キリで丁度いい。

AさんとBさんでは、最終的な目的の穴を開けることは同じですが本来の必要なモノが変わってきます。

「どんな穴を開けたいのか?」を考察することで、真のニーズを引き出すことができるため顧客ニーズの深掘りができます。

これが出来れば、本来求めているものが理解でき適切なものが提供できるため顧客からの信頼を得ることができます。

[ ポイント]
顧客ニーズの深掘り=信頼に繋がる!
→適切なものを提供するために必ず必要なことです。

顧客ニーズ発見のポイント|ミツカン納豆の成功事例

顧客ニーズの深掘りすることが重要ということがお分かりいただけたかと思いますが、その際のポイントをご紹介していきます。

今回は、分かりやすいミツカンの納豆を事例に取り入れて解説します。

「不・負」に注目する

【不】
→不足、不便、不利、不明、不在、不自由、不格好...etc
【負】
→負担、負荷、負い目...etc

ミツカンでは、納豆を食べる時に9割の消費者が、「不・負」の字を抱えていることが調査で分かりました。

◆9割の消費者が仕方ないと思っていた「イライラ」
・「開けにくい」= 負担
・「手が汚れる」= 不便
・「要らないゴミが出る」= 不要

ミツカンは、本来の納豆パックではフィルムやカラシなど小袋が開けづらい、開けた際に手が汚れる、その後のゴミの後始末に困るといった顧客の不・負に注目しました。

この気づきによって、「もっと手軽に食べたい!」という潜在ニーズを明確にすることが出来ました。

ここで、「納豆が食べたい(顕在ニーズ)」と「手軽に食べたい(潜在ニーズ)」の顧客の抱えているギャップのあるニーズを改善させるために行ったことは下記のことです。

  • パックの下のフィルムを無くし開けるとすぐに納豆が出てくる
  • パックの蓋の部分に「パキッとタレ」を添付。パキッと蓋を割るとタレがかけられる

こちらを取り入れたことで、手を汚すことなくタレをかけることができ、フィルムや小袋のゴミも無くなったため、「あらっ便利!」と名付けられ知名度が更に上がり、商品の改名・改善に成功しました。

顧客の潜在ニーズを満たしていない不満感、不足感を解消することに成功しています。

顧客の「現状(仕方がない...)」と「理想的な状態」のギャップに注目することが重要ポイントです。

企業は、顧客のニーズを追求する努力を常に続けていくことは欠かせません。

この「不・負」を探し出し掘り下げていくことは、潜在ニーズの引き出すだけではなく商品やサービスを進化させていくために必要不可です。

まとめ

現代において、いい商品やサービスが溢れているため競合との差別化、また単発的な売り方では経営を続けていくことは難しいです。

このことから、今は特にマーケティングの重要性は高まっています。

どれだけ顧客のことを理解できるか、また顧客ニーズを深掘りすることで本当に望まれている「価値を提供」することができます。

ぜひ、ポイントおさえながら取り入れていき、更なる経営を発展させていきましょう!

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最終更新日: 2022/12/12 公開日: 2021/11/29