
感染症対策や働き方改革の影響でテレワークが進み、「社内のコミュニケーションが希薄になっている」という企業も増えています。
そこで注目されているのが、オンラインでできる『チームビルディング』です。
今回は社内のコミュニケーション不足を解消し、チーム力向上が目指せるオンラインの『チームビルディング』について詳しく解説します。
ゲームやグループワークの事例もあわせて紹介しているので、ぜひ実際に取り入れてみてください。
チームビルディングとは
チームビルディングとは、チームメンバーがそれぞれの能力や個性を理解し、最適なポジションで業務をこなすことでチームの生産性を最大限引き出す取り組みです。
チームビルディングにとってもっとも大切なのは、コミュニケーションだと言われています。
というのも、チームメンバーがお互いを理解し、信頼関係が構築できていないと、最高のパフォーマンスを発揮できないからです。
チームビルディングでは、おもにゲームやワークショップなどを用いてチームメンバー同士の交流を深めていきます。
チームビルディングに役立つおすすめの本は、こちらの記事を参考にしてみてください。
チームビルディングが注目を集める理由
新型コロナウイルスの影響を受け、テレワークを導入する企業は増加傾向にあります。
総務省の発表では、2020年3月時点では17.6%だったテレワーク導入率も、2021年3月時点では38.4%と約2倍の数値になっています。
しかし、テレワーク化が進むなか、コミュニケーション不足が課題となっているのも事実です。
総務省もテレワークの課題について、社内外のコミュニケーション不足を挙げています。
生産性アップやコスト削減などのメリットがある一方で、コミュニケーション不足による業務効率の低下や離職者の増加も大きな課題となっているのです。
また、新型コロナウイルスの影響で、従業員同士で実際に顔を合わせるイベントが減ったのも、社内のコミュニケーション不足が加速した大きな要因と言われています。
このようなコミュニケーション不足を解消するため、テレワークを行いながらもオンライン上でコミュニケーションが図れる『オンラインチームビルディング』が大きな注目を浴びているということです。
オンラインチームビルディングを行うメリット
新型コロナウイルスの影響で急速にテレワーク化が進むなか、従業員の働きやすさをフォローするためにもチームビルディングは有効と言われています。
では、オンラインチームビルディングを行うと、実際にどのようなメリットがあるのかを紹介します。
チームのコミュニケーションが円滑になる
オンラインチームビルディングは、テレワークを維持しつつオンライン上でコミュニケーションを活性化させることができます。
テレワークでは連絡手段としてチャットツールやWEB会議ツールなどのコミュニケーションツールを活用しますが、「最低限の連絡しかしない」「文章では相手の温度感が伝わらない」などの問題が発生するケースもあります。
また実際に顔を合わせる機会が少ないため、「一緒に働く同僚」という認識が薄れ、チームメンバーとしての意識が欠けてしまうこともあるでしょう。
オンラインチームビルディングは、ゲームやグループワークなど、業務以外のコミュニケーションをオンライン上で行うので、チームの結束力アップにつながります。
コストを抑えながら多数の参加者を集められる
チームビルディングをオンライン上で行うメリットは、コストを抑えながら多数の参加者を集められるという点です。
対面でチームビルディングのイベントを行う場合、会場の利用料や、参加者が会場に向かうための交通費といったコストがかかります。
また、参加者が増えれば増えるほど、コストが高くなるでしょう。
オンラインでのチームビルディングなら、会場費や交通費がかからないことはもちろん、参加者の居住地も問わないため、参加人数を制限する必要がないといえます。
会場準備や配布物の印刷なども要らないため、運営側の手間も最小限に減らせるのが大きなメリットと言えるでしょう。
対面よりもコミュニケーションが取りやすくなる
対面でコミュニケーションを取るのが苦手な従業員にとって、オンライン上でのコミュニケーションは画面越しとなるため、「緊張しなくていい」「発言がしやすい」という声もあります。
とくにコミュニケーションが苦手な人は、会議中に発言したり、自分の意見を述べたりすることに苦手意識を感じるケースが多いです。
しかし、オンラインならチャットでも発言可能でリアクションもできるので、発言へのハードルが低いというメリットがあります。
