無意識とは、私たちが普段気づかないでいる心の深層のことです。
無意識には、自分の感情や欲望、記憶や思考などが隠されているため、行動や判断に大きな影響を与えると言われています。
では、どうすれば無意識を意識することができるのでしょうか?
今回は、無意識を意識するための方法とメリットや重要さをご紹介していきます。
そもそも無意識とは?
そもそも無意識とは、自分の行動や感情の原因や動機を知らない状態のことを指します。
無意識は、心理学者フロイトによって提唱された概念で、人間の心の深層にある欲望や衝動が無意識に影響を与えると考えられています。
無意識は意識と対立することが多く、無意識的な動きや言葉は、本当の自分を表していると言われます。
無意識を意識するとは?
無意識を意識するとは、自分の心の奥底にある思考や感情、欲望や衝動などを明らかにしようとすることです。
無意識は、通常は自分では気づかないか、あるいは気づきたくないものですが、行動や夢、言葉に現れることがあります。
無意識を意識することで、自分の本当の自己やニーズを理解したり、心理的な問題や葛藤を解決したりすることができると考えられています。
無意識が自分達の行動に与える影響
無意識は、自分達の行動や判断にも大きな影響を与えています。
例えば、無意識的に好きな人に近づいたり、嫌いな人に距離を置いたりすることがあります。
また、無意識的に自分に都合の良い情報を選んだり、自分の信念を強めたりすることもあります。
無意識は、自分が思っている以上に思考や行動を歪めている可能性があります。
この歪んでしまっている意識を克服するためには、自分の「無意識」に気づくことが重要になります。
無意識の3つの重要性
日常での生活の中で無意識が先行して、好き嫌いや感覚的な印象などに基づいて判断を下していることが多いのが私たち人間です。
その「無意識」について、以下の3つの点から紹介したいと思います。
- 判断や決断に影響を与える
- 創造性や学習能力に関係する
- 自己理解や人間関係に貢献する
判断や決断に影響を与える
日常的にさまざまな選択を迫られますが、その際に常に理性的に考えるわけではありません。
例えば、商品を購入する際には、パッケージや色彩などの視覚的な要素が無意識的に魅力を感じさせたり、ブランド名や価格などの社会的な要素が無意識的に信頼感や満足感を高めたりします。
その他には、以下のように無意識が先行して判断を下していることがあります。
- 人と対話する際の相手の顔つきや声のトーン
- 非言語的な要素が無意識的に好感度や信頼度を左右する
- 自分と似ているかどうか
- 類似性や対立性が無意識的に共感度や反発度を変化させる
このように、無意識は自分たちの判断や決断に大きく関わっており、時には理性よりも強力な力を持っています。
創造性や学習能力に関係する
次に、無意識は、自分の創造性や学習能力に関係するということです。
自分たちは、新しいアイデアを思いついたり、新しい知識を習得したりする際には、無意識が重要な役割を果たしています。
例えば、創造性というと『ひらめき』や『インスピレーション』という言葉がよく使われますが、これは無意識から生まれるものです。
自分たちでは気づかないうちに、聞いたり見たりしたことは無意識に記憶しており、これらが反復されたり関連付けられたりすることで、知識が定着しています。
よって無意識は、創造性や学習能力に大きく貢献し、時には意識よりも効果的な力を持っています。
自己理解や人間関係に貢献する
3つ目は、自己理解や人間関係に貢献することです。
自己理解というと、自分の「性格」や「嗜好」という言葉と紐づけられることが多いですが、これは実は"無意識”から来ています。
日常で自分の感情や行動に対して無意識に反応しており、それらがパターン化されたり一貫性を持ったりすることで、自分の特徴が明らかになります。
また、人間関係というと、相手の表情や仕草に対して無意識に共感しており、それらが感情的な共鳴や認知的な理解を生み出しています。
このように無意識は、自分たちの心理的なプロセスにおいて非常に重要な役割を果たしています。
無意識の2つの理論
無意識の理論とは、人間の心理や行動に影響を与えるが、本人は自覚していない心的な仕組みやプロセスのことを指す概念です。
無意識の理論は、心理学や精神分析学の分野で多く研究されてきましたが、最近では神経科学や認知科学の観点からも注目されています。
無意識の理論には、さまざまな種類やレベルがありますが、ここからは代表的な2つの理論を紹介します。
フロイトの理論
まず、フロイトの精神分析学における無意識の理論です。
フロイトは、人間の心は意識的な部分と無意識的な部分に分かれており、無意識的な部分には抑圧された欲望や感情、記憶、衝動などが存在すると考えました。
また無意識の部分は、夢を見ることや思いつきで話すこと、言い間違いなど、ちょっとしたサインで表れることもあると言います。
フロイトは、無意識的な部分にアクセスすることで、心理的な問題や症状の原因を探ることができると主張しています。
ユングの理論
次に、ユングの分析心理学における無意識の理論です。
