心理学のラポールとは?意味やビジネスで使用できる手法を紹介

最終更新日: 2022/07/25 公開日: 2022/07/25

「心理学のラポールとはどういう意味?」

「心理学のラポールを形成するためにはどうしたらいいの?」


心理学のラポールを形成する方法について知りたい経営者の方も多いのではないしょうか。

心理学のラポールを築くと、組織の一体感が増すだけではなく相手とのつながりを感じられ社員の仕事への満足度も上がるでしょう。

成果を出すのみでなく、楽しく働く従業員を増やすうえでもラポールを形成することは大切です。

今回は、ラポールの概要や、ラポールの形成が企業にもたらすメリット、企業例やおすすめ本をご紹介しましょう。

以下の項目に当てはまる方は、ぜひご覧ください。

  • ラポールとは何かについて知りたい人
  • ラポールを形成する方法を知りたい人
  • ラポールを築くための企業の取り組み例について知りたい人
  • 心理学のラポールについてのおすすめ本を知りたい人

ラポールとは?

ラポールとは、人と人との間に生まれる信頼関係のこと。

ラポールは、臨床心理学で使用されるもので、セラピーを円滑に進めるためには欠かせないものです。

主に心理療法で使用され、臨床心理士と療法を受ける人との関係にはラポールを築くのが前提です。

二人の間にラポールが築かれると、療法を受けている人は安心して心の内を話すことができ、本来の心の癒しを感じられます。

ラポールの開発者とは?

ラポールは、オーストラリアの精神科医であるフランツ・アントン・メスメルによって言葉が使用されたのが起源です。

その後、心理療法での臨床心理士と療法を受ける人との関係性をあらわす言葉へと発展していきました。

心理学のラポールをビジネスでも使用できる

心理学用語であるラポールは、カウンセリングの技術のみでなくビジネスや普段の生活など多くの場面で活用が可能です。

組織は人と人との関係のうえで成り立つものです。

信頼関係が深まった関係で日々を過ごせれば社員の幸福度があがり、毎日を気持ちよく過ごせるでしょう。

やがて、社員が生き生きと自発的に働ける職場を作れます。

ラポールの形成が企業にもたらすメリット

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ラポールの形成が企業にもたらすメリットは多くあります。

メリットを把握しておくことで、ラポールを形成するための施策を社内でおこなう場合、目的をもって取り組めるでしょう。

ラポールを築くことが、企業にもたらすメリットは以下の通りです。

  • 社員の企業満足度につながる
  • 心理的安全性が確保される
  • 活発なコミュニケーションがすすむ
  • 生産性が上がる
  • 企業の業績が伸びる可能性がある
  • 離職率が低下する

社員の企業満足度につながる

ラポールを形成することで、社員同士の信頼関係をもてます。

社員同士で信頼関係ができれば、それぞれの人が協調性をもって相手との関係を楽しむことが可能です。

社員同士の信頼感は、やがて企業全体への信頼感へとつながるでしょう。


企業に対する満足度も高くなることが考えられます。

心理的安全性が確保される

心理的安全性は、近年よく聞かれる言葉でご存じの方も多いのではないでしょうか。

心理的安全性とは、言葉の通り心理的に安全を感じている状態です。

自分がどのような発言や言動をしても、ほかの人は受け止めてくれるというような心理的に安全を感じる状態を指します。

心理的安全性が確保されていると、私たちは安心感をもって本来の力を発揮しやすくなります。

心理的安全性を確保するためには、ラポールの形成が不可欠でしょう。

活発なコミュニケーションがすすむ

社内でラポールが形成されると社員同士で活発なコミュニケーションが進みます。

「こんなことを言ったら、受け止められないのではないか?」
「この業務は、本当はこうすべきだと思うけれど提案してもよいだろうか?」
など、ラポールが形成されていないと、社員は本音を言わなくなるでしょう。
上司と部下の関係はラポールが形成されているかどうかで、特に上記の傾向が如実に表れるかもしれません。

