経営者やリーダー層はもちろんですが、新社会人にも欠かせないのがノートのまとめ方です。身につけておけば効率よく業務をこなすことができるようになります。
しかし、「ノートをまとめても後から見ない」「ノートを見てもわからない」と思っている人もいます。そのような人たちは、ノートのまとめ方が間違っているのかもしれません。
この記事では、ノートをまとめるコツや、ノートをまとめるメリットを紹介します。
どのようなノートの使い方がより自分のノートの使い方に適しているかがわかりますので、ぜひ最後までご覧ください。
ノートをまとめるメリット
「ノートにまとめるのは、忘れないようにするため」と思っている人が多いと思いますが、実はノートには様々なメリットがあります。
情報を書き込むだけでなく、自分の考えや気づきなどを書いていくことで、ノートのメリットを最大化できます。
今から解説するメリットを理解することで、ノートのまとめ方も洗練されてくるでしょう。
後で確認できる
人間は忘れる生き物です。特に仕事をしていると、どんどん情報が入ってきたり、指示を受けたりすることで、すぐに忘れてしまうこともしばしばあります。
せっかく思いついたアイデアを他の作業をしている間に忘れてしまったという経験は誰にでもあるのではないでしょうか。
指示を受けた瞬間や、アイデアを思い付いた瞬間には覚えていられると思っていたことでも、実際はすぐに忘れてしまうので、ノートに書いておくことが重要です。
ノートにまとめておけば、見返したときに思い出せます。
情報を整理できる
ミーティングや研修の内容をすべて書き留めることはできません。
単語だけを書いたり、話している内容を簡単にまとめたりして、ノートを書く必要があります。
ノートをまとめるときも、グラフや表などを使うと、情報を整理することができます。
ノートをまとめることで、理解できるように要約するスキルも養われるのです。
情報を共有できる
自分が見返すためだけにノートをまとめている人も多いと思いますが、しっかりとまとまっているノートは、他の人に見せて共有することも可能です。
見せるまでしなくても、自分がノートを見ながら他の人に説明できるようになるという利点もあります。
ノートにまとめたことを基にして、議事録や企画書などを作ることもできるため、チームの業務効率化にも役立つでしょう。
話をよく聴くことができる
ノートを取りながら話を聴くと、ポイントはどこにあるのだろうと探しながら話を聴くことになります。
その結果、話の理解度が深まります。
また、ノートを取りながら話を聴くという姿勢は、相手に話をちゃんと聴いてくれているという印象を植え付けるため、信頼度も上がるでしょう。
ノートをまとめるポイント
ノートをまとめるときは、ただ情報を書くだけでは良いノートが完成しません。
ノートのまとめ方がわからない人のために、この章では効率よく仕事をするためにノートをまとめるコツを紹介します。
- フォーマットを統一する
- 1ページ1テーマで書く
- 余白を多めにとる
- 複数の色を使う
- 簡潔に書く
- 大きめの文字で書く
- 方眼罫のノートを使う
難しいコツはありませんので、ぜひ実践してみてください。
フォーマットを統一する
ノートのまとめるフォーマットを統一すると、見た目が整うためどこに何が書いてあるかがすぐにわかります。
ノートをまとめる際には、日付、タイトルなどの基本情報は必ず書いておきましょう。
後からノートを見返すときに、情報を見つけやすくなり、テーマで分類したりするときも基本情報があると分類しやすいです。
また、フォーマットを決めておくことで、何をどこに書くかをすぐに決められるため、効率的にノートを取りやすくなります。
1ページ1テーマで書く
ノートは1ページ1テーマで書くことで、そのテーマごとの重要なポイントがわかり、見やすさが格段にアップします。
ノートの使い方によっては、日付ごとに分ける1日1ページという使い方もあります。
1ページ1テーマでも、1日1ページでも、量が多い場合は、複数ページを使用し、見やすさを重視しましょう。
情報が少ないと、他のテーマや日付の情報も同じページにまとめたくなりますが、ページごとのフォーマットが変わり、ポイントも複数個所に分かれてしまうため、おすすめではありません。
余白を多めにとる
余白があることで、文字が読みやすくなり、後から気づきや追加の情報を書き込むこともできるようになります。
