シニア起業が増えている理由|おすすめの事業3選と注意点を解説

最終更新日: 2023/09/01 公開日: 2023/09/08
  • セカンドライフを充実させたい
  • 老後もやりがいのある毎日を過ごしたい

このようにお悩みではありませんか?

70代80代になっても元気に働くシニア世代も多く、退職後に思いきって起業する人も増加しています。

今回は60代からの起業が増えている理由や、シニア起業のメリットなどを解説します。

シニア起業で失敗しないために、やってはいけないことやおすすめの業種も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

60歳から起業する「シニア起業」が増えている理由

経済産業省によると、起業を検討するシニア世代は多く、起業希望者や起業準備者の割合は30代に次いで50代が多いというデータもあります。

シニア世代が起業に関心を持つ理由としては、「若い頃に比べてやりたいことが明確になった」「時間的な余裕ができた」という意見が多くなっています。

また、60代以降になると定年後の生活をより具体的に考える機会が増えるため、定年後の働き口として起業を検討する人も多いのが現状です。

参考:起業希望者・起業準備者の実態と課題

また、少子高齢化の影響もあり、シニア世代の起業をバックアップする補助金や助成金など、国や自治体がシニア世代の起業に力を入れているのも理由の一つと考えられるでしょう。

「人生100年時代」と言われている昨今、60代以降に起業をしてセカンドライフを謳歌するシニア世代も多いのです。

50代以降に起業するときに準備すべきことを知りたい人は、こちらの記事もチェックしてみてください。

シニア起業のメリット

「60代から何かを始めるのは遅い」と考える方もいるかもしれませんが、シニア世代だからこそ起業するメリットは多数あります。

60代から起業するメリットを把握して、起業を現実的に検討してみてください。

資金的な余裕を持って事業を始められる

シニア世代は若年層に比べて貯蓄が多かったり、退職金をもらっていたりなど、まとまった資金があるため、起業のハードルが低いというメリットがあります。

起業のために融資を受けるときも、まとまった資金が手元にあることで審査が通りやすくなる可能性があるでしょう。

若手の起業家は退職金や不動産など、融資を受ける際に担保となる資産を持っていないケースがほとんどです。

その点、資産が多いシニア世代は若手起業家が挑戦できないような事業を始めることもできます。

定年がないのでずっと働ける

一般的な企業は定年退職がありますが、自ら起業すれば定年がなくなるので、70代以降も自分のペースで働けるというメリットがあります。

2021年4月から定年が70歳まで引き上げられましたが、いざ70歳で定年したときに新たに仕事先を探したり、起業を検討したりするのは難しいという人も少なくありません。

参考:高年齢者雇用安定法の改正~70歳までの就業機会確保~

60歳の時点と比較して70歳では体力が低下していることが多く、選べる業種や仕事の幅が狭くなる可能性があります。

そのため、60歳または65歳で退職後に起業し、長く働くシニア世代が増えているのです。

長く培ってきたキャリアを活かせる

シニア世代になると、自分の強みやキャリアなどが明確になっているケースがほとんどです。

キャリアや経験を活かせる分野で起業すれば、ゼロからの起業でも長年の実績を活かして事業を軌道に乗せることができます。

また、退職までに培った独自のノウハウを事業に活かしたり、コンサルとして知識や経験を商品にしたりなど、起業の選択肢も広がるでしょう。

シニア起業でやってはいけないこと

シニア起業する人は、退職後に退職金を初期費用に充てるケースが多いです。

しかし、まとまった資金があるだけに、間違った投資をしてしまうことも少なくありません。

シニア起業においてやってはいけないことを理解して、資金を無駄にしないように注意してください。

老後の資金を事業資金に含める

退職金や貯蓄など、いくら資金面で余裕があっても、すべてを起業の初期費用に投資するのはおすすめできません。

もちろん初期費用の金額が大きい方が、挑戦できる幅が広がるのは事実。

しかし、いくら知識やキャリアがあっても起業して必ず成功するとは言えません。

万が一、事業がうまくいかなくなったとき、退職金や貯蓄が十分にない状態だと老後の生活が危うくなってしまいます。

起業の予算を検討する際は、老後資金をあらかじめ確保した上でリスクが少ない方法で起業するのがおすすめです。

根拠のない儲け話や怪しいセミナーに乗ってしまう

退職金や貯蓄があるシニア世代は、詐欺のターゲットにされる可能性が高いので注意しましょう。

とくに「この商材を購入すれば月100万円の収入が得られる」「高額セミナーに参加すれば参加費以上に稼ぐことができる」など、根拠のない儲け話や怪しいセミナーには十分注意してください。

怪しい話には明確なロジックがないケースがほとんどです。

「なぜ儲かるのか」という点に着目して、うまい話には乗らないように気をつけましょう。

正しい情報を得たいときは、自治体のセミナーや信頼できる企業が運営するセミナーに参加するのがおすすめです。

見通しが甘い状態で事業をスタートさせる

起業する前や起業した直後は売上の見通しが立たないため、初期費用や運営費が大きいと赤字経営になる可能性があります。

まずは小さくビジネスをスタートして、失敗するリスクをできるだけ減らすようにしましょう。

売上の見通しが立ってきたら事業を拡大するなど、段階を踏んで進めていくのがおすすめです。

「起業」と言うと「初期費用が大きい」「物件を購入しなければいけない」というイメージがあるかもしれませんが、少ない初期費用でも起業は可能です。

たとえば、「実店舗を持たずにネットショップを経営する」「レンタルオフィスを借りる」など、リスクが低い代替案はないか検討すると失敗を防げるでしょう。

また、起業は初期費用だけでなく、運営費用もかかることを忘れてはいけません。

運営費用の計算が甘いと、赤字になってしまう可能性があるります。事業を開始する段階から固定費をできるだけ削減するなど、運営費が経営を圧迫しないように気をつけてください。

