- 社内でデジタル化を進めるもののついていけない社員が多い…!
- 無理なくスムーズにデジタル化を進めるためにはどうすればいい…?
デジタル化についていけない社員がいる企業は、ITリテラシーを高める教育から始め、ITへの抵抗感を徐々に取り除きましょう。
今回は、社員がデジタル化についていけない理由とその解決方法を紹介します。
この記事を読めば、企業で社員がデジタル化についていけない理由が分かり、デジタル化を進める手順が分かります。また、推進する際の注意点も紹介しますのでご覧ください。
社員がデジタル化についていけない理由
急速なITの普及が進み、ITに関する新しいツールやサービスが開発される数は年々増えています。またそれらが市場に出回るスピードは年々早くなっているのです。
そのようななかで、社員がデジタル化についていけないと感じる企業経営者や事業責任者の方はいらっしゃるのではないでしょうか。
実際に早急に進めたいという気持ちがあっても、思うように進まないと感じられている方も多いことでしょう。デジタル化は、段階を踏みながら推進することが重要です。
最初に、デジタル化に社員がついていけていないと感じる企業は、その原因を把握しましょう。
社員がデジタル化についていけないと考えられる主な理由は、以下の通りです。
- ITデジタル機器の操作のハードルが高い
- ITリテラシーやIT用語に関する知識が不十分である
- 手順を踏まずに急速にデジタル化を推し進めている
それぞれの項目を解説していきます。
ITデジタル機器の操作のハードルが高い
一つ目は、社員にとってデジタル機器への操作のハードルが高いことです。
デジタル化についていけない社員は、普段からデジタル機器に触れる機会が少ないと考えられます。よって、IT機器を使いこなすのに時間がかかると感じているのです。
また、デジタルを使用しない業務のやり方に慣れていると、従来のやり方を変えるのに抵抗感を覚える人も多いでしょう。
他にも、操作方法を覚えて使いこなすためにかかる時間や労力を割くことに高いハードルを感じている可能性があります。
例えば、資料のファイリングなどに関して、紙で行うなど従来のやり方に慣れている場合があると思います。
このような状況で、デジタル機器を使って電子化することは、時間と手間がかかり不便さを感じる人も少なくありません。
普段からIT操作に慣れていない社員にとっては、デジタル機器を使いこなすそのもののハードルが高いことを理解してください。
ITリテラシーやIT用語に関する知識が不十分である
二つ目は、ITリテラシーや用語に関する知識が不十分であることです。
普段からデジタルに馴染みのない社員はITリテラシーが低く、ITを使用するうえで気を付けるべきことを把握していません。
例えば、企業がデジタルの管理が不十分で、外部に情報漏えいが起こってしまったニュースを見聞きしたとします。
デジタルに馴染みのない人は、それがいつ何をしたら起こるのかの仕組みが分かりません。そうすると、デジタル化を行うことに対して漠然とした抵抗感を覚えるようになるでしょう。
他にもIT用語を聞いたことがあっても、その詳しい内容や気を付けるべきことについては知らない可能性もあります。
実態が明らかでないため、デジタルを使った業務になおさら不安を感じてしまいます。
まずは、社員のITリテラシーがどれぐらいあるのか、IT用語の意味をどれぐらい知っているのかを認識してください。
手順を踏まずに急速にデジタル化を推し進めている
三つ目は、手順を踏まずに急速にデジタル化を推し進めていることです。
急速なデジタル化を行うと、社員はそれに対応するための操作方法や関連事項の知識を得ることに膨大な時間がかかります。
そうすると、社員は通常の業務に割く時間がなく業務が円滑に遂行できなくなるのです。その結果、デジタルを使った業務方法のインプットや着手は後回しになることは避けられません。
段階を踏まない急速なデジタル化の推進は、社員の対応が追い付かないことを念頭に入れてください。
デジタル化についていけないと感じる社員をなくしていくための手順
次に、デジタル化についていけないと感じる社員をなくす手順を紹介します。
具体的な流れは、以下の通りです。
- デジタル化による作業の負担軽減や個人へのメリットを知ってもらう
- ITリテラシーを高めるための講習を行う
- 実際に簡易的なITツールを導入して操作してもらう
- 徐々に使用できるITツールを増やしていく
社員がデジタルについていけない理由を把握した後、これらの手順を実施しましょう。
デジタル化による作業の負担軽減や個人へのメリットを知ってもらう
一つ目は、デジタル化によって生じる業務負担の軽減や個人のメリットを感じてもらうことです。
デジタル化についていけない社員は、従来のやり方に慣れていてその方法のみを認識しています。
そのため、デジタルにするとかえって作業効率が悪くなると考える社員も少なくありません。
まずは、この誤解を解消して社員が自主的にデジタル化を進めたいと感じる姿勢を作ることが重要です。
これらの風土を醸成するためには、まずは社員にデジタル化を行うことで生じる具体的なメリットを感じてもらいましょう。
例えば、普段の業務のデジタル化によってどのぐらいの時間が短縮できたり作業の負担が減ったりするのかを知ってもらいます。
デジタル化によって時間に余裕ができることで、コア業務に集中できたり新たな業務を行ったりできます。利益向上の可能性が見込めることを理解してもらってください。
ITリテラシーを高めるための講習を行う
二つ目は、ITリテラシーを高めるための講習を行うことです。
デジタル化についていけないと思う社員は、漠然とITというものが何か分からないことが少なくありません。
また、使用にあたって気を付けることが分からないため、大きな不安を抱えています。
そのためこの不安を解消するために、まずは社員にデジタルに関する知識をつけるための講習を行いましょう。
具体的には、ITリテラシーを高める重要性やITを使いこなすうえで気を付けるべきことを学んでもらいます。
