心理学のNLPを学ぶ方法とは?NLPを学ぶメリットや手法を紹介

最終更新日: 2024/06/26 公開日: 2022/07/12

心理学のNLPは、なんとなく難しそう。

心理学のNLPの手法を知り、ビジネスに活かせるような知識が欲しい。

心理学のNLPとは、どのような概念なのか分かりにくく、難しそうなイメージを抱く人も多いのではないでしょうか。

NLPという概念は、私たちの身近な場所でも取り入れられているため理解すれば、簡単に実施できます。

心理学のNLPについて知ると、人間関係が円滑に進むようになり、毎日が充実したものになるでしょう。

心理学のNLPは、経営者の方にぜひ知っていただきたいスキルです。

今回は、心理学のNLPについて、NLPの意味や、学ぶメリット、またNLPの簡単な手法をご紹介しましょう。

また、NLPが気になったら、おすすめする書籍も読んでみてください。

以下の項目に該当する方に、この記事をおすすめします。

  • 心理学のNLPの概要を知りたい方
  • 心理学のNLPをうまく活用する方法を知りたい方
  • 心理学のNLPを学ぶメリットを知りたい方
  • 心理学でNLPをよく知るための書籍を知りたい方

心理学のNLPとは?わかりやすく解説

心理学のNLPとは、Neuro Linguistic Programming(神経言語プログラミング)と言われ、それぞれの単語の頭文字をとったものです。

私たちは、外から受けるさまざまな刺激を五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)から受け取ります。

その後、外部からの刺激に対して、自分の体や頭で処理され感情となって生まれます。

この処理の一連の流れがNLPです。

『ベストな自分を創り出すNLP心理学』によると、神経言語プログラミングとは、以下の意味の単語の造語となっていると言われています。

とてもわかりやすいので記載させていただきます。ぜひご覧ください。

神経…外部からの刺激を五感で受け取り、脳内で刺激情報を処理するもの。

言語…話す言語のみでなく、動作・声のトーン・動作などの非言語コミュニケーションも含まれます。

プログラミング…神経と言語をかけあわせて、自分が望む状態の感情を作り出すこと。

もしも他に、心理学について幅広く学びたいという方は、こちらの記事もおすすめです。

心理学のNLPの提唱者

NLPは、リチャード・バンドラージョン・グリンダーの二人の共同開発のうえで生まれました。

二人は、三つのコミュニケーション体系を学び、それらを基にNLPを開発したということです。

三つのコミュニケーションを参考にしたセラピストは以下の通りです。

  • フリッツ・パール(ゲシュタルト療法)
  • ミルトン・エリクソン(催眠療法)
  • バージニア・サティア(家族療法)

また、チャード・バンドラー、ジョン・グリンダーは「魔術の構造1、2」という本に研究成果をまとめています。

気になる方はぜひ読んでみてください。

心理学のNLPを学ぶメリット

心理学のNLPを学ぶと、自分自身について深い気づきを得られるでしょう。

自分の過去のトラウマや経験から、無意識でしみついてしまったことに気づけるなどの癒し効果もあります。

NLPを学ぶメリットは以下の通りです。

  • トラウマに気づき解放される
  • モチベーションがあがる
  • 目標達成の可能性が高まる
  • 成功している人の思考や習慣を取り入れられる

各項目について詳しく解説していきましょう。

トラウマに気づき解放される

外界の刺激に対するさまざまな内部の感情に気づくことにより、私たちはさまざまな気づきを得て学んでいきます。

さまざまな多いがけない経験から、トラウマになってしまった出来事をもつ人も多くいるでしょう。

そうすると、自分の中で物事を客観的に見られず、思考や決断が偏ってしまうこともあるのです。

外部の刺激に対して起こる私たちの感情の神経構造を知ることにより、自分の思考の偏りに気づくでしょう。

そして、より物事を客観的な視点でみられます。

モチベーションがあがる

こんなに努力しているのになぜ、成果が出ないのか?

