ストレングスファインダーとは?34の資質について解説

最終更新日: 2024/10/18 公開日: 2024/10/14

ストレングスファインダーは、ギャラップ社が開発した個人の強みや才能を特定するための自己分析ツールです。

行動や考え方の特徴から自身の才能を見出せるストレングスファインダーは、就職や転職、従業員の配置などに使われることが多い診断です。

本記事では、ストレングスファインダーの取り組む際の価格ややり方を紹介します。

ストレングスファインダーとは

ストレングスファインダー(クリフストレングス)は、米国ギャラップ社の開発したオンライン「才能診断」ツールです。

才能は強みでもあり、自分の特徴でもあります。

ストレングスファインダーの結果を把握することで、自分を知り、コントロールしやすくなるでしょう。

ストレングスファインダーとは自分の強みがわかる診断

ストレングスファインダー(クリフストレングス)は、177個の質問に答えることで、自分の才能(強み)をランキング順で把握できる診断です。

ストレングスファインダーは世界中で3,000万人以上が診断しており、おもに次のような場面で活用されています。

  • 自分に向いている職種や分野が知りたい
  • 自分の思考や感情、行動パターンを客観的に把握したい
  • 足りない資質を克服するために弱みが知りたい
  • 自分の得意分野を伸ばしたい
  • コミュニケーションの取り方を知り、人間関係に役立てたい
  • 従業員の診断結果をもとに部署やチームを編成したい

性格や相性をもとに人間関係を構築したい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

ストレングスファインダーの結果は34の資質から構成される

ストレングスファインダーの診断結果は、34に分類された資質から構成されます。

自分の思考や感情、行動のパターンに影響を与えている資質からランキング順で結果が表示され、診断の種類によって上位5〜34の資質を確認することができます。

それぞれの資質にはメリットとデメリットがあります。

これまで強みと認識していた資質も、デメリットの部分が強く出ると弱みになっていることも少なくありません。

ストレングスファインダーでは、弱みを減らし、強みをより強化する方法を結果から把握することができます。

ストレングスファインダーは無料?値段

ストレングスファインダー(クリフストレングス)は有料で受けられる診断です。

もっとも簡単にストレングスファインダーを受けるなら、書籍を購入して診断する方法がおすすめです。

引用元:Amazon

書籍を購入して診断を受けると自分の資質の上位5つまで確認することができます。

書籍には34の資質について詳しく記載されているので、Webで診断を受けた後に自分の資質の傾向やビジネスだけでなく日常生活に活かすコツを把握してみてください。

「上位5つの資質以外も詳細に知りたい」「自分の職種や立場に特化した診断が受けたい」という方はギャラップ社の公式サイトで最適なプランの診断を受けるのがおすすめです。

各プランと料金は次のとおりです。

プラン特徴料金
クリフトンストレングス3434の資質の自分の順位を学べる¥9,715
クリフトンストレングス上位資質(トップ5)自分の上位資質(トップ5)の基本理解ができる¥4,318
マネージャー向けクリフトンストレングスマネージャー固有の資質インサイトでが把握できる¥8,044
リーダー向けクリフトンストレングスリーダー固有のストレングス・インサイトが把握できる¥8,044
セールス向けクリフトンストレングスセールス固有の資質インサイトが把握できる¥8,044
学生向けクリフトンストレングス学生固有のストレングス・インサイトが把握できる¥4,318

ストレングスファインダーのやり方

ストレングスファインダーのやり方は、おもに次の3種類にわかれます。

書籍から診断を受ける場合、上位5つの強みしか確認できませんが、追加料金を支払うことですべての強みを確認できます。

職種ごとに最適化された診断を受けたい場合や、資質の具体的な活用方法を知りたい場合は、ギャラップ社の公式サイトで診断を受けるのがおすすめです。

ストレングスファインダーはスマホアプリが用意されており、アプリからも診断、結果の確認ができるので、自分の強みを定期的に見直したい人はアプリをインストールしてみてください。

