- 仕事に活かせるといわれる「7つの習慣」について知りたい
- 「7つの習慣」を読んでみたけれど活かし方がわからない
このようにお悩みの方もいるでしょう。
本記事では、7つの習慣をわかりやすく解説し、仕事に活かす方法を紹介します。
7つの習慣とは
「7つの習慣」は、膨大な書籍をもとに自己啓発に関する調査を行ったスティーブン・R・コヴィー博士が出版した書籍です。
では「7つの習慣」の概要や特徴を見ていきましょう。
「7つの習慣」はスティーブン・R・コヴィー博士のベストセラー書籍
「7つの習慣」は1989年に米国で出版され、世界で4,000万部以上のベストセラー書籍です。
日本でも240万部発行されており、日本人の視点から見ても日常生活に取り入れやすい習慣が語られています。
著者であるスティーブン・R・コヴィー博士は、過去から現代に至るまで、あらゆる偉人や賢人の共通点や成功の秘訣を研究しました。
その結果を「習慣」としてまとめたのが、「7つの習慣」という書籍です。
「7つの習慣」が人気の理由や、より基本的な7つの習慣について知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
「7つの習慣」には漫画版もあります。
活字が苦手な方や、7つの習慣をより簡潔に知りたい方はこちらもおすすめです。
7つの習慣の特徴
成功者の取り組みや成功例を解説する書籍は数多くありますが、「7つの習慣」は業種や分野に特化するのではなく、考え方や行動など、根本的なことを習慣としてまとめています。
また、7つの習慣は1〜7まで段階を踏んでステップアップできるようになっており、1つずつ習慣を身につけることによって、ステージの変化を実感できるという特徴があります。
7つの習慣で得られる成果はおもに次のとおりです。
- 【1〜3の習慣】私的成功:成功体験をコツコツ積み重ねることができる
- 【4〜6の習慣】公的成功:周囲の人を巻き込み、リーダーとして活躍することができる
- 【7の習慣】再新再生:体や心、頭脳など自分の資源を活かして向上させることができる
このように、ステップアップしていくことで、他者に依存せず自立心を持ち、常に向上できるサイクルが確立できるといわれています。
7つの習慣を理解する前に理解しておきたい考え方
7つの習慣を理解する前に、まずは次の2つの考え方を理解しておくのがおすすめです。
- パラダイムシフト
- インサイドアウト
というのも、習慣や環境を変えるためには、自分自身の考え方を見直す必要があるからです。
7つの習慣を短期間で身につけて成果を出すためにも、この2つの考え方を習慣づけてみてください。
パラダイムシフト
パラダイムシフトとは、考え方や価値観を大きく変えることです。
たとえばコップ半分に入ったジュースを見たときに、ポジティブな人は「まだ半分も残っている」と考え、ネガティブな人は「もう半分しかない」と考える傾向があります。
つまり、同じ状況でも捉え方によっていい状況にも悪い状況にも変わるケースがあるのです。
ものの見方を変える方法は、「リフレーミング」や「クリティカルシンキング」などが挙げられます。
リフレーミング
リフレーミングとは、物事や出来事や状況に関する捉え方の枠組みを変える方法です。
ネガティブな思考が浮かんだら、ポジティブに言い換えてみたり、見方を変えてみたりすることで、考え方のクセを矯正できます。
たとえば仕事のスピードが遅い部下について「仕事ができない人間だ」と感じたとします。
しかし、仕事の正確さや出来という点で見直してみると「丁寧に仕事に取り組む人間」という印象にリフレーミングできるかもしれません。
クリティカルシンキング
クリティカルシンキングとは、直訳すると「批判的思考」という意味になりますが、批判的な考えを推奨しているわけではありません。
価値観や固定観念、習慣などを「本当に正しいのだろうか?」と疑い、本質を見極める力を養うのがクリティカルシンキングです。
たとえば、上司に仕事のミスを指摘されたときに「自分は仕事ができないダメな人間だ」と結論づけるのは、本質が見えていない状態といえます。
上司は注意喚起や、同じミスをしないように進言しただけである可能性が高いです。
このように、本質を見極めることでネガティブ思考に陥りにくく、対策ややるべきことが明確化しやすくなります。
インサイドアウト
インサイドアウトとは、自分の内面を変えて外部環境の変化を目指すことです。
とはいえ、実際に外部環境や置かれている立場を変えるわけではありません。
コップ半分のジュースが良くも悪くも見えてしまうように、外部環境もモノの見方を変えるだけで改善する可能性があります。
根本的な解決にはなっていないように感じるかもしれませんが、実際に自分の内面が変わることによって外部環境が改善する可能性はあります。
「類は友を呼ぶ」ということわざがあるように、ポジティブな考え方をする人のまわりにはポジティブな人が集まることもあるのです。
他責思考はやめて、自分ができることから始めてみましょう。
7つの習慣を仕事に活かす秘訣
仕事・ビジネスを成功に導くためにおすすめしたい7つの習慣の各習慣について解説します。
- 第1の習慣:主体的である
- 第2の習慣:終わりを思い描くことから始める
- 第3の習慣:最優先事項を優先する
- 第4の習慣:Win-Winを考える
- 第5の習慣:まず理解に徹し、そして理解される
