- 「企画書の作り方がまったくわからない...」
- 「企画書がなかなか通らない...」
- 「企画書を作る上で、まずは何から始めればいい?」
このように思われている方はいませんか?
企画書がなかなか通らない方は、そもそも企画の目的が定まっていなかったり、ズラズラと内容を書いてしまっていて、飽きられている可能性があります。
この記事では主にセミナー企画書の書き方例と、社内審査が通りやすく成果も上がりやすい企画書の作り方のポイントをご紹介していきます。
企画書を書く前に考えるべきこと
企画書を書く前に、そもそも「企画とは何か?」が不明瞭で漠然とした答えをお持ちの方もいるかもしれません。
「企画= アイデア」「企画=デザイン」「企画=イベント」など、さまざまなイメージを持つ方も多いでしょう。
今回の記事では、下記のように定義し詳しく解説していきます。
➡︎ 目的達成・問題解決するための手段
■「企画書」とは?
➡︎ 上記の知恵の図面化や設計図(見える化)にしたもの
企画書の基本|CTPT
企画書の基本で「セミナーのコンセプト」「ターゲット」を絞り込むことから始めましょう。(この時点では、仮説として立てたコンセプトでも可)
絞り込んだターゲットに合わせてセミナーの企画を実際に“どのように開催していくのか”「プロセス(行動計画)」を“具現化”「ツール設計」していきます。
セミナー参加者の心理に沿ったプロセスに適するツール設計を繰り返すことで、参加者に行動してもらえる仕組みを考察していきます。
① セミナー企画のコンセプトとターゲットが一貫性のあるものになっているか確認すること(=整合性があるか確認する)
② 参加者の心理をしっかり分析した上で、アクションプラン=ツール設計を考察すること。
目的を明確化
企画書を書く前に最も重要なことはセミナーの目的を明確化することです。
- 新規顧客(見込み顧客)の獲得
- 既存顧客の育成
- 顧客のフォローアップ
このようにまずは柔軟に目的を設定していきましょう。その後に、目的を達成するための方針を具体的に設定していきます。
① 企画提案する上で目的は「3つにまとめる」ことが大事です。
➡︎ 10個など多数の目的があったとしても絞っていきましょう。
② 目的に対して得られる効果・成果をまとめておく。
目的を設定していくうえで重要ポイントは「目的のシェア」「目的と企業戦略の一貫性」といえます。
次の章からそれぞれ解説していきます。
重要ポイント|目的のシェア
企画書を書いている人だけが目的を理解するだけではなく、チーム全体、さらに責任者である企業、上司に納得してもえるようにシェア(共有)することが重要です。
考察した目的を具現化(図面化)し、シェア(共有)するための“モノ”こそが「企画書」となります。
いろんな人達が関わることで戦略が揺らいでしまいがちです。曖昧な表現や軸がブレている目的・内容だとチームだけではなく、最終的に顧客にも内容が伝わりづらくなってしまいます。
さらに、企画書は「集客数」「見込み客数」「販売目標」「費用対効果」等のデータを用いて目的を具体的に数値化すると実現性があり、チーム、会社、上司から安心して納得してもらえるようになります。
重要ポイント|目的と企業戦略の一貫性
目的を明確化する中で、セミナーの目的が企業戦略と一貫性があるのか確認しましょう。
企業側からすると「セミナーの目的」と「企業戦略」が不一致の場合、セミナーを開催する意味はありません。
どんなに優れている企画であっても、企業の現状課題や経営目標からあまりにもかけ離れている内容にならないように注意が必要です。
既に既存顧客が存在する企業であれば、必要としているのは「既存顧客の育成」となります。最終目的が「新規顧客(見込み顧客)の獲得」であれば、企業戦略と不一致になってしまっています。
企業のニーズをしっかりと把握したうえで、目的を明確にしていきましょう。
企画書の書き方例
ここからは企画書の書き方をご紹介していきます。
表紙(タイトル)
まずはじめに、表紙(タイトル)を制作します。
表紙は見る人が最初に目にする一番大切なところです。タイトルは企画の全体像が明確に伝わるように心がけましょう。
記入する項目は、提出先、タイトル、サブタイトル、企画者名(所属先・連絡先)、制作日などです。
デザインは無料の素材を上手に使ったり、必要に応じて有料のものを活用していきましょう。
目次
目次だけで全体像がわかるように制作していきます。構造の概要がしっかりと伝わるような書き方を心がけましょう。
① 企画書全体の構造を確認する。