ストレングスファインダー【実行力の資質】を解説

実行力の資質は物事をやり遂げる力や、実現させるために行動できる力で、ビジネスにおいては精力的に業務に取り組んだり、モチベーションを維持したりするために役立ちます。

実行力の資質に分類されるのは、次の9つです。

  • 達成欲
  • アレンジ
  • 信念
  • 公平性
  • 慎重さ
  • 規律性
  • 目標志向
  • 責任感
  • 回復志向

達成欲

達成欲は取り組んだことに対して、最後までやり遂げようとする資質です。

達成まであきらめない粘り強さやモチベーションを高く保てる人は、達成欲が強い傾向があります。

  • 目的を達成したときに大きな満足感が得られる
  • スタミナやバイタリティーがある
  • 向上心が高い
  • コツコツと物事をこなすのが好き
  • 忙しくても充実した毎日を送るのが好き

達成欲の資質を持っている人は、スタミナがあり、仕事でもプライベートでも忙しい状態を好みます。

とくに仕事に精力的に取り組むので、プライベートが後回しになり、「仕事人間」と呼ばれることもあるでしょう。

自身が意識を高く持って目的達成まで行動し続けるので、怠けたり、不真面目に取り組んだりする人にストレスを感じてしまうかもしれません。

アレンジ

アレンジは既存の考えややり方にとらわれず、効率的な方法を生み出すのが得意な資質です。

客観的に物事を見ることができるので、適切な人材を役職に配置したり、業務の問題解決に取り組んだりする能力が高い傾向があります。

  • 効率的に結果を出そうとする
  • 慣習や非効率なやり方を続けることにストレスを感じる
  • 資源を有効活用しようとする
  • 計画を立てたり調整したりするのが得意

アレンジの資質を上位に持つ人は、仕事もプライベートも効率を追及します。

そのため、マルチタスクが得意な人が多いでしょう。

ただし、自分の感覚でアレンジしていくので、周囲の人を振り回してしまうことも少なくありません。

信念

人の影響を受けにくく、強い信念や責任感を持っている人は、信念の資質を上位に持っている可能性が高いです。

揺るがない芯があるので、精神面が安定していて、粘り強い傾向があります。

  • 権威やお金よりも信念を大切にする
  • 信念がアイデンティティとなっている
  • 人に命令されたり、信念にそぐわない行動をさせられそうになると怒りを感じる
  • 仲間や家族を大切になる

信念とする部分は人それぞれであるものの、曲がらない強い信念をもとに選択や行動をするのが特徴です。

義理人情に厚いので、自分のためだけでなく、仲間や家族のために戦うこともあります。

公平性

公平性の資質は、他者に対して平等に接したり、個人よりも集団の利益を優先したりする傾向があります。

  • 組織において個々の差をなくそうとする
  • 特別扱いや不平等な状態が嫌い
  • 平等性のあるルールを設けて活動したい
  • 不要な変更を避けたい

公平性の資質を上位に持つ人は、自分も含めて平等であることを理想とするので、公平性のためなら利他的な行動をするケースも少なくありません。

また、一貫性のある言動を好むので、相手によって態度を変えない「人当たりがいい人」と思われることも多いです。

ただし、急なルールやスケジュールの変更、輪を乱す人にストレスを感じやすいのが特徴です。

慎重さ

慎重さの資質を持つ人は、危機管理能力に優れていることが多いです。

用心深くリスクヘッジをするので、ミスが少なく着実に物事を進めていくことができます。

  • あらゆるリスクや危険を考えて行動する
  • 手順やルールの通りに進めることを好む
  • すぐに行動するよりもじっくり考えて計画を立ててから行動したい
  • 堅実な性格

