
ビジネスを行っていく上で欠かせないと言われるフレームワークが『SWOT分析』。
- Instagramでビジネスアカウントを運用している
- SNSマーケティングを加速させたい
- SNSアカウントの影響力を高めたい
こういった方々におすすめのフレームワークです。
この記事ではInstagramマーケティングを成功させるためのSWOT分析の方法や、より効率的にビジネスを軌道に乗せるためにやっておきたい取り組みも合わせて紹介します。
参考にしていただき、自社の商品やサービスの告知に役立ててください。
SWOT分析とは
SWOT分析は外部環境と内部環境という別々の角度から状況を分析し、課題や対策を見出していくためのフレームワークです。
では、SWOT分析にはどのような特徴があるのか、内部環境と外部環境の分析方法についても詳しく見ていきましょう。
SWOT分析の特徴
SWOT分析は以下の4つの英語の頭文字を取ったフレームワークです。
【内部環境】
- Strength(強み)
- Weakness(弱み)
【外部環境】
- Opportunity(機会)
- Threat(脅威)
SWOT分析は内部環境と外部環境から分析対象を広い角度から見ることができるため、経営目標や戦略を立てる際によく使われます。
SWOT分析の特徴は幅広い分野の分析に活用できる点です。
たとえば、自己分析に使えば就職活動や転職活動に役立てることができます。
また、『会社』という大きなくくりでなく、ブランドや商品・サービスというミクロな視点で分析することも可能です。
SWOT分析の内部環境とは
SWOT分析のなかで内部環境にあたるのは、「Strength(強み)」と「Weakness(弱み)」です。
おもに分析対象の長所と短所を分析して強みを活かし、課題を解決するための施策を立てるために役立ちます。
それぞれ分析を行うときの例は次を参考にしてみてください。
Strength(強み)
長所となる強みを見つけるときは、次のポイントに着目してみてください。
競合と比較すると、強みを見つけやすくなります。
- 独自性(ほかにはない強み)
- 技術力
- 品質
- 価格
Weakness(弱み)
短所である弱みを見つけるときは、次のポイントに着目してみてください。
こちらも強みを見つけるときと同様に、競合と比較すると見つけやすくなります。
- マーケティングで弱い部分
- 認知度の弱さ
- 営業力で弱い部分
- 対応力で弱い部分
SWOT分析の外部環境
SWOT分析のなかで外部環境にあたるのは、「Opportunity(機会)」と「Threat(脅威)」です。
外部環境では市場や社会などといった客観的な視点で対象を分析し、ビジネスの方向性や課題を見出します。
それぞれ分析を行うときの例は次を参考にしてみてください。
Opportunity(機会)
ビジネスを進めていく上でチャンスになる環境の変化を見出して、機会が訪れたときにすぐに対応できるように準備したり、チャンスに近づくよう施策を練ったりします。
些細な環境の変化もチャンスにつながる可能性があるため、小さなことも見逃さずに検討するようにしましょう。
- 商品やサービスのニーズが高まるタイミングや要因
- 法律変更または新しい条例による規制の緩和
- 流行により需要が高まるタミング
- 災害や感染症など世界的な環境の変化
Threat(脅威)
今後ビジネスを進めていく上で脅威になる可能性を見出します。
脅威となる部分をしっかり分析しておくことで、事前にリスクを回避できます。
- AI技術の進歩
- 法律や条例による規制の強化
- 人口減少や少子高齢化などの社会問題
- 大手企業のビジネス参入
SWOT分析についてより詳細に知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
InstagramマーケティングにSWOT分析が役立つ理由
ミクロな視点とマクロな視点で強みや課題を見出すことができるSWOT分析は、Instagramマーケティングを効率的に進めていく上で大きく役に立ちます。
具体的にどのようなメリットがあるのか、見ていきましょう。
運用状況を客観的に見ることができる
