オンラインサロンは、メンバーに情報発信ができるクローズドな場として注目を浴びています。
企業が見込み顧客育成やファン化のために、オンラインサロンを主宰しているのを見たことがある人もいるのではないでしょうか。
オンラインサロンを作るために必要なツールとしてSlackが有名ですが、うまく使いこなせるか不安な人も多いでしょう。
「オンラインサロンにSlackが良いと聞いたが、どのような特徴があるのだろう」
「Slackでオンラインサロンを作る方法がわからない」
この記事では、これからSlackでオンラインサロンを作ろうと考えている人のために、Slackの特徴や利用時の注意点、オンラインサロンの開設方法などを説明します。
オンラインサロンにSlackを使う6つのメリット
Slackは、オンラインサロンを運営するツールとしてよく使われていますが、どのようなメリットがあるのでしょうか。
他のチャットツールがあるなかで、選ばれている理由を5つ説明します。
- テーマごとにチャンネルを分けられる
- 参加時点から遡ってコメントを読める
- ダイレクトメッセージで個別にコミュニケーションが取れる
- オリジナルの絵文字を作成できる
- 他のアプリと連携できる
- ハドルミーティングができる
自社のオンラインサロンに必要な機能はあるのか、確認しておきましょう。
1. テーマごとにチャンネルを分けられる
Slackでは「チャンネル」というオンラインサロン内のグループをつくることができます。
オンラインサロン内に複数の活動がある場合、チャンネルをつくることで、情報の整理ができ、Slack内の活動がわかりやすくなります。
例えば、旅行会社が運営する国内旅行のオンラインサロンの場合、「北海道」「東北地方」「関東」のようにエリアでチャンネルをつくれば、エリアごとの情報が蓄積され、サロンメンバーはほしい情報を得やすくなるでしょう。
チャンネルには、パブリックチャンネル・プライベートチャンネルの2種類があります。
パブリックチャンネル | 誰でも参加・閲覧ができる |
プライべートチャンネル | 招待された人のみが参加・閲覧できる 招待されなければ検索してもメッセージが表示されない |
他にも、外部の組織と連携ができる「Slackコネクト」というチャンネルもあります。
複数のオンラインサロンと合同で行うプロジェクトなども、同じSlack上でメッセージを送り合えるため、大変便利です。
2. 参加時点から遡ってコメントを読める
LINEのグループでは、メンバーは参加時より前のトークを見ることができませんが、Slackでは参加時より前のメッセージを読むことができます。
プロジェクトに後から参加しても後追いができるため、別のメンバーに聞かなくても情報収集が可能です。
ただし、無料プランでは10,000件を超えるメッセージは、アップグレードしない限り見ることができなくなりますので、注意が必要です。
3. ダイレクトメッセージで個別にコミュニケーションが取れる
Slackには、メンバー同士が個別にやり取りできるダイレクトメッセージの機能があります。
ダイレクトメッセージは、他のメンバーが読むことができないため、個人的なお話ができます。
ビジネス系のオンラインサロンであれば、ダイレクトメッセージで仕事のやり取りもSlack上でできるでしょう。
4. オリジナルの絵文字を作成できる
Slackでは、メッセージに対するアクションとして絵文字を使用することができます。
一般的な絵文字の他に、オリジナルの絵文字を作れ、サロンメンバーのアイコンを絵文字として使用することも可能です。
メッセージを読んだらオリジナルの絵文字で反応するというルールを決めておけば、誰が読んでいないかが一目瞭然で、個別対応もしやすくなります。
5. 他社のアプリと連携できる
Slackは2,400以上の他社アプリと連携できます。
他社のアプリと連携することで、それぞれのアプリに蓄積していた情報をSlackに集約することができ、情報共有が簡単です。
Office 365やGoogle Workspaceを連携すると、Slack内でメールの送受信やファイルの共有、イベントのリマインダーができます。
主要な連携アプリを紹介します。運営するオンラインサロンに合わせて連携しましょう。
プロジェクト管理 | Asana Evernote Notion など |