慎重さの資質を持つ人は、安全だと感じるまで行動に移すことに抵抗があります。

そのため、急かされたり、予期せぬトラブルの対応をしたりするのが苦手です。

ただし、計画的で堅実なので、大きなミスや失敗が少ない傾向があります。

規律性

規律性の資質は、一定のサイクルで行動したり、ルーチン化を好んだりする傾向があります。

  • 毎日または毎週決まった習慣がある
  • 計画の通りに進めるのが好き
  • ルールの中で活動するのが好き
  • 仕組み化するのが得意

規律性の資質は、効率的な思考で決定した習慣や行動をルーチン化するのが得意なので、マニュアルを作成したり、ルールを決めたりするのが得意です。

サプライズや予期せぬ状況は苦手で、先の予定や全体像が把握できないとストレスを感じてしまいます。

目標志向

目的思考は、目標を設定し、達成するまで突き進む強い精神を持っている資質です。

計画的な一面も持っており、コツコツ努力するので、「誠実な人」と思われることも多いでしょう。

  • 大小を問わず目標を立てて行動することを好む
  • 目標に向かって熱心に取り組む
  • 目標がないとやる気が起きない
  • 目標以外の物事に無頓着になることがある

目標志向は、目標だけでなく、スケジュールやタスクの優先順位を決めて着実にこなしていくのが好きなので、予定外のスケジュール変更やタスクを増やされることを嫌う傾向があります。

責任感

責任感は、やると決めたことを最後まで投げ出さない資質です。

友人や部下のことにも自分のことのように責任を持つので、頼りにされる「兄貴分」「姉御肌」である人が多いでしょう。

  • 正義感や忠誠心が強い
  • 嘘や約束を破ることが嫌い
  • 頼られるとノーと言えない
  • 他人にも自分にも厳しくしすぎる傾向がある

責任感の資質を持つ人は、頼まれると断れずに仕事を抱えすぎてしまい、周囲に頼れずに疲れてしまう傾向があります。

また、自分にも他人にも厳しいので、キツい印象を持たれることもあるでしょう。

回復志向

回復思考とは、物事の問題を見つけて、もとの姿に戻すことを得意とする資質です。

良い部分よりも悪い部分に目がいくことが多いので、組織や商品・サービスの課題解決において大きな力を発揮します。

  • 散らかっている状態や壊れている状態を放置するのが苦手
  • 難しい問題も積極的に取り組める
  • 満足することが少なく、ストイック
  • 根本的な問題を見つけるのが得意

回復志向の資質を持つ人は、課題や問題の解決に満足感を覚える一方で、いつまでも解決されない労働環境や人間関係の悪い職場といった、問題が放置されている状態に強いストレスを感じてしまうことがあるでしょう。

ストレングスファインダー【影響力の資質】を解説

影響力は、周囲に影響を与える資質で、リーダーや管理職など、人の上に立って先導していくために必要な要素といえます。

影響力の資質は次の8つです。

  • 活発性
  • 指令性
  • コミュニケーション
  • 競争性
  • 最上志向
  • 自己確信
  • 自我
  • 社交性

活発性

活発性は「考えるよりもまずはやってみよう」と考える、行動的な資質です。

失敗を恐れず、果敢にチャレンジするので、チャンスを掴みやすいという特徴があります。

  • 思いついたことはすぐにチャレンジしたい
  • 何もせずに待っている時間が嫌い
  • ピンチに強い
  • せっかちで時間をムダにするのが嫌い

活発性の資質を持つ人は、行動から経験や知識を得ようとするので、見切り発車で失敗してしまったり、まったく違う方向性に走り出してしまうことがあります。

そのため、活発性の資質を持つ人はリーダーよりもプレイヤーとして活躍するのが向いています。

指令性

指令性は自分で決定したやるべきことや意見を、周囲に自信を持って伝えられる資質です。

反対の声を恐れずに、自分の意見をハッキリ表現できるので、リーダーとして重要な資質ともいわれています。

  • 良いことも悪いこともハッキリ伝えるのが美徳だと考える
  • 突発的なトラブルが発生しても強い精神力で周囲を引っ張れる
  • 言葉や態度に重みがある
  • カリスマ性がある

指令性の資質を持つ人は、事実から逃げずに真正面から立ち向かっていける正義感を持っているものの、自分で決められないとストレスを感じてしまうので、自由度の高い仕事や職場が向いています。