- 第6の習慣:シナジーを創り出す
- 第7の習慣:刃を研ぐ
仕事を成功に導く7つの習慣とは反対に、部下が仕事を辞めてしまう上司の7つの習慣が知りたい方はこちらの記事もチェックしてみてください。
第1の習慣:主体的である
第1の習慣は「主体的である」です。
すべての言動は自分で選択した結果であると主体的な思考を持てば、他責思考のクセがなくなります。
たとえば上司から仕事を頼まれたことによって、自分の仕事に遅れが生じ、評価が下がったとします。
このような出来事を「上司のせいだ」「あの仕事がなければ」と考えるのは間違いです。なぜなら、仕事を断ったり仕事の提出期限の相談をしたりすることもできたからです。
いくら理不尽な状況でも自分の選択だと受け入れることで、対処がしやすくなるだけでなく、ささいな選択にも責任感が生まれやすくなります。
第2の習慣:終わりを思い描くことから始める
第2の習慣は「終わりを思い描くことから始める」です。
たとえば働き方に悩んだときは、数年後の自分がどうなっていたいかを考えることで、スキルアップや転職など、やるべきことが見えてきます。
ゴールを決めてタスクやスケジュールを明確化することは、ビジネスにおいても役立ちます。反対に、目的が明確になっていないと無駄が増えたり、本質がブレてしまったりするケースも少なくありません。
常に目的思考で動くことで、効率的に行動できるようになります。
第3の習慣:最優先事項を優先する
第3の習慣は「最優先事項を優先する」です。
たとえば仕事を行う上で人材育成を最優先事項にする場合、やみくもに部下の仕事を手伝うと、長期的な視点でみたときに部下の成長につながりません。
また、チームワークを高めるのを最優先事項とした場合、個々で仕事を行った方が効率的でも、あえてチームで取り組んだ方がチームワークの向上につながるかもしれません。
物事を判断するときは最優先事項に基づいて選択する習慣をつけましょう。
第4の習慣:Win-Winを考える
第4の習慣は「Win-Winを考える」です。
ただし、これは相手に与えてもらってから自分もお返しをしてお互いに利益のある関係(Win-Winの関係)を構築するという意味ではありません。
まずは相手よりも先に与えることで、相手からも返してもらえる関係性を構築するという意味です。
というのも、人間は先に与えてもらったとき、感謝するのと同時に信頼の気持ちを抱くケースが多いです。
先にギブする習慣をつけることで、今度は相手が先に与えてくれるようになるかもしれません。
とくにWin-Winの関係の構築は長期的に安定したビジネスを行うために役立ちます。
第5の習慣:まず理解に徹し、そして理解される
第5の習慣は「まず理解に徹し、そして理解される」です。
これは、相手に伝えたいことがあったとき、まずは相手の話を聞いてから自分の話を聞いてもらうと理解してもらえる可能性が高くなることを意味します。
たとえば、部下が仕事でミスをしたとき、「こんなミスをするあなたが悪い」と叱りつけてしまうと、いくら自分のミスだとしても部下は一方的に決めつけられている気分になるでしょう。
そこで「ミスしていたけれど何かありました?」と相手の言い分を聞くことで、相手は自分を受け入れてもらえたように感じます。
相手の話を先に聞くことで、後から自分の話も受け入れてもらいやすくなるのです。
第6の習慣:シナジーを創り出す
第6の習慣は「シナジーを創り出す」です。
シナジーとは、複数のものが集まったことによって生まれる相乗効果です。
誰にでも得意不得意はあります。たとえば次のような二人がいたとします。
- たとえば企画を考えるのは得意でもプレゼンが苦手なAさん
- 企画の作成が苦手で営業力のあるBさん
このような場合、それぞれ苦手分野のスキルを高めてもらうよりも、苦手な部分をフォローしあった方がシナジーが創り出せる可能性が上がると言われています。
とくにリーダーとしてチームをまとめる場合、それぞれの個性をしっかり見極め、適材適所に配置することでよりシナジーが創出できる状態になります。
第7の習慣:刃を研ぐ
第7の習慣は「刃を研ぐ」です。
1〜6までの習慣を心がけることで、人間関係や仕事においていい影響が出たり、自己肯定感が高まったりする効果が実感できる方も多いでしょう。
しかし、「安定は後退」という言葉があるように、現状に満足していると常に成長し続けることは難しいものです。
ビジネスにおいて「刃を研ぐ」とは、自分の得意分野を伸ばすことといえます。
もし強みがわからない場合は、自己分析を行い、強みが活かせる場面があれば積極的に取り組むのがおすすめです。
そのため、強みを伸ばしていくためには時代の変化や職場の環境など、外的環境を正しく把握しておく必要があります。
常に自分の刃を研ぎ、使い方をしっかり見極めていきましょう。
7つの習慣で成功へのスピードを加速させる
7つの習慣は1〜7まで段階的に進めていけるように作られているので、一気に身につける必要はありません。
第1の習慣から少しずつ日常生活に取り入れていくことで、自己肯定感が高まり、自信を持ってビジネスに取り組むことができるようになるでしょう。
最終的には第7の習慣を身につけ、自分のなかでいいサイクルを回していくのが理想的です。
常に自分やまわりの環境をブラッシュアップし、生産性を高めていきましょう。
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