「Studio」では、専門知識を使わず手軽にクリニックサイトを制作できます。
しかし、掲載すべき内容や作り方がわからないとクリニックの魅力が読者に伝わらず、来院数が伸びなくなるでしょう。
そこで本記事では、Studioを活用したクリニックサイトの事例やテンプレート、作り方の流れを紹介します。
本記事を読むと、Studioでクリニックサイトを制作する具体的な流れがわかり、Web上への公開もスムーズにできます。
クリニックサイトを作って来院者数を増やしたい方は、ぜひお読みください。
Studioのクリニックサイトの事例
Studioを使ってWebサイトを制作しているサイトを参考にすると、完成のイメージが湧きやすくなります。
ここでは、ランディングページではないですが、Studioを活用したクリニックのホームページの事例を3つ紹介します。
- 秋元クリニック
- 鳥取北クリニック
- 医療法人あい
掲載内容はもちろん、閲覧者の興味を引くためにどのような工夫をしているか、参考にしてみてください。
秋元クリニック
広島県にある「秋元クリニック」は、内科・外科・乳腺外科が専門のクリニックです。
訪問診療や緩和ケアなど、患者に寄り添った医療を提供しています。
秋元クリニックのトップページの主な要素は下記の通りです。
- お知らせ
- 診療内容
- 外来診療時間
- ブログ
- クリニックまでのアクセス
そのほか、サイトには診療内容の詳細・当院について・採用情報のページを用意されています。
画面のスクロールに連動したアニメーション機能もついており、読者が思わず読みたくなるような工夫が施されています。
鳥取北クリニック
鳥取県にある「鳥取北クリニック」は、内科・婦人科・美容治療を行っているクリニックです。
鳥取北クリニックのトップページは主に以下の要素で構成されています。
- 診療内容
- 診療時間
- クリニックまでのアクセス
- ご予約・お問い合わせ
鳥取北クリニックのサイトの特徴は、診察や治療の様子を映した動画をトップページに設置していることです。
はじめて通院を検討している方が、安心してクリニックを利用できるように配慮されています。
サイトには、当院について・診療内容の詳細のページもあります。
医療法人あい
栃木県にある「医療法人あい」は2つの診療所を運営している医療法人です。
外来診療のほか、通院が困難な患者向けに訪問型の診療・看護・リハビリテーションを提供しています。
医療法人あいのトップページには、以下の要素が盛り込まれています。
- サービス内容
- 採用情報
- ブログ
- クリニックまでのアクセス
- お問い合わせ
医療法人あいのサイトの特徴は、信頼性や透明性を高めるために工夫されていることです。
たとえば、サービス内容の詳細ページでは、スタッフ紹介や実績が記載されています。
どのような人が治療してくれるかや、どれくらいの実績があるかなどがわかると患者は安心して受診できるでしょう。
よくある質問も設けられており、読者が受診前に疑問を解消できます。
Studioでのクリニックサイトのテンプレートの構成
Studioでクリニックサイトを作成するときは、テンプレートを使うのがおすすめです。
専門知識がない人でも、手軽にデザイン性の高いサイトを構築できます。
Studioで用意されているテンプレートの構成は、以下の通りです。
- トップページ
- 診療内容詳細ページ
- お知らせ一覧ページ
- お問い合わせページ
- 予約ページ
- スタッフブログページ
- 採用情報ページ
- 404ページ
- プライバシーポリシーページ
ここからは、各ページが持つ役割や掲載内容、気をつけるポイントを解説します。
トップページ
トップページは、クリニックサイトの顔となる重要な役割を持っています。
作成する際には、読者が探している情報をすぐ見つけられるように設計することが大切です。
閲覧者のなかには、緊急でクリニックを探している人がいるかもしれません。
急いでいる方がすぐ問い合わせできるように、トップページには連絡先や診療時間も記載しておきましょう。
また、診療科の種類や対応可能な症状についても明記しておくと、閲覧者は受診するべきか判断しやすくなります。
診療内容詳細ページ
診療内容詳細ページでは、クリニックの治療内容を詳しく説明します。
Webサイトを訪問する読者の多くは「このクリニックではどんな治療を受けられるんだろう」と疑問を持っているためです。
