
- 企業がYouTubeを有効活用するには、どうすればいいのだろう?
- YouTubeを運用しているものの、視聴回数がなかなか伸びない
- 成功している企業はYouTubeをどのように活用しているのか?
上記のような悩みや疑問を抱えていませんか?
今回は、中小企業にぜひ取り入れていただきたいYouTube活用事例を紹介します。
中小企業がYouTubeを活用する際のポイントも併せて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
中小企業にYouTubeの活用が必要な理由

世の中にはさまざまな媒体がありますが、なぜ中小企業こそYouTubeを活用したほうがよいのでしょうか。
YouTubeの特性を踏まえて、中小企業がブランディングや認知拡大に活用する主なメリットを紹介します。
ユーザーの裾野が広い
YouTubeの特徴として、幅広い年齢層のユーザーを抱えていることが挙げられます。
10代・20代の若年層の利用率が高いのはもちろんのこと、近年は40代以上の利用者も増加傾向にあるのです。
インターネット利用者の8割以上がYouTubeユーザーとも言われており、プラットフォームとしての存在感を年々高めています。
顧客ターゲットの年齢層を問わず、見込み顧客に情報を届けやすいメディアといえるでしょう。
動画の公開そのものは無料で行えるため、低コストで実現可能な広告の手段となり得るのです。
伝わる情報量が多い
動画が伝える情報量は、文字や画像と比べて多いとされています。
1分間の動画で伝えられる情報量を文字に換算すると、180万字に匹敵するともいわれているのです。
短時間で効率よく情報を届けられる動画メディアは、これからブランドを確立したい企業や認知度を高めたい企業に適しています。
動画の伝達力の高さを有効活用することで、効果的な認知拡大を目指せるでしょう。
拡散効果が期待できる
YouTubeにはレコメンド機能が備わっており、ユーザーが興味を持ちそうなコンテンツを表示してくれます。
たとえユーザー自身が意図して検索していなくても、自社が発信した情報を届けられる可能性があるのです。
ユーザーが共感したコンテンツや有益と判断したコンテンツは、SNS等を通じてシェアしてもらえる場合もあります。
フォロワー数の多いユーザーの目に留まれば、短期間で爆発的に拡散される場合もあるでしょう。
高い拡散効果が期待できることは、YouTubeを活用するメリットの1つといえます。
ターゲティングがしやすい
テレビなどのマスメディアと比べて、ユーザーのターゲティングがしやすいこともYouTubeの特徴です。
YouTubeアナリティクスを活用することで、視聴者の居住地域や視聴時間帯、広告のクリック状況などを簡単に確認できます。
公開した動画や広告に対してユーザーがどのように反応しているか確認し、動画の内容を調整していくことも可能です。
複数のパターンの動画を制作してA/Bテストを行うこともできるため、ターゲティングの精度を高めやすいでしょう。
詳細なターゲティングに向いているため、特定の層にコンテンツを届けたい中小企業にも最適なメディアといえます。
企業のYouTube活用事例10選

YouTubeを活用して多くのファンを集めている企業の例を10社紹介します。
各社が工夫している点やユーザーに支持されている点を押さえて、YouTube活用のヒントにしてください。
ユーザーの潜在ニーズに応えた発信を続ける「LIPPS」

企業名 | 株式会社リップス |
登録者数 | 12万人(2023年2月時点) |
チャンネル開設 | 2011年11月3日 |
動画の特徴 | 「モテたいメンズ必見」「クセ毛の裏技」など ユーザーのニーズに応えるコンテンツ |
東京都内を中心に27店舗を展開するヘアサロンのYouTubeチャンネルです。
スタイリングのコツから芸能人のヘアスタイル集まで、ジャンル別に豊富なコンテンツが提供されています。
「モテたいメンズ必見」「女子必見カワイイヘア集」のように、ユーザーの潜在ニーズに応える動画が充実しているのが特徴です。
コンプレックスや願望を皮切りに、ヘアサロンの認知拡大に繋げています。
自社の見込み顧客が抱えている潜在ニーズに応える動画を作りたい企業にとって、参考にしておきたい事例といえるでしょう。
見込み顧客のライフスタイルに寄り添う「北欧、暮らしの道具店」

企業名 | 株式会社クラシコム |
登録者数 | 55万人(2023年2月時点) |
チャンネル開設 | 2011年10月2日 |
動画の特徴 | オリジナル短編ドラマなど、見込み顧客の ライフスタイルに寄り添うコンテンツ |
北欧家具や食器、雑貨などを扱うECサイトのYouTubeチャンネルです。
料理ドラマやモーニングルーティンの紹介など、暮らしに密着したコンテンツを扱っているのが大きな特徴だといえます。
動画内で商品を直接紹介するのではなく、見込み顧客が理想とするライフスタイルや価値観を表現しています。
ユーザーは純粋にコンテンツを楽しむためにチャンネル登録し、新たなコンテンツの配信を待つことになるでしょう。
自社の価値観や世界観に共感してもらうためにYouTubeを活用したい方に、必ず見ておいていただきたい事例です。
専門性を活かした発信が魅力の「LʼOPERAIO」

