
- 悩みがあってなかなか夜眠ることができない…
- もっと睡眠の質を上げたい…
- 睡眠を活用して仕事のパフォーマンスを上げたい…
こんなことでお悩みの方は、マインドフルネス瞑想を試してみてはいかがでしょうか。
マインドフルネス瞑想は、科学的にもリラックス効果が実証されており、質の良い睡眠に効果があるとされています。
この記事では、しっかりと睡眠をとり翌日精力的に活動したい人のために、マインドフルネス瞑想の効果や方法について説明します。
マインドフルネスとは

マインドフルネスとは、目の前のことだけに意識が集中している状態のことを言います。
1979年に、アメリカのマサチューセッツ大学医学部大学院の教授であるジョン・カバット・ジンが、仏教の教えと西洋心理学を統合させたマインドフルネスストレス緩和プログラム(MBSR)を生み出しました。
MBSRは現在のマインドフルネス瞑想のベースとなっています。
仏教には、八正道という8つの修業があります。
- 正見:正しく物事を見ること
- 正思惟:正しく考えること
- 正語:正しい言葉を話すこと
- 正業:正しい行いをすること
- 正命:正しい生活を送ること
- 正精進:正しく努力すること
- 正念:正しい信念を持つこと
- 正定:心が安らいでいる状態
この中の「正念」を英語に訳すと、「Right mindfulness」です。雑念がなくなり、集中力が高まっている状態を言います。
マインドフルネスは八正道の「正念」をベースにし、集中力を高める方法として瞑想がよく行われています。
マインドフルネス瞑想の効果

マインドフルネス瞑想には、様々な効果があることが研究で実証されています。
ここでは6種類の効果について説明します。実践することで日中活動的になり、夜はしっかりと深い睡眠をとることができます。
- 自律神経が整う
- ストレスに強くなる
- 集中力が向上する
- 免疫力が強くなる
- 食べすぎを防ぐ
- イライラすることが減る
1. 自律神経が整う
質の良い睡眠は交感神経から副交感神経に切り替わることで得られます。交感神経はストレスを受けたり、ブルーライトを浴びたりすることで活性化します。
寝る前に交感神経が活発になると興奮してしまい、なかなか寝つけられなくなります。
ですが、マインドフルネス瞑想をすることでスムーズに副交感神経に切り替えられ、質の良い睡眠をとれるのです。
2013年にアメリカのユタ大学が20~45歳の大学生38人に対して実施した研究では、2日間のマインドフルネス瞑想をすると感情が安定し、睡眠前に交感神経が活発化する割合が低下したという結果が得られています。(参考:The University of Utah「Better Living through Mindfulness」)
2. ストレスに強くなる
日本看護研究学会雑誌に掲載された研究に以下の内容があります。
初めて病院で実習を行う看護学生に対して実習初日から4日間、マインドフルネス瞑想を実施させたところ、瞑想を行わなかった学生よりも「リラックスしている」と感じた人が多かったという結果でした。(参考:一般社団法人 日本看護研究学会『289)マインドフルネス瞑想の呼吸法が初めての臨地実習中の看護学生のストレスに及ぼす影響』)
マインドフルネス瞑想では、目の前にあることにのみ意識を向けます。そのため雑念が入らず、リラックスできます。客観的にストレスを捉えられるようになるため、ストレスの低減に役立つのです。
3. 集中力が向上する
2010年に行われたケンタッキー大学の研究では、10人の瞑想初心者を対象に睡眠不足で瞑想をする前後に集中力を図るテストを行いました。
結果は、睡眠不足のために集中力がなくなっていたのにも関わらず、瞑想をした後はパフォーマンスの向上が見られました。(参考:Department of Biology, University of Kentucky「Meditation acutely improves psychomotor vigilance, and may decrease sleep need」)
マインドフルネス瞑想が睡眠不足状態でも短期的に集中力を上げることに役立っています。
4. 免疫力が強くなる
科学雑誌『PLOS ONE』に掲載されたウィスコンシン大学などによる研究で瞑想グループと運動グループを比較し、瞑想をしたグループの方が会社を休んだり、病院に行ったりする回数が少ない結果となりました。(参考:PLOS ONE「Meditation or exercise for preventing acute respiratory infection (MEPARI-2): A randomized controlled trial」)
マインドフルネス瞑想では、リラックスやストレス軽減に効果があるため体の抗体づくりに効果があるとされています。
5. 食べすぎを防ぐ
2014年のラッシュ大学医療センターとベラミン大学の共同研究では、18~75歳の太り気味の男女70人を対象に、1日に8分間以上の瞑想をすることで食習慣に良い影響を与える結果になりました。(参考:Prevention「Study: Meditation Stops Binge Eating」)
ストレスが溜まっている時や退屈な時などにマインドフルネス瞑想をすると、「何か甘いものを食べたい」という欲求を客観視でき、食べることでストレスを紛らわせることを避けられます。
マインドフルネス瞑想は意識を変えるものであるため、減量をするなら食生活の改善や運動の習慣化などと組み合わせる必要があります。
6. イライラすることが減る
2013年に行われた筑波大学の研究によると、5~10分程度のマインドフルネス瞑想を1週間続けたところ、怒りのエピソードを何度も繰り返し思い出してしまうことが減少しました。(参考:心理学研究『マインドフルネス瞑想の怒り低減効果に関する実験的検討』)
マインドフルネス瞑想により、目の前のことに集中したことで、昔のイライラした経験を思い出しても客観的に見ることができるようになります。
寝る前にイライラすることを思い出して寝付けなくなるという状況を改善することができるのです。
マインドフルネス瞑想を行う手順

