PASONAの法則のライティングのポイントとは?新旧の違いも説明

最終更新日: 2024/04/26 公開日: 2024/04/26

PASONAの法則はランディングページやセールスレターなどに使われるセールスライティングの型です。

マーケティングに携わる人なら知っている人も多いフレームワークです。

しかし、実際にPASONAの法則を使ってライティングをしようとしても上手く書かけないと悩む人も多いようです。

この記事では、これからセールスライティングを学ぶ人や上手くPASONAの法則が使いこなせない人のために、新旧PASONAの法則の構成と文例を紹介します。書く際のポイントも説明しているので、ぜひ参考にしてください。

PASONAの法則とは

PASONAの法則とは、日本を代表するマーケターであり経営コンサルタントの神田昌典氏が提唱したセールスライティングのフレームワークです。

見込み顧客が抱えている悩みや課題から共感を抱かせて、解決策を丁寧に伝え購買行動を促す流れを正しい順番で示しています。

PASONAの法則はDRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)でのライティングや、DMなどのセールスレター、ランディングページによく使われています。

この法則を正しく効果的に使うことで、どの要素をどの順番で伝えれば良いかがわかり、商品・サービスの購入に結び付けやすくなります。

旧PASONAの法則と新PASONAの法則の違い

PASONAの法則には新旧の2種類があります。どちらも神田昌典氏が提唱しました。

旧PASONAの法則新PASONAの法則
Problem(問題)Problem(問題)
Agitation(煽り)Affinity(親近感)
Solution(解決策)Solution(解決策)
Offer(提案)
Narrowing Down(絞込)Narrowing Down(絞込)
Action(行動)Action(行動)

旧PASONAの法則も新PASONAの法則も根底にあるのは、消費者の悩みや問題に寄り添い共感を抱かせる仕組みです。2つのPASONAの法則の違いと新PASONAの法則ができた理由について詳しく説明します。

旧PASONAの法則の構成

旧PASONAの法則は5つの要素で構成されています。

Problem(問題)悩みや欲求を明確に問題提起する
Agitation(煽り)問題の深刻さを煽り共感する
Solution(解決策)問題の解決方法として商品・サービスを紹介する
Narrowing Down
(絞込)
ターゲットを絞り込み緊急性をアピールする
Action(行動)商品・サービスの購入を促す

旧PASONAの法則で例文を作りました。商品は40代女性向け基礎化粧品です。

【Problem(問題)】
最近、鏡を見るたびに、目元の小ジワやほうれい線が気になっていませんか?もう少しシワが薄くなればいいのにと思いますよね。

【Agitation(煽り)】
シワをこのまま放置しておくと、どんどんシワが濃くなって老けて見えてしまいます。まだ40代なのにシワがあるだけで50代、60代に見えてしまうことも……。

【Solution(解決策)】
ずっと若く見られたいあなたのために「○○基礎化粧品」を開発しました。「○○基礎化粧品」にはヒアルロン酸やナイアシンアミドなどの成分をたっぷり配合。利用者からは「毎日手放せない!」と多くの感想をいただいています。

【Narrowing Down(絞込)】
今回は「○○基礎化粧品」をお試し価格の半額でご提供します。3日間限りの特別価格。送料も無料です。

【Action(行動)】
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このようにPASONAに当てはめるだけで簡単にセールスライティングができます。

旧PASONAの法則の問題点

旧PASONAの法則での大きな特徴は「Agitation(煽り)」です。問題を放置すると損をすると煽り立てて、見込み顧客に問題を自分事に感じてもらいます。問題を深掘りしているので、解決策に注目してもらいやすい構成です。

しかし、問題を煽りすぎると見込み顧客にネガティブな気持ちを持たれてしまいます。反発されたり、信頼関係が崩れたりする危険性があるため、企業のブランディングを損なうかもしれません。

本来は共感してもらうために煽るパートなのですが、「煽り」のみに注目されてしまい、デメリットが目立つようになりました。

神田昌典氏自身も「あまりにも効果的かつ即効性があるために、悪用されかねなかった」と危惧し、新PASONAの法則を提唱されたのです。

新PASONAの法則の構成

新PASONAの法則は旧PASONAの法則の「煽り」を「親近感」としてポジティブなイメージに変更し、解決策に「提案」を加えたものです。新PASONAの法則により、ネガティブな印象を持たれず、丁寧に行動喚起する流れとなりました。

Problem(問題)読者の悩みや課題を明確にする
Affinity(親近感)悩みに寄り添い共感する
Solution(解決策)問題の解決方法として商品・サービスを紹介する
Offer(提案)商品・サービスを購入してもらうために提案する
Narrowing Down
(絞込)
ターゲットの絞り込みや限定性を訴求する
Action(行動)商品・サービスの購入を促す

Problem(問題)

見込み顧客が潜在的に抱えている悩みや問題を言語化し、これから続く文章や商品・サービスが自分に関係のあるものだと思ってもらうことがポイントです。

読者は自分にとって有益な情報かどうかを3秒以内で判断するため、ターゲットの心に刺さる言葉を使うことが大事です。

ファーストビューで興味を引かせられなければランディングページを離脱される、もしくはDMをすぐにゴミ箱に捨てられてしまうでしょう。

Affinity(親近感)

旧PASONAの法則では煽っていましたが、新PASONAの法則では寄り添うライティングです。読者に寄り添うことで親近感を与えられ、商品・サービスに対してもポジティブに受け入れてもらえます。

ストーリーで問題を掘り下げると、強い共感が生まれ「自分の悩みをわかってくれている」「相手も自分と同じ悩みを持っている」と感じてもらいやすくなります。

Solution(解決策)