60代からの自営業を始めるのにおすすめの業種

「起業と言っても何をすればいいかわからない」という人も多いでしょう。

60代からの起業に向いている業種は多々ありますが、今回はなかでも人気の業種を3つ紹介します。

飲食業

「古民家をリノベーションしてカフェを開く」「地方に移住して作物を育てながら飲食店を営む」など、飲食業はシニア起業において人気の業種です。

店舗を持つ場合はまとまった初期費用が必要ですが、空き家やコンテナハウスを活用したりすれば、物件費用を抑えることも可能です。

また、新型コロナウイルスの影響を受け、実店舗を持たないデリバリー専門の飲食店も増えました。

トラックの移動販売やデリバリーから始めて、軌道に乗ったら実店舗を設けるのも一つの方法です。

シニア世代が飲食業を始めるメリットは、お客様とコミュニケーションを楽しみながら、やりがいを持って働けるところでしょう。

カフェをはじめ、お弁当屋さんや居酒屋を始めるシニア世代も多いです。

教室

シニア世代の強みは、長い社会経験で培った知識と経験です。

社会人生活で身につけたスキルを活かして、教室を開く方も多いです。

会社員として働いている間に管理職を任されていた人は、人に教えたり講義したりなどの経験を教室で存分に活かすことができるでしょう。

教室は生徒さんとコミュニケーションが取れるので、人と関わりを持つ事業で起業したいと考えている人におすすめです。

設備などが必要ない教室なら、オンラインで運営することもできるなど、低コストで始められるのも魅力です。

スクール経営について詳しく知りたい人は、こちらの記事もチェックしてみてください。

不動産・賃貸業

マンションやアパート、駐車場を経営する賃貸業は、資金に余力のあるシニア世代に人気のある事業です。

賃貸業は設備の管理や事務処理などの業務はあるものの、一般的な業種に比べて労力が少ないのがシニア世代に選ばれる理由の一つです。

起業しながらプライベートも十分に楽しめるでしょう。

また、成功すれば利益が大きい不動産投資もシニア世代に人気の業種です。

しかし、不動産投資は専門的な知識を身につけないと、財産を失うリスクもあります。

セミナーやスクールなどでスキルを身につけてから、挑戦してみてください。

シニア起業で成功するためにやるべきこと

シニア起業を成功に導く上で大切なことは事前準備に時間をかけることです。

シニア起業が増えている今、起業するために活用できる助成金を設けている自治体も増えています。

損をすることがないよう、事前準備には時間をかけてから起業に踏み切りましょう。

活用できる助成金をしっかり調べておく

シニア世代の起業をバックアップする制度として、日本政策金融公庫は「女性、若者/シニア起業家支援資金」の貸付を行っています。

「女性、若者/シニア起業家支援資金」は女性または35歳未満の人や55歳以上のシニア世代を対象にしているのが特徴。

融資限度額は7,200万円、運転資金は4,800万円までとなっており、事業の開始後、おおむね7年以内に融資を受けられます。

「女性、若者/シニア起業家支援資金」のメリットは、要件に当てはまる場合、特別利率で借り入れを行えるほか、当初の得票を達成すると利率が0.2%引き下げられる点です。

初期費用にまとまった金額が必要な場合は、利用を検討してみてください。

また、各自治体ではシニア世代に限定せず、起業する際の「創業支援補助金」や移住先で起業する際の「移住補助金」など、独自の制度を設けているところも少なくありません。

居住地や移住先の自治体に相談し、活用できる助成金や補助金をしっかりと調べておきましょう。

情報収集をきちんと行う

いきなり起業してもなかなかうまくいくものではありません。

まずは自分のやりたいことやできることを明確にし、どのような形で起業するのかを明確にしましょう。

起業する業種や方向性を決定するときは、スキルや経験の棚卸しを行うのはもちろん、ベストな選択をするために情報収集することが大切です。

起業するための手続きはもちろん、細かく戦略を立てて、リスクを最小限に抑えられるでしょう。

セミナーに参加して情報を収集する場合、セミナーの質を見極めることも大切です。

起業に必要な知識や技術を身につける

起業する業種や方向性が決定したら、不足しているスキルや技術を身につけましょう。

60代から新しいスキルを身につけて起業している人はたくさんいます。

また、事業を行っていく上では経営やマーケティングに関する知識も必要不可欠です。

時代の流れやトレンドを意識し、臨機応変にビジネスを進めていくことが成功のカギとなるでしょう。

60代からの起業を成功させるためには、時代を読む力も大切です。

「風の時代」と言われる現代のビジネスについて知りたい人は、こちらの記事もチェックしてみてください。

まとめ

60代から新しいことを始めるのはハードルが高いと思うかもしれません。

しかし、たくさんの経験を積んで自分と向き合ってきたからこそ、シニア世代はやりたいことやできることが明確になっているケースも多いのです。

念入りに準備を行い、60代だからこそできる起業に挑戦してみてください。

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最終更新日: 2023/09/01 公開日: 2023/09/08