マインドフルネス瞑想は様々なシーンで行えますが、今回は質の良い睡眠がとれる2種類の瞑想について説明します。
初心者は呼吸瞑想から始め、慣れてきたらボディスキャン瞑想にチャレンジしましょう。
呼吸瞑想
呼吸瞑想は、1~3分くらいでできる簡単な瞑想です。自分が息を吸っていることと、息を吐いていることに意識を向けます。
- 背筋を伸ばして座る
- 静かに目を閉じ、両肩の力を抜く
- ゆっくりと息を鼻から吸って鼻から吐く
- 鼻先かお腹のどちらかに意識を集中する。鼻の場合は息の出入りを意識し、お腹の場合はお腹が膨らみへこむことを意識する
- 途中で呼吸に集中できなくなってしまったら、ゆっくりとまた意識を呼吸に戻す
- 一度大きく深呼吸をしてから瞑想を終える
ボディスキャン瞑想
ボディスキャン瞑想は、横になって行う瞑想です。そのまま眠ってしまうかもしれませんが「寝てしまいそう」と意識するのも大事です。
- 仰向けにゆったりと寝転ぶ
- 静かに目を閉じ、体の力を抜く
- 5秒かけてゆっくりと息を吸い、そのまま5秒息を止める。5秒かけてゆっくりと息を吐き、吐き切ったら息を5秒止める
- 3の呼吸をしながら、足先まで息が届いていることに意識を向ける
- 次は足に意識を向け、同じように足に息を送っていることに意識を向ける
- 次は足首、その次はすね、膝、太ももというように、意識を向ける場所を上げていく
- 全身に意識を向け終わったら呼吸に意識を向けた後、目を開く
マインドフルネス瞑想をするタイミング

マインドフルネス瞑想を夜寝る前に行うと、寝つきが良くなり深い睡眠をとれるようになります。
ベッドに入ってから、失敗や不安などのネガティブな思考がぐるぐると頭の中を巡ってしまうことがあります。
考えすぎてなかなか寝られなくても、マインドフルネス瞑想で自分の思考を客観視できれば、何時間も同じことを考え続けずに済むのです。
マインドフルネス瞑想を身に着ける方法