コミュニケーション

コミュニケーションは、言葉で人を惹きつけたり、納得させたりする影響力を持つ資質です。

誰に対しても臆せず関われるほか、話し上手なので、どこに行ってもうまく立ち回れるのが大きな強みです。

  • おしゃべりが好き
  • 考えを言葉で表現することが得意
  • 人前で演説やプレゼンを行うのが得意
  • わかりやすく説明する能力が高い
  • 話すだけでなく文章で表現するのも得意

コミュニケーションの資質を持つ人は、話しながら自分の考えや状況を整理するので、話すことがストレス発散になります。

その反面、会話が少ない職場や人間関係がほとんどない状態が続くとストレスが溜まってしまうでしょう。

コミュニケーションを強化して仕事で信頼関係を構築したい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

競争性

競争性は、自分と他人を比較して優位に立つことで満足感を得る資質です。

負けず嫌いなので、勝ちたいと思ったらあきらめずに粘り強く取り組めるのが特徴です。

  • 勝つために努力を怠らない
  • 負ける勝負には挑みたくない
  • 数値で明確に勝敗がわかることが好き
  • ライバルがいるとパフォーマンスが上がる

競争性の資質を持つ人は、自分とも相手とも常に戦い続けています。

完璧主義な面があるので、妥協できなかったり、固執しすぎてしまったりすることもあるでしょう。

最上志向

最上志向は、すでに良い状態のものをさらに向上させて、もっとも良い状態にするために取り組む資質です。

現在の状態に満足せずに高みを目指すので、常に向上心を持って努力できるのが特徴です。

  • 得意分野が活かせる環境に身を置きたい
  • 得意分野では、もっとも優秀な成績をおさめたい
  • 常に改善方法を考える
  • 評価されることに喜びを感じる

最上志向は、自分の得意なことを向上させようと取り組む反面、苦手なことには目を瞑る傾向があります。

そのため、弱点を指摘されたり、苦手分野を克服するように言われたりするとストレスを感じやすいでしょう。

自己確信

自己確信は、自分が決定したことや自分自身に自信を持っている資質です。

強い信念のもとに意思決定をするので、他人からの影響を受けにくく、依存しにくいという特徴があります。

  • 自分の思考や行動に絶大な信頼を置いている
  • 自己分析が得意
  • リスクがあっても決めたことに果敢に挑む
  • 堂々としていて、動揺することが少ない
  • 行動力とやり遂げる推進力がある

自己確信の資質を持っている人は、確固たる意思を持っているので、人のアドバイスに耳を傾けなかったり、人に指示されることにストレスを感じたりしやすいでしょう。

自我

自我は、自分という存在や行動を評価してもらうことによって意義を見出す資質です。

自分に自信を持つことは自己確信の資質と共通していますが、自己確信の資質が自己評価をベースにするのに対し、自我の資質は他者評価をベースにするのが特徴です。

  • 人に認められたい、評価されたいという気持ちが強い
  • 周囲から優秀な人物だと思われたい
  • 自分らしく生きることに重きを置いている
  • 自分しかできないことに取り組みたい

自我の資質を持っている人は、褒められて伸びるタイプなので、指摘ばかりされたり、無視されたりする環境にいると、強いストレスを感じてしまうでしょう。

社交性

社交性は、人と交流することが好きで、積極的に人との関わりを広げて構築していく資質です。

  • 初対面の人でも自分から声をかける
  • 狭く深い交友関係よりも広く浅い交友関係を好む
  • 人当たりがよく、好印象を与える
  • 自分を魅力的に見せてうまく立ち回るのが得意

