- 自尊心が低い人にはどんな特徴がある?
- 自尊心とプライドの違いは?
- 自尊心を高めるためにできることが知りたい
このように考えている方も多いでしょう。
自尊心が低いと物事がうまく進まなかったり、悩みが増えたりなど、日常生活でつまずきやすくなります。
本記事では、自尊心が低い人の特徴や自尊心が低くなってしまう原因、自尊心を高める方法などを解説します。
そもそも自尊心とは?
自尊心は文字通り「自分を尊く思う心」という意味を持ちます。
自分の価値や存在意義を認めてあげられる人は、自信を持って発言したり行動したりすることができます。
では、自尊心にはどんな種類があるのか、自尊心と間違えられやすい類義語についても解説していきます。
自己肯定感について詳しく知りたい人は、こちらの記事も参考にしてください。
自尊心は2つの種類にわかれる
自尊心はおもに次の2種類にわけられるといわれています。
顕在的自尊心
顕在的自尊心は自分の思考や感情として認識している自尊心のことです。
ただし、顕在的自尊心は事実を伴わないため、根拠なく顕在的自尊心が高い人もいます。
そのため、顕在的自尊心のみが高い人は、ミスしたときに挫折しやすかったり、他人を見下したりする傾向があるといわれています。
潜在的自尊心
潜在的自尊心は潜在意識のなかで形成された自尊心のことです。
顕在的自尊心がはっきりと意識できる自尊心であるのに対し、潜在的自尊心は経験や出来事をもとに意識せずに形成されます。
たとえば、勉強して資格を取得したり、努力して昇進したりなど、成功体験によって潜在的自尊心が作られます。
潜在的自尊心の形成によって顕在的自尊心が生まれるケースはありますが、顕在的自尊心と潜在的自尊心は比例するものではありません。
自尊心と似ている言葉
自尊心と似ている言葉として「プライド」や「自己肯定感」があげられます。
ここから、自尊心との違いやそれぞれの言葉の意味を解説します。
プライド
プライドは「誇り」や「自尊心」を意味するため、自尊心とほぼ同意義であるといえます。
プライドも自尊心も自分自身を尊く感じ、誇りを持つという観点では同意義ですが、プライドに関しては度々マイナスなイメージのある言葉としても使われます。
というのも、自尊心は自己完結型の自信であるのに対し、プライドは他者を見下したり、他者の意見を受け入れなかったりと、自信の強さが周囲に向いてしまうことがあるからです。
自己肯定感
自己肯定感とは、ありのままの自分を受け止め、自分の価値や存在意義を肯定できる感情を意味します。
自分に誇りを持つという点では自尊心も自己肯定感も同意義ですが、自尊心は自分のプラスな面や成功体験をもとに構築されるのに対し、自己肯定感は自分のプラスな面もマイナスな面も含めて自分は価値があると認識するという違いがあります。
たとえば、仕事でミスしたり遅刻をしたりしても、「そんなところも自分らしい」と否定せず認めてあげる感情が自己肯定感です。
自尊心が低い人の特徴
自尊心が低い人は、自分に自信が持てないことから物事を考えすぎたり、マイナスに捉えてしまうことがあります。
では、自尊心が低い人はどんな特徴や傾向があるのかを解説します。
人と比べてしまう
自尊心が低いと自分の価値や存在意義が見いだせないことから、自分を過小評価してしまう傾向があります。
人が褒められているのを見ると「いいな」「羨ましいな」と嫉妬心が生まれたり、「どうせ自分はダメだ」と自己嫌悪に陥ってしまうことも少なくありません。
また、自己評価の低さから、たとえ自分が褒められたとしても、素直に喜んだり、認めることができなかったりすることもあります。
ネガティブ思考にとらわれやすい
自尊心が低い人は、些細な出来事をネガティブに捉えて落ち込むことがあります。
いつも笑顔で挨拶してくれる同僚がそっけなかったとき、思い当たることがなくても「自分が何かしたかもしれない」「自分のことを嫌いになったのかもしれない」とネガティブ思考にとらわれるケースも少なくありません。
というのも、自尊心が低い人は自己評価が低いため、自責思考に陥りやすいという特徴があるからです。
