課長やマネジャーになると、部下やチームをマネジメントしていく仕事をすることになります。
しかし、今までプレーヤーとして働いてきた人が、突然組織を束ねるのは難しいのではないでしょうか。
マネジメントのスキルには
- 部下・組織の管理
- 目標達成
- 部下の育成
など様々で「自分にすべてできるのか?」と不安になるかもしれません。
そのような悩みを持っているときに役立つのが、マネジメントについて書かれた本です。
この記事では、マネジメントのスキルを身につけるために読むと良いおすすめの本をテーマ別に合わせて15冊紹介します。
マネジメントを体系的に学べる本
タイトル | 著者名 | 出版社 |
マネジメント エッセンシャル版 基本と原則 | ピーター・F・ドラッカー | ダイヤモンド社 |
プロフェッショナルマネジャー ~58四半期連続増益の男 | ハロルド・ジェニーン | プレジデント社 |
無理・無意味から職場を救うマネジメントの基礎理論 | 海老原 嗣生 | プレジデント社 |
これからマネジメントを学ぼうと考えている人には、マネジメントを体系的に学ぶ本がおすすめです。
マネジメントの理論は初心者必読ではありますが、本によっては難しく書かれているものもあるので、少し読んでみて理解しづらそうであれば、他の本を探していきましょう。
漫画で説明されている本や、図解やイラストが多用されているものなども、初心者向けとして販売されているので、簡単なものから読んで徐々にレベルアップしていけば効率的に理解できます。
『マネジメント エッセンシャル版 基本と原則』
ドラッカーの『マネジメント――課題、責任、実践』は、量が多く初心者には重い本であったため、初心者向けにまとめられたものが「エッシェンシャル版」です。
『マネジメント――課題、責任、実践』は1970年に出版された本ではありますが、マネジメントの本質は今も変わっていないことがわかります。
基本から応用までが網羅されており、マネジメントの本質をストレートに説明されているため、マネジメントを体系的に理解するなら、まず読むべきおすすめの1冊です。
『プロフェッショナルマネジャー ~58四半期連続増益の男』
著者のハロルド・ジェニーンは、アメリカの他業種複合企業ITTの社長兼CEOだった人です。
この本はユニクロやジーユーを展開している株式会社ファーストリテイリングの創業者である柳井正会長が「最高の教科書」として愛読していることでも有名です。
エッセイのような回顧録ですが、マネジメントのポイントは普遍的です。巻末には柳井さんの解説がついており、合わせて読むと理解が深まります。
『無理・無意味から職場を救うマネジメントの基礎理論』
マネジメント理論をクイズ形式で学ぶことができる、ビジネス本としては珍しい本です。
理論の内容だけでなく、部下に仕事を任せる方法や指摘の仕方などが、なぜそうするのかという根拠と共に説明されるので、納得しながら読み進められます。
この本を読むと、部下に説明するときにも、根拠を示すことができるため、職場での実践に使うことができます。
部下を持つ管理職に就いたら、まず読んでおきたい1冊です。
人や組織の動かし方を学べる本
タイトル | 著者名 | 出版社 |
HIGH OUTPUT MANAGEMENT 人を育て、成果を最大にするマネジメント | アンドリュー・S・グローブ | 日経BP |
問いかけの作法 チームの魅力と才能を引き出す技術 | 安斎勇樹 | ディスカヴァー・トゥエンティワン |
マネジメントはがんばらないほどうまくいく うつうつ部下をいきいき部下に変える世界一シンプルな方法 | 三宅 琢 | クロスメディア・パブリッシング |
管理者となれば、管理する組織があり、部下がいます。
部下をどのようにマネジメントしていけば、目標を達成することができるのかは、管理者としての大きな課題の1つです。
ここで紹介する本は、部下を育成し、組織をまとめていく方法が書かれています。
『HIGH OUTPUT MANAGEMENT 人を育て、成果を最大にするマネジメント』
半導体メーカーのインテルコーポレーションの創設に携わって第一号の社員となり、社長も務めたアンドリュー・S・グローブの著作です。
マネジャーの仕事は、部下の教育とモチベーションをアップさせることで、組織としてアウトプットを引き出すことが結果に繋がると説いています。
マネジャーが業務をしていくうえで、日々抱える悩みや迷いに対しての具体的なアドバイスが的確で、チームを成長させていくうえでの手引きとなるでしょう。
フェイスブック創設者のマーク・ザッカーバーグなど、トップレベルの経営者が読んで参考にしたことでも有名です。
『問いかけの作法 チームの魅力と才能を引き出す技術』
チームのモチベーションをアップさせるには、問いかけの方法が大事だと説いている本です。
マネジャーが部下からアイデアや意見を引き出したくても誰も何も言わず、熱意も失われて、モチベーションが上がらないままチームが回っていくという負のスパイラルを抜けるために、質問の方法を工夫するということが書かれています。