マインドフルネス瞑想を身に着ける方法には以下の方法があります。
- 書籍を読む
- YouTubeを見る
- セミナーを受講する
書籍やセミナーは体系的に理論から実践までを学びたい人におすすめです。マインドフルネス瞑想の方法を早く学ぶならYouTubeが良いでしょう。
1. 書籍を読む
マインドフルネス瞑想を体系的に理解するなら、書籍を読むことをおすすめします。
初心者向けの入門書も数多いため、何から勉強すればよいかわからない人は1冊読んでみると良いでしょう。
『頭を「からっぽ」にするレッスン 10分間瞑想でマインドフルに生きる』辰巳出版

マイクロソフト社創業者のビル・ゲイツが2018年のベスト本に選出し、瞑想を習慣化するきっかけになった本です。(参考:Gates Notes「5 books I loved in 2018」)
この本では、瞑想の概念や実践方法についてわかりやすく説明されており、初心者におすすめです。ビル・ゲイツは「マインドフルネスを試してみたい人にはパーフェクトな入門書だ」と言っています。
『自分を操り、不安をなくす究極のマインドフルネス』PHP研究所

メンタリストDaiGoがテレビの人気者になると共に大きなストレスにさらされて、自宅にこもっていた時に取り組んでいたマインドフルネスと瞑想について説明しています。
科学的根拠とメンタリストDaiGoの経験を明示しているため、掴みどころのないマインドフルネスや瞑想を自分事にして理解しやすい内容です。
2. YouTubeを見る
YouTubeにはマインドフルネス瞑想の方法をレクチャーする動画がたくさんアップされています。
長くても20分程度で視聴できるので、気軽にマインドフルネス瞑想を学べます。
Wellness To Go
Wellness To Goは、Arisaさんが運営しているYouTubeチャンネルです。
マインドフルネス瞑想やヨガなどのストレスを取り除いてリラックスできる方法を伝える動画が多いです。
毎週日曜日9時15分からライブ配信もしているので、瞑想の習慣化にも役立ちます。
吉田昌生
一般社団法人マインドフルネス瞑想協会代表の吉田昌生さんのYouTubeチャンネルです。
マインドフルネス瞑想について手順だけでなく、理論の部分についてもわかりやすく説明されているため、なぜ効果があるのかを理解したうえで瞑想を始められます。
3. セミナーを受講する
マインドフルネス瞑想をテーマにしたセミナーでは、講師から直接教わることができます。瞑想の手順が身に付きやすく、わからないところを講師に質問ができるのがメリットです。
オンラインで瞑想を教えているセミナーもあるので、忙しい人でも受講しやすいでしょう。
セミナーズ

セミナーズは、日本全国のセミナーを検索できるポータルサイトです。
ビジネスカテゴリーだけでなく、マインドフルネスのような自己啓発セミナーも数多く登録されています。
会場型セミナーとオンラインセミナーの両方を取り扱っているので、好みや都合に合わせて申し込めるのもメリットです。
Bamboo Sangha

Bamboo Sangha(バンブー・サンガ)は、主に休日と平日の夜に定期瞑想会をオンラインで開催しています。
ベトナムの平和・人権活動家で禅師であるティク・ナット・ハン師の弟子によるマインドフルネスのコミュニティで、定期瞑想会の参加は無料(任意で寄付)です。
マインドフルネス瞑想以外で眠りに入りやすいおすすめの方法5選