ネガティブ思考への対策法が知りたい人は、こちらの記事も参考にしてみてください。
周囲の評価を気にしすぎる
自尊心が低い人は自分で自分の価値や存在意義を感じることが難しいので、他者に自分の価値や存在意義を求めてしまう傾向があります。
周囲の評価を気にしすぎて他者の一挙一動に敏感に反応してしまうのです。
本来、すべての人に好かれる必要はありませんが、自尊心が低い人は誰にでもいい顔をしたり、人の意見に合わせてしまったりなど、必要以上に嫌われないように気を使うことも多いでしょう。
失敗を恐れてチャレンジしない
ありのままの自分を受け入れて認めることができれば、失敗やミスをしても自尊心を失うことがありません。
しかし、自尊心が低い人は、自分の弱さやミスを受け入れることが難しい傾向があるため、そもそも失敗しないように物事にチャレンジしないという選択をすることが多いです。
チャレンジというのは、何も大きなプロジェクトを提案したり、新しい趣味を始めたりなど、大きな出来事だけではありません。
自尊心が低い人は日常の生活が変化することにも不安を感じ、ファミレスでいつも同じメニューを注文したり、1日のルーチンが決まっていたりするケースも多いです。
自尊心が低くなってしまう原因
自尊心の高さはもともと持っている性格も影響しますが、これまでの経験や考え方によって自尊心が低くなってしまうケースもあります。
自尊心が低くなってしまうおもな原因は次の2つです。
幼少期から認められる機会が少なかった
自尊心は育ってきた環境によって構築されます。
幼少期から否定されることが多かったり、褒めてもらえなかったりすると、自分の価値が見いだせず、自尊心が低くなってしまう可能性があります。
たとえば失敗をしたときに叱られると挑戦を恐れるようになるといわれています。
褒められず否定される経験が多いと、他人と自分を比べたり、他人に評価を求めたりするようになってしまうこともあるため、一人一人がどのような生き方をしてきたかを察する力を、管理者側は求められているといえます。
自分の意思がない
自分よりも他人を優先する利他的な性格を持つ人は、自尊心が低くなる傾向があります。
相手に気を使って相手の意見に合わせているうちに、自分の意見に自信が持てなくなり、自尊心も低くなってしまうためです。
相手に合わせてばかりで自分に意思がなくなってしまうと、自分軸ではなく相手軸で物事を考えるようになるので、依存などの危険性もあります。
自尊心が低い人への接し方
自尊心が低い人はネガティブ思考に陥りやすく、何気ない言動を誤解して捉えられてしまうこともあります。
自尊心が低い人と円滑な人間関係を築いていくためには、接し方に気をつけてみてください。
安心感を与える接し方を心がける
自尊心が低い人は、相手に嫌われないように顔色を伺いながら接する傾向があります。
とくに初対面の人やあまり親しくない人には警戒心が強くなるため、自尊心が低い人と気軽にコミュニケーションを取るときには安心感を与えるのが大切です。
たとえば相手に質問をしたり、相手の話を聞いたりして共感すると相手に安心感を与えることができます。
無理して同調する必要はありませんが、話を聞いて受け止める姿勢を見せるのが大切です。
具体的な理由をあげて褒める
自尊心が低い人は自分の価値や存在意義が見いだせていないことから、褒められても「お世辞だろう」「裏があるかもしれない」と勘繰ってしまう傾向があります。
そのため、自尊心が低い人を褒めるときは具体的な理由をつけると、信憑性が増すでしょう。
たとえば「十分なリサーチに基づく、いい提案書でした」「あなたが提案してくれたやり方のおかげで、チームのモチベーションが上がりました」など、なぜ良かったのかを述べるようにすると受け入れてもらいやすくなります。
頼ったり相談したりする
自尊心が低い人は自分の評価を他者基準にしてしまうことが多いので、周囲から頼りにしていると伝えると存在意義が見出せる可能性があります。
ただし自尊心が低い人はチャレンジするのが苦手な傾向があるので、得意分野の仕事をお願いするなど、相手の長所が活かせる方向性で頼ってみるのがおすすめです。
また、相談を持ちかけるだけでも、相手の自信につながる可能性があります。