コミュニケーション | Zoom Google+ ハングアウト Outlook Calendar Slack for Gmail Microsoft Teams Calls Slack for Outlook など |
仕事効率化 | Google Drive Google Calendar Google Calendar for Team Events One Drive and SharePoint Dropbox など |
旅行 | NAVITIME XE Currency Forecast Melbourne Transport など |
デザインツール | Figma and FigJam Adobe Creative Cloud Canva Dropbox Paper など |
6. ハドルミーティングができる
Slackでは、チャンネルに参加しているメンバーだけのハドルミーティングや、ダイレクトメッセージで会話をしている人と音声でのやり取りもできます。
ハドルミーティングとは、10分程度の短いミーティングのことです。
Slack上で誰でも気軽にハドルミーティングを始められ、ミーティングにメンバーを招待することができます。
テキストでやり取りをするよりも、音声で話した方が早い場合や、音声でのコミュニケーションで親交を深めるために使われることが多いようです。
オンラインサロンにSlackを利用する際の注意点
多くのメリットがあるSlackですが、注意点もあります。
- 有料プランは参加人数分の月額料金がかかる
- 無料プランはメッセージが10,000件を超えると消されてしまう
オンラインサロンが長期化して規模が大きくなった時に、注意しておきたいポイントです。あらかじめ知っておくと良いでしょう。
1. 有料プランは参加人数分の月額料金がかかる
Slackは無料で利用できますが、より多くの機能が使える有料プランもあります。
有料プランの月額料金はアカウントごとの課金ではなく、参加人数により加算されるため、オンラインサロンの人数が増えれば増えるほど、支払いは高額となります。
Slackの有料プランを利用する場合は、Slack利用料を含んだ会費を請求すると良いでしょう。
Slackの有料プランの料金プランは以下の通りです。
プロプラン | 月払いの場合、1人あたり960円 年払いの場合、1人あたり850円 |
ビジネスプラスプラン | 月払いの場合、1人あたり1,800円 年払いの場合、1人あたり1,600円 |
Enterprise Grid | Slack営業担当者に見積り依頼 |
2. 無料プランはメッセージが10,000件を超えると消されてしまう
無料プランでは、チャンネルの作成やダイレクトメッセージ送受信など、基本的な機能を利用することができます。
しかし、Slack全体でメッセージが10,000件を超えてしまうと、古いメッセージを読むことができなくなります。
オンラインサロンの人数が増えると、メッセージのやり取りも増えやすくなるため、有料プランにアップグレードしないなら、サロンメンバーに不要なメッセージの削除することを伝え、運営側で管理するようにしましょう。
もしくは、Googleドキュメントなどに古いメッセージを残し、誰でも閲覧できるようにしておく方法も考えられます。
Slackで失敗しないオンラインサロンの作り方
Slackでオンラインサロンを作るためのコツを5つ紹介します。
- ターゲット・目的・内容を決める
- Slackのアカウントを開設し、チャンネルを作成する
- オンラインサロンのルールを決める
- 期間限定で試してみる
- 集客する
- オンラインサロンをオープンする
オンラインサロンを作っても失敗してしまうことが多いため、自社では続けられるようコツを押さえておきましょう。
1. ターゲット・目的・内容を決める
オンラインサロンを作る前に、まずターゲット、目的、内容をしっかりと決めておく必要があります。
これら3点を決めなければ、満足度の低いオンラインサロンとなってしまいます。
自社のターゲットや目的などに合わせれば、オンラインサロンでの発信内容も決めやすいです。
何のためにオンラインサロンを開きたいのかをよく考えましょう。
2. Slackのアカウントを開設し、チャンネルを作成する
