VUCA時代に大切なスキルセットとマインドセットとは?

最終更新日: 2024/02/07 公開日: 2024/02/07
  • スキルセットとマインドセットの関係は?
  • 今後伸ばすべきスキルセットとマインドセットを知っておきたい!
  • 現代社会で必要な考え方と具体的スキルを把握して、ビジネスの向上に直結する能力を伸ばしていきたい!

スキルセットとは業務を遂行するのに必要な仕事のスキルのことを指します。

一方で、マインドセットとは環境や経験によって形成される固定された思考パターンのことです。

正しいマインドセットを身につけることは、仕事を円滑に遂行したり目標を達成したりするのに役立ちます。

現代社会は、先行きが分からず未来が予測できない「VUCA時代」と言われています。

不確実性が増し物事の移り変わりが速い現代社会では、スキルセットとマインドセットの両方を強化していかなければなりません。

今回は、スキルセットとマインドセットの概要について詳しく解説します。VUCA時代に必要な2つの能力の詳細をあわせて紹介しますのでご覧ください。

スキルセットとマインドセットの意味とは?

まずは、スキルセットとマインドセットの2つの意味について見ていきましょう。

それぞれの意味を確認することで、両者にどのような違いがあるのかについて確認してください。

スキルセットとは業務を実行するための能力や経験、実務スキル

スキルセットとは、業務を円滑に実行するために必要となる能力、経験、実務スキルのことです。

スキルセットには、2種類あります。

一つはあらゆる仕事をするうえでの土台となる「ソフトスキル」で、もう一つは専門性の高い実務知識である「ハードスキル」です。

例えば、社会人として仕事をするうえで多くの場合必要となるソフトスキルには、ビジネスマナーやコミュニケーション能力、課題解決力などがあります。

またハードスキルにおいては、例えばソフトウェアエンジニアであればプログラミングスキルが不可欠です。デザイナーであれば、デザインソフトを扱うスキルが必要となります。

スキルセットはスキルの複合的な組み合わせであり、職種や将来のキャリアプランに合わせて強化する部分を考えることもできます。

マインドセットとは業務を実行するうえで必要となる考え方や姿勢

マインドセットとは、環境や経験によって形づくられる固定された思考パターンや考え方のことです。

ビジネスでは、業務を円滑に実行するうえで必要となる仕事への考え方や姿勢ということができます。

また、業種や職種によって特に重宝されるマインドセットには違いがあります。

しかし、よりよく仕事を行う上で大切なマインドセットには共通したものがあるのです。

例えば、接客業を想定してみましょう。 接客業で重宝されるマインドセットには、ホスピタリティや顧客を第一に考える姿勢などがあると考えられます。 一方、これらの仕事への考え方は、すべての業種でも大切にされるべきものです。

マインドセットは業種により際立って重要とされる考え方や姿勢はあるものの、一度身につければ様々な場面で活用できます。

「VUCA」時代に大切なスキルセットとマインドセットとは?

次に、現代社会に大切なスキルセットとマインドセットについて紹介しましょう。

今の時代は「VUCA時代」と呼ばれています。

具体的には以下の頭文字をとったもので構成され、現代社会の状況を表しているのです。

  • Volatility(変動性)
  • Uncertainty(不確実性)
  • Complexity(複雑性)
  • Ambiguity(曖昧性)

世の中の変動性においては、ITテクノロジーを台頭とした最新技術は次々と開発されて市場は変化し続けています。

このような技術革新が生まれるスピードのサイクルは年々早まっていて未来の不確実性は増しているのです。

また、環境問題等により予測できない不確実な未来や、グローバル化による競争力激化により、私たちの企業の成功ルールや利益向上のためにできることは複雑化しているのが現状です。