Instagramマーケティングでは投稿がバズったり拡散されたりなど、影響力が物をいいます。
そのため、ユーザーの好みやターゲットの動向を適切に把握した上で、自社の商品やサービスの魅力を発信する方法を検討する必要があります。
SWOT分析はミクロな視点とマクロな視点でアカウントの運用状況を分析できるので、これまで見えなかった課題や魅力が見えてくる可能性が高いでしょう。
また、自分のビジネスを分析するときは個人的な感情や考え方のバイアスが、少なからず影響するケースがほとんどです。
しかし、SWOT分析は感情や考え方に囚われず、運用状況を客観的に分析できるのも大きなメリットと言えるでしょう。
強みの活かし方がわかる
SWOT分析は、強みを見出すだけでなく、いつどのように使えばいいのかという活かし方が見える化します。
たとえば、強みと合わせて機会を分析しておくことで、強みをどのような場面で活かせるか、営業やマーケティングをどのタイミングで強化すべきかが見えてきます。
また、強みと合わせて脅威を分析しておけば、リスクを回避するために強みをどのように活かしていくかということを把握できるでしょう。
このように、SWOT分析は分析した項目の組み合わせによって、強みを最大限に活かす方法を見出すことができるのです。
課題や対策が見えてくる
弱みを分析して見えてきた課題は、機会や脅威といった外部環境の分析と組み合わせることによってリスクを回避するための施策を立てるのに役立ちます。
今ある状況分析だけでなく、ビジネスを長期的に安定させるための方法も見出せるのがSWOT分析のメリットといえるでしょう。
たとえば、機会を分析しておけば、ビジネスチャンスを逃さないために解決すべき課題がわかります。
また、脅威を分析することによって、自社の商品やビジネスの弱みを放っておくとどのようなリスクが発生するかを事前に把握できるでしょう。
ビジネスにおいて大切なのは先を見据えた戦略を立てることです。
その点でSWOT分析は優れていると言えます。
目標達成までの最短ルートが見える
SWOT分析は内部環境と外部環境のポジティブな要素とネガティブな要素を分析して戦略を立てることができるため、チャンスを活かし、リスクを回避しながら目標達成まで最短ルートで進むことができます。
攻守両方の施策を見出せるため、抜けや漏れのない戦略が立てられるでしょう。
抜けや漏れのない戦略は、コストを最小限に抑えつつ、生産性や効率を最大限に引き上げるために役立ちます。
ムダを無くしてスピーディーに目標を達成するために、SWOT分析は大きな力を発揮するのです。
InstagramでSWOT分析を行う方法
Instagramのビジネスアカウントを効率的に運用していくために、SWOT分析を活用する方法を紹介します。
SWOT分析の前に事前準備を入念に行い、抜けや漏れのない分析を行っていきましょう。
達成したい目標を事前に設定する
分析を行う前に、まずは「なんのためにSWOT分析を行うのか」という目標を設定しておきましょう。
SWOT分析は用途が広いフレームワークであるものの、その対応力の高さゆえに間違いのない使い方が求められます。
分析対象の設定を間違ってしまうと、結果が限定的になったり漠然としたりする可能性があります。
たとえば「自社の商品やサービスについて分析する」という目的では、具体的な課題や施策が見えにくいでしょう。
「自社の商品やサービスのターゲット層を広げるために、必要なアプローチ方法を検討する」などのように、具体的な目標を立てるとSWOT分析の利点が活かしやすくなります。
分析項目をリスト化する
SWOT分析を行うときは、分析の抜けや漏れを無くすため、外部環境と内部環境の4つの要素の分析項目をリスト化するのがおすすめです。
SWOT分析をする前に立てた目標を軸に、内部環境と外部環境の分析項目をリスト化しましょう。
たとえば「自社の商品やサービスのターゲット層を広げるために、必要なアプローチ方法を検討する」という目標を立てた場合、強みを分析するときは「新たなターゲット層」に対する自社商品やサービスの強みを分析する必要があります。
また、機会を分析するときは新たなターゲット層に関わる外部環境やターゲットのライフスタイルを加味した項目をリスト化する必要があるでしょう。