専門用語の使用を避けた上で解説すると、一般の人でも内容をスムーズに理解できます。
また、厚生労働省の「医療広告ガイドライン」に違反していないかも重要なポイントです。
ガイドラインでは、クリニックの虚偽広告や誇大広告が禁止されています。
掲載内容がガイドラインに抵触していないかを、サイト公開前に確認しておきましょう。
お知らせ一覧ページ
お知らせ一覧ページでは、クリニックから患者に向けて情報発信します。
主な内容は、休診日や診療時間・担当医師の変更などクリニックの運営に関することです。
診察のタイミングを決める重要な要素であるため、読者が混乱しないようスピーディーな発信を心がけましょう。
発信が数ヶ月、数年前でストップしていると、読者はクリニックが運営されているか不安になるものです。
常に最新情報を更新することで、患者の受け入れ体制が整っているクリニックだとアピールできます。
お問い合わせページ
お問い合わせページは、診療内容や病気・ケガについて閲覧者がクリニックに相談するためのページです。
問い合わせができる専用フォームを設置すると、24時間365日いつでも読者からの相談を受け付けられます。
ただし、なかには「今すぐ答えてほしい」と急を要する読者もいます。電話番号も一緒に掲載するとよいでしょう。
お問い合わせページでは、患者の個人情報を入力してもらうことになります。
個人情報の利用目的やデータの共有範囲を示した「プライバシーポリシー」を用意し、同意を得ましょう。
予約ページ
クリニックサイトに予約ページを取り入れると、事前予約が手軽に行えるため、患者の待ち時間を短縮できます。
Web上で予約できるシステムを導入することで、電話対応にかかる時間を削減できるでしょう。
予約フォームにはさまざまな形式がありますが、おすすめは診察可能な日時と照らし合わせながら予約するタイプです。
予約可能な時間帯が一目でわかるため、患者がストレスなくスケジュール調整ができます。
スタッフブログページ
スタッフブログページは、読者との距離感を近づけるのに効果的です。
比較的フランクな口調で情報を発信できるため、親近感を持たせられます。
ブログには以下の内容を投稿しましょう。
- 症状・悩み
- スタッフ紹介
- クリニックの雰囲気
- 医師のルーティン
症状・悩みの解説をするときは、正確な情報が伝わるよう細心の注意を払う必要があります。
また、厚生労働省の「医療広告ガイドライン」に違反していないか確認しながら記事を書きましょう。
ブログを通して読者に親近感を持たせるポイントは、定期的に更新することです。
少なくとも月1回程度はブログを更新しましょう。
採用情報ページ
採用情報ページは、スタッフを募集するために設置します。
以下のような内容を記載すると、求職者が自分のニーズに合うクリニックかどうかを把握しやすくなるでしょう。
- 職種・ポジション
- 雇用形態
- 勤務地
- 業務内容
- 応募要件
- 勤務時間
- 福利厚生
- 給与・報酬
- 応募方法
求める人物像やクリニックの方針を具体的に記載すると、適切な人材の獲得につなげられます。
また、トップページに採用情報のリンクを貼っておくと、求職者との接点を作りやすくなります。
404ページ
404ページとは、読者がページを開いた際に「Not Found」と表示されるエラーのことです。
クリニックサイトを作成するとき、404ページを設定しておくと読者の離脱率を軽減できます。
基本的に何も設定されていない404ページは「Not Found」と英文が表記されるだけです。
これだと読者は困惑し、サイトから離脱する可能性があります。
そこで、トップページへのリンクや検索窓を設置した404ページを作成します。
エラーが起きてもトップページに戻ったりサイト内検索ができたりするため、読者の離脱を防げるでしょう。
プライバシーポリシーページ
プライバシーポリシーとは、個人情報を使用する目的や取り扱い方法を公開したものです。
個人情報を扱う際は、プライバシーポリシーについて読者からの同意を得る必要があります。
そのため、クリニックサイトでプライバシーポリシーを使うのは、主に「お問い合わせ」「予約」のページになります。
個人情報の入力画面にリンクを設置し、プライバシーポリシーを読んでもらいましょう。
同意を示すチェックボックスもあると安心です。
「プライバシーポリシーに同意する」という文章を添えて、チェックボックスも設置してみてください。
Studioでクリニックサイトを制作する流れ
