『13歳から分かる! プロフェッショナルの条件』でドラッカーを学ぼう

最終更新日: 2024/07/30 公開日: 2024/07/30

この記事では、『13歳から分かる! プロフェッショナルの条件 ドラッカー 成果を上げるレッスン』の書籍の要約を紹介します。

本書は、ドラッカーの考え方が分かる入門書を探しているという方に最適の書籍です。ドラッカーが書いた『プロフェッショナルの条件』の内容を分かりやすくまとめた本となっています。

本記事では、本書の概要や内容をさらにかみ砕いて解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

『13歳から分かる! プロフェッショナルの条件 ドラッカー 成果を上げるレッスン』とは?

『13歳から分かる! プロフェッショナルの条件 ドラッカー 成果を上げるレッスン』は、ピーター・ドラッカーの教えを若い世代に伝えるための本です。

本書の内容は、ドラッカーの『プロフェッショナルの条件』に基づき、ドラッカーの他の著書も織り交ぜながら書かれています。

ドラッカーの入門書として学びたい方に最適です。成果を出す方法や自分自身を成長させるためのアドバイスが図解を用いて解説されています。

構成は、以下の通りです。

  • 序章 成果を生み出せる人になる
  • 第一章 貢献を考える
  • 第二章 強みをいかす
  • 第三章 時間をコントロールする
  • 第四章 いちばん重要なことに集中する
  • 第五章 正しく意思決定し、実行する
  • 終章 さらなる自己実現のために

一章から五章では、ドラッカーが説いたプロフェッショナルになるための5つの条件を細かく解説しています。

本書は物語形式で展開していくのが特徴です。内容は経営に悩んでいた若い主人公が老人に出会い、ドラッカーの知識を得て成果を上げていきます。物語を追いながらドラッカーの考え方をやさしく学べます。

「頑張っているのに成果が出ない」「努力しても思うような成果を残せない」と考える方はぜひ本書を読んでみてください。

ドラッカーが大切にした考え方

本書によると、ドラッカーの著書には繰り返し「成果」という言葉が出てくるといいます。

ドラッカーは成果を単に仕事で成功するだけでなく、それらを超えて人生での深い満足感と充実感を得ることだと考えました。


自分の仕事や生活で深い満足を得ることが本当の意味での成果だというのです。

仕事を社会的成功や報酬を得たりする手段のみでなく、人生をより豊かに幸せに過ごすために大切なものであると教えてくれます。

『13歳から分かる! プロフェッショナルの条件 ドラッカー 成果を上げるレッスン』の内容を紹介

次に『13歳から分かる! プロフェッショナルの条件 ドラッカー 成果を上げるレッスン』の一部の内容を紹介します。

今回は、一章から五章で解説されているドラッカーが説いたプロフェッショナルになるための5つの条件を要約して解説します。

また、一章から四章の項目に関して経営者が実践できる例も解説しますので、参考にしてみてください。

プロフェッショナルの条件1:貢献を考える

第一章「貢献を考える」では、仕事をする上での大切な考え方が紹介されています。この章では、自分の仕事が周りの人々や社会全体にどのような影響を与えるかを見つめ直すことの大切さを伝えています。