読者の問題を解決する方法として、商品・サービスを紹介します。ただ紹介するだけでなく、本当に問題を解決できるという証拠を提示しましょう。証拠があることで読者は信頼します。

専門家や著名人のコメント、購入者の口コミなどの社会的証明や、導入実績やアンケート結果などの権威性が証拠としてわかりやすいです。商品・サービスに対する不安や疑問を払拭するために客観的なデータなどもあると良いでしょう。

購入者の口コミからは読者の理想の未来を見せやすいため、日ごろから積極的に収集しておくのが大切です。

Offer(提案)

商品・サービスを購入してもらうために、具体的な商品説明や価格の提示を行います。購入しやすいと思ってもらえるよう、クーポンやお試し期間などを提案しましょう。

ここでは、アンカリング効果という認知バイアスが有効です。アンカリング効果とは、先に与えられた情報がアンカーとなり、後から与えられた情報の印象に影響を及ぼすことです。

先に通常価格を伝えて後からお試し価格やクーポンの提示をすると、アンカリング効果によって安く感じられます。

Narrowing Down(絞込)

期間限定などの限定性を伝えて今すぐ購入してもらうように促します。今すぐ購入してもらうことが重要で、後回しにされてしまうと忘れられて購入されません。

すぐに行動してもらうために、限定性と希少性の心理効果を使います。限定性は、期間限定・数量限定・人数限定などです。購入できる人を期間や数で限定することで希少性を高められます。

この機会を逃したら二度と購入できない、損したくないと思わせて行動に導くのが絞込パートです。

Action(行動)

最後に商品・サービスの購入を呼びかけます。購入方法をわかりやすく説明することが大切です。ほしいと思っていても、購入方法がわからなければ行動に移せません。

購入ページへのリンクを目立つように配置したり、電話番号を大きく記載したりするのは、すぐに買ってもらうための工夫です。今まで温めてきた熱量のまま購入してもらえるように、購入方法は簡単にしておきましょう。

新PASONAの法則の例文

新PASONAの法則で、セールスレターの例文を作りました。商品は社会人向けビジネス英語スクールです。

【Problem(問題)】
外国人の英語は聞き取れないし、自分も英語に自信がないから話すのが不安と感じていませんか。

【Affinity(親近感)】
昔の私も英語が話せなくて、外国人とのミーティングはしどろもどろ。ほぼ発言せず、英語が話せる同僚に任せていました。同僚が外国人スタッフと話すのを見ては羨ましく感じていました。

【Solution(解決策)】
実は今までやっていた英語の勉強法が間違っていたのです。「○○ビジネス英語スクール」は独自のメソッドで、無意識に英語が話せるスキルが身につきます。独自のプログラムはメディアにも大きく取り上げられました。きれいに発音できるようになったとの声もいただいています。

【Offer(提案)】
「○○ビジネス英語スクール」は月額○○円です。まずは60分の無料体験レッスンを受講してみてください。

【Narrowing Down(絞込)】
通常なら入会金10,000円となりますが、2週間の春期入学キャンペーン期間中なら先着100名は入会金無料で始めていただけます。毎月500人以上が無料体験レッスンを受講しているので、早めにご予約ください。

【Action(行動)】
無料体験レッスンのお申し込みは、今すぐ下記のボタンをクリック!

PASONAの法則を学ぶのにおすすめの書籍3選

神田昌典氏が著したPASONAの法則についてのおすすめ書籍を3冊紹介します。

  1. 稼ぐ言葉の法則――「新・PASONAの法則」と売れる公式41
  2. 禁断のセールスコピーライティング
  3. コピーライティング技術大全――百年売れ続ける言葉の原則

PASONAの法則を詳しく学びたい方はぜひ読んでみてください。

1. 稼ぐ言葉の法則――「新・PASONAの法則」と売れる公式41

引用:Amazon

この本で新PASONAの法則が初公開されました。「何(WHAT)を、どの順番(WHEN)で言うか?」というセールスするうえで重要な原則を「稼ぐ言葉を掘り当てる5つの質問」や「新・PASONAの法則」で説明しています。

「公式41」は、神田昌典氏がコンサルティングをした経験から導き出したビジネスで本当に必要な内容です。【貧す人】と【稼ぐ人】の対比がわかりやすく、ビジネスで成功するための基本が網羅されています。

2. 禁断のセールスコピーライティング

引用:Amazon

神田昌典氏が創設した顧客獲得実践会の会員たちが実践したセールスライティングのテクニックが掲載されている本です。

PASONAの法則のセールスレターや神田氏が書いたセールスレターなどが載っています。成功事例を知ることで、成果の出るセールスライティングができるでしょう。

3. コピーライティング技術大全――百年売れ続ける言葉の原則

引用:Amazon

この本では、PASONAの法則のWebバージョン「PASBECONA(パスビーコーナ)」が紹介されています。これからセールスライターやコピーライターを目指す人や、マーケティングの知見を深めたい方にはおすすめです。

コピーライティングの基礎知識だけでなく、商品設計やWebでの配信方法、ABテスト分析なども網羅されており、Webマーケティングで必要なことを学べる1冊です。

PASONAの法則を正しく使って売上アップを目指そう

この記事では、新旧のPASONAの法則について説明しました。

PASONAの法則はセールスライティングでよく使われていますが、商品・サービスによっては効果のないものもあります。見込み顧客が持つ悩みを解決するための商品・サービスにPASONAの法則は効果が高いです。

PASONAの法則で上手く読者の共感を引き出し、購入へと導きましょう。

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最終更新日: 2024/04/26 公開日: 2024/04/26