受験勉強などで、ノートが真っ黒になるまで書きこんだこともあるかもしれませんが、仕事でノートをまとめるときは、効率よく見返して内容を思い出せることが重要です。
余白が勿体ないと思わず、ノートはぜいたくに使うことをおすすめします。
複数の色を使う
カラーボールペンを使用し、色分けして書くと見やすいノートに仕上がります。
多くの色を使いすぎると、何が重要なのかがわかりにくくなってしまうので、2、3色の色で使い分けるのがおすすめです。
黒、赤、青の3色あれば、十分見やすいノートとなります。
学生時代のように蛍光ペンでラインを引くのもわかりやすくなるでしょう。
赤は重要ポイントで使うなど、色の役割を決めて色分けすると統一感が出ます。
簡潔に書く
ノートに書くときは、文章をそのまま書くのではなく、要点を絞って短い文にまとめましょう。
長い文章を書くと、全部読まないと理解しづらいので、書いたことを思いだすまでに時間がかかってしまいます。
文章だけでなく、箇条書きや表、グラフなどを使うと、視覚的に理解しやすくなります。
重要な部分を囲ったり、二重丸や星型などの記号を書いて目立たせるのも効果的です。
大きめの文字で書く
大きな文字は一瞬で目に入ってくるため、ノートを読み直すときも早く理解できます。
逆に豆粒のように小さな文字では、文字を読み取るのに時間と労力を要するでしょう。
特に、重要なポイントは他の項目より大きくすると、何が重要なのかがよりわかりやすくなるのでおすすめです。
行間や文字間も狭すぎると、読みにくく、書き込みづらいので、バランスよくノートをまとめましょう。
方眼罫のノートを使う
方眼罫のノートは、多くの東大生が使っているノートとして人気です。
『たった1分ですっきりまとまる コクヨのシンプルノート術』という本によると、文房具メーカーのコクヨ株式会社では、半分以上の社員が方眼罫のノートを使っているそうです。
縦横に薄い線が引いてあるため、自由度が高く、表やグラフを作りやすいという利点があります。
そのため、方眼罫のノートはアイデアを書き留めたり、次のアクションを考えたりすることが多い人にとって使いやすいでしょう。
非効率なノートの特徴
ノートは後から見たときに、内容を思い出せるようにしておくためにまとめるものです。
しかし、思考停止で書くだけでは、業務の効率は良くなりません。
この章では、どのようなノートは仕事の効率化を妨げるのかを3つのポイントに分けて説明します。
後で見たときに内容がわからない
ノートは、後で見たときに内容が思い出せないと意味がありません。
ノートの役割は、自分が忘れてしまうことを思い出すためにあるので、内容がわからなければ、それはノートを書いていないことと同じです。
自分で書いたノートを見返すと、字が汚すぎて読めなかったという経験をした人もいるでしょう。
- 得た情報をそのまま書こうとして書ききれず、途中でポイントが切れてしまった
- ノートにまとめる前にメモ帳に書いたけれども、その後すぐにまとめずに要点を忘れてしまった
などと、ノートが上手くまとめられない理由はたくさんあります。
ノートは短文で書く意識を持ち、ページを分割してその場でメモをするエリアとまとめるエリアに分けると良いでしょう。
内容を確認するのに時間がかかる
長い文章ばかりのノートは、見返すのに時間がかかり、思い出そうとする気持ちをなくしてしまいます。
- 情報をすべてノートに書こうとしている
- そもそも何が大事なポイントなのかを分からずにノートに書いている
上記のようなことをしているとノートがまとまらず、結果的に内容を理解するまでに時間がかかってしまうのです。
得た情報がすべて大事と思ってしまうこともありますが、全部書くことは、教科書を全部丸写しするのと同じように効率が悪いです。
長々と文章を書かずに、表やグラフ、箇条書きなどにしてまとめると理解の速さが変わります。
次にすべき行動がわからない
学生時代と同じようなノートのまとめ方をすると、得た情報だけを書くノートになりがちです。
仕事で使うノートは、情報を思い出すために書き留めておく役割もありますが、ミーティングなどでどのような意見を持ったのかというような、思考の流れを示してくれるものでもあります。
そのため、情報だけでなく、疑問に思ったことや思いついたアイデアを書くことが必要なのです。
仕事に役立つノートのまとめ方