他にも模擬演習をすることで実践的に役立つ項目を学んでもらうのも良い方法です。
フィッシング詐欺を装ったメールを演習として送れば、実際にどのような形で行われるのかを経験することができます。
ITに関する正しい知識を得てリスクへの備え方を知れば、デジタル化はメリットを多く享受できることを知ってもらってください。
実際に簡易的なITツールを導入して操作してもらう
三つ目は、実際に簡易的なITツールを導入して触れてもらうことです。
簡易的なITツールを社内に導入して、実際に使用してもらいましょう。そのときITに慣れていない人でも理解できるように、マニュアルを作成してください。
具体的には、図を活用しながら操作手順から主な機能、業務への活用方法などを詳しく提示するとよいでしょう。
どの部分を押すとどのようなことができるのかまで詳しく解説していきます。
なお、説明のなかでIT用語を使用する際はそれぞれにどのような意味があるのかについて補足を追加しながら記載しましょう。
そして、マニュアルを読みながら実際に操作してもらい、自分でITツールを操作できたという自信を持ってもらいます。
ITツールが使いこなせる自信がつくと、他の便利なITツールも使ってみたいという意欲が湧きやすくなります。
徐々に使用できるITツールを増やしていく
四つ目は、簡易的なツールを社員が使用できるようになった後に使用できるITツールを増やしていくことです。
操作が簡単なITツールの使用で自信をつけてもらい、その後徐々にITツールを導入しながらデジタル化を推し進めていきましょう。
例えば、議事録を紙からデジタル化できるツールを導入したら、次はデジタルで押印ができるツールを使ってみるなどができます。
他にもチャットツールを導入してその使用に慣れたら、次にタスク管理ができるツールを導入してみるなどが可能です。操作の難易度や導入の緊急性などを加味しながら順を追ってツールの導入を進めていきましょう。
また社員が導入してみたいITツールがあれば、安全性を確かめたうえで社員の主体性を尊重しながら導入を進めてください。
様々なITツールを使いこなせれば自然にデジタル化に関心が向かう
実際に様々なITツールを使って生産性が向上したり業務の負担が減ったりすれば、社員はデジタルの使用に一層自信がつきます。
自信がつくと、そのツールを他の社員に共有したり操作に困っている社員にやり方を教えたりすることも生じるかもしれません。
このように社員がデジタル化の推進へ意欲がわくと、社員同士で知識、やり方を共有し合える組織風土が醸成されるのです。
デジタル化を進める際の注意点
次に、デジタル化を進める際の注意点について見ていきましょう。
- ITツールの導入は安全性を確認する
- ITの専門人材を置く
- IT資産の管理を適切に行う
一つずつ解説していきます。
ITツールの導入は安全性を確認する
一つ目は、ITツールの導入時には安全性の使用を確認することです。
デジタル化が社員に普及していくと、自ら進んでITツールを取得して業務に活かしたいと考える社員が増えます。
しかし、社員が知識を完全に習得していないと、ITツール導入に潜む危険性を把握できていない可能性があります。
例えば、ソフトウェアが信頼できるものかについてダウンロードする前によく確かめることやアップデートを欠かさないといったことです。
これらは外部からの脅威を防ぎ、セキュリティの安全性を担保するうえで大切となります。
導入するITツールは個人で勝手な判断をせず、安全性について企業でよく検討しましょう。
ITの専門人材を置く
二つ目は、ITの専門人材を置くことです。
社員がITに関して困りごとや疑問がある際に、IT専門人材に相談できる窓口を設けましょう。
情報漏えいやハッキングの問題など、セキュリティ対策や問題への対処は専門人材に任せるとスムーズです。
会社の重要な経営資源である情報を守るためにも、ITに強い専門人材を企業に置くことはオススメです。
とはいえ、育成には時間も経費もかかるので、ITの専門人材を外注する企業みお増えています。
IT資産の管理を適切に行う
三つ目は、IT資産の管理を適切に行うことです。
自社で使用しているデバイスの数や種類、インストールしているソフトウェアの種類が増えると、その分管理が煩雑になります。
デバイスの稼働状況やソフトウェアやアップデートが必要なものを知るなど自社のITに関する情報を把握しておくことは大切です。
これらを適切に管理するためには、IT資産に関する情報を管理するツールの利用をおすすめします。
さまざまな機能や価格帯のものがあるため自社に合ったものを確認してみてください。
まとめ
今回は、デジタル化についていけない社員がいる経営者の方や事業責任者の方に向けてデジタル化の推進方法を紹介しました。
まずは、デジタル化についていけない社員の理由を認識してください。
事項をまとめますので、社員が以下のどれかに該当していないかまずは確認しましょう。
- ITデジタル機器の操作のハードルが高い
- ITリテラシーやIT用語に関する知識が不十分である
- 手順を踏まずに急速にデジタル化を推し進めている
次に理由を踏まえて、デジタル化についていけないと感じる社員をなくしていくための方法を実施します。
具体的な手順は、以下の通りです。
- デジタル化による作業の負担軽減や個人へのメリットを知ってもらう
- ITリテラシーを高めるための講習を行う
- 実際に簡易的なITツールを導入して操作してもらう
- 徐々に使用できるITツールを増やしていく
デジタルを使いこなして作業に余裕があり生産性の高い人を見れば、それを取り入れたいと感じる社員も増えていくでしょう。
また、デジタル化を進める際には、以下の点にも注意してください。
- ITツールの導入は安全性の使用を確認する
- ITの専門人材を置く
- IT資産の管理を適切に行う
社員が主体的にデジタルを使った業務を行いたいと感じられるよう、抵抗感を除く工夫をしながらデジタル化を進めていきましょう。
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