経営者の真の成功とは?人生観を変える『7つの習慣』を徹底解説

最終更新日: 2022/12/14 公開日: 2021/09/30
  • 本当の成功は、お金を稼ぐことですか?
  • 大きな家に住むことが、本当の成功ですか

今回は、世界的有名な書籍であるスティーブン・R・コヴィー著者『7つの習慣−人格主義の回復−』 を、経営者向けに解説したいと思います。

経営者として売り上げは上がってきたがなんだか虚しいと感じる...”という方は、周りを巻き込んで成功することができていないからと著者はいいます。

「7つの習慣」は、経営者やビジネスに興味がある方、またそうでない方も書店で表紙を見たことがあるという方も多くいるかと思います。『キングオブ自己啓発本』ともいわれており、“幸福論”や“哲学”といった書籍に近いです。

こちらの書籍、1989年にアメリカで出版され全世界で3,000万部突破、日本版は1996年に発売され200万部を突破、さらに完訳版は2013年に発売されており歴史的には古い本です。

しかし、なぜこんなにも古い本が今だに大きく本屋で並べられていたり、多くの経営者に読まれているのか。

それは、まだ成功していない人だけではなく、成功した人の「虚しい悩み」も取り入れているため多数の経営者の方から支持されています。

こちらの記事をお読みいただくと、スティーブン・R・コヴィー著者『7つの習慣』の書籍について知ることができ、人生観が変わるきっかけになります。

経営者の方はとくにに参考にしてみてください。

スティーブン・R・コヴィーとは

スティーブン・リチャーズ・コヴィー(Stephen Richards Covey)は、アメリカ合衆国生まれで、1952年にユタ大学を卒業。

1957年には、経営学修士(MBA)を取得、1976年にはブリガムヤング大学で博士号も取得しており経営管理、組織行動学の教授を務めていました。

世界的に最も大きな影響力を持つ経営コンサルタントといわれています。

冒頭でもお伝えしたように、『7つの習慣 人格主義の回復』という書籍は、38の言語にも翻訳されている世界的なベストセラーとなりました。また、「もっとも影響を与えたマネジメント部門の書籍」のトップ10にランクインしています。

  • 『人生を成功させる7つの秘訣』(1990年9月出版)
  • 『7つの習慣 成功には原則があった! 個人、家庭、会社、人生のすべて』(2005年5月出版)
  • 『7つの習慣 ファミリー 家族実践編 家族にも原則があった!』(1998年10月出版)
  • 『7つの習慣 名言集』(1999年4月出版)
  • 『ビジネスに活かす12のストーリー』(2006年2月出版)
  • 『マネジメントを考える8のストーリー』(2006年6月出版)etc...

経営学修士を取得していることから、数々のビジネスの成功書籍を出版しています。

『7つの習慣』とは

スティーブン・R・コヴィーはアメリカで建国以来、今まで出版されてきた約200年分の自己啓発本ほとんどを読みあさり、調査を行っています。

成功本やビジネス本、自己啓発本といった本は、この時代多数出版されていて、本屋へいくと基本的に、新しい本を手に取る方が多いと思います。ましてや古い時代の成功法を学ぼうと思う方は、ほとんどいないでしょう。

こちらの書籍が今でも大きな支持を得ていて、人気の秘訣でもある最大のポイントは古い時代(1878年以降)の成功本も調査されていることです。

調査の結果、第一次世界大戦の前後で成功法則の傾向が大きく異なってきていることに気づきました。

第一世界大戦前・根本的な人格育成 = 長期持続効果
第一次世界大戦後・モチベーションアップ = 即効効果
・コミュニケーションスキル = 短期効果
第一次世界大戦前後の成功法則の違い

最近のビジネス本や自己啓発本は、「モチベーションアップ」や「コミュニケーションスキルをアップ」について多く書かれています。

最も大事なことを教えていたのは、第一次世界大戦の書籍などでは「誠意」「謙虚」「誠実」といった人間の内面的なことに注力すること(根本的な人格育成すること)が重要といわれています。