SWOT分析のほかに、戦略考案に役立つフレームワークが知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。
SWOT分析の応用「クロスSWOT分析」とは
クロスSWOT分析とは、SWOT分析の内部環境の2項目と外部環境の2項目を組み合わせて分析する手法です。
クロスSWOT分析の例は次のとおりです。
- 強み×機会:強みを活かせる機会(タイミングや環境の変化)はあるか
- 強み×脅威:考えられる脅威を回避するために活用できる強みはあるか
- 弱み×機会:弱みによって逃がしてしまうビジネスチャンスは何か
- 弱み×脅威:弱みによって発生するリスクに対して取るべき戦略は何か
このように、ミクロな視点とマクロな視点を織り交ぜながら分析することで新たな視点が生まれ、細密な分析が実現するために抜けや漏れのない戦略を立てられるでしょう。
分析精度を上げるなら運用レポートを作成する
SWOT分析の精度を上げるためには、主観が影響しないデータを用いることが重要です。
おすすめしたいのが、Instagramの運用レポートを作成して、SWOT分析に活用する方法です。
ここからはInstagramの運用レポートである「インサイトレポート」の作成方法を紹介します。
Instagramの運用レポート「インサイトレポート」とは
Instagramの運用レポートである「インサイトレポート」とは、アカウントを運用した一定の期間を振り返るため、数値の変化を可視化したレポートのことです。
インサイトレポートを定期的に作成することで、費用対効果を検討したり、行った施策の効果検証を行ったりするのに役立ちます。
SWOT分析を行う前にインサイトレポートを作成しておくことで、内部環境である強みや弱みを正確に分析することができるでしょう。
インサイトレポートに入れるべき項目
インサイトレポートには、次の7つの項目を入れておくとアカウントの運用状況を多方面から分析できるでしょう。
新規フォロワー数 | 一定の期間内に増加したフォロワー数。投稿したタイミングと照らし合わせると、どんな投稿がフォロワー増加に影響を与えているのか分かる。 |
投稿リーチ数 | 一定の期間内に行った投稿において、ユーザーが閲覧した数(ストーリーや広告は除く) |
アカウントリーチ数 | 一定の期間内に行った投稿やストーリー、広告などアカウント全体の動きに関してユーザーが閲覧した数。 |
プロフィールアクセス数 | 一定の期間内にプロフィールが閲覧された数。 |
ウェブサイトクリック数 | 一定の期間内にプロフィールに配置したECサイトなどのURLがクリックされた数。 |
エンゲージメント数 | 一定の期間内に行った投稿に対するいいねやコメント、保存などの数。 |
保存数 | 一定の期間内に行った投稿に対する保存数。(Instagramのアルゴリズムに関わっていると言われている) |
Instagramのインサイトレポートを作成するときも、SWOT分析同様にミクロな視点とマクロな視点から分析項目を設定するのがおすすめです。
というのも、投稿リーチ数が伸びていてもアカウントリーチ数が伸びていない、エンゲージメント数は伸びていてもプロフィールアクセス数が伸びていないといった状況になったとき、問題点を見出すのに役立つからです。
Instagramのインサイトレポートを作成し、弱みや強み、機会や脅威を分析し、今後の効果的な戦略を立てていきましょう。
企業がInstagramをどのように活用しているかという事例を詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
まとめ
SWOT分析はミクロな視点とマクロな視点から対象を分析できる、抜けや漏れの少ない分析方法です。
Instagramのアカウントを運用していくなかで「フォロワーが伸びない」「コンバージョン率が上がらない」などの悩みがあるときは、見落としている課題が隠れている可能性が高いです。
SWOT分析で多面的に現状を分析し、適切な施策を見出していきましょう。
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