「自分の考え方やマインドを変えたい」と思っても、長年染み付いた性格や習慣を変えるのは簡単ではありません。
そこで注目を集めているのが、セラピーの手法の一つである「NLP」です。
クリントン元大統領やアンソニー・ロビンス氏など、世界的な著名人が学んだものとして有名です。
今回は「NLP」とはどんな手法なのか、またNLPを学ぶメリットやデメリットを紹介。
具体的な技術や資格についても解説しているので、参考にしてビジネスや毎日の生活に応用していってください。
NLP(神経言語プログラミング)とは
「NLP」とは英語の「Neuro-Linguistic-Programming」の頭文字を取ったもので、日本語に直訳すると「神経言語プログラミング」という意味があります。
1970年代にアメリカで誕生したとされるNLPは、自分の内側や環境などを注意深く観察し、シンプルな思考、行動を手に入れることで、人生の最適化を目指すことが可能な手法です。
最初はセラピーの手法として広まったNLPですが、問題解決や願望の実現に大きな成果を発揮すると言われるようになり、ビジネスシーンでも広く使われるようになりました。
NLPとは「実践的な心理学」
NLPは技術や考え方を学ぶだけでなく、実践することによって効果が発揮されると言われています。
NLPプログラムの開発は「天才」と呼ばれた3人のセラピストを観察するところから始まり、トラウマを短期間で解消するために用いられました。
そのため、NLPはすぐに実践できて、かつ効果が臨める手法でなければいけなかったのです。
現代に至るまでNLPプログラムは大きく進化し、そういったメンタル面だけでなく行動面まで改善できる手法として普及しています。
NLPの意味
NLPの本来の形である「Neuro」「Linguistic」「Programming」、それぞれ3つの意味を解説します。
N:「Neuro」
「Neuro」は「神経回路」を意味します。
私たちは毎日の生活のなかでさまざまな情報を五感(聴覚、視覚、味覚、嗅覚、触覚)を使って脳に伝えています。
その五感に関わる部分が「神経回路」です。
L:「Linguistic」
「Linguistic」は言語や言葉を意味する単語です。
毎日の生活のなかから五感を使って脳に取り入れた情報は、言語が付け加えられることによって確実な記憶として脳に保存されます。
また、ジェスチャーなどの言語ではないコミュニケーション情報も含まれます。
P:「Programming」
「Programming」は、脳からの指令のことです。
私たちは脳からの指令によって体を動かしながら生活しています。
たとえば、「歩く」「座る」などの日常的な動作以外にも、「この事象はAパターンで処理しよう」など、経験や情報をもとにした行動もプログラミングの一部です。
NLPと心理学の違い
NLPは心理学の一部に含まれるため、NLPと心理学は別物ではありません。
NLPと心理学の違いを簡単に解説すると次のとおりです。
- NLP:思考や行動に直結する実践的な手法
- 心理学:心に関するすべての分野の科学
心理学とは人の心が行動や言動に及ぼす影響や関連性をデータ化し、理論化する学問のことで「心の科学」とも呼ばれています。
つまり、心に関する学問が「心理学」なのです。
NLPは目的に対して心理学を実践的に応用していく手法を指します。
つまり、人の心理や行動に変化を起こすために心理学を応用して実践していくのがNLPなのです。
日常に役立つ心理学を学びたい方は、こちらの記事もおすすめです。
NLPを学ぶメリット|得られるものとは
NLPはビジネスにおけるコミュニケーションだけでなく、恋愛、家庭、子育てなど、さまざまなコミュニケーションにおいて使える手法です。
実践することで、次のようなメリットがあります。
- コミュニケーション能力が高まる
- 悩みや問題の解決方法を見出せる
- 人の心理を把握する力が身に付く
では詳しく見ていきましょう。
コミュニケーション能力が高まる
対人関係において大切なのは、信頼関係を築くことです。
NLPでは相手の状況や感情を正しく把握する技術を身につけられるので、コミュニケーション能力の向上が目指せます。
たとえば、相手のことを的確に把握することでヒアリング能力を高めれば、信頼関係を築きやすくなるでしょう。
またNLPでは、自分の感情や意見を適切に相手に伝える技術も学べるので、誤解やトラブルを避けることもできます。
悩みや問題の解決方法を見出せる
NLPは相手だけでなく、自分の感情や行動を把握するときにも役立ちます。
自分自身を的確に把握できれば、問題が起こったときに自分の行動を見直し、原因を特定しやすくなるでしょう。
また自分の現状を正しく分析することで、目的に向かって何をすればいいのかが明確になります。
メンタルが安定する
メンタルが不安定になりやすい方は、NLPを学ぶことで気分のアップダウンが少なくなると言われています。
一般的に「失敗するかもしれない」「自分にはできないかもしれない」と思考がマイナスに働くときは、自分の現状や実力を正確に把握できていないケースが多いでしょう。
反対に気持ちをプラスに働かせることで、普段以上の実力を発揮できる場合もあります。
このように、メンタルを安定させ、さらにコントロールできれば、望む結果を得る可能性が高くなるでしょう。
「さっそくNLPを学びたい」という方は、ぜひこちらの記事も参考にしてみてください。