7つの習慣を学ぶ前に

上記のように「根本的な人格育成」が最重要であり、成功していない人や成功者でさえもなんだか虚しいと感じてしまう原因も、人格育成ができていないからだといわれています。

非成功者:“他人依存”している、人のせいにしている(この業界はダメだろう、あの社長の元で成功するか?部下が悪い!上司が悪い!など)

非成功者の方は、1〜3の習慣を取り入れると「私的成功」をおさめることができます。“よし成功した!”これが第一状態です。

4〜7の習慣を取り入れることで「公的成功」をおさめることができます。つまり多くの人を巻き込んで成功できるリーダー的な存在になれます(※ここで満足してはいけません)。

長期持続成功 = 何度も周りを巻き込んで成功する

スティーブン・R・コヴィーにとって本当の成功者は、「成功していない人」「成功している人」「みんなを巻き込んで1回だけ成功している人」ではなく、「長期持続成功してる人」だと定義しています。

習慣①主体的であること

まずは、スティーブン・R・コヴィーにとって反対に“主体的ではない”とはどういうことなのか解説します。

  • この業界ってさ、もう終わりだよね。
  • あいつって何でいつも〇〇なの?

このように思っていたり言葉などで言った瞬間は、主体的ではないといいます。では、主体的とはどういう感覚なのか。

“全ては自分の責任だと思え”“反応人間になるな”

どんなことがあっても、何か理不尽なことをいわれて傷ついたとしても「傷つくことを選択をしている」からだといいます。=(“傷つく”反応を選択している)

例えば、「あなたは、変な人だ。」といわれて傷ついているのであれば、【傷つく】という選択をしているにすぎないといいます。

関心は大きく!影響にフォーカス!

左図:例えば、有名人の不倫騒動などに関心を抱いたとしても、こちら側には影響はほとんどない。

関心があることのなかで、自分の影響を及ぼすことは少ないです。自分に「影響」を及ぼすことにどれだけ目を向けて生きていくかが大切になります。

右図:例えば、影響力がある社長にも関わらず従業員が『お金なくて貧しい生活をしているなど知らない!』など無責任な人間がいたとします。

このように、自分だけが良ければいいという(他人への関心が小さい)人間にならないようにしましょう。

スティーブン・R・コヴィーは、関心は大きく影響にフォーカスすることが重要だといわれており、これが第1の習慣のまとめです。

習慣②終わりを思い描く

第2の習慣は、終わりを思い描くこと(ゴール設定)をしましょう。ここで多数の人が思い描くのは、企業が成功しているイメージを思い描くかと思います。

スティーブン・R・コヴィーは、【弔辞で言われて嬉しいこと】を思い浮かべることだといわれています。

“あなたがいたことで仕事場に笑顔をもたらせてくれましたね。”

“あなたがいて勇気が持てました。”

“あなたがくれたあの時の言葉今でも大事に心に秘めています。”

上記のように、弔辞で言われて嬉しいことを思い浮かべた時に出てくる言葉が、自分自身が本当に辿り着きたいところです。

個人の憲法を制作しなさい

上記を元に、自分だけの憲法を制作しましょう。要は、大元のルールを制作するということです。ここで数ヶ月かかるといわれており、長期持続成功するための軸になります。

上記の青枠のように基本的に人間は、「どう思われたいか」「なにを善と思っているか」という大元は変わりません。この弔辞で言われて嬉しいことを個別にして憲法として持っておくことが重要です。