Studioを活用したクリニックサイトは、以下の流れで制作します。
- 目的やターゲットを明確にする
- ワイヤーフレームを作成する
- デザインを決める
- Studioで実装する
- サイトに問題がないか確認する
各工程のポイントを押さえることで、クリニックの魅力が読者に伝わるサイトが完成するでしょう。
1. 目的やターゲットを明確にする
クリニックサイトを制作するときは、まず目的やターゲットを明確にしましょう。
目的やターゲットがはっきりすると、サイトの方向性も決めやすくなります。
たとえば、来院者数の増加を目的にサイトを立ち上げる場合を想定します。
そうすると、来院者数を増やすためには読者が安心して受診できるような情報が必要だと気付くでしょう。
ほかの場合でも目的を明確にすることで、何を・どのように掲載するべきかが見えてきます。
また「どのような人にサイトを見てもらいたいか」というターゲットも絞り込むことも大切です。
診療科によって患者の年齢層・性別は異なるため、実際に来院する人の特徴をもとに、ターゲットを設定しましょう。
2. ワイヤーフレームを作成する
次はワイヤーフレームを作成します。
ワイヤーフレームとは「何を・どこに置いて・どのように動作させるか」を表したサイト全体の設計図です。
ワイヤーフレームを作成すると全体を視覚化できるため、閲覧者にとって使いやすいサイトになっているかを検証しやすくなります。
ワイヤーフレームを作成するときは、サイトに配置する情報をリストアップしてから、レイアウトを考えましょう。
各デバイスに合わせたレイアウトを決めておくと、閲覧者がどの媒体でWebサイトを見ても適切に表示されるようになります。
サイト完成後の大幅な内容変更は手間がかかるため、この段階で慎重に検討することが大切です。
3. デザインを決める
ワイヤーフレームが完成したら、サイト全体のデザインを決めていきます。
デザインの方向性を決めるおすすめの方法は、クリニックのイメージを言語化することです。
たとえば、以下のような言葉が挙げられます。
- 安心感
- 清潔感
- 温もりを感じる
- 洗練された
- 落ち着きのある
また、サイトのデザインはFigmaやCanvaといった、他のツールでも作成可能です。
Figmaだと、作成したデザインをそのままStudioに反映できる拡張機能も使えます。
多少費用が高くてもサイト制作に時間をかけたくない場合は、外注も選択肢のひとつです。
どの方法が最適か、理想のデザインや予算と照らし合わせながら検討しましょう。
4. Studioで実装する
デザインが決まったら、StudioでWebサイトの実装をしましょう。
StudioはHTMLやCSSの専門知識が必要なく、マウスの操作だけで作業を行えます。
Studioで実装するときに使う機能は、主に以下の2つです。
- デザインエディタ
- ダッシュボード
デザインエディタでは、サイト全体のデザインを編集できます。PowerPointを使う感覚で操作可能です。
ダッシュボードでは、サイトの公開設定やブログ・お知らせを更新します。
この作業もコードに関する専門知識は必要ありません。
クリニックサイトをStudioで実装する際は、上記の機能を活用して作業を進めましょう。
5. サイトに問題がないか確認する
実装が完了したら、サイトに問題がないか確認しましょう。
Studioには、サイト公開前に見た目や動作確認ができる「ライブプレビュー」機能がついています。
確認する際のポイントは、主に以下の2つです。
- サイトがどのように見えるのか
- ブラウザやデバイスに応じて正しく表示されるか
ライブプレビューはリンクを生成することで、複数人に共有できます。
サイトに問題点はないか複数の目でチェックし、できる限り不具合を解消した上でWeb上に公開しましょう。
まとめ
本記事では、Studioを活用したクリニックサイトの事例や構成、作り方の流れを紹介しました。
StudioでWebサイトを作成するポイントを押さえると、クリニックの魅力が伝わるようになります。
Studioは機能性・デザイン性の高いサイトを構築できるため、来院者数の増加にもつなげられるでしょう。
クリニックサイトを立ち上げて、より多くのお客様を集めたい方は本記事で紹介した方法をぜひ活用してみてください。
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