Slackアカウントはメールアドレスだけで簡単に開設可能です。
メンバーが活動するプロジェクトチャンネルを作成し、オンラインサロンの形を整えましょう。
スタート時にチャンネルの数が多すぎると、活動のないプロジェクトができてしまいます。
最初は2、3個にとどめ、メンバーの増加や必要に応じて、チャンネルを増やします。
3.オンラインサロンのルールを決める
オンラインサロンには、不特定多数の人が集まるため、ルールがないとサロン内が無法地帯になることも考えられます。
運営者がサロン内を管理しやすいようにルールを設定しておく必要があります。
当たり前と思うことでも、ルールとして明文化しておくと良いでしょう。
例えば、以下のような規定を入れておきます。
- 他人を誹謗中傷してはいけません。
- オンラインサロン内のコンテンツや情報は外部流出厳禁。
- メンバー同士の個人的なトラブルについて運営は一切責任を負いません。
また、オンラインサロンに入会した人がSlack内で迷わないように、サロンの使い方などをわかりやすく説明しておくようにしましょう。
4. 期間限定で試してみる
本番のオンラインサロンを始める前に、お試しでオンラインサロンを動かしてみましょう。
1~2ヶ月程度で、少人数のオンラインサロンで小さく試してみると、運営の問題点がわかり、本番のオンラインサロンに生かすことができます。
また、お試しのオンラインサロンに参加してくれたメンバーに感想や意見を聞くことで、本番のオンラインサロンを改善していくことも可能です。
5. 集客する
本番のオンラインサロンの準備が整ったら、本格的に集客していきます。
既存顧客向けにオンラインサロンの周知と誘導をするなら、メールやLINE公式アカウントでの配信が効果的でしょう。
見込み顧客への告知には、ウェブサイト、SNS、ウェブ広告などがあります。
ターゲットに合った集客ツールを使用しましょう。
6. オンラインサロンをオープンする
集客したオンラインサロン参加者をSlackに招待し、オンラインサロンの活動をスタートさせます。
プロジェクトチャンネルが活発に動いてなければ、活性化する施策を打ったり、サロンメンバーの質問に回答したりと、最初は忙しく立ち回ることになるでしょう。
サロンメンバーが入って良かったと満足できるオンラインサロンを目指します。
Slackを使ったオンラインサロンの事例
Slackを使ったオンラインサロンにはどのようなものがあるのでしょうか。
今回は、行政が運営しているオンラインサロン「オンライン市役所」と、小児科医が運営している子育てママのためのオンラインサロン「mama's Doctor」を紹介します。
Slackのチャンネル機能をうまく利用している事例ですので、ぜひ参考にしてください。
オンライン市役所
「オンライン市役所」は長野県佐久市が運営しているオンラインサロンです。
佐久市に移住をしたいと考えている人に向けて、佐久市の魅力や口コミ、子育て情報などをまとめています。
「オンライン市役所」には佐久市在住の人も参加しており、生の声を聞くことができます。
また、チャットで佐久市を良くするアイデアを出し合う「アイデア課」など、行政主導ではありますが、オープンなオンラインサロンとなっているところが大きな魅力です。
mama's Doctor
「mama's Doctor」は和歌山県の小児科医、すずきこどもクリニックが運営している育児コミュニティです。
育児に不安があるママをターゲットにし、周りには相談しづらい子育ての悩みをSlack内で質問することができます。
乳児、幼児、小学生など、子供の年齢別にチャンネルが設定されているので、同じ年齢の子供がいるママの悩みを読むことができ、悩んでいるのは自分だけではないと思えます。
定期的にオンライン相談会やオンライン診療を開催し、文章にしづらい悩みもフォローできるように工夫されています。
オンラインサロンにはSlackの利用が便利
この記事では、Slackの特徴や注意点、Slackでオンラインサロンを作る方法などを解説しました。
Slackはチャンネルの設定や他社アプリの連携で、使い方がどんどん広がっていきます。
ぜひ自社のターゲットに刺さるオンラインサロンを作ってみてください。
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