会場で対面式のイベントを行う場合、席が遠い人とコミュニケーションが取れないなど、コミュニケーションが取れる人が限られるケースが多いです。
オンライン上なら参加者との距離に関係なく、全員と平等にコミュニケーションが取れるでしょう。
短時間でできる無料のオンラインチームビルディングゲーム
オンラインチームビルディングの手法として、簡単で盛り上がるのはゲーム形式のイベントです。
今回は短時間でできるオンラインチームビルディングのゲームを5つ紹介します。
オンラインチームビルディングに取り組む前に、チームビルディング研修の目的をこちらの記事で改めて確認しておくようにしてください。
グッドアンドニュー
グッドアンドニューは3〜6人のグループに分かれて、最近起こったことやチームメンバーの良い部分、新たな発見などを共有するゲームです。
グッドアンドニューの利点は、チームメンバーの思っていることやプライベートの過ごし方などを知ることで、親近感が沸いたり、メンバーへの理解が深まったりする点です。
とくに準備するものもないので、気軽に取り入れられるオンラインチームビルディングの手法と言えるでしょう。
具体的なやり方は次のとおりです。
- グループに分かれたら、1人30秒〜1分ほど発表する
- メンバーの発表が終わったら拍手を送る
共通点探しゲーム
共通点探しゲームは、5人ほどのグループに分かれて、自己紹介の後にメンバー同士の共通点を見つけるゲームです。
共通点が見つかることで親近感が沸き、チームとしての一体感が生まれやすいというメリットがあります。
オンラインによる新人研修や他部署との交流など、お互いのことをまだ知らない場面で活用しやすいでしょう。
具体的なやり方は次のとおりです。
- グループに分かれたら、1人30秒〜1分ほどの自己紹介を行う
- 共通点を見つける時間を10〜15分ほど設ける
グループ内で共通点を多く見つけたチームの勝利など、よりゲーム性を高めると盛り上がりやすいでしょう。
条件プレゼン
条件プレゼンは、3〜5人ほどのグループに分かれ、与えられたキーワードをテーマとしたプレゼンを行うゲームです。
たとえば「ウサギ・カメ・レース」というキーワードを与えられたとします。
一般的なイメージで言えば「ウサギとカメが競争して油断したウサギが負けた」というストーリーが浮かびますが、条件プレゼンはキーワードを使っていかに面白いプレゼンをするかという点に勝敗がかかっています。
具体的なやり方は次のとおりです。
- グループごとにキーワードを振り分ける
- 制限時間は30分程度として、プレゼンを作成する(パワーポイントなどのツールを用いてもOK)
- 各グループごとに発表する
- 3分ほど投票時間を設けて優勝グループを発表する
似顔絵当てゲーム
似顔絵当てゲームは、5人ほどのグループに分かれ、メンバーが描いた似顔絵が誰なのかを当てるゲームで、正解数が多いチームが勝ちです。
チーム一丸となって勝利を目指すことによって、団結力が生まれるでしょう。
それぞれのメンバーが紙とペンを用意する必要がありますが、それぞれの自宅にあるもので実施できる簡単なゲームです。
具体的なやり方は次のとおりです。
- グループに分かれ、1グループごとにゲームに挑戦する
- グループ内で回答者を1人決め、ほかのメンバーが1人の似顔絵(有名人など)を描く
- 似顔絵を描く時間を30秒ほど設け、時間がきたら回答者が似顔絵の人物を答える
- 3〜5つほどお題を出して繰り返す
オンラインでできる有料グループワーク
業務に活かせる思考力を強化したりストレスを解消したりしながらチームの結束力アップを目指すなら、有料のオンライングループワークもおすすめです。
本格的なグループワークで、従業員のモチベーションアップを目指しましょう。
チームビルディングに役立つゲームの選び方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
NASAゲーム
NASAゲームは、「機械の故障で月に不時着した」というシーンから始まる、仮想シミュレーションゲームです。
それぞれのメンバーが不時着した宇宙飛行士となり、15個のアイテムを使って320km離れた母船に戻るため、チームで話し合います。
NASAゲームにはNASAが用意した模範解答があり、その回答にもっとも近いグループが勝ちです。
NASAゲームはカードを印刷するなどして無料で行うこともできますが、株式会社ハートクエイクが提供するオンラインサービスを利用すると、オンライン上でもスムーズにゲームを進められます。
リモ謎
リモ謎は株式会社IKUSAが企業向けに提供する「オンライン謎解き脱出ゲーム」です。