ユングは、フロイトの無意識の理論を発展させて、個人的無意識と集合的無意識という二つの層に分けました。
個人的無意識は、フロイトの無意識と同じく、個人の抑圧された心的内容を含むものです。
集合的無意識は、人類共通の象徴やイメージ、神話や伝説などを含むもので、これらはアーキタイプと呼ばれます。
ユングは、アーキタイプが夢や芸術作品などに現れることで、人間の本質や目的について手助けになると考えています。
無意識を意識するメリット
ここからは、無意識を意識するメリットについてご紹介します。
自己認識と自己知識の向上
無意識を意識するメリット1つ目は、自己認識と自己知識の向上です。
無意識を意識することで、自分がどのような信念を持ち、それが日常の選択にどのような影響を与えているかを理解することができます。
また無意識のパターンを理解することで、自分自身の強みや弱点、癖を認識することができます。
よって自己評価が向上することがあり自己知識の向上につながります。
より良い意思決定と問題解決能力
無意識を意識するメリット2つ目は、より良い意思決定と問題解決能力です。
人間の頭の中には、「無意識」と「意識」からの情報があります。
無意識を意識することで、2つの領域の情報を結びつけ、全体像をより明確に理解することができます。
また、無意識の中に眠っている様々なアイデアを引き出すことで新たな視点やアプローチから問題に取り組むことが可能となります。
創造性と直感力の向上
無意識を意識するメリット3つ目は、創造性と直感力の向上です。
無意識は、夢やインスピレーションの源でもあります。
無意識を意識することで、意識的な努力だけではなかなか得られないアイデアや洞察が無意識から湧き出てくることがあります。
この状態に入れば、アイデアが自然に湧いてくるため、クリエイティブなフロー状態に入りやすくなります。
無意識を意識するための方法
ここまで、無意識を意識することは、自己理解の向上や成長のために非常に重要と解説してきました。
しかし、多くの場合、その存在を意識することは難しいと思われるかもしれません。
ここからは、無意識を意識するための効果的な方法を紹介します。
瞑想をする
無意識を意識するための方法1つ目は、瞑想をすることです。
瞑想とは、心を静めて自分の内面に向き合うことです。
瞑想することで、日常の雑念やストレスから解放され、自分の本質や感覚に気づくことができます。
瞑想は、呼吸法やボディスキャン法など様々な方法がありますが、基本的には目を閉じて座り、自分の呼吸に集中するだけでも問題ありません。
瞑想は、時間や場所を選ばずにできるので、毎日少しずつ続けることが大切です。
夢日記をつける
無意識を意識するための方法2つ目は、夢日記をつけることです。
夢は、無意識からのメッセージと言われています。
夢に出てくる人物や場面、感情やシンボルなどは、無意識が自分に伝えたいことを表している可能性があります。
夢日記をつけることで、夢の内容を思い出しやすくなり、自分の無意識に気づくきっかけになるかもしれません。
夢は忘れやすいため、起きたらすぐに紙に書くのがおすすめです。
自由連想法を使う
無意識を意識するための方法3つ目は、自由連想法を使うことです。
自由連想法とは、心理学者フロイトが提唱した心理療法の一つです。
自由連想法では、最初に与えられた言葉に対して、思い浮かんだ言葉を次々に言っていくという方法です。
このとき、理性や論理を使わずに、直感的に言葉を出していきます。
自由連想法を使うことで、表層的な思考から深層的な思考へとアクセスできると言われています。
自由連想法は、一人でもできますが、誰かに言葉を与えてもらったり、聞いてもらったりすると効果的です。
ジャーナリングをする
無意識を意識するための方法4つ目は、ジャーナリングをすることです。
ジャーナリングは、自分の思いや感情、体験や出来事などを書き出すことで、自分の内面に気づきやすくなります。
ジャーナリングは、以下のような方法で行うことができます。
- 紙に書く
- 紙に書くことで、手書きの文字が残るため、後から読み返した時に感情や思考の変化を確認することができます。
- 時間を決める
- 時間を決めることで、習慣化しやすくなります。例えば、毎日朝起きたら10分間だけ書くなど。
- 自由に書く
- 自分の思いや感情、体験や出来事などを自由に書くことが大切です。(何を書くか決める必要はありません。)
- 読み返す
- 書いた内容を読み返すことで、自分の気持ちや考え方を客観的に見ることができます。
このように文字によって感情を記録し、自分の考えや感情を整理しましょう。
自分の感情を客観的に見つめることで、新たなアプローチや解決策を見つける助けとなります。
まとめ|無意識を意識することは、自分自身を深く知るための有効な方法
無意識とは、自分たちが普段気づかない心の深層の部分のことです。
無意識に隠された感情や欲望、記憶や信念を明らかにすることで、自分の本当の姿や可能性を見つけることができます。
無意識を味方につけることで、より幸せで充実した人生を送ることができるため、ぜひ無意識を意識してみてください!
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