② 見出しを制作していく。
③ 実際に企画書を見せる際のデザインをイメージする。
➡︎ イラスト・写真等のビジュアルイメージも記載するのかなど、目次ページの最終調整をする。
セミナー企画の目的
次に、セミナーを企画する目的や概念を記載します。
企画の意図・目的が提出者に単刀直入に伝わる書き方をすることがポイントです。ストーリーを分かりやすく表現し、起承転結を踏まえた文書でまとめていきましょう。
市場調査・分析
次に市場調査・分析した結果を掲載します。
CTPTを用いて仮説で立てた企画の「(C)コンセプト」、「(T)ターゲット」を裏付けるための市場調査・分析を示します。
調査方法は下記の記事を参考にしてみてください。
下記の記事で、各分析方法やフレームワークについてご紹介していますのでご覧ください。
企画の方向性と目標
次に企画の方向性やセミナーの目標について記載します。
先程、調査・分析した結果から分かる課題や問題についてどのように解決していくのか、「セミナーの狙い」「マーケティング戦略」を同時に示していきます。
上記のようなロードマップを用いながら企画の目標達成に向けて、段階的な道筋を見える化して共有することも重要になります。
インターネットで「パワーポイント ロードマップ」と検索するとすぐに見つかりますので、ぜひ検索してみてください。
セミナーコンセプト
次にセミナーコンセプトを記載します。
誰に「(T)ターゲット」何を「(C)コンセプト」伝えていくのか、を記載します。どうして、【CT】になったかという調査・分析の概要を示し、因果関係を表現していきましょう。
アクションプラン
アクションプランとは、どのような方法でセミナーを実施していくのかという具体的な流れそのものです。
顧客の心理や調査・分析で得たデータに沿って、どのようにセミナー集客していくのか、またどんな講演内容にするのかというプロセスを具体的に明記していきます。
セミナースケジュール
セミナースケジュールを記載することも重要です。
セミナーを成功させるために逆算してスケジュールを設計していきます。
複数人の運営や関係者が関わってくる場合は役割分担が必須になるため、各業務を振り分ける必要があります。
上記の画像のような、無料のガントチャートなどを用いて共有することで、各業務の動きやそれぞれの役割分担が把握できます。
セミナー実施予算
次は、セミナー実施予算を記載します。
セミナーでの会場費、外部講師費、機材のレンタル費等の予算を記載します。使う機材や内容によって差が出る際は、その内容やパターン別にわかりやすく予算表を作成しておきましょう。
企画書の作り方のポイント
企画書を作成していく上で、「目的を明確にすること」「目的と企業戦略の一貫性」はもちろん、デザインなども重要と解説してきました。
そこで、さらに良い企画書を作成するにあたって意識してもらいたいことがあります。特に大切なのが最初の1ページ目だということです。
ここからは、よりよい企画書の作り方のポイントを詳しく解説していきます。
表紙のタイトルが最も重要
企画書作りのポイント1つ目は、表紙のタイトルが最も重要ということです。
なぜ表紙のタイトルが最も重要かというと、逆の立場を考えた時に、提出された人からすると表紙は第一印象になるからです。
例えば、営業の方など名刺交換・挨拶の時に、「この人と仕事したいな」と思われるかがとても重要になってきます。どのようなビジネス場面においても、基本的に第一印象が重要になってきます。
企画書において、一番最初に目が行くところは「表紙」です。表紙のタイトルで相手を惹きつけるタイトルを心がけましょう。
最初の5ページで勝負が決まる
企画書の作り方のポイント2つ目は、最初の5ページで勝負が決まるということです。
企画書は導入部分を端的にまとめてることがポイントです。最初の導入部分がまとまっていて、しっかりと相手に伝わるかが勝負の決め手となります。
「この企画をしたいと思った背景」などを書きすぎてしまうと評価が下がりやすいため注意が必要です。
自身がドキドキ・ワクワクするのか
企画書の作り方のポイント3つ目は、企画書を読んで自身がドキドキ・ワクワクするのかを確認しましょう。
自分がこの企画書を出された時に、「もっと読みたい!」「この企画すごいワクワクする!」「続きが聞きたい...」など思えるかを意識して、企画書を制作してみましょう。
ページ数を絞る
企画書の作り方のポイント4つ目は、ページ数を絞ることです。