一方、ラポールが形成されていると、上司と部下は活発にコミュニケーションを取れます。

また、意見や思いついたことを自由に言い合える環境をつくることで、社員の現場の声が、上層部にも届きやすくなるでしょう。

企業をさまざまな意味で発展させていくためにも、ラポールの形成は必要です。

生産性が上がる

『Google流疲れない働き方』によると、生産性が高いチームには他のメンバーへの思いやりや共感といった能力があることが見られたそうです。

これは、相手との信頼関係を築くうえでは欠かせない行動です。

ラポールを築くための能力と言い換えられるでしょう。

企業の業績が伸びる可能性がある

相手とラポールを築くことは、運用次第で可能です。

成果を出したいけれど、思うような結果が出ず困っている経営者の方は、まずは社員同士の関係性向上に注力するのがよいでしょう。

  1. 社員同士のラポール形成に注力する
  2. 社員のモチベーションアップ、心理的安全性の強化
  3. 生産性向上
  4. 業績向上

このような流れをつくる可能性があります。

離職率が低下する

転職をおこなうことが珍しくなくなった現代では、離職率の低下を目指している企業も多いでしょう。

厚生労働省の調査によると、令和2年度で、仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスを感じる労働者の割合は54.2%となっています。
(出典:厚生労働省による文書

そのうち、27%の人が対人関係のストレスを抱えているとのことです。

人間関係にもさまざまな要因があるでしょう。

一部の理由に周りの人や部署の人たちと信頼関係が形成されていない原因もあるのではないでしょうか。

ラポールを築くことで心理的安全性が確保され、人間関係も良好に進む可能性があります。

ラポールを形成するテクニック

相手とラポールを形成するテクニックを見ていきましょう。

この章では、個人単位でできる相手とラポールを形成すること、信頼感をもってもらうことのテクニックをご紹介します。

ラポールの形成に参考になる企業事例は後にご紹介いたします。ぜひご覧ください。

ページング

相手に声のトーンや、呼吸を合わせることによって、相手に信頼感を持ってもらいやすくなるテクニックです。

相手に合わせた動きは、話し方のスピードや声のトーンなどがあるでしょう。

例えば以下の事項が有効です。
  • 話し方を相手のトーンに合わせる(相手がゆっくりで静かな声であれば、それに合わせるようにする、相手の話すスピードが速ければ、同様にスピード感をもって話す)
  • 呼吸を合わせる(相手と同じような速さで呼吸してみましょう。相手とのつながりを感じる)

ミラーリング

ミラーリングとは、相手と同じような動きをすることで、相手に心を開いてもらいやすくなる方法です。

例えば以下のようなことが実践できます。
  • 商談の際に、相手が身を乗り出したらこちらも同じように身を乗り出す
  • 相手の喜びの行動にあわせて、こちらも大きく喜びを表現する
相手に合わせた行動は、相手に共感していることを示せます。

一方、相手に分かるくらいにミラーリングをおこなうのはわざとらしくなってしまい、かえって相手に不快感を与えてしまうので注意しましょう。

バックトラッキング

バックトラッキングとは、相手の話したことに対して同じ内容で反応することです。

相手に共感を示している、相手の話を親身に聞いていることを伝えられるでしょう。

バックトラッキングは例えば以下のように使用できます。

①「この前のプロジェクトのことで、悩んでおりまして。」

②「プロジェクトのことで、悩んでいるんですね。内容を聞かせていただけますか。」

このように相手の内容をいったん受容すると、相手が安心して話せる効果もあります。

キャリプレーション

キャリプレーションとは、相手がおこなっている声やしぐさまたは表情などから相手の心理を読み取ろうとすることです。

実際に話していることと、相手の心の内は異なっていることはあるでしょう。

例えば、ある業務の話をしているときに 「この前の社内の業務改善のお話ですが、○○のような進捗状況です。」と言葉では言っているけれど、声のトーンが低く、まばたきの回数が多いなど。

