常用ツールとして活用する企業も増えているのが、AIモデル「ChatGPT」です。
- ChatGPTを活用して議事録を作成したい
- ChatGPTをどこまでビジネスに取り入れられるのか知りたい
このように考えているビジネスマンも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ChatGPTを活用して議事録を作成するメリットや具体的な作成ステップを紹介します。
ChatGPTで議事録を作成するときの注意点もあわせて解説しているので参考にしていただき、業務の効率化を目指していきましょう。
ChatGPTとは
ChatGPTとは、自然言語処理技術を使ったAIモデルの一つで、その高いAI技術により自然な対話を実現しています。
また、対話を繰り返すことでAIが学習データを蓄積するため精度が向上していき、過去の会話や状況を加味した上で最適な返答をもらうことができます。
革新的で精度が高いサービスであるのはもちろん、誰でもアカウントを作成すれば無料で利用することができます。利用者数はサービスの公開からたった2ヶ月で1億人を突破するなど、世界的に話題になりました。
2023年に入ってからは、ChatGPTの開発元であるOpenAIに対して米Microsoft社が100億円を投資したことから、ChatGPTの勢いは留まることを知りません。
カスタマーサポートやマーケティング、社内コミュニケーションにChatGPTを活用する企業も増えています。
個人でもChatGPTを活用してサービス開発したり、日常的に対話相手として利用したりなど、早くもビジネスシーンや日常生活に溶け込んでいます。
そんなChatGPTのアカウントのつくり方は、こちらの記事を参考に進めてください。
ChatGPTを活用して議事録を作成するメリット
会議の録音・録画データを確認しながら文字に起こしてまとめる作業は、タスクを圧迫する作業であることに間違いありません。
そんなとき、ChatGPTを活用すれば議事録を効率的に作成できるでしょう。
ChatGPTを活用して議事録を作成するメリットは次の3つです。
手間と時間を削減できる
ChatGPTを活用して議事録を作成すれば、手間と時間を大きく削減できます。
議事録を作成するためには録音・録画データを停止しながら、テキストに起こし、さらに要点をまとめて議事録を仕上げる必要があります。
しかし、声が重なって聞き取れなかったり、レコーダーなどから遠い席にいる人の発言が聞こえなかったりなど、何度も確認してテキストを生成しなければいけないケースもあるでしょう。
その点、ChatGPTを活用すれば、確認や修正、加筆にかかる時間を大幅に短縮することも可能です。
正確性の向上が見込める
ChatGPTはAIが比較的正確な文章を作成してくれるので、大枠はChatGPTでつくれば、後は情報を追記したり編集するだけで済みます。
手作業で議事録を作成する場合、漏れや誤字が生じる可能性があります。
文章のまとめ方や形式などをはじめに指示しておけば、過去の議事録の形式に合った自然な文章が作成できるようになります。
作業のスムーズ化が実現できる
精度の高い議事録を作成するためには、会議の最中から会議の要点をまとめておく必要があります。
しかし、会議の内容を聞き逃さないように心がけるあまり、会議に集中できなかったり、まとめ方を考えているうちに会議が進行していたりするケースもあるでしょう。
そこで録音・録画データをもとにChatGPTで議事録をスムーズに作成できれば、会議中にタイピングや聞き取りにエネルギーを集中する必要がありません。
議事録の作成にChatGPTを使うリスク
議事録の作成にChatGPTを活用すれば、業務の効率化や正確性の向上に大きく役に立ちます。
その反面、ビジネスシーンで活用するにはリスクも伴うため、次の2点の問題を理解しておく必要があります。
著作権に関する問題
ChatGPTはインターネット上の膨大なデータから文章を生成しています。
既存のWebサイトや書籍と酷似した文章を生成する可能性もゼロではありません。
そのため、ChatGPTが作成した議事録の利用範囲によっては、著作権の侵害になるケースもあることを認識しておきましょう。
ChatGPTが作成した議事録の著作権について、詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。
情報漏洩のリスク
ChatGPTに入力した内容は、情報漏洩の可能性がゼロではないことを理解しておく必要があります。
とくに機密情報や個人情報が含まれる場合、ChatGPTに学習させたデータが引き出されてしまうと、会社に多大なる損害を与えることになりかねません。
AIは学習して成長していくシステムであることから、ビジネスにおいても大きな可能性を持っています。
セキュリティの観点で100%安全とは言えないため、利用する範囲は慎重に判断してください。
ChatGPTを使った議事録作成の手順
ChatGPTを使った議事録作成は、従来の手作業での作成と比べ、より効率的かつ正確な方法です。ChatGPTを用いて議事録を作成する手順について、以下で詳しくご紹介します。
録音ファイルの用意
ChatGPTで議事録を作成するためには、会議の内容をテキストにする必要があるので、録音ファイルを準備しておきましょう。
録音ファイルはできるだけ音質がクリアな状態になるよう、録音の仕方を工夫する必要があります。
会議室内の雑音が少ないのはもちろん、参加者の声がきちんと録音できるよう、障害物の有無も確認しておくのがおすすめです。
また、レコーダーやマイクなど、録音に特化したものを選ぶと会話をしっかりキャッチしてくれます。
音声ファイルの文字起こし
次に録音データから文字起こしを行います。