NLPは怪しい?学ぶ危険性とは
「NLPは怪しい」「騙されたりしないか」と思っている方もいるかもしれません。
そのような場合は、次のような理由が考えられます。
- セミナーの参加費用が高額
- 自己啓発と認識している方が多い
- 日本での認知度があまり高くない
- 科学的な効果が証明されていない
NLPのセミナーは参加するのに数十万円ほどかかるのが一般的です。
そのため、NLPの実績や成果について詳しく知らない方からすれば、「危険性がある」と思われても無理はないでしょう。
また、NLPは欧米では数多くの著名人が取り入れるほど認知度が高い手法ですが、日本ではまだ広く普及していないのも一つの原因かもしれません。
「自己啓発に高額な費用を払うのは怪しい」と思うかもしれませんが、NLPは実践的な心理学であり、ありとあらゆるコミュニケーションの場面で役立ちます。
コミュニケーションが人生に与える重要性について理解している方にとって、NLPを学んで実践することは有意義な投資なのです。
NLPで得られる技術の具体例
NLPは「実践的な心理学」と言われるだけあって、具体的なテクニックを学びます。
今回は簡単に取り組めるNLPの技術3つを紹介するので、ぜひ日常生活に役立ててみてください。
バックトラック
バックトラックとは、いわゆるオウム返しのことです。
たとえば相手に好きな食べ物を聞いた場合、「いちごが好きです」と言われたら「いちごが好きなんですね」と、同じ内容で相槌を打ちます。
すると相手は「自分のことを理解してくれている」「同意してくれている」と感じるため、「気が合う」という認識を持つ可能性が高くなるでしょう。
つまり、ラポールの構築に役立ちます。
またバックトラックは難しく考えなくても簡単に使える手法なので、相槌が苦手な方や会話をスムーズに進めるのが苦手な方は、ぜひ取り入れたい技術の一つです。
モデリング
モデリングとは、自分が憧れる人物や尊敬する人物をロールモデルとし、行動や考え方などを真似する手法です。
モデリングにおいて大切なのは、成功事例を真似するだけでなく、ロールモデルの行動や生活など、日常的な細かい部分まで真似してなりきることです。
成功者の生活には成功のヒントが隠されています。
そのため、徹底的にモデリングすることで、成功に近づきやすくなるでしょう。
リフレーミング
リフレーミングとは事実を正確に見極めて、事実に対する考え方を変えることでマイナスな感情を手放す手法です。
たとえば、取り組んでいる仕事について「半分しか進んでいない」と考えるか、「もう半分も進んだ」と考えるかによって、仕事に対するモチベーションは変化します。
また、効率的に仕事を進めて半分まで到達した事実がある場合、残りの半分も同じように進めれば「意外と早く仕事が終わる」とポジティブに解釈できる可能性もあるでしょう。
このように物事に対するネガティブなフレームを取り外し、ポジティブなフレームに取り替えるのがリフレーミングです。
NLPの資格の取り方
NLPにはさまざまな資格があります。
NLPの資格はセラピストや心理カウンセラーとしてだけでなく、ビジネスシーンでも役立つため、資格取得を目指す一般の方も増えているのです。
ではNLPの資格にはどんな種類があるのか、またどのように取得できるのかを見ていきましょう。
NLPの資格の種類
日本NLP協会によるとNLPの資格を取得できる講座は次の3つに分かれています。
- NLPプラクティショナー
- NLPマスタープラクティショナー
- NLPトレーナーズ・トレーニング
一つの講座で複数種類の資格を取得できるものもあり、全米NLP協会、日本NLP協会の資格、LABプロファイル プラクティショナーなどの取得が可能です。
トレーナーになるためには「NLPマスタープラクティショナー」の講座を受講している必要があります。
ほとんどのスクールで体験講座が設けられており、数時間で受講できるので、体験講座を受けてから資格取得を考えるのもおすすめです。
NLPの資格はセミナーを受講する必要がある
NLPの資格は通信講座で取得できるものもありますが、ほとんどの場合、セミナーに参加して実際にNLPの技術を学び、実践しなければいけません。
というのも、NLPの資格を取得するためには、NLP協会が認定する講座を受講する必要があるからです。
プラクショナー認定コースは一般的に10日〜16日間のセミナーを受講することで、資格が取得できます。
NLPトレーナーコースなど、NLPコーチングの内容を含む講座は、セミナーのほかにテストを受けなければいけません。
まずは独学で心理学について学びたい方は、こちらの記事もおすすめです。
まとめ
NLP(神経言語プログラミング)は、思い込みや勘違いなど無駄な情報を省き、思考や行動をシンプルにする手法です。
心理学を活用して実践的に問題解決や目的達成を目指すため、ビジネスシーンをはじめとしたさまざまな場面で役立つでしょう。
セミナーに参加すると資格取得もできますが、スクールを選ぶときは日本NLP協会など信頼性が高いところを選ぶよう、気をつけてください。
考え方や行動が変われば仕事の効率や生産性が大きく向上する可能性もあります。
将来の投資として、NLPを学んでみてはいかがでしょうか。
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