社交性の資質を持つ人は、周囲の人に好かれたいという気持ちが強いので、八方美人と思われることがあるかもしれません。

また、新しい人間関係を好むので、変化のない環境や閉鎖的な環境だとストレスが溜まってしまうでしょう。

ストレングスファインダー【人間関係構築力の資質】を解説

人間関係構築力は、さまざまな人格や考えを受け入れたり、人との関わりによってプラスを生み出そうとしたりなど、良い人間関係を構築するために必要な要素です。

とくに組織が大きくなればなるほど、人間関係構築力の資質が大きな意味をもたらします。

人間関係構築力の資質は次の9つです。

  • 適応性
  • 運命思考
  • 成長促進
  • 共感性
  • 調和性
  • 包含
  • 個別化
  • ポジティブ
  • 親密性

適応性

適応性は、変化を受け入れて柔軟に適応する資質です。

ルールやスケジュールの変更はもちろん、まったく性格や考え方が違う相手にも柔軟に対応できるので、変化の多い環境で能力を発揮できるという強みを持っています。

  • 過去や未来にとらわれず「今」どうするべきかを考える
  • 変化や刺激を楽しむことができる
  • 臨機応変に行動できる
  • ピンチのときに的確に状況を判断して行動できる

適応性の資質を持つ人や新しい環境や突発的な状況に対応するのが好きなので、変化のない状態やルーチン作業が苦手な面があります。

また、「今」にフォーカスしているので、将来的な見通しが粗く、危機管理やリスクヘッジを疎かにしてしまうことがあります。

運命思考

運命思考は、人との出会いや相手の特徴、起こった出来事など、あらゆるものに必然性を見出し、尊重できる資質です。

  • 良いことも悪いことも何か意味があると考える
  • 誰もに存在意義があり、大切にされるべきだと考える
  • 理想を追い求める
  • 宗教や人種、個性といった特徴を受け入れることができる
  • 哲学やスピリチュアル的な考えを好む

運命思考の資質を持つ人は、自分がいいと思った人や物を紹介する仲介役が得意なので、ときにはお節介と思われてしまうこともあるでしょう。

成長促進

成長促進は、どんな人でも成長できると信じ、相手の成長のためなら喜んで協力できる資質です。

  • 人の良い部分を見つけるのが得意
  • 人の可能性を信じている
  • どんなに小さな進歩でも気づいて喜ぶことができる
  • 人の成長のために喜んで協力する

成長促進の資質を持つ人は、相手に成長の喜びを感じてもらうため、やる気を刺激したりフォローしてあげたり献身的に働きますが、世話を焼きすぎてしまうこともあります。

共感性

共感性は、他人の境遇や感情に共感し、他人事ではなく自分ごととして認識できる資質です。

人の立場になって考え行動することができるので、チームで円滑に仕事をするために欠かせない資質といえます。

  • 他人が何を考えているのか表情から読み取ることができる
  • 気遣いができる
  • 論理的よりも直感的な思考をする
  • 人を喜ばせるのが好き

共感性の資質を持つ人は深く感情移入するため、他人との感情の境界線が曖昧になりやすいという特徴があります。

マイナスな感情が多い環境にいると、落ち込んだりストレスが溜まりやすくなってしまうでしょう。

調和性

調和性は、その場の空気を大切にして、組織やチームにおいて平和な状態を保つことを目指す資質です。

調和性の資質を持つ人は、「平和主義者」「仲介者」ともいえるでしょう。

  • チームの意見が一つにまとまることを好む
  • できるだけ衝突を避ける
  • 雰囲気が悪いとストレスが溜まる

調和性の資質を持つ人は輪を大切にするあまり、自己主張するのが苦手な一面があります。

また、チームの意見すべてを尊重しようとするため、なかなか決断できなかったり、決断にプレッシャーを感じてしまったりすることもあります。

包含

包含は、チームやグループにおいて、みんなで仲良くして、みんなで良い状態を目指そうと尽力する資質です。

  • 仲間外れにされている人を仲間に引き込む
  • 個性や違いを受け入れる
  • 自分や誰か突出している状態でなく、みんなで足並みを揃えたい
  • 外部の人とも積極的に仲間になろうとする