企業名 | 株式会社ロペライオ |
登録者数 | 21万人(2023年2月時点) |
チャンネル開設 | 2013年7月25日 |
動画の特徴 | 輸入中古車の試乗インプレッションや整備の様子など、 多くのユーザーにとって貴重な情報を配信 |
ポルシェやフェラーリなど、高級輸入車を扱う中古車販売店「ロペライオ」のYouTubeチャンネルです。
コンシェルジュによる試乗レポートでは、普段はあまり目にすることのないさまざまな高級車の内部を存分に見ることができます。
メカニックの視点から、輸入車を忖度なく品評する「ぶっちゃけファクトリー」も人気コンテンツの1つです。
いつか高級輸入車を購入したいと考えている見込み顧客は、高い確率でロペライオを購入店の候補に入れるでしょう。
専門性を活かした発信によって、見込み客のファン化へと繋げている好例といえます。
ターゲットを明確に設定した発信が特徴の「キャストダイス」

企業名 | 株式会社キャストダイス |
登録者数 | 13万人(2023年2月時点) |
チャンネル開設 | 2017年7月29日 |
動画の特徴 | 受験生をターゲットとした勉強法・志望校に 関する情報を配信 |
オンライン個別指導塾を展開するキャストダイスのYouTubeチャンネルです。
難関大学の紹介や暗記術、志望校別の勉強法といった、受験生に的を絞った発信を続けています。
共通テストの平均点速報のようなタイムリーな情報も多く、受験生にとってはチェックしておきたい情報が満載です。
ターゲットの裾野を広げるのではなく、思い切って絞り込むことでチャンネルの特徴を打ち出している事例といえるでしょう。
自社の見込み顧客層にフィットする発信をしたい企業の方は、ぜひ参考にしてください。
身近な話題で興味を引く「円満相続税理士法人」

企業名 | 円満相続税理士法人 |
登録者数 | 8万人(2023年2月時点) |
チャンネル開設 | 2016年3月27日 |
動画の特徴 | 専門性の高い内容を、身近な話題を例に分かりやすく解説 |
相続・贈与を専門に扱う税理士橘慶太氏によるYouTubeチャンネルです。
「専業主婦のへそくりは税務調査で追徴課税の対象になるか?」など、身近なテーマを数多く取り上げています。
一定の資産を保有している人にとって、いずれは考えなくてはならないのが相続や贈与です。
一方で、専門性の高い事柄のためハードルが高いと感じている人も多いことでしょう。
30代の税理士がコアメンバーとなっている税理士法人の強みを活かし、分かりやすくカジュアルに解説しているのが特徴です。
やや堅い業種の事業者の方にとって、視聴者にとって親しみやすいチャンネルコンセプトを考える際のヒントになるでしょう。
業界のイメージを払拭する「佐藤葬祭」

企業名 | 有限会社佐藤葬祭 |
登録者数 | 9万人(2023年2月時点) |
チャンネル開設 | 2013年10月8日 |
動画の特徴 | 葬儀業界にありがちな暗いイメージを払拭する、 親しみやすいテーマの発信 |
葬儀業を営む佐藤葬祭のYouTubeチャンネルをご紹介します。
「お坊さんが遅刻、葬儀屋はどうする?」など、普段はなかなか聞けないような業界の裏話が多数配信されています。
社長自ら出演しており、個性的な語り口とキャラクターが人気を博している点が大きな特徴です。
チャンネルのコンセプトを考える際、業界のイメージや立ち位置が先立ってしまうケースは少なくないでしょう。
見込み顧客が抱く業界のイメージは「裏切ってもよい」ことを立証している事例といえます。
ユーザー目線で情報を提供する「荒木農機 arakinouki」

企業名 | 荒木農機 |
登録者数 | 7万人(2023年2月時点) |
チャンネル開設 | 2014年6月11日 |
動画の特徴 | 実際に農機具を使って作業している様子を 農家の目線で配信している |
農機具店を営む「荒木農機」のYouTubeチャンネルです。
小規模事業者でありながら、農機具メーカーの中でチャンネル登録者はトップを獲得しています。
コンテンツの大きな特徴は、実際に農機具を使って作業している様子を配信している点だといえます。
農機具の説明に留まらず、具体的な使い方や使用感が伝わる農家の目線に立ったコンテンツとなっています。
顧客視点を意識したいと思いつつ、具体的にどのようなコンテンツが求められているのかイメージしづらい方は多いでしょう。
ユーザーの目線に立ったコンテンツ作りを知りたい方におすすめのチャンネルです。
スタッフの特技を活かした「ハードオフ久留米国分店」

