- 他者と信頼関係を築いて相手を動かす話し方のスキルを身につけたい
- 話すスキルを向上させて相手から承認を引きだす方法を知りたい
この記事はこのように考える方におすすめです。
今回は『さりげなく人を動かすスゴイ!話し方』の本の内容を紹介します。
本書は、述べ200万人超に向けて話をしてきた講演家であり作家である山﨑拓巳氏によって書かれました。
30年かけて培い蓄積された「話し方」のノウハウが詰まった本です。
本書を読めば、話せることが強みになり仕事やプライベートでその能力を存分に活かすことができます。
話すことを武器にして、仕事をスケールしていきたい方はお読みください。
『さりげなく人を動かすスゴイ!話し方』とは
『さりげなく人を動かすスゴイ!話し方』は、山﨑拓巳氏によって書かれました。
本書は、話し方を少し変えるだけで物事がスムーズに進むことを実感できる本です。
声掛けの仕方を変化させることで、周囲の人に効果的に働きかけて良い関係を維持しながら人を動かす方法が分かります。
著者・山﨑拓巳氏の紹介
著者の山﨑拓巳氏は、20歳で起業した後に22歳で「有限会社たく」会社を設立しています。
現在は、実業家、ビジネスコーチ、作家、アーティストなどとして様々な分野で活動している人物です。
山﨑氏は、これまでに自己啓発分野を中心とした約60冊の本を出版しています。累計部数は200万部にわたります。
主な書籍には、以下があります。
- 凄いことがアッサリ起きる44のルール
- お金のポケットが増える スゴイ!稼ぎ方
- なぜか感じがいい人の かわいい言い方
山﨑氏の本は、分かりやすい言葉で実体験に基づいた豊富なノウハウを読者に提供しています。
読む人を勇気づける文体が特徴であり、様々な分野で活動する山﨑氏から新しい視点を学ぶことが可能です。
構成
『さりげなく人を動かすスゴイ!話し方』の構成は、以下の7つに分かれています。
- 第一章 さりげなく人を動かすスゴイ!話し方
- 第二章 ナチュラルに相手とつながる話し方
- 第三章 雰囲気を作って相手を引き込む話し方
- 第四章 必ず「YES」と言ってもらう話し方
- 第五章 「やる気のスイッチ」を入れるキラーフレーズ集
- 第六章 「場」をまわす話し方
- 第七章 大勢の心をつかむ話し方
第一章から順に読めば、人を動かすための基本的な考え方と、相手との距離を縮めながら信頼関係を築く方法を知れます。
場面別でのフレーズや会議での活かし方などすぐに実践できるレベルまで、「話し方」のスキルをあげることが可能です。
各構成の概要
第一章では、山﨑氏の過去の体験から人に本気を起こさせて自ら行動してもらう方法を学べます。
その後第二章では、初対面や世代間の異なる相手との距離の縮め方と信頼関係を築く方法を解説しています。
第三章・第四章では、場の空気感を作り相手を話に引き込む方法や、他者に同意を得るための方法を知ることが可能です。
第五章では、山﨑氏が実際に使用しているという相手のやる気を促す10個のキラーフレーズを解説しています。
第一章から第四章までの内容を振り返りながら、相手の行動を促すためにどのような言葉を使えばいいのかを学び取りましょう。
第六章・第七章はビジネスに役立てる具体的な方法を知ることができます。
第六章では、会議で司会者として場を回す方法を紹介しています。最後の第七章では、大勢の人の前で心を掴む話し方を学びましょう。多くの講演会やセミナーを行っている氏のノウハウを吸収してください。
『さりげなく人を動かすスゴイ!話し方』で分かること
山﨑氏は、『さりげなく人を動かすスゴイ!話し方』の執筆にあたり、本に込めた思いと特に読んで欲しい対象の方を記載しています。