包含の資質を持つ人は、良くも悪くも差がつくことを嫌うので、飛び抜けた能力や個性のある人をマネジメントするのに苦手意識を持ってしまうかもしれません。

個別化

個別化は、人を分析して優れたところや個性を見出し、尊重できる資質です。

分析力や傾聴力に優れているので、チームのリーダーや管理職に必要な資質といえます。

  • 人の個性をおもしろいと感じる
  • 人間観察をして人を分析するのが得意
  • 相手を理解しようという気持ちで話を聞くことができる
  • 人材を適切なポジションに配置するのが得意

個別化の資質を持つ人は、個人に対して深く分析するため、大人数のチームの管理を任されると、大きな負担を感じてしまいます。

少人数のチーム管理で力を発揮できるリーダータイプといえるでしょう。

ポジティブ

ポジティブは、物事の良い面に目を向け、前向きにとらえられる資質です。

楽観的で明るい人が多いので、ムードメーカーと呼ばれることもあるでしょう。

  • 物事の良い面を探すのが得意
  • ネガティブなこともポジティブに変換できる
  • 楽しい人生を送りたいと考えている

ポジティブの資質を持つ人は、ポジティブな人や環境を好むので、ネガティブな人や環境に強いストレスを感じてしまうことがあるかもしれません。

自尊心を高めてポジティブな思考を心がけるコツが知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

親密性

親密性は、人とじっくり向き合い、深い関係性を構築しようと取り組む資質です。

広く浅い人間関係は苦手ですが、関わりを持った人には情に厚いので、リーダーよりも二番手のポジションに就くとメンバーにきめ細やかなフォローをすることができます。

  • 狭く深い人間関係を好む
  • 大人数よりも少人数のコミュニティが好き
  • 用心深いが仲良くなったら情に厚い
  • 初対面や大人数の前だと緊張しやすい

親密性の資質を持つ人は、誠実なコミュニケーションを好むので、薄情な人や嘘つきな人に苦手意識を持ってしまいやすいでしょう。

また、相手と同じくらい自分のことも知ってほしいという気持ちがあるので、自分本位な相手や自分に興味がない相手にも不快感を覚えてしまいます。

ストレングスファインダー【戦略的思考力の資質】を解説

戦略的思考力とは、現状を分析したり、将来のビジョンを明確化したりなど、戦略を立てて行動できる資質です。

戦略的思考力の資質は、次の8つです。

  • 分析思考
  • 原点思考
  • 未来志向
  • 着想
  • 収集心
  • 内省
  • 学習欲
  • 戦略性

分析思考

分析思考は、さまざまなデータをもとに論理的に考えられる資質です。

感情や不確かな情報ではなく、数値や事実といった確かなエビデンスをもとに物事を判断するので、戦略の立案や業務改善などが得意です。

  • 物事の理由や原因が気になる
  • 客観的な視点で物事を判断する
  • あらゆる面から分析し、起こり得る可能性をすべて把握したい
  • データから規則性を見つけるのが得意

分析思考の資質を持つ人は、感情や根拠のない情報を信用できないので、共感性に乏しいと思われることも少なくありません。

正確さを大事にするため、はっきり意見を言いすぎて相手を傷つけてしまうこともあるでしょう。

原点思考

原点思考は、過去を振り返ったり、原点に立ち返ったりして考える資質です。

  • 物事の起源や過去を知るのが好き
  • 現状や今後について過去をもとに考える
  • 人の経歴や物事の経緯を知りたい
  • 過去や原点を知ることで物事や人の本質を見抜くことができる

原点思考の資質を持つ人は、過去の記憶や経験を基準に物事を考えるので、クリエイティブな思考が苦手な一面があります。

また、行動に移す前に過去のデータを整理する時間が必要なので、スタートダッシュが遅いと思われることも少なくありません。

未来志向

未来志向は、将来をポジティブに想像し、夢や目標を設定して前向きに取り組むことができる資質です。

  • 将来やなりたい姿を想像するのが好き
  • 理想とする未来を思い描くと気分が高まる
  • 近い未来だけでなく遠い未来のことも考えられる
  • 自分が描いたビジョンを周りにも伝えたくなる