無駄な努力をしているのか?と考える人も多いでしょう。

NLPは、自分をメタ認知する能力(客観的に俯瞰的に見る能力)が養われます。

自分の特性を客観的に見られるようになるため、どんな方向に努力すべきか、自分に向いていることなどが分かります。

モチベーションがあがり正しい努力ができるでしょう。

目標達成の可能性が高まる

現状をよりよくすることを前提に考案されたのがNLPです。

現状を今よりも良くしたい、目標を達成したいなど、さらに成長したいという欲求は、誰にでもあると思います。

NLPを学べば、自分の思考次第で、物事の味方や景色が変わることが分かるでしょう。

よりポジティブな視点で物事を見られるようになり、目標達成の可能性も高まります。

成功している人の思考や習慣を取り入れられる

成功している人の思考や習慣を取り入れられるため、より人生が充実したものとなるでしょう。

NLPでは、成功している人の外部刺激を受け取ってから、どのような感情になるかなどのプログラムを研究しています。

豊かな感情や、よい感情を生まれさせるためにどのようなプログラムをおこなえばよいかが、研究されています。

NLPの手法を学ぶことで、私たちはより幸せな人生を歩めるでしょう。

NLPを学ぶうえで知っておきたい単語

NLPでは、専門的な用語も多くあります。

NLPを学ぶうえで知っておきたいキーワードをご紹介しましょう。

世界モデル

私たちは、外部の情報に対して受け取ったものに対して、自由に受け取り自由な感情が発生します。

それは、自然に沸き起こる非常に主観的で、外部刺激が同じでもまったく同じ感情を味わう人はいません。

『ベストな自分を創り出すNLP』によると、さまざまな行動をしているのに、成功しない人は、世界モデルが十分でない可能性があるとのこと。

感覚を養うために、さまざまな美しいものに触れ、感覚を養うことが大切であると言います。

例えば次のようなものです。

  • 美しい旋律の音楽を聴く
  • 感情が動かされる映画を見る
  • 美術館に行って感性を磨く

外部から受け取った刺激に対して、より豊かでよい内部感情を引き出すには、感覚を磨くことが重要です。

表像システム

世界感が現れる際に起こる脳内や体での複雑なシステム系を、表像システムまたは、代表システムと言います。

表像システムには次のようなものがあります。

  • 視覚
  • 聴覚
  • 身体感覚

これらが言葉となって現れると言います。

例えば、視覚の感覚が優れている人は、同じ体験をしたときに、視覚から得られる情報を話すことが多いでしょう。

世界観を豊かにするには、さまざまな感覚を豊かにしていくことが大切です。

ラポール

ラポールとは、人と人との間に生まれる信頼関係のことです。

ラポールを形成するには、傾聴力が大切です。

具体的には、相手の話をさえぎらないことが重要で、適度なタイミングで相槌をうち、相手に安心感を与えるようにするなどです。

心理学のセラピーや心理療法では、セラピストと受ける人の信頼関係があって、セラピーの効果が発揮されます。

ラポールについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

心理学でNLPを使えるテクニック

経営者の方にもぜひ見ていただきたい、心理学で使用できるNLPを使った感情を整理する方法をご紹介します。

この他にもNLPは多くのスキルがありますので、興味をもった方はぜひ書籍も読んでみてください。

アンカリング

アンカリングは、引き出したい感情を引き出すテクニックです。

NLPのアンカリングでは、身体的状況から感情を生み出します。

例えば、以下のような経験は、身体的状況から感情が生み出される例です。

  • 嬉しい時に聞いていた曲を聞くと、嬉しい感情が湧き出る。
  • 小さいころに食べた昔の料理を食べると、その頃の気持ちが懐かしく思い出される。

これらは、曲の音を耳で聞いて、身体的現象があった後に、特定の感情が生み出されるとのことです。

ある特定の感情を引き起こすものを、NLPではアンカーと言います。このアンカーを利用して、意図的に感情を生み出せるようになります。

例えば、自信を生み出すアンカリングをご覧ください。

「自信」のある状態を即座に引き出すための刺激をハンドサインによって設定しましょう。ハンドサインは普段やらないユニークなもので、人前でもさっとできるものがいいです。(省略)

それでは、過去の経験を思い出し、あるいは見習いたいと思う自信のあるモデルをイメージし、自信のある状態を自分の内部に作り出し、感じてみてください。イメージの中で、体中の細胞すべてにくまなく自信が広がっている、そんな状態を全身で体験してみましょう。(省略)自信のステートを十分感じたところで、あらかじめ考えていたハンドサインを発動し、さらにステートが強まるのを感じましょう。

ベストな自分を創り出すNLP心理学 p98

リフレーミング

リフレーミングは、相手の否定的な感情から、好意的な感情にすりかえ引き出す際に使用されます。

外部からの受け取りに対して、同じ体験を複数の人がしたとしても、内部でプログラミングされた後に感じる感情は異なります。

リフレーミングは、刺激に対してよい感情を感じるためのプログラミング編成の練習とも言えるでしょう。

『ベストな自分を創り出すNLP心理学』で、すぐにできるリフレーミングの例をご紹介しましょう。

体験に対して出る感情を、好意的なものにすり替えるリフレーミングの例です。

ネガ氏「このやり方でやっても、うまくいかないと思うんだよね」
ポジ氏「このやり方の不備な点が始まる前に分かっているということだ。よかったよ。じゃ、その点をクリアにしていこう」