それに加えて、当たり前のことではありますが、仕事や相談を依頼した後は具体的な理由を添えて感謝の気持ちを伝えてみましょう。
プラスな感情を言葉にして伝える
自尊心が低い人は自分に自信がない傾向にあるため、プラスな感情を積極的に伝えると相手の自信につながる可能性があります。
たとえば「一緒にいて楽しい」「〇〇さんの話はおもしろい」など、共有する時間についてプラスな意見を伝えると、相手が自分の存在価値を認識できます。
反対に、悪口や陰口などのネガティブな話題は、自尊心が低い人がつられてネガティブな気持ちになりやすいので、できるだけ避けるのがおすすめです。
自尊心を高める方法
小さな習慣を増やしたり、考え方を変えたりするだけでも、自尊心を高めることができます。
とくに次の4つの方法はすぐに始められるので、ぜひ参考にしてみてください。
エクスプレッシブライティング
エクスプレッシブライティングとは、1日の出来事や感じたこと、考えていることなどを書き出し、頭の中を整理する手法です。
書き出すことで考えが整理しやすくなるのはもちろん、状況を客観的に見ることができたり、もやもやした気持ちを吐き出すことでストレス発散につながったりなど、さまざまなメリットがあるといわれています。
また、嫌な気持ちになった出来事を書き出し、なぜ嫌な気持ちになったのか、どんな部分に違和感を覚えたのかなど、掘り下げていくことで原因を特定することもできます。
エクスプレッシブライティングは、「毎晩20分」といったように時間を決めて行うと、習慣しやすくなります。
すぐに達成できるタスクをこなす
自尊心は成功体験によって高めることができます。
大きな目標ではなく、小さな目標を達成するだけでも成功体験になります。
そのため、すぐに達成できるような小さなタスクをいくつか用意し、着実にタスクをこなすことで自尊心を高めることができるでしょう。
たとえば「1日5分読書をする」「歯をみがいている間だけ筋トレする」といった小さなことでも構いません。
複数のタスクを達成することで、「今日は何もできなかった」と落ち込むことがなくなります。
目標を高くしすぎると達成できなかったとき、自己嫌悪に陥ってしまう可能性があるので、できるだけ小さなタスクを用意して、確実に達成していきましょう。
リフレーミング
リフレーミングとは、物事や状況の見方を変えることを指す心理学用語です。
有名なエピソードに「コップ半分の飲み物」があります。
コップ半分の飲み物を見て「もう半分しかない」と感じるのと、「まだ半分もある」と感じるのとでは、捉え方が大きく変わります。
リフレーミングはさまざまな場面で使えますが、自分のなかでネガティブな感情が生まれたときにポジティブにリフレーミングする習慣をつけると、落ち込みにくくなります。
上司からのフィードバックに対して「ダメ出しされた」と感じたときは「改善するアドバイスをもらえた」とリフレーミングすると、仕事のモチベーションが低下するのを防げます。
このように、ネガティブをポジティブに言い換える習慣をつけてみてください。
自分の居場所を見つける
仕事や家庭など、居場所が限定されていると、何か嫌なことがあったときに「自分には居場所がない」と感じてしまうことも少なくありません。
そのため、自分が安心できる場所や逃げ込める場所を見つけるのも、自尊心を高めるために効果的です。
居場所は必ずしもリアルな空間でなくても構いません。
SNSやオンラインゲームなど、インターネット上でも居場所を見つけることは可能です。
自分らしくいられる居場所があることで、自分自身も認めてあげられるようになるでしょう。
まとめ
自尊心は生まれつき持っているものではなく、育ってきた環境や経験によって構築されます。
しかし、周囲の環境や考え方が変わるだけで、自尊心を高めることもできます。
自尊心が低いと感じている人は、できることから少しずつ習慣にしてみてください。
見えなかった自分の価値が少しずつ見えてきて、自信につながっていくでしょう。
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