手作業での文字起こしは膨大な時間がかかるほか、正確性が低いケースも多いため、音声認識ソフトや文字起こしソフトを利用するのがおすすめです。
文字起こしソフトはおもに次の2種類に分かれます。
- 音声自動認識タイプ:音声データをアップすると文字起こしをしてくれる
- 文字起こし補助タイプ:音声の早送り、スロー再生など、人の手で文字起こしをする際のサポートしてくれる
機能が多いツールは有料のものが多いですが、議事録作成や文字起こしの頻度が高い場合、有料ツールを検討してみてください。
無料ツールの場合、発言者ごとに音声を録音することで議事録作成の手間を減らしてくれる、次のアプリがおすすめです。
Group Transcribe
参加者それぞれがスマホを持参して会議に参加し、アプリを起動すれば音声をリアルタイムで認識できます。ユーザーごとに発言者の識別も可能です。
参考:Group Transcribe
有料ツールの場合、多機能な次のツールがおすすめです。
Oneminutes
多言語に対応しており、多言語が飛び交う会議の音声をリアルタイムでテキスト化できます。Web会議ツールとの連携や翻訳機能も備わっているのでおすすめです。
参考:Oneminutes
しかし、どんなに精密なソフトでも、録音データの品質が悪いと正確に文字起こしすることができません。
そのため、ソフトで文字起こしを行う前に、音声が聞き取りにくい箇所がないか確認しておきましょう。
ChatGPTを使った文章生成
文字起こしが終わったらChatGPTにデータを入力すれば、AIが正確な文章を生成してくれます。
形式に合った精度の高い議事録を作成するためには、適切なプロンプト(動作指示)が重要です。
まずはじめにChatGPTに「条件に従って、議事録の要点をまとめてください。」といったような議事録作成の指示を記述します。
次にどのような議事録にするか、以下のような条件を記述してください。
- 議事録の内容をわかりやすくまとめる
- 発言の内容をもとに要点をまとめる
- 要点は100字以内で簡潔にまとめる
- 要点は箇条書きでまとめる
条件を記述したら、文字起こししたテキストデータをペーストします。
ChatGPTの回答によって、不足している内容があれば指示を追加しましょう。
会議の目的や議事録から抽出したタスクや課題、会議で出た質問などの指示を追加すると、よりわかりやすい議事録が作成できます。
修正や加筆
ChatGPTによって生成された文章は誤字脱字があったり、情報のソースが不明だったりするケースがあるので、生成された文章はしっかり確認し、修正や加筆を行いましょう。
とくにChatGPTの利用者が多い時間帯は回答が途中までしか生成されない、文章のつながりが不自然などの問題が起こりやすいとされています。
誤字脱字や接続詞のチェックは、Googleドキュメントや校正ソフトを活用するとスムーズに進みます。
また、ChatGPTの回答が十分でなかった場合は指示を変更したり、「続き」と入力することで、途中まで生成された文章の続きを生成させることができます。
ChatGPT以外の文章作成ツールについて知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
ChatGPTを活用して議事録を作成するときの注意点とコツ
ChatGPTを用いた議事録作成においては、以下の3つの点に注意する必要があります。
アクションやFAQなども合わせて作成する
ChatGPTは会議の内容をまとめるだけでなく、アクションやFAQも合わせて作成できます。
たとえば「〇月◯日に再度会議を行う」「〇〇会社にアポを取る」など、会議であがった内容をもとにアクションをまとめておくと、今後の業務の振り分けがしやすくなります。
また、会議であがった質問と回答をまとめてFAQを作成すると、さらにわかりやすい議事録が作成できるでしょう。
ChatGPT以外のツールも併用する
ChatGPTと並行して文字起こしソフトや校正ソフトを活用すると、より精度が高い議事録を短時間で仕上げることができます。
とはいえ、議事録の作成をChatGPTのみに依存すると、ChatGPTにアクセスできなくなったときに議事録の作成が滞ってしまう可能性があります。
そのため、できるだけほかのツールと併用したり、余裕を持って議事録作成のスケジュールを設定したりなどの対策をしておくのがおすすめです。
ChatGPTの苦手なことを把握しておく
ChatGPTは学習するデータが多いほど精度の高い回答を導き出してくれます。
たとえば「バスケットボールについて教えて」と入力するよりも、「バスケットボールのコーチという立場で、小学生にもわかるようにバスケットボールのルールを教えて」と入力した方が回答の精度が上がります。
また、ChatGPTは次のような質問に関する回答も苦手です。
- 最新の情報や出典が必要となる質問
- ChatGPTに判断を委ねる質問
- 多数の金額データの処理や計算
このようにChatGPTの特徴や苦手なことを把握し、ChatGPTが回答を生成しやすいテンプレートを準備するなど、正確なプロンプトが重要だということです。
ChatGPTを使った議事録作成で業務効率化を実現しよう
ChatGPTを用いた議事録作成は、手間や時間の削減、正確性の向上、作業のスムーズ化など、多くのメリットがあります。
しかし、ChatGPTが生成する議事録の精度によっては校正作業が必要となるため、議事録の作成をChatGPTのみに依存しないように工夫するのがおすすめです。
ChatGPTのメリットを最大限に活用し、議事録作成にかかる手間を減らしていきましょう。
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