「見立てる」「組み立てる」「投げかける」の3つのサイクルで問いかけるコミュニケーションは、職場でも実践しやすい内容です。
チームに覇気がないと感じられたり、部下のやる気を引き出したりしたい場合の参考になる1冊です。
『マネジメントはがんばらないほどうまくいく うつうつ部下をいきいき部下に変える世界一シンプルな方法』
この本では、著者が産業医をしている経験から、仕事に対する心のマネジメントを解説しています。
「自分の健康を大事にしなければ、部下の健康を大事できない」や「自分をコントロールできない人は、部下を管理することはできない」など、自分がいきいきしないと、他人をいきいき部下にすることはできません。
各章のまとめが図解で示されていることや、会話形式で悩みを解決していくスタイルなど、全体的に理解しやすい構成です。
マネジメントにプレッシャーを感じていたり、部下の育成に悩みを持っていたりする人におすすめの本です。
目標の達成方法を学べる本
タイトル | 著者名 | 出版社 |
数値化の鬼―― 「仕事ができる人」に共通する、たった1つの思考法 | 安藤 広大 | ダイヤモンド社 |
最短最速で目標を達成するOKRマネジメント入門 | 天野 勝 | かんき出版 |
最高の結果を出すKPIマネジメント | 中尾 隆一郎 | フォレスト出版 |
管理者は、自分のチームの目標を達成させることを目指します。
優秀な管理者が、どのように目標設定をし、部下を動かしているのかを説明している本を3冊紹介します。
部下が成長すれば、チームの目標を達成しやすくなるでしょう。
『数値化の鬼 ―― 「仕事ができる人」に共通する、たった1つの思考法』
後述の『リーダーの仮面 「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法』の続編とも言える1冊です。
数字や数値化が苦手な人もいるかもしれませんが、数値化は目標達成に必要な考え方について説明しています。
この本を読むと、進捗を数値化することで誰にでも見えるようにし、PDCAを回していくことや行動量とスピードの大切さがわかります。
上司が部下を評価するときの基準が不明瞭であれば、部下はその評価に納得できずモチベーションも低くなってしまいがちですが、行動の数値化をすることで、客観的な評価ができるというメリットもあります。
事実を客観的に見てマネジメントするためのコツが隠されている1冊です。
『最短最速で目標を達成するOKRマネジメント入門』
OKRとは、「Objective and Key Result(目標と主要な成果)」の頭文字をとった言葉で、Googleやメタ(Facebook)、メルカリなどの企業が使っている目標管理手法のフレームワークです。
OKRでは難易度が高めの目標を設定し、進捗状況を見える化をすることで、チームのモチベーションアップを期待できるため、目標を達成できるチームをつくるのに効果があるでしょう。
失敗例や職場で起こりうる事例、ポイントを押さえた図解が多く掲載されており、職場でもすぐに使えるように工夫されています。
『最高の結果を出すKPIマネジメント』
株式会社リクルートホールディングスの成長を担ったKPIマネジメントについて語られた本です。
KPIとは「Key Performance Indicator(重要業績評価指標)」で、目標達成に向けてのパフォーマンスを測るために設定する指標のことです。
どこの企業もKPIを取り入れてはいますが、形だけ決めて終わっていることもあるのではないでしょうか。
この本では、実践的なKPIの決め方や達成までの方法が書かれています。第4章にはKPI事例集として11の事例が説明されており、自社の状況に当てはめやすいです。
リーダーシップについて学べる本
タイトル | 著者名 | 出版社 |
AI分析で分かった トップ5%リーダーの習慣 | 越川 慎司 | ディスカヴァー・トゥエンティワン |
最高のリーダー、マネジャーがいつも考えているたったひとつのこと | マーカス・バッキンガム | 日経BPマーケティング |
リーダーの仮面 「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法 | 安藤 広大 | ダイヤモンド社 |
優れたリーダーはみな小心者である。 | 荒川 詔四 | ダイヤモンド社 |
部下を目標達成へ率いていくためには、リーダーシップが必要です。
リーダーの人物像や、信頼されるリーダーの特徴などを解説している4冊の本を集めました。
『AI分析で分かった トップ5%リーダーの習慣』
人間の行動や思考をAIが分析した結果、できる上司・リーダーには共通点があり、それを真似することで自分もトップ5%のリーダーに近づけます。
実際のデータをAIが分析しているので、科学的に信用できる結果を使っていることに説得力があります。
それに加えて、トップリーダーとそうでない上司の違いを比較することで、リーダー像をイメージしやすいのも特長です。
リーダーのスキルよりも、部下が自走できるよう導くリーダーシップが重要と、この本では説明しています。