これらの現象はすべて未来への見通しを不可能にしてしまうため、曖昧さのなかを生き抜くスキルが必要となります。

ここで、必要なのがスキルセットと仕事に対する考え方であるマインドセットです。VUCA時代を生き抜くために必要な2つのセットの詳細について見ていきましょう。

スキルセット1:ITリテラシー

スキルセットの1つ目は、ITリテラシーです。

ITリテラシーとは、電子機器やシステムなどといったITに関する事項を適切に理解して取り扱う力のことを言います。

現代社会においての経営資源は「ヒト・カネ・モノ・情報」と言われます。

そのなかでも「情報」は、様々な事項を管理してそのデータを基に活用して事業を拡大させることができる大切な資源です。

今後さらなるAI技術の発展が見込まれるなかで、ITを扱う力は必須と考えてください。

また、そのなかでもITリテラシーの種類は具体的に三つに分かれるため詳細を確認しておきましょう。

ITリテラシーのスキルを鍛えるためには、各項目の概要を把握して書籍やネットの情報などを通じて知識をつけるのがおすすめです。

情報基礎リテラシー

「情報基礎リテラシー」とは、情報を収集してそれらを精査して正しい情報を活用する力のことです。

具体的には、情報基礎能力は「探す」「精査する」「使う」という3種類から成り立ちます。

例えば情報基礎リテラシーが低いと不適切な情報を信じ込んでしまい、誤った情報を使って業務を進めてしまう可能性があるのです。

また、その知識をSNSなどで発信してしまったりするかもしれません。それらは、発信した個人や企業の信頼性の低下につながることがあります。

コンピュータリテラシー

「コンピュータリテラシー」とは、パソコンやスマートフォン、タブレットといったデジタル機器を正しく使用する力です。

具体的には、最低限のキーボード操作やメールの送受信の操作、文書作成能力などがあります。

例えば、Wordを用いた文書作成やExcelでの表作成や計算などがあります。Microsoft Officeソフトの基本的な操作については、事務作業で求められることが多いでしょう。

また、コンピュータリテラシーが高ければ、処理スピードが速くなるため効率的に仕事を進めることが可能です。

反対に、これらのスキルが低いとデジタル機器の操作がままならず、機器を用いた作業をすることが難しくなります。

顧客や商品情報といったデータの管理は、ほとんどの仕事でデジタル機器を扱うため、覚えておきたい必須のスキルです。

ネットワークリテラシー

「ネットワークリテラシー」とは、セキュリティ、ネットワーク、モラルなどの技術面を扱うことを指します。

具体的には、顧客や商品情報、機密のノウハウなどのセキュリティ面を確保したりモラルある使用をしたりすることです。

外部からの攻撃や内部からの情報漏えいを防いで情報を守るためにも身につけておきたいスキルといえます。

スキルセット2:情報収集能力

スキルセットの2つ目は、情報収集能力です。

情報収集能力は、溢れている情報から何が大切で信頼性の高い情報なのかを理解して適切な情報を選び取ることを指します。

また情報を集める前には、その情報を集めてどのようなことを達成したいのか収集目的を明確化してから始めるとスムーズです。

また信頼性の高い情報の精査には一次情報であるかどうかを確認しましょう。

一次情報とは、オリジナルの情報のことです。本人が実際に体験したものやそこから得られた考察などが記載されているものを指します。

限られた時間のなかで膨大な情報の中から自分の目的に合った情報を集められるようになれば作業能率も向上するでしょう。

スキルセット3:課題解決能力

スキルセットの3つ目は、課題解決能力です。

このスキルセットが大切な理由は、未経験の問題が発生するなかで自ら解決策を模索して正解を切り拓く力となるからです。

課題解決のステップについては、まず課題が起こった理由や現状を正しく把握します。 そしてこれらを解決するための仮説を立てましょう。 解決のために自分自身または周囲を巻き込みながらトライアンドエラーを繰り返します。