基本的にダラダラと長い文章を書いたとしても、読まれない可能性があるため出来る限りページ数は少なくすることを心がけましょう。
無駄な情報や必要のない情報はどんどん削っていき、読んでもらう方に負担がないページ数を心がけていきましょう。
場面の転換ページを作る
企画書の作り方のポイント5つ目は、場面の転換ページを制作することです。
企画書において、ズラズラと書いてしまうと「今、何を伝えたいんだろう...」と思われしまわないように、場面転換を取り入れていきましょう。
一回切り替わることで、メリハリが出来るため飽きさせず最後まで読んでもらえます。
予算ページを「見やすく・読みやすく・わかりやすく」
企画書の作り方のポイント6つ目は、予算ページを「見やすく・読みやすく・わかりやすく」することです。
セミナーの予算については、経営者側からすると重要な項目になってきます。予算ページが分かりにくいと企画したセミナー自体の評価が下がってしまいやすいです。
そのため、読み手にとってパッとみただけで分かりやすい予算ページを作ることを心掛けていきましょう。
文字フォントなどルールは守る
企画書の作り方のポイント7つ目は、文字フォントなどルールは守ることです。
企画書において分かりやすく見やすくするために文字フォントの統一、またページ数を記載することも大切になってきます。
企画説明の際に、「何ページの〇〇の内容は〜...」といった説明の際に役に立つだけではなく、読み手を誘導しやすくするためにも必要になってきます。
無料でダウンロードできるセミナー企画書のテンプレート3選
簡単に企画書を作成したい方は、企画書のテンプレートをダウンロードして活用するのもおすすめです。
今回は無料で企画書テンプレートをダウンロードできるサイトを3つ紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
Adobe
Adobeでは、スタンダードな企画書のテンプレートをはじめ、イベント・セミナー用のテンプレート、新商品・新サービス提案用のテンプレートのPDFファイルが無料でダウンロードできます。
Wordファイルに変換することで編集が可能になるので、さまざまなシーンで活用できます。
ビズ研
ビズ研ではシンプルな企画書テンプレートをはじめ、イベント企画書、新商品企画書、A3企画書などのテンプレートが無料でダウンロードできます。
Excel版のほか、PDF版、Googleドキュメント版も用意されているので、自社の業務の進め方に合わせて最適なテンプレートをダウンロードしてみてください。
Web担ガイド
Web担ガイドの運営会社はWeb担当者向けのメディア企画や運営を行なっており、自社セミナーも開催しています。
そのセミナー企画に実際に使用されているセミナー企画書のテンプレートを無料でダウンロードすることができます。
項目欄に入力するだけで、セミナー開催に必要な基本項目が網羅できるテンプレートとなっているため、ぜひ活用してみてください。
まとめ
今回は、セミナー企画書の書き方を解説しました。
企画書において、まずは「目的を明確化」することが大切になってきます。また、「目的と企業戦略に一貫性があるか」の確認をすることも重要になってきます。
さらに良い企画書を制作するためには、第一印象となる最初の1ページ目が最も重要になります。
また、販売や営業の方で、ここは大事な勝負場面(絶対に口説きたい!)と思った時に「本当に顧客が何を求めているか」を考えて商品・サービスを出していきます。
企画書も同じで、相手を“どうやったら口説けるか”という思考で考えていき、素敵な企画書を制作していきましょう。
「絆徳(ばんとく)の経営スクール(MBS)」は、中小企業経営者に必要なマーケティングの知識や考え方などが体系的に学べるセミナーです。
「絆徳(ばんとく)」とは「あなたがよいことをするので、ずっと一緒にいられる関係性」という意味です。
自らが顧客にとって「よいこと」をすれば、顧客は自社のファンになってくれるでしょう。
そして自社の売上が上がります。
自社の利益だけを追及するのではなく、社会性・理念と経済合理性を矛盾なく両立させることが絆徳経営です。
セミナーでは実際に自社ビジネスに活用できる実践的スキルや、マーケティングによってビジネスを拡大した成功事例を学べます。
自社だけが良いのではなく、顧客や社会にとっても良いビジネスをするために「三方よしのマーケティング」をぜひ学んでください。
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