1時間〜1時間半の制限時間内に、ビデオチャット通話を使ってメンバー同士でコミュニケーションを取りながらゴールを目指します。
リモ謎のメリットは、大人数で参加できる点とスマートフォンからでも参加できるプログラムがあることです。
チームで一つの目標に向かって意見交換をしながらゲームに取り組むことで、コミュニケーションの活発化が図れるでしょう。
ビズストーム
ビズストームは経営者の視点で進めていくボードゲームで、マーケティングやマネジメントの知識を身につけながらチーム同士でコミュニケーションが取れます。
3〜4時間ほどかかる長期戦のゲームで、ビジネスに役立つ知識が身に付くことから、研修のメインカリキュラムとして採用されるケースが増えています。
経営の知識がないメンバーでも、気軽に参加できるので講義形式の受動的な研修よりも、能動的な研修を取り入れたいときにおすすめです。
オンライン運動会
オンライン運動会はテレワークで深刻な問題になりがちな「運動不足」を解消しながら、参加者同士で楽しみながらチームワークを築けるイベントです。
ゲーム要素が強いイベントなので、テレワークで増えたストレス解消にも役立ちます。
多数の競技があるのはもちろん、独自の競技を作成することも可能なので、社風や参加者に合わせたプログラムを実施できます。
プログラムによって所要時間が3時間ほどかかりますが、準備に時間やコストを割かなくても運動会を開催できるのがオンライン運動会の魅力です。
オンラインチームビルディングの効果を最大限にするコツ
オンラインチームビルディングは業務とは違ってイベント的な要素が強いので、従業員が「参加してよかった」「チームメンバーと交流を深めることができた」と思えるような工夫をする必要があります。
効果を最大限にするために、次の3つのコツを押さえておきましょう。
通信環境やツールの機能を事前にチェックする
オンライン上でイベントを行う際にもっとも重要なのは、通信環境やツールの機能を事前にチェックすることです。
オンライン上で行うゲームやグループワークはリアルタイムで進めていく必要があるため、通信環境などの問題によって音声や映像が途切れてしまうと、進行に支障が出ます。
また、参加者側の設定によってWEB会議ツールの音声が聞こえない、ビデオがオンにならないなどの問題が発生する可能性があります。
事前に使用するツールやアプリの設定、または使用できる端末(PCまたはスマホなど)についてのアナウンスを徹底し、当日にスムーズに進行できるよう心がけましょう。
万が一「進行役が接続できなくなった」「画面共有ができない」などのトラブルが起こったときのために、共同のホストを準備しておくなどして、どのような対応をするか代案を考えておくのがおすすめです。
ビデオをオンにして実施する
オンラインイベントを行う時は、できるだけ参加者のビデオをオンにした状態で参加してもらうのがおすすめです。
顔が見えることで相手の表情や人柄が伝わるため、親近感を抱きやすいというメリットがあるからです。
しかし「プライベート空間を見せたくない」「家族がいるのでビデオをオフにしたい」という参加者もいるでしょう。
そういった場合、事前に背景を設定するようにアナウンスする、自宅以外にリモートで参加できる会場(コワーキングスペースやレンタルオフィス)を設けるなどの工夫をしてみてください。
進行役を用意する
進行役である『ファシリテーター』を用意すると、イベントがスムーズに進むでしょう。
オンラインイベントの場合、「参加者がなかなか発言しない」「話がうまくまとまらない」という場面も多く見られます。
そういったときにファシリテーターが意見を促したり話の内容をまとめたりすると、場が盛り上がって発言しやすい空気が生まれます。
とくにオンラインイベントの場合、対面と違って場の雰囲気が読みにくいため、オンライン上での雰囲気作りに長けた人に進行役を依頼するのがおすすめです。
まとめ
感染症対策や新しい働き方としてテレワークが定着するなか、コミュニケーションの希薄によって業務効率が低下して生産性が下がるといったデメリットが問題となっています。
コミュニケーション不足によってストレスや悩みを抱え、離職につながるケースも少なくありません。
対面しなくても可能なコミュニケーション方法はたくさんあります。
オンラインチームビルディングを取り入れ、テレワークの強みを活かしながら、コミュニケーションも強化していきましょう。
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