本書の文章を一部引用して紹介しますのでご覧ください。
この本には、「僕がこれまで約30年間にわたって培ってきた、人の心を動かす話し方の極意」を詰め込みました。
『さりげなく人を動かすスゴイ!話し方』(著者:山﨑拓巳,2017年5月,かんき出版,P3.4より引用)
(中略)
現代において「話すこと」「書くこと」「表現すること」は比べものにならないほど価値があることです。
・誰とでも、仲良く話せるようになりたい。
・人から信頼され、深くつながれるようになりたい。
・自分の思いを、上手に人に伝えたい。
・大切な人のモチベーションをアップさせ、やる気になってもらいたい。
・たくさんの人の前で話をして、聞いている人たちを魅了したい。
「話し方の技術」を習得することで、これらができるようになり、人生の大きな武器を手に入れることができます。「上手に話せるようになろう」とすると「聞く技術」も断然、アップし始めます。
コミュニケーションの達人として、仕事の場面でも、恋愛でも、家族間でも、遊びにおいてもアドバンテージを感じていただける指南書となるよう、展開していきたいと思います。
『さりげなく人を動かすスゴイ!話し方』の内容を紹介
ここでは『さりげなく人を動かすスゴイ!話し方』の内容を一部紹介します。
この記事では、本書を理解するための土台となり、また話すスキルを向上させるうえでの基礎となる部分である「第一章 さりげなく人を動かすスゴイ!話し方」に焦点を当てます。
山﨑氏自身が多くの人や周囲の人から得た思考のエッセンス、山﨑氏自身が過去の失敗から話し方のスキルを学びとってみてください。
第一章の中から、今回ご紹介する項目は以下の通りです。
- 言い負かしても決して心はつかめない
- スーッと受け入れられる「ものの言い方」がある
- 「自動詞」は魔法の言葉
- ヒエラルヒーより球体が面白い
言い負かしても決して心はつかめない
相手と議論して、どちらが正しいのかについて決着をつけようとしても相手の心は離れるばかりです。
大切なことは、正しさを追い求めるのではなく仲間を作ることです。
なぜなら、議論に勝ったとしても言い負かされた人は相手に良い感情は芽生えないからです。
山﨑氏は、20代前半の頃に相手と議論することが多かったといいます。
そして打ち負かすことがあったのですが、正論のみを相手に押し続けた結果、その相手は山﨑氏の元を去って行きました。
話の内容がどれだけ正しいとしても、その正論を突きつけられた人は心地がよいものではありません。
相手を論破することは、仲間を増やすこととは真逆の行為であったのです。
失敗から学んだこと
21歳になったころの山﨑氏は、ある日先輩から「ぶつかってはいけない、そして打ちのめしてもいけない」とアドバイスを受けたといいます。
具体的には相手の言っていることに同意したうえで「自分の意見を聞いてくれる?」と前置きして意見を話すことでした。
この実践によって周りの人の反応が変化していきました。
周囲の人に正論を言うのではなく、互いを認め合って尊重しながら自分の意見も伝えていく姿勢が大切です。
「君の言っていることは正しい」
『さりげなく人を動かすスゴイ!話し方』(著者:山﨑拓巳,2017年5月,かんき出版,P.19より引用)
と相手の考え方をまず認める。そして、その次に、
「君の話に納得しました。僕の話も聞いてくれる?」
と「自分の思う正しい話」を話してごらんとアドバイスを受けました。
すると、今までとはまったく違う展開になりだしたのです。
こういうアドバイスもいただきました。
「器がダサい!料理は最高だけどね」
と言われるのと…。
「料理、最高ですね。あと器が少し気になります」
と言われるのと、どっちがいいと思う!?