注意することは、“当事者として作らないと守らない”といわれています。

「売り上げ◯億円」といったようなゴール設定ではなく、本当は「当事者にどのように思ってもらいたいか」ということを練りに練り込んで絞り出してみましょう。

ゴールを思い描くことで【今】が見えてきます。これが第2の習慣のまとめです。

習慣③大切なことを優先する

第3の習慣は大事なことを優先することです。習慣1〜2で死ぬまでの道を明確化したあとは、ゴールまでの時間をどう使うかを考えます。

スティーブン・R・コヴィーは、時間の使い方は4段階あるといわれています。

  1. チェックリストを持っている
  2. カレンダーを持っている
  3. カレンダーに優先順位を付けている
  4. 優先事項がもう一度なにかを確認する

1〜3段階まで行っている人は多くいるが、いつもスケジュールがパンパンな人で、いつになっても一生懸命になっている人が多いです。

つまり、4が1番重要だということです。

大切なこととは?

優先順位を4つに分ける
  • A:トラブル、納期(仕事の締め切り)
  • B:自己投資(時間があれば普段あった事のない人に会う)
  • C:電話、メール
  • D:雑用、娯楽(アプリをみる)

大体の人が「A」で終わり、ストレスがたまれば「D」を行う人が大半です。

スティーブン・R・コヴィーは、「C」「D」はしなくていい。原則を決めたのであれば、原則に沿わないことはしない。

そしてスケジュールを立てる際に、一週間単位で「B」を優先して割り振るということが重要です。効率より効果があることを優先することを軸にスケジュールを制作していきましょう。

習慣④Win-Winを考える

第4の習慣は、Win-Winを考えることです。Win-Winとは、1つの事柄においてお互いに得をしているかということです。

例えば、取引先の商品を売ると自社に大きな利益をもたらす→取引先もサービスを向上することができてお互い得をする。

商品を売りたい人、買いたい人がWin-Winの関係で金銭を交換する状態が1番、理想的です。Win-Winを細かく分析する際、4つに分類されます。

Win-Winな状態
(勝✖︎勝)
1つの事柄においてお互いに得をしているかということ。
Win-Loseな状態
(勝✖︎負)
勝って相手を黙らせる。(スポーツなどの勝負ごと)
Lose-Winな状態
(負✖︎勝)
自分は諦めて投げやり。(金銭の貸し借りなど)
Lose-Loseな状態
(負✖︎負)
1つの事柄においてお互いなにも得しないこと。(復習、泥沼離婚裁判など)
Win-Win状態は4つに分かれる

この、Lose-Loseな状態は絶対にしないこと。しかし、Win-Win状態が大切だということは分かっていても、人間関係では【Win-Loseな状態、Lose-Winな状態】を行ったり来たりする人が多いのが現実です。

Win-Winを目指すことがなかなかできない原因は【Win-Loseな状態】で立ち向かってくること(勝つことが全てだと思っている人間)が多いからです。

この4つに分類されていることを理解して、次の第5の習慣でWin-Winに至るためにコツを解説していきます。

習慣⑤まずは理解し、そして理解される

Win-Winを知るために相手のWinを知らないといけないため、“聴く力”が重要です。

聴く力は、スキルだけではなく【誠心誠意、理解したいと思え】といわれています。そのうえでやってはいけないことは、

  • 自叙伝的反応はやってはいけない
    • 自分が知りたい情報を引き出したい(探る、解釈する、評価する、助言する)

よく親子の会話である父親が「最近学校はどうなんだ?」と子供に聞く→(探る)

子供「学校がつまんない」父親「それは自分の努力不足だろう!」「学校の授業はつまんないもんだ」→(勝手に解釈する)