成果を出すためには、自分の行動が他人や世界にどのような貢献をするのかを考えることが重要です。

ドラッカーは自分だけではなく、周りの人々や世界に対してプラスの影響を与えることを目指すべきだと述べます。

また、貢献を考えることは成果を上げる以外にも人間関係がスムーズになる、自発的に人が育つメリットがあるそうです。

自分の仕事が組織や社会とどう関連しているのかを理解することで、より意味のある目標を設定できます。

この理解を深めることで自分自身が取るべき行動が明確になるでしょう。

貢献を考えるための実践例

経営者は貢献を考えることを実践するため、社内で以下の取り組みができます。

組織のビジョンとミッションを確認する

組織のビジョンとミッションを再確認し、それがどのように社会や顧客のニーズに応えるものであるかを明確にしてみましょう。

内容が明らかになったら全社員と共有し、皆で貢献について考えてみてください。

社員一人ひとりの仕事がどのように社会の役に立っているか考えることで、組織のモチベーションを上げられます。

社員の貢献を促す取り組みをする

社員が自分の働きが会社の目標や社会への貢献にどのようにつながっているかがわかるように、評価制度を変えてみましょう。

例えば、社員の具体的なよい行動をしっかり見て、それを認めて表彰することが効果的です。

このような取り組みは、会社全体としても社会に貢献することを大切にする気持ちが育ちます。

プロフェッショナルの条件2:強みを活かす

第二章「強みを活かす」は、自分にとっての強みが何かを見つけ出し、それを伸ばしていくことの大切さを説いています。

私たちは弱点を補うことに力を注ぐよりも、自分の得意とする分野で卓越性を追求するほうが大きな成果を上げられるのです。

「他の人よりも簡単にできること・得意なこと」は、あなたの強みとなります。

私たちはつい弱みを克服することに重きをおいてしまいます。しかし、大事なことは強みを見つけてそれを伸ばすことです。

弱みを克服したとしても、その分野で出せる成果はそれが得意な人にはかないません。

そのため、私たちは弱みや短所を克服して、標準を目指しても意味がないのです。

大きな成果を出すために強みを伸ばし、その才能をさらに磨くことを考えましょう。

強みを活かすための実践例

経営者は、強みを活かすことを実践するため社内で以下の取り組みができます。

自身の強みを活かしてリーダーシップを発揮する

経営者自身が自分の強みを把握し、それを活かしたリーダーシップを発揮してください。

例えば人を動かすことが得意な経営者は、社員のモチベーションを高めるための施策に注力できます。

数字を読むのが得意な経営者は、事業戦略の策定や財務管理に重点をおいてみましょう。

企業をよりよくするために、自分の強みを最大限に活かす方法を考えてみてください。

強みベースでチームを作る

経営者はチームメンバー各自の強みを評価し、それを活かせるプロジェクトや役割に配置します。

例えば創造的なアイデアを生み出すのが得意な社員は、新商品を開発する部署に入ることで強みを発揮できるでしょう。

細かいデータ分析が得意な社員であれば、マーケティングの市場調査や経理部の財務分析などで特に能力を活かせます。

社員のそれぞれの強みを最大限に活用することで、チーム全体の成果を向上させましょう。

プロフェッショナルの条件3:時間をコントロールする

第三章「時間をコントロールする」は、私たち全員に等しく与えられた貴重な資源である時間をどう使うかについて学べます。

時間は誰にとっても同じ量だけ与えられています。しかし、どう使うかによってその価値は大きく変わるのです。

集中力を高める時間の使い方

ドラッカーは限られた時間で最大の成果を上げるために、時間を大きな塊にすることを提案しています。

つまり、誰にも中断されずに一つの仕事に集中できる時間を作るのです。


例えば仕事の企画書を書くときは、深く考えアイデアを整理する時間を取ることが重要となります。

集中力を高めるためには、一つのタスクに完全に集中できる時間の確保が大切です。

時間の無駄遣いを避ける方法

細々としたタスクをなるべく少なくして、一つの大事なタスクにより時間をかけるためにはどうすればよいでしょうか。

それには、どの活動が時間の無駄かどうかを明らかにすることです。

日々のタスクを以下の三つにあてはめてみてください。これらにあてはまるものがあれば、すぐにでもやめましょう。

  • 成果を生むかどうか
  • 他の人に任せられないかどうか
  • 人の時間を浪費していないかどうか

無駄なタスクを省いて余った時間を集めれば時間を大きな塊にできるため、より大事な仕事に時間をかけられます。

時間をコントロールするための実践例

経営者は時間をコントロールするため、社内で以下の取り組みができます。

自分の仕事を他の社員に任せる

経営者は特定の決定やタスクを信頼できる社員に任せることで、自身の時間をより戦略的な活動に充ててください。

他の社員に仕事を任せることは時間のコントロールだけでなく、チームメンバーのスキルを上げて自信を育む効果もあります。