マインドフルネス瞑想以外にも、眠りに入りやすく質の良い睡眠がとれる方法があります。
- アロマやエッセンシャルオイルを嗅ぐ
- アルファ波のある音楽を聴く
- 紅茶やハーブティーを飲む
- 座禅や写経に参加する
- お風呂につかる
リラックスできる方法は人それぞれです。マインドフルネス瞑想が難しいと感じる人は、簡単なものから試してみてはいかがでしょうか。
1. アロマやエッセンシャルオイルを嗅ぐ
嗅覚は直接脳に伝わる感覚です。アロマやエッセンシャルオイルを嗅ぐことで自律神経を落ち着かせ、体温や睡眠バランスを整えられます。
質の良い睡眠を期待できるリラックス効果のあるアロマやエッセンシャルオイルは、以下の香りがおすすめです。
- ラベンダー
- ベルガモット
- オレンジスイート
- ゼラニウム
- イランイラン
- サンダルウッド
- ネロリ
エッセンシャルオイルをお湯に垂らして香りを感じる方法や、ティッシュにエッセンシャルオイルを含ませて香りを部屋に拡散させる方法があります。
アロマキャンドルやアロマディフューザーなどのグッズも販売されているので、自分に合ったものを見つけましょう。
2. アルファ波のある音楽を聴く
アルファ波にはリラックス効果があります。アルファ波が脳に出ていると、ベータエンドルフィンという物質が出やすくなり、ストレスを軽減する効果が強まります。
寝るときにはアルファ波が発生したリラックス状態でいると、質の良い睡眠をとりやすいです。
アルファ波が発生しやすい音楽には、以下のようなものがあります。
- クラシック音楽(モーツァルト)
- 自然音(川のせせらぎ、小鳥の鳴き声、波の音)
- ヒーリングミュージック
モーツァルトや自然音には、アルファ波が出やすい1/fゆらぎが含まれているため、寝る前に聞くと良いとされています。
音楽は一晩中流すのではなく、入眠する時間に合わせて切ると、睡眠の質が良くなります。
3. 紅茶やハーブティーを飲む
紅茶にはカフェインが含まれているため、眠れなくなるイメージを持つ人が多いですが、紅茶の成分に含まれているテアニンや香りにリラックス効果があります。
リラックス効果を上げるおすすめの紅茶は以下の通りです。
- ダージリン
- カモミール
- レモングラス
- スペアミント
- リンデンフラワー
睡眠の質向上のために紅茶を飲む場合は、寝る3時間前に飲めばカフェインの効果を感じにくくなります。
ハーブティーは味の好みが分かれますが、カモミールであれば初心者にも飲みやすいです。
4. 座禅や写経に参加する
マインドフルネス瞑想のもとは、仏教の座禅です。心を落ち着けるのに、座禅は最適です。写経も文字を書くことに集中するため、座禅が苦手な人は試してみると良いでしょう。
【座禅ができる主な寺】
- 全生庵(東京)
- 大徳寺大慈院(京都)
- 四天王寺(大阪)
- 正覚寺(福岡)
- 三松寺(奈良)
【写経ができる主な寺】
- 多宝山 成願寺(東京)
- 建仁寺(京都)
- 大念佛寺(大阪)
- 聖福寺(福岡)
- 東大寺(奈良)
寺の庭を座って眺めるだけでもリラックスできます。枯山水の有名な寺などを訪れてみると良いでしょう。
5. お風呂につかる
気持ちよく眠るためには深部体温が下がっていることが必要です。
お風呂に入ると体温が上昇するため、血管が開き、熱を発散して結果的に体温が下がります。
お風呂の温度は39~40℃のぬるめにすると、リラックス効果があります。就寝する90分前ごろに入浴するのが適切です。
入浴した後はブルーライトを浴びず、読書などをして過ごしましょう。
マインドフルネスで質の良い睡眠をとれば日中の活動に良い影響を与える
この記事では、マインドフルネス瞑想の効果と、質の良い睡眠を取るために迷走を実施するタイミングや瞑想の方法などについて説明しました。
マインドフルネス瞑想は自分の意識を呼吸に集中させることで、リラックスしイライラを防ぐなどの効果があります。すぐに眠りに入り、質の良い睡眠をとるためにも、寝る前にはブルーライトを浴びず、ゆったりと時間を過ごすことが大切です。
忙しくて睡眠時間が短くなってしまう人こそ、マインドフルネス瞑想をやってみましょう。質の良い睡眠を取れれば、翌日のパフォーマンスも良くなります。
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