未来志向の資質を持つ人は、理想論で物事を捉えてしまう傾向があるので、目の前の課題を無視したり、詰めが甘かったりすることも少なくありません。

また、現状に満足せずに常に向上を目指すため、自分や他人に厳しい一面もあるでしょう。

着想

着想は、まったく別の物事から共通点を見つけたり、別々のものを組み合わせて新しいアイデアを生み出したりすることができる資質です。

  • アイデアを出すのが得意
  • 固定概念にとらわれない発想ができる
  • 常にアイデアを考えるクセがある
  • 新しい考えや奇抜なアイデアが好き

着想の資質を持つ人は、奇抜な考えやトレンドを好むので、既存の考えや古くからある慣習に魅力を感じにくいでしょう。

また、飽き性な一面があるので、ルーチンワークを苦手とする人が多いです。

収集心

収集心は、強い探究心を持って興味があるものや気になる知識を収集する資質です。

好奇心旺盛で、気になることはすぐに調べたくなるので、知識の幅が広く、物知りと思われることも多いでしょう。

  • 気になる、役に立つものはストックしておきたくなる
  • 物や情報、人物など対象を問わずに興味が湧く
  • 情報収集が得意
  • 集めたものを役立てたい

収集心の資質を持つ人は、スマートな会話を好むので、話が長い人や愚痴が多い人に苦手意識を抱きやすいです。

また、情報が得られないとわかると興味が湧かなかったり、秘密主義を嫌ったりする傾向があるでしょう。

内省

内省は、物事を深く考えたり、さまざまな角度から考えたりできる資質です。

いつも頭の中には何かしらの思考が巡っているので、新しいアイデアを生み出したり、物事の本質を見抜いたりするのが得意という特徴があります。

  • 常に思考が巡っているため、ボーッとするのが苦手
  • 意見が分かれるような深い議論が好き
  • 1人の時間が好きで1人で出かけるのも苦にならない

内省の資質がある人は、一つの物事から思考が何通りにも派生するので、会話のテンポがスローになりがちです。

思考することで状況や感情を整理するので、考える時間を設けられないとストレスを感じてしまうでしょう。

学習欲

学習欲は、知らないことを学ぶのが楽しいと感じる資質です。

学ぶことによって成長していると実感できるため、常に変化を求められる環境でイキイキと活動できます。

  • 知らないことはなんでも知りたい
  • 向上心が強い
  • 成果よりも学ぶという過程に楽しさを感じる
  • 自分なりの効率的な学習方法を身につけている
  • 知らないことを知っている人や経験している人の話を聞くのが好き

学習欲の資質を持つ人は、同じことの繰り返しや学びのない環境を好みません。

知らないことは自発的に調べる習慣があるため、知ったかぶりをする人や無知な人に苦手意識を感じやすいでしょう。

戦略性

戦略性は、目標達成に向けて近道を考え、効率的な戦略を立てられる資質です。

論理的で効率的な思考を好むので、思考にムダがなく、頭の回転が早いという特徴があります。

いざというときに決断力を発揮できるので、変化やスピード感のある現場で活躍できます。

  • 目標達成のための戦略を複数パターン用意してある
  • 損得勘定をベースに考える
  • 事実やデータをもとに客観的な思考ができる
  • 危機管理能力が高く、リスクヘッジをしている

戦略性の資質を持つ人は、事実にもとづくデータをもとに戦略を立てるため、過去に失敗したことや上手くいく見込みがないことに取り組むのが嫌いです。

また、考えることは得意ではあるものの、行動に移すという保証はありません。

まとめ

ストレングスファインダーは、自分やチームメンバーの強みを把握し、進む方向性を決定するのに役立ちます。

しかし、組織をまとめて効率的に生産性アップを目指すためには、セミナーに参加するのも一つの方法です。

弊社主催の世界最先端の人間関係の心理学が学べる講座は、成功の心理学を解説したものとなっています。

オフラインでもオンラインからでも参加できるので、ぜひ検討してみてください。

最終更新日: 2024/10/18 公開日: 2024/10/14