「拓は先に否定から入る癖があるから、順番を逆にしてみたら?」
という助言は肝に命じております。
先輩のアドバイスにハッとなり、僕は「論破好きな自分」と別れを告げることができたんです。
スーッと受け入れられる「ものの言い方」がある
山﨑氏は、リーダーとして人に接するときに大事なことは、ものの言い方を「中庸」にすることであるといいます。
中間的な考え方はその人を茶化したり持ち上げたりするものではありません。
あくまでフラットにプラスもマイナスもないような声掛けが人を率いるときに大切であると感じているそうです。
高校時代の苦い経験
山﨑氏は、高校時代の部活でこのことを感じたといいます。
3年生のキャプテンを務めた時、チームを強くするため後輩に厳しくあたっていたそうです。
その結果、強いチームができましたが山﨑氏の卒業時に何名かの部員が辞めてしまったとのことです。
部員はリーダーにどのように思われるかを見て行動をしていたのです。
そして、今後は反対の試みをしました。優しく接したところ今度はなめられるようになったそうです。
この経験を経て中庸という考え方が大事であると感じたといいます。
ここでは、山﨑氏による仕事での後輩へのアドバイス例が書かれていますので紹介しましょう。
たとえば、仕事で「今月、これを頑張ります」と無理して言い張る後輩がいたとき……。
『さりげなく人を動かすスゴイ!話し方』(著者:山﨑拓巳,2017年5月,かんき出版,P.21,22より引用)
(中略)
「難しいんじゃない」
と言ったなら、
「自分には力がないんだ」
と思うかもしれません。
「自分で宣言したんだからやってみろ」
と言ったら、ダメだったときに追い込んでしまい、後遺症が残りかねない。
つまり、どちらの言葉にもデメリットがある。
「中庸」という考え方で話すなら何と言うのが良いのかと言うと……。
「それってできたら、スゴイんじゃない~!?」
この言葉には、プラスはあるけれどマイナスはありません。
うまくいった場合はOK。
できなくても「ナイスチャレンジ」となり、傷が残らない。
このケースではあくまでその事象に焦点を当てていて、その人自身の能力を推し量ったり行動をコントロールしようとしたりしていません。
中立な立場から述べているのです。
中庸と言う考え方は多くの経営者が大事にしている項目でもあります。
すべての事象についてバランスを取ることを意識しましょう。
「自動詞」は魔法の言葉
山﨑氏は「自動詞」の使い方を工夫することで、話すスキルが上達するといいます。
「自動詞」は目的語をつけない動詞のことで、「他動詞」は目的語をつける動詞のことです。
例えば「仕事が始まる」という表現は「自動詞」、「私は仕事を始める」という表現になると「他動詞」となります。
私たちの脳は主語の部分を認識するのが苦手です。
自動詞の言葉を聞くと、そのことを自分事として認識するようになります。
本書では、自動詞を上手く使った有名なキャッチコピーとして、JR東海の「そうだ、京都へ行こう」というフレーズを例にあげました。
このようなフレーズを聞くと私たちは行動に移したくなります。
自動詞は、その言葉を聞いた人の行動を促す効果があるのです。
人から賛同を得たり他者の行動を後押したりするためには、「あなたの意思」によって他者の心を動かしましょう。
ヒエラルヒーより球体が面白い
山﨑氏は、時代の変化により組織構造が変化してそれにより人々のコミュニケーションが変化しているといいます。
山﨑氏は、現代で上手く行く組織は球体型であるといいます。
球体型の組織とは、仕事の内容によって役割が変化してその内容が得意分野である人がリーダーを務めるイメージです。
そのため仕事内容によって役割が変わり、さらに、球体型は横のつながりを意識した組織です。
球体型の組織では、好き嫌い・人間性・温かいということに人々が反応するといいます。
今までの組織形態はピラミッド型で、上下関係がはっきりとしているものでした。ピラミッド型組織の特徴は、実績やポジションに反応した縦型の関係ができてしまいます。
これからの時代に必要なコミュニケーションの取り方は、球体の組織です。
経営者の方は、このような次世代型の組織形態を意識して取り入れたり、コミュニケ―ションを取る際に活用したりしましょう。
まとめ
今回は、『さりげなく人を動かすスゴイ!話し方』の書籍の内容を一部紹介しました。
本書は、話すスキルを磨いて相手との信頼関係を深めたい、相手の心を動かして行動してもらう方法を知りたい方におすすめです。
話す力が向上すれば、ビジネスや日常生活において周囲の人とのつながりを感じながらよりよい関係を築くことができます。
話し方のスキルをすぐに実践できるレベルまで高めたい方は、ぜひ本書を手に取ってみてください。
- 言い負かしても決して心はつかめない 部分(P.17~19)
- スーッと受け入れられる「ものの言い方」がある 部分(P.20~22)
- 「自動詞」は魔法の言葉 部分(P.32~34)
- ヒエラルヒーより球体が面白い 部分(P.35,36)
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