ベストな自分を創り出すNLP心理学 p151

このように相手のネガティブな発言に対して、その事柄に対しての良い面を伝えてあげましょう。

その人の持つ事柄に対しての感情がポジティブにすり替えられます。

モデリング

モデリングは、自分が目標とする結果を出している人物の生活スタイルや考え方を真似することで、目標とする結果を得るための手法です。

モデルの細かい部分まで忠実に真似することで、普段は自分が実践しないような行動や考え方を自然に体現できるため、モデルと同様の結果が得られやすいといわれています。

モデリングは人物だけでなく、一つの事象においても実施することができます。

たとえば営業成績のいい先輩の電話対応技術が高いと気づいたとき、先輩の電話対応シーンを観察して記憶し、実施することで自身の営業成績アップにつながる可能性があります。

モデリングは心理学のNLPにおいて、重要なスキルといわれています。

心理学のNLPは嘘?役に立たないという意見もある

NLPは脳の働きや心の動きなど、目には見えないものに着目するため、実体がなく怪しいと疑っている人も少なくありません。

NLPを学ぼうと思ってもNLPは国が認めた資格はなく、講座の費用が高額になるケースが多いため、不信感を抱く人もいるでしょう。

しかし、実際にNLPを学ぶことで考え方や行動が変わり、プラスに変化した人もたくさんいます。

どんな講座や学習も、習得したからといって100%役に立つとは言い切れません。

NLPを学ぶときは信頼できる団体や書籍を選び、NLPについて理解してから始めるのがおすすめです。

心理学のNLP資格を取得する方法

日本NLP協会では、以下のようなコースでNLPの公式資格を取得することができます。

  • プラクティショナー認定プレミアムコース:NLPの入門知識から基本知識が身に付く
  • NLPマスタープラクティショナー認定コース:NLPをさらに深堀りして学ぶ
  • NLPトレーナーズ・トレーニング:NLPトレーナーとして活躍したい人材を育成する

NLPへの理解度によってコースが分かれているほか、NLPの基本を知りたい方向けに体験講座も用意されています。

まずは体験講座を受講してから、NLPを学ぶかどうか検討するのも一つの方法です。

心理学のNLPについてよく知りたい人向けの本

心理学のNLPでは、自分自身と向き合える方法や、相手との接し方などの書籍をご紹介します。

仕事で営業のスキルとして使用できる他に、人間の本質や思考の癖を理解することにより、相手が本当に求めていることや感じていることを理解し、人間関係をスムーズにすることが可能になります。

今回ご紹介する書籍は以下の通りです。

  • プロが教えるはじめてのNLP超入門
  • NLPで最高の能力が目覚める コーチングハンドブック 知識と経験を最大化するセンスの磨き方
  • プロカウンセラーの心理の達人マニュアル

ぜひ、手に取って読んでみてください。

プロが教えるはじめてのNLP超入門 

出典元:Amazon

NLPを最初から勉強したいという方におすすめの書籍です。

基本的な手法から、応用的な技術まで、多くのNLP用語について知りたい方はぜひ読んでみてください。

プロが教えるはじめてのNLP超入門は、以下の方におすすめです。

  • コミュニケーション能力を高めたい方
  • 自分をフラットに見つめる視点を持ち、ビジネスに生かしたい方

NLPで最高の能力が目覚める コーチングハンドブック 知識と経験を最大化するセンスの磨き方

出典元:Amazon

基本的なNLPの理論を学びたい経営者の方におすすめの書籍です。

NLPの会社を設立し、NLPの普及に励んでいる山崎啓支さんにより執筆されました。

NLPで最高の能力が目覚める コーチングハンドブックは、以下の方におすすめです。

  • 社員のモチベーションを高めるような、社員が自主的に動く企業を作りたい方
  • NLP理論を用いた、周りの人の成果を確実に出すコーチングの仕方を学びたい方

プロカウンセラーの心理の達人マニュアル

出典元:Amazon

NLPの原理を使用して、人の心を動かすような人になりたい方におすすめです。

本書の中では、自分の今までの経験や起こった感情から無意識下で刷り込まれている感情を知りたい人に向けています。

プロカウンセラーの心理の達人マニュアルは以下の方におすすめです。

  • 具体的な文章や、会話の例を参考にしながら、実践にうつしやすいNLP手法を知りたい方
  • 経営者の方と社員のコミュニケーションに関して適切な方法を知りたい方

まとめ

心理学のNLPとは、Neuro Linguistic Programming(神経言語プログラミング)の略称です。

NLPを発見したのは、リチャード・バンドラー、ジョン・グリンダーの二人です。

また、起源となったのは3人のセラビストによる3つの療法でした。

フリッツ・パール(ゲシュタルト療法)、ミルトン・エリクソン(催眠療法)、バージニア・サティア(家族療法)

今回は、NLPの基本的な考え方や手法をご紹介させていただきました。

ほかにも多くの手法があり、詳しく調べると、NLPの奥深さを感じられるでしょう。

NLPを利用して、企業の発展や、メンタルコントロールにぜひご利用いただければ幸いです。

セミナーズ通信

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最終更新日: 2024/06/26 公開日: 2022/07/12