チームメンバーと信頼関係を築きたいと思っている人や、リーダーとして結果を出したいと思っている人は、この本の内容をぜひ参考にしてください。
『最高のリーダー、マネジャーがいつも考えているたったひとつのこと』
リーダーとマネジャーは役割が異なります。リーダーは目標を達成するために導く人で、マネジャーは部下の強みを伸ばし目標を達成させる人です。
リーダーとマネジャー、個人(チームメンバー)の3つの役割に対して、必要な行動とマインドについて書かれており、それぞれが会社の中でどういう存在なのかがわかるでしょう。
自分はリーダー的な思考を持っているのか、マネジャー的なのか、部下を持つときに、この本を読んで考えてみると理解が深まります。
『リーダーの仮面 「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法』
前述の『数値化の鬼 ―― 「仕事ができる人」に共通する、たった1つの思考法』と同じ著者の本です。
『数値化の鬼 …』では、目標達成のためにマネジャーがどのように考え、行動するのかが説明されていましたが、この本では初めて部下を持つ中間管理職に向けて、マネジメントノウハウを説明しています。
必要な5つのポイントを押さえることで、どんなに魅力がないリーダーでも部下を成長に導くことができます。
うまく機能している部署と機能していない部署のリーダーの違いは何かがわかる1冊です。
『優れたリーダーはみな小心者である。』
著者の荒川詔四さんは、株式会社ブリヂストンの元CEOです。この本では、ブリヂストンという巨大企業を率いてきた25の法則を紹介しています。
真のリーダーとは繊細で小心者であり、だからこそ最悪の事態へのリスク管理ができ、部下にも気を配ることができ頼られる存在となるのです。
「1 誰かを「指導」するなどという不遜な考えを捨てる。」や「7 「自尊心」を傷つけることほど愚かなことはない。」など、見出しを見るだけでもリーダーの心得がわかります。
著者の実体験をもとに書かれており、どんなリーダーになるべきなのかというイメージを持ちやすい本です。
ビジネスにおける人間関係を学べる本
タイトル | 著者名 | 出版社 |
人を動かす | デール・カーネギー | 創元社 |
ドラッカー 対人マネジメントの教え | 八木 優市朗 | 日本橋出版 |
嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え | 岸見 一郎 古賀 史健 | ダイヤモンド社 |
ビジネスは人と必ず関わるため、人間関係を良くしていくのは、仕事の上でも重要です。
役職がついた途端、人との接し方や、部下となる人とのコミュニケーションのとり方がわからなくなってしまう人もいるでしょう。
ここでは、ビジネスにおける人間関係を知るために役立つ本を紹介します。
『人を動かす』
人間関係の原則を知る名著で、多くの自己啓発本の基にもなっている本です。
「人を動かす三原則」や「人に好かれる六原則」など、見出しが〇原則となっているので、自分に必要なスキルをピックアップして読むことができます。
部下とうまく関係を築けない管理者から、うまくチームに溶け込めない新入社員まで、ビジネスパーソンなら読んでおきたい1冊です。
漫画としても出版されているので、読書が苦手な人は漫画で読んでみてもいいでしょう。
『ドラッカー 対人マネジメントの教え』
この本は、ドラッカーの対人マネジメントに焦点を当てたものです。
マネジャーが組織を統制するのではなく、部下が自分自身をコントロールしていくことの大切さがわかります。
部下の主体性を尊重するマネジメント方法は、現代のリモートワークでの柔軟な管理方法にも活かせる内容です。
リモートワークになって、どうマネジメントしたら良いかがわからない管理者、経営者におすすめの本です。
『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』
心理学者のアドラーの教えを、哲人と青年の会話形式でわかりやすく解説している本です。
この本を読むと、上司がイライラしているのは自分が原因なのかと考えて消極的になってしまったり、部下が自分の思い通りにならずに怒ってしまったりする悩みを解きほぐしてくれます。
職場での人間関係に悩んでいる人、部下とうまくコミュニケーションがとれない人におすすめの本です。
マネジメントの本から実践に結び付けましょう
マネジメントに関するおすすめの本を紹介しました。
本には経営者やコンサルタントなどの知識やノウハウが詰まっています。
書かれているマネジメントスキルをすべて身につけることは難しいかもしれませんが、本を手元に置き、何度も読み返すことで、職場で活かすこともできるでしょう。
ぜひ自分の考えと現状を解決できそうな本を見つけてください。
年商5億円を超えさらなるスケールアップを目指す経営者必見!
あなたのビジネスをスケールアップさせる集客と組織作り、
さらに、成功事例やここだけのお得な内容をお届け致します。