世の中にはさまざまな成功哲学が存在します。
それらの源流を築き「成功哲学の祖」といわれるナポレオン・ヒルという人物をご存知でしょうか。
アメリカン・ドリームを成し遂げた富豪の多くが、ナポレオン・ヒルの成功哲学に学んだといわれています。
本記事では、ナポレオン・ヒルの来歴と名言、代表的な著書について解説しています。
- 成功哲学の核心を知りたい
- ビジネスに生かせる思考やマインドを得たい
- 多くの成功者が学んだ教えに触れたい
このように感じる人なら、ナポレオン・ヒルに関する知見が役立つはずです。
ナポレオン・ヒルの来歴
はじめに、ナポレオン・ヒルの来歴について解説します。
なぜ成功哲学を研究するに至ったのか、きっかけとなった出来事や現在に至る成功哲学の軌跡を見ていきましょう。
アンドリュー・カーネギーとの出会い
ナポレオン・ヒルはもともと新聞記者でした。
記者として鉄鋼王アンドリュー・カーネギーを取材した際、カーネギーの成功哲学を研究・体系化してほしいと依頼されたのです。
カーネギーは貧しい機織り職人の家庭で生まれ育ち、世界の鉄鋼王として成功を収めました。
財を成したカーネギーは財団や教育基金を設立し、自身の財産を社会に貢献することに注力します。
しかしカーネギーは、最も重要な財産は自身が築いてきた成功哲学だと考えていました。
成功者に共通する資質とは何か、成功を手にするには何らかの法則性があるのではないか——。
そういった思いから、その成功哲学を研究し体系化してくれる人物を探していたのです。
カーネギーが白羽の矢を立てたのが、ナポレオン・ヒルでした。
成功哲学の体系化
成功哲学の研究には、20年もの歳月を要しました。
成功者のみならず、近い将来成功するであろう人物が成功へと向かうプロセスも含めて検証・分析していったからです。
ナポレオン・ヒルが研究した成功者は、のべ500名以上にのぼりました。
こうして膨大な研究結果を体系化した成功哲学は、のちに多くの成功者を生むプログラムとして知られるようになります。
一躍著名人となったナポレオン・ヒルは、大統領の広報担当補佐官や顧問官を歴任し、自らも成功者として名を残したのです。
その後、成功哲学をのちの世に広めるためナポレオン・ヒル財団を設立。
1970年、83歳で生涯を閉じました。
ナポレオン・ヒルの名言 〜『成功哲学』より
ナポレオン・ヒルの言葉は多くの実業家に感銘を与え、成功へと導いてきました。
その代表的著作『成功哲学』から、7つの名言を紹介します。
与えることでリターンを得られる
現代においても「ギブ・アンド・テイク」や「Win-Win」といった言葉が使われることがあります。
ナポレオン・ヒルは、成功者ほど富を独占するのではなく、自ら与えることで成功を手にしてきたと説いています。
たとえば、モノを売る・買うという商取引においては、提供するモノの対価として金銭の授受が生じます。
ビジネス上の関係を超えて相手に対するサービスの心を持つことで、お互いにとって関係性がより有益になると説いているのです。
富を与えることを重視するという考え方は、自身も財団を設立し、成功哲学を世の中に広めてきた来歴に表れています。
自分の心に嘘はつけない
ビジネスは信頼関係のもとに成り立っています。
ナポレオン・ヒルは、信頼関係の重要性について次のように述べています。
たとえその場で相手を巧みに欺いたとしても、ごまかした当人の心からその事実が消えることはないでしょう。
注目すべきは、「だから人を欺くべきではない」と述べているわけではない点です。
無理解な上司のもとで働いている人は、むしろ上司に対していっそう奉仕し、尽くすべきだとナポレオン・ヒルは説いています。
相手に尽くす姿勢を貫くことが必ず良い結果をもたらすと信じることが、成功を手にする上で重要だと述べているのです。
人の真似を否定しない
新たに事業を始めるとき、多くの人はオリジナリティや競合との差別化を意識するでしょう。
しかし、ナポレオン・ヒルは「人の真似をすること」を否定していません。
ただ真似をするだけでなく、真似をする中で自身のスタイルを築いていくことの重要性を説いています。