中断を最小限にするためにルールを作る

集中を高めるために、中断を最小限にするルールを作りましょう。

例えば深く集中する必要がある作業の際にはメールやSNSの通知をオフにします。特定の時間帯にのみこれらをチェックする時間を設定しましょう。

チームに対しても、集中作業の時間帯には話しかけないように伝えておくのも効果的です。

プロフェッショナルの条件4:いちばん重要なことに集中する

第四章「いちばん重要なことに集中する」は、集中して仕事に取り組み成果を最大化させるための方法について学べます。

集中するために大切なことは「最初に最も重要な仕事」をすることです。

人は同時に複数のタスクに集中することはできません。

限られた時間のなかで最大限の成果を出すためには、重要なことに優先順位をつけて最も重要な仕事から手をつけましょう。

また、一度に一つの仕事をすることを心がけてください。マルチタスクですべてを同時並行でこなそうとすると、最終的には中途半端な成果に終わってしまいます。

特に仕事に追われているときなどは、すべてのことを同時並行でこなそうと考える人は多いでしょう。しかし、マルチタスクはかえって効率を下げる原因となります。

本当に大事なことは、重要なことに優先順位をつけてそのために十分な時間と労力を割くことです。

一度に一つの仕事に集中することが成果を最大化する唯一の方法です。

集中力を維持する方法

本書では集中力を維持する方法が二つあるといいます。それは「成果の出ないことはやめること」と「「やらないこと」リストを作ること」です。

長い時間と労力をかけてきた仕事を手放すのは簡単ではありません。

しかし、求めている成果を得られていないのであれば思い切って次へ進みましょう。

成果が出ない活動に執着すると、貴重な時間を浪費してしまいます。


また、仕事の優先順位をつけるだけでなく、意識的に「やらないこと」を決めることも集中力を高めるために重要です。

すべてをこなそうとすると大切なタスクに集中できません。

自分にとって本当に重要なことに集中するために、意識的にやらないことを決めて自分の力を最も価値のある活動に割きましょう。

いちばん重要なことに集中するための実践例

経営者はいちばん重要なことに集中するため、社内で以下の取り組みができます。

ミーティングを効率化する

経営者はミーティングを一定の時間帯に集中させましょう。

散発した会議による中断を最小限に抑え、集中して作業ができる時間を作れます。

また、必要のないミーティングは取りやめるか短時間で済むようにすることも検討しましょう。

集中する時間を作る

社員全員で作業に集中する時間を設けるのもよい方法です。

特定の時間帯を決めて、電話やメールなど他の社員からの連絡や直接的な質問・相談を制限し、集中する時間を作りましょう。

作業の質が向上し、ミスの発生が少なくなります。

プロフェッショナルの条件5:正しく意思決定し、実行する

第五章「正しく意思決定し、実行する」では、効果的な意思決定が個人の成果はもちろん、組織全体の安定にも欠かせないことを学べます。

日々、私たちはたくさんの選択に直面します。

これらの選択は大きなものもあれば小さなものもあります。

決断次第で成果を生むかまたは失敗するかが変わるため、組織の未来を決める重要なことです。

よりよい意思決定をするためには、目の前の小さな問題にとらわれず、組織全体に影響を与える大きな問題に焦点を当てましょう。

よい意思決定をするためには様々な視点からの意見や代替案を積極的に探り、議論を深めることが欠かせません。

そして、これは問題が重要であるほど大切なことです。

周囲と一致する意見に安心せず、異なる意見を積極的に聞くことでよりよい選択ができるようになります。

また、時には何も決断しないことも選択肢の一つです。

決断することのリスクと決断を控えることのリスクを慎重に考え、最善の選択を行いましょう。

ドラッカーの考え方を仕事に取り入れよう

今回は『13歳から分かる! プロフェッショナルの条件 ドラッカー 成果を上げるレッスン』の書籍の概要と一部の内容を要約して紹介しました。

本書は、一生懸命努力しているのに結果が出ずに悩んでいる方におすすめの書籍です。ここで、紹介した内容は本書のほんの一部のため、気になる方はぜひ本を手に取ってみてください。

出典:『13歳から分かる! プロフェッショナルの条件 ドラッカー 成果を上げるレッスン』(監修:藤屋伸二,2021年4月,日本図書センター)
-ドラッカーが大切にした考え方 部分(P.3)
-プロフェッショナルの条件1:貢献を考える 部分(P.28~30 P.38)
-プロフェッショナルの条件2:強みを活かす 部分(P.42~45)
-プロフェッショナルの条件3:時間をコントロールする 部分(P.58~64)
-プロフェッショナルの条件4:いちばん重要なことに集中する 部分(P.74~79)
-プロフェッショナルの条件5:正しく意思決定し、実行する  部分(P.88,89 P.98~100)

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