企業名 | ハードオフ久留米国分店 |
登録者数 | 25万人(2023年2月時点) |
チャンネル開設 | 2017年1月21日 |
動画の特徴 | 演奏、撮影、編集、演出を1人でこなすマルチな能力 |
ハードオフ久留米国分店で店長を務める永田氏が1人で運営しているYouTubeチャンネルをご紹介します。
使用機材は実際に販売されているジャンク品で、全ての演奏を店長がこなしているのが大きな特徴です。
自身の特技をフル活用してコンテンツを制作している様子が伝わり、登録者25万人を超える人気チャンネルとなっています。
コンテンツの方向性が定まらないと感じている事業者の方は、スタッフの「特技」に着目してみてはいかがでしょうか。
「人」にスポットライトを当てた企画は独自性の高いものになりやすく、他社との差別化にもつながるはずです。
ファンとのコミュニケーションが特徴の「塚原農園」

企業名 | 塚原農園 |
登録者数 | 49万人(2023年2月時点) |
チャンネル開設 | 2011年10月8日 |
動画の特徴 | 視聴者コメントへの返信を活用した コミュニケーションを実現 |
さまざまな野菜を生産している塚原農園によるYouTubeチャンネルです。
農作業に携わっている方だからこそ可能な実体験にもとづく解説が、多くの農業関係者から指示されています。
中小企業にとって参考になるポイントは、コメント欄の活用方法です。
視聴者からのコメントに対してこまめに返信しており、ファンとのコミュニケーションの場となっています。
一方的に発信するのではなく、双方向のやり取りを重視することでファンを獲得している好例といえるでしょう。
インフルエンサーの起用により人気を博した「Coke ON」

他の事例とは異なり、インフルエンサーと契約して認知拡大に成功したケースを紹介します。
日本コカ・コーラが自動販売機に設置しているアプリ連動型の端末Coke ON。
はじめしゃちょー・HIKAKINとのコラボ企画動画がきっかけとなり、一気に知名度を高めた事例です。
インフルエンサーを起用するには多くの費用が必要となる一方で、認知拡大に高い効果が期待できます。
実際、前掲の動画によってCoke ONのアプリダウンロードランキングは142位から6位に急上昇しました。
自社でチャンネル運営を続けるのは難しい場合、インフルエンサーを起用するのも1つの方法でしょう。
中小企業がYouTubeを活用する際のポイント

中小企業がYouTubeを活用するにあたって、意識しておきたいポイントをまとめました。
YouTubeを効果的に活用し、認知拡大やブランディング強化へと繋げていきましょう。
コンセプトを固めておく
今回紹介した活用事例では、どの企業もYouTubeチャンネルに一貫したコンセプトがあることが分かります。
コンセプトがブレてしまうと、ユーザーにとって何を発信しているチャンネルなのかが分かりにくくなってしまうでしょう。
結果として、チャンネル登録するほどのモチベーションには結び付かない恐れがあります。
「このチャンネルをチェックすれば〇〇の情報が得られる」とユーザーが判断できるよう、コンセプトを固めておくことが重要です。
見込み顧客の目線に立って発信する
配信するコンテンツは、見込み顧客の目線に立って企画・制作していく必要があります。
再生回数やチャンネル登録者が伸びにくいのは、次に挙げるようなチャンネルです。
・紹介したい商品を前面に出してしまう(=宣伝)
・企業側が「伝えたいメッセージ」に終始してしまう(=一方的)
・担当者の個人的な考えや好みで発信してしまう(=独りよがり)
見込み顧客の価値観や潜在ニーズを掘り下げ、届けるべきメッセージを見極めることが大切です。
チャンネルの方向性を決める際には必ずペルソナを設定し、彼・彼女が受け取りたいメッセージのイメージを形成しておきましょう。
PDCAを回して改善を続ける
YouTubeアナリティクスを活用し、アップロードした動画の反応を必ずチェックしてください。
総再生時間・平均視聴時間が長いコンテンツは、見込み顧客の嗜好にフィットしている可能性が高いと考えられます。
インプレッション(1秒以上表示されたサムネイル)が5%以上クリックされていれば、フックとして有効と判断できるでしょう。
良好な数値が出ているコンテンツの特徴を分析し、分析結果を以降の動画制作に反映させていく必要があります。
PDCAを回して改善を続けることで、見込み顧客のニーズに応えるコンテンツへと着実に近づけていけるはずです。
まとめ
YouTubeを活用し、企業のブランディング強化や認知拡大につなげた事例を紹介してきました。
企業によるYouTubeチャンネルの運営と聞くと、どこか堅苦しいイメージがあるかもしれません。
実際に多くの視聴者から指示されているチャンネルは、各社の個性を活かした遊び心に溢れたものとなっています。
今回紹介した事例をヒントに、ぜひ自社ならではのYouTube活用法を検討してみてください。
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