効率よく仕事をするためのノートのまとめ方は、いろいろ提案されています。
フォーマットが様々にありますので、代表的なものを説明します。
ノートのまとめ方は人それぞれですので、自分に合った方法を使いましょう。
5W1H・5W2H・5W3H
5W1Hとは、「What(何)」「Who(誰が)」「When(いつ)」「Where(どこで)」「Why(なぜ)」「How(どのように)」をまとめた言葉です。
5W1Hに「How much(いくら)」「How many(いくつ)」のどちらかを加えた5W2Hや、両方を加えた5W3Hもよく使われます。
What(何) | 何をするのか |
Who(誰が) | 誰がするのか 誰のためにするのか 誰かと一緒にするのか |
When(いつ) | いつするのか いつまでに終わらせるのか |
Where(どこで) | どこでするのか 社内か社外か |
Why(なぜ) | なぜするのか |
How(どのように) | どのようにするのか |
How much(いくら) | 予算はいくらか |
How many(いくつ) | いくつ必要か |
これらの要素を網羅することで、情報の抜けがなくノートに書き記すことができます。
上司から指示されたことなども、まず5W1Hに沿ってメモをとれば、後から再度内容を確認することも減るでしょう。
コーネル式
コーネル式とは、アメリカの名門校であるコーネル大学のウォルター・パーク教授が考えたノートのまとめ方です。
コーネル式のノートの作り方は、以下の通りです。
- ノートの1ページを「⊥」の形に3分割します。この時、右側のエリアを広めにとりましょう。
- 右側の広いエリアにミーティングの内容を簡潔にメモしていきます。
- 左側にミーティング内での重要なポイントや疑問点などを思いついた時点で書いていきます。
- ミーティングが終わったら、3つ目のエリア(一番下のエリア)にミーティングのまとめや決まったことなどを書きます。
コーネル式は右側にミーティングの記録、左側にキーワードや疑問点、一番下にまとめをわけて書くことで、効率的にポイントがわかり、ミーティングの内容を思い出しやすいノートを作ることが可能です。
2分割
ノートの1ページを2分割するまとめ方は、ミーティングに参加するときや、研修を受けているときに使いやすいです。
左側にはミーティングや研修の内容を書き、右側には気づきや疑問点を思いついた時に書いていきます。
このように客観的な内容と、自分の気づきや疑問点を分けて書くことで、疑問点の解消がしやすく、後から見直した時にもわかりやすいノートとなります。
3分割
ノートを3分割するまとめ方もあります。
1段目にミーティングの内容などを書き、2段目にまとめ、3段目には次の行動や計画を書きます。
議事録や企画書の形式としても使いやすく、ミーティングを起点にした流れがわかりやすいノートを作ることが可能です。
ノートをうまくまとめる人は仕事が早い
この記事では、ノートをまとめるメリットとコツ、効率の良いまとめ方などについて説明しました。
ノートは業務を行う上で必須のツールです。毎日忙しく働いていれば、人間はすぐに忘れてしまい、思い出すのに時間がかかってしまいます。
そのような効率の悪い状況では、仕事はなかなか進まず、自身の評価も上がらないでしょう。
仕事が早く結果を出す人は、ノートをうまくまとめて業務に活用しています。
仕事の能率が上がり成果が出るノートのまとめ方としては次のようなものがあります。
- 後で確認できる
- 情報を整理できる
- 情報を共有できる
- 話をよく聴くことができる
これらは成果を出すノート術には必要不可欠。ですが実際に業務に落とし込むとなれば話は別です。
チームでどう活かすか、社内でどのようなフレームに落とし込むかも重要です。
とはいえ、ノートのまとめ方は人それぞれ。ではどうしたらいいのか?
オススメは「絆徳のマーケティング」に則った取り組みがオススメです。
横のつながり太くして、上下のつながりも風通しを良くする。そのためにはぜひ絆徳のマーケティングを元にしたノート術を実践してみてください。
実践することで仕事の能率が上がり、成果が出やすくなります。
ぜひ自分のノートの使い方を見直し、業務効率に結び付けましょう。
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