とくにビジネスの初期段階においては、真似を否定することなく成功事例を積極的に取り入れていくことが大切です。
自分の時間を生きる
成功を手にするには、ただお金を稼ぐだけでなく「稼ぎ方」が重要になるとナポレオン・ヒルは説いています。
次の名言は、その思考のエッセンスが凝縮されたものといえるでしょう。
一例として、報酬が高額だからといって自分の時間や心を売り渡してしまうと、自分の個性はみるみる失われてしまいます。
他人の時間を生きるのではなく、自分の時間を生きることで、真の成功へと近づくことができるのです。
信じられることは達成できる
ナポレオン・ヒルの成功哲学に触れる人の多くが、成功者とそうでない人の違いを知りたいと感じるでしょう。
「大いなる秘密」として紹介されている次の名言は、その疑問に対する重要なヒントを与えてくれるはずです。
「信じられる」とは、単に「願う」こととは異なります。
潜在意識に至るまで深く浸透した信念は現実を変えていく原動力となり、信じたことを具現化していくのです。
積極的な心の姿勢こそが重要
何かに挑戦してみようと感じたとき、無意識のうちに「できない理由」を探していないでしょうか。
ナポレオン・ヒルは、その真逆の思考法こそが重要であると説いています。
できる・できないを「イエス」「ノー」で判断しようとするのではなく、まずは積極的思考が先立つべきだと述べているのです。
まずは「必ずできる」「やってみよう」という姿勢で臨むこと。
こうすることによって、否定的な現実を積極的に捉え、人生を切り拓く糸口を見つけることへとつながるのです。
恐れるものなどない
成功の対極にあるのは失敗と、ほとんどの人が考えるでしょう。
挑もうとしている目標が高ければ高いほど、リスクが伴うものです。
ナポレオン・ヒルは「恐れ」に対する捉え方として次のように述べています。
世の中のあらゆる事物は「ただそこにある」だけであり、どう働きかけるかは全て自分次第なのです。
恐れに押し潰されるのではなく、あらゆる恐れは思い込みでしかないという事実に気づくべきだ、と説いているのです。
ナポレオン・ヒルへの理解が深まるおすすめ書籍
ナポレオン・ヒルの来歴と名言について理解が深まったでしょうか。
より詳しくナポレオン・ヒルを知りたいと感じた方は、次の書籍に触れてみることをおすすめします。
『成功哲学』
1967年の刊行以来、自己啓発書の代表格として世界中で読み継がれてきたロングセラー書籍です。
本記事で取り上げた名言のほか、ナポレオン・ヒルの成功哲学のエッセンスが詰まった数々の名言を知ることができます。
ナポレオン・ヒルの成功哲学を学びたい方は、まず手に取ってみるべきバイブル的な位置づけの書といえるでしょう。
『思考は現実化する』
人は自分が思い描いたような人間になる——。
ナポレオン・ヒルによる成功哲学の根底にある、強い信念を凝縮した一冊です。
原題の『The Think and Grow Rich Action Pack』にある"Rich"とは、金銭的な富だけでなく精神的な豊かさも指しています。
「他人を傷つけてまで成功することほど、愚かなことはない」など、真の成功者に共通するマインドに触れられるでしょう。
『悪魔を出し抜け!』
『思考は現実化する』が発表された翌年には完成していたものの、親族に出版を反対され70年あまり封印されていた幻の名著。
ナポレオン・ヒルが「悪魔」と呼ぶのは、人を成功から遠ざけがちな「流される」思考のことです。
恐怖や無力感といった負のエネルギーに影響を受けてしまう人は少なくないでしょう。
こうした負のエネルギーを「出し抜く」にはどうすればいいのか。
その答えを「悪魔との対話」という異色の形式でしたためた、刺激的な一冊です。
まとめ
ナポレオン・ヒルの成功哲学は世界中で読み継がれ、数々の名言が成功者を輩出する原動力となっています。
本記事を通じてナポレオン・ヒルの成功哲学に興味を持った方は、より深くその思考・マインドに触れてみてはいかがでしょうか。
成功へと通じる多くのヒントを得られるはずです。
年商5億円を超えさらなるスケールアップを目指す経営者必見!
あなたのビジネスをスケールアップさせる集客と組織作り、
さらに、成功事例やここだけのお得な内容をお届け致します。