相手の業務内容に何か不安があるのかなど、何か感じたら相手を気遣うような言葉をかけてあげるとよいでしょう。

そこから、話す人が本当に伝えたかった心理や思いを聞き出せたり、信頼関係の構築につながったりすることもあります。

ラポールを形成している企業例

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ラポールの形成に成功して、大きな成果を上げている企業は数多くあります。

企業の実践例を参照し、参考にするのもよいでしょう。

ヤフー株式会社

ヤフー株式会社は、2012年から1on1ミーティングを始めました。

1on1ミーティングとは、上司と部下の1対1でおこなわれるミーティングのこと。

目的は、信頼関係を深める(=ラポールを築く)、部下の経験学習を深める、モチベーションを高めるなどがあります。

  • 相槌をうち、聞いている姿勢を示す
  • 否定的な言葉を使わない
  • 体ごと相手に向けて、じっくりと聞く姿勢を持つ

このようにして上司の部下に対してラポールを築く姿勢が大切です。

上司は部下が自主的に業務について内省できるように、傾聴をします。

1on1ミーティングについては、下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

株式会社メルカリ

株式会社メルカリは、社員同士のラポールを築くために、さまざまな取り組みをおこなっています。

例えば、ありがとうや感謝の気持ちを伝えるともに、インセンティブを送付できる制度があります。

感謝の気持ちを述べることで、相手との思いやりや共感を促し、ラポールの形成につながるでしょう。

またメルカリには、自社が運営するオウンドメディア「mercan」があります。メルカリで働いている人の雰囲気をメディアを通して伝えているメディアです。

ほかの社員の様子が見えることで、モチベーションが上がり、信頼感の形成につながるでしょう。

また、採用にも効果があります。詳しくは、下記の記事で解説していますので、ぜひご覧ください。

心理学のラポールに関するおすすめ本

心理学のラポールに関するおすすめの本をご紹介しましょう。

今回ご紹介する本は以下の通りです。

  • コーチングよりも大切な カウンセリングの技術
  • だから僕たちは、組織を変えていける ーやる気に満ちた「やさしいチーム」のつくりかた

コーチングよりも大切な カウンセリングの技術

出典元:Amazon

職場でも使用できるカウンセリングの聞く技術を紹介しています。

聞く技術を鍛えるメリットが多くあります。

話し手の内省力を高めること、自主的な行動へとつながること、そして信頼関係の深化につながるでしょう。

組織のチームワークを高めるためには、社員同士がラポールを築くことが欠かせません。

一見、関係がないように見えるビジネスとカウンセリングの技術を探りたい方におすすめの一冊です。

コーチングよりも大切な カウンセリングの技術は以下の方におすすめします。
  • ラポールを築くための聞く技術について詳しく学びたい方
  • カウンセリング、コーチング、ティーチングなどの具体的な意味の違いが気にいなる方
  • 聞く技術やラポールを築く方法を社内で共有したい方

だから僕たちは、組織を変えていける ーやる気に満ちた「やさしいチーム」のつくりかた

出典元:Amazon

社員との関係性を重視するべきであるとした、心理的安全性を重視した本。

まずは、社員との関係性に注力して、投資することで結果的に成果がついてくることが書かれた本です。

だから僕たちは、組織を変えていける ーやる気に満ちた「やさしいチーム」のつくりかたは以下の方におすすめします。
  • 組織全体を活発化し、成果を最大化したい方
  • ラポールの形成がもととなっている心理的安全性のつくり方を知りたい方

まとめ

心理学用語のラポールとは、相手との間に築かれる信頼関係のことを言いました。

心理学のカウンセリングや心理療法での基盤とされる相手とラポールを築くことは、ビジネスでも大事なことです。

ぜひ企業でのラポールの形成に、ラポールを築くと起こるメリットや、企業ごとの運用例をご参考にしていただけたら幸いです。

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最終更新日: 2022/07/25 公開日: 2022/07/25
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