周囲を動かすリーダーシップ力人間力、一人一人が経営視点を持って課題に挑めるかどうかも重要なことです。

このスキルを鍛えるためには、問題解決した事象を本や情報から学んだり実際に多くの人に会って話を聞いたりしましょう。

その問題がなぜ起こったのか、そしてどのように解決したのか学ぶことで、自分自身に問題が起きたときにも冷静に対処できます。

見聞きしたことと類似した事例であれば、その知識を応用して解決できないかを考えて実践することも可能です。

マインドセット1:変化を恐れない

マインドセットの1つ目は、変化を恐れないことです。

この力が大切な理由は、新しいことに挑戦してトライアンドエラーを繰り返しながらいち早く最適解を見つけて改善できるからです。

変化を恐れず果敢に目の前の物事をこなすには、現代社会に適応したフレームワークの使用が有効です。

PDCAサイクルを回すことは業務の基本と言われますが、変化のスピードが速い現代ではOODAサイクルに注目されます。

OODAサイクルとは、変化の早い時代に最適な意思決定サイクルです。

具体的には、以下の順番で行動をします。

Observe(観察) : 自分のまわりの状況をよく観察して生データを集める
Orient(状況判断) : 集めた生データから状況がどうなっているかを判断する
Decide(意思決定) : 状況判断に基づき、やることや計画を決める
Act(行動) : やると決めたことを計画に沿って行う

https://www.mhlw.go.jp/content/000961264.pdf より引用

周囲の状況を確認して意思決定後すぐに行動をとれるOODAは、変化の速さに対応する手助けとなります。

OODAサイクルの詳細はこちらの記事で紹介していますのでご覧ください。

マインドセット2:先を見通そうとする姿勢

マインドセットの2つ目は、先を見通そうとする姿勢です。

これは歴史の流れや自らが体験した過去の経験から学んだことを活用して、先を見越した予想をする力とも言えます。

この姿勢が大切な理由は新しいテクノロジーのサービスが次々と世に出されるなかでそのスピードについていく必要があるからです。

顧客のニーズをおさえながら、新しいアイデアを浮かばせて事業展開をするうえではこの力が欠かせません。

日ごろから新しいトレンドや情報をキャッチしつつ古くより繰り返される歴史から共通する動きを学ぶことで先見性を養いましょう。

マインドセット3:創造性への自信

マインドセットの3つ目は、創造性への自信です。

創造力とは、答えのない問いに対して自分なりの答えを見出しながらそれを実行する力のことを言います。

現代は、IT技術が発達して自分の可能性に制限を設けることなくオリジナルティを発揮できる機会が高まっています。

仮にテクノロジーを使用して独創的なアイデアを形にして誰かに必要とされれば、それがビジネスへと発展するのです。

創造性への自信やそれを楽しもうとする姿勢は、既成概念にとらわれない画期的なアイデアを生み出すことにつながります。

創造力を鍛えるためには普段では気に留めない常識を疑ってみましょう。そして、それがなぜ常識とされているのかについて理由を考えてみてください。

また、そこから思いついたアイデアや仕事に使用できそうな新しい知見を普段から書きとめてみましょう。それらが創造的なアイデアを発揮する手助けとなります。

マインドセット4:多様なものを受容する

マインドセットの4つ目は、多様なものを受容することです。

さまざまな環境や境遇の違い、また人種、国籍などさまざまな違いを受け入れる力ということもできます。

多様性が大事な理由は、他者を尊重することが世界全体の繁栄やウェルビーイングに欠かせないものであるからです。

様々なものが異なる他者が同じ社会で暮らし生活していくうえで違いを受け入れることは大切となります。

例えば、ある対象を受け入れない社会があると考えてみましょう。

それは、誰かにとって暮らしやすい世界で他の誰かにとっては暮らしにくい世界となります。

さまざまな人が暮らしやすい世界にするためには、違いを歓迎して尊重し認め合うことが大切です。

まとめ

今回は、スキルセットとマインドセットの意味を紹介して、VUCAと言われる現代社会において必要な両者のセットについて解説しました。

VUCA時代において、必要なスキルセット、マインドセットを以下にまとめます。

  • スキルセット1:ITリテラシー
  • スキルセット2:情報収集能力
  • スキルセット3:課題解決能力
  • マインドセット1:変化を恐れない
  • マインドセット2:先を見通そうとする姿勢
  • マインドセット3:創造性への自信
  • マインドセット4:多様なものを受容する

スキルセットとマインドセットの両方を磨いて、あなたのビジネスを飛躍させてください。

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最終更新日: 2024/02/07 公開日: 2024/02/07