上記のように、聞き手が勝手に解釈したり、自分が知りたいことを優先して何も考えずに探ったりすることは信頼を下げてしまうため、やめましょう。

信頼口座

公的成功をするためには、「信頼」が必要です。信頼を口座に貯めていくように少しずつ積み上げていくことが重要です。

悩みを聞いた際にも「こうしたら良いんじゃない?」「元気出せば大丈夫だよ」といったような言動はせず、ひたすら共感することが最重要だといわれています。

共感する:相手がどういう気持ちで今、言葉にしているのか、相手の気持ちをひたすら言葉にすること

子供「学校がつまんない」父親「そうか...学校にがっかりしてるのか...」

子供「そうなんだよ。知りたいことを教えてくれない」父親「そうか。教えて欲しいことがあるんだね」

子供「うん。知りたいことは因数分解とかそういうことじゃない。自動車のことを学びたい」父親「そうか...やりたいことを見つけているんだな」

上記のように、奥深いことまで知ることができるため子供は、「父親は分かってくれている」と信頼感が強くなります。

相手の奥にある気持ちを言葉にすることが、ビジネスだけではなく人間関係の構築でも重要になります。

習慣⑥シナジー(相乗効果)をつくる

第4、5習慣を経て両者の違いをしっかり求めて、妥協ではなく第3の案を創造的に出すことが公的成功者です。

例えば、「うちの会社がこうなって欲しいな」「うちのチームがこうなってほしいな」と思うのであれば、自分が自立して自分がチームを作り上げていくことが重要です。

そして、相乗効果に関して、ブラック企業でよくありがちなケースだと、残業手当も出さず汗水たらして頑張っている社員がいるなか、社長はのうのうと「成功してます!」などは、いっさい相乗効果は発揮できていません。

【4】Win-Winの関係を築く、そして【5】コミュニケーションをとって理解し合い信頼関係を築いていくことで、「この会社にはこんな学びがあるんだ!」「こんなにプラスになることがあるんだ。」と相乗効果を得られることがベストです。

習慣⑦刃を研ぐ

最後の第7の週間は、刃を研ぐということ。

大きな木を切っている人が毎日毎日、一生懸命木を切っていたとします。しかし、一向に木が切れていないため「刃を研いだ方がいいのでは?」といわれても、「一生懸命なんだから刃なんか研いでいる暇はない!」という例えです。

要は、刃を研いだ方が木は早く切れ、確実に切れるのに時間がないと言い訳をして要領の悪い無駄な努力をしてしまっています。これが、ほとんどの人が行ってしまっていると、スティーブン・R・コヴィーはいいます。

自己研鑽(自分を磨くこと・究めるために自分で努めること)の時間がないと思っているうちは、成功しないということです。

下記を行うことで自己研鑽は磨かれていきます。

肉体週3時間、運動すること。
体に悪いものは取り入れないこと。
精神精神を磨くこと。
瞑想・祈りをすること。(自然を散歩、静かなところへ行く)
知性テレビは1日1時間までにすること。
週に1冊は読書をすること。(日記なども書く)
社会性コミュニケーションの時間をとること。
信頼口座を貯めるために、自叙伝的反応をしない。
自己研鑽(じこけんさん)を磨く4つの週間

行う際のポイントは、

  • 手本となる人を探すこと。
  • 習慣の力を信じること。(テクニックだけに頼らない)
  • 人生の流れは、あなたが変えることができるということ。

今までの自己啓発本などに書かれている「一瞬で成功する方法」「これさえあれば大丈夫!」など、テクニックだけで成功するということではなく、習慣の力を信じて自分自身を磨いていくことが大切です。

まとめ

経営者の真の成功とは、周りを巻き込んで成功し続けていることです。そして、人格育成をすること、「謙虚さ」「いい人であること」が重要です。

人は習慣によってつくられているので、どんな困難や悲しいことがあっても「7つの週間」を思い出して何度も取り組んでいきましょう。

スティーブン・R・コヴィーでも、習慣化するために、毎日何回も【1】主体的であることを思い出して、【2】終わりを思い描ていたことはなんだ?と思い出すようにしています。

しかし【5】まずは理解し、そして理解されることが1番難しいといわれおり、何度もチャレンジしています。

この不滅の習慣を取り入れていき、経営者だけではなく、人間として真の成功者になっていきましょう。

セミナーズ通信

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最終更新日: 2022/12/14 公開日: 2021/09/30