
最近、大企業だけなく中小企業や個人店舗もLINE公式アカウントを運用するようになりました。
LINE公式アカウントの機能の1つにステップ配信がありますが、どう活用すれば良いか難しいと思う人もいるようです。
そこでこの記事では、ステップ配信のメリットや活用例、ステップ配信をするときの注意点とコツについて解説します。
ステップ配信を使うことで、自社商品やサービスの売上に貢献できたり、新規顧客やリピーターを獲得できたりします。
今後活用していきたい機能の1つですので、ぜひ読み進めてみてください。
LINE公式アカウントのステップ配信とは

LINE公式アカウントのステップ配信とは、友だち追加してからの日数や友だち追加経路などの条件に応じて、あらかじめ設定しておいたメッセージを、決められたタイミングで配信する機能です。
友だち追加した翌日に1通目を配信し、3日後に2通目を配信し、1週間後に3通目を配信するというように、指定の順番で送信されるため、LINE公式アカウントに友だち登録しているユーザーのファン化に活用されています。
ステップ配信のメリット

ステップ配信は、配信の自動化ができる便利な機能です。
活用することで多くのメリットがありますので理解しておきましょう。
ここでは主なメリットとして4つのポイントについて説明します。
ステップメールよりも開封してもらいやすい
LINE公式アカウントのステップ配信に似たツールに、ステップメールがあります。
ステップメールはユーザーが登録したメールアドレスに、決まったタイミングで設定したメールを順番に配信するものです。
ステップメールは、機械的に送るものなので、迷惑メールフォルダに振り分けられたり、受信フォルダに入っても他のメールに埋もれてしまったりするため、配信したメールを確実に読んでもらえるとは限りません。
LINE公式アカウントのステップ配信では、メッセージを送るとトークルームに入り、プッシュ通知で知らせるため、ユーザーに気づかれやすく、開封率が高い傾向にあります。
2022年4月には、LINEのユーザー数は9,200万人にのぼり、日本では生活のインフラとなっているため、毎日LINEをチェックする人も多くいます。
これらのことから、LINE公式アカウントのステップ配信は、ステップメールよりも開封し読んでもらえる可能性が高いのです。
メッセージを効率的に配信できる
ステップ配信では、事前にいつどのメッセージを配信するかを決めてしまうため、一度構築してしまえば放っておいてもメッセージが配信されていきます。
配信する度に設定する手間や配信漏れがなくなるため、LINE公式アカウント運用を効率化することが可能です。
また、ユーザーのみなし属性によって配信することもできます。
ユーザーが必要とする情報を必要なタイミングで届けられるため、反応率も向上するでしょう。
いつ友だち登録されても配信を届けることができる
ステップ配信は、友だち登録を起点として何日目にメッセージを配信するという設定ができるため、ユーザーがいつ友だち登録しても同じ配信をすることができます。
通常のメッセージ配信では、どのような状況のユーザーであっても一斉に配信されてしまいますが、ステップ配信を使うことで、ユーザーのニーズが高まるタイミングを狙って配信することが可能です。
新規顧客やリピーターを獲得できる
ステップ配信では、ユーザーにメッセージを順番に配信することで商品などの必要性を訴えたり、興味を持ってもらったりすることができます。
ステップ配信の最後には、ユーザーの興味度が上がっているため、来店や商品購入をしてもらいやすくなります。
よって、新規顧客やリピーターとなるユーザーが増えるということです。
また、ステップ配信で定期的にメッセージを送ることで、単純接触効果によりユーザーに親近感を持ってもらうことも可能です。
効果的なステップ配信の事例

LINE公式アカウントのステップ配信は、活用の幅が広い分、目的を決めて配信する必要があります。
目的が明確にされていないと、ユーザーの興味関心を惹きつけることができません。
ここでは4種類の目的に合わせたステップ配信の流れを説明します。
実店舗の再来店を増やす場合(飲食店など)
ステップ配信を定期的に配信することで、店舗にもう一度来店してもらうよう促すことができます。
特に、クーポンを使ったステップ配信は、再来店のきっかけにもなるため、活用しましょう。
- レジカウンターに友だち追加用のQRコードが載ったPOPを置いておく
- 登録した1週間後に、期間限定の割引クーポンを配布する
- 期間限定クーポンの有効期限が切れる直前に、リマインドを配信する
- 登録した1か月後に、再度期間限定の割引クーポンを配布する
- 3と4を一定期間繰り返し、反応を見る
レジカウンターで会計をしているときに、店員が友だち登録を促せば登録してもらいやすいです。
飲食店の場合は、テーブルに置いておくこともできます。
友だち追加特典として、その場で使えるクーポンを用意しておくと、より効果が高くなります。
リピーター獲得のため定期的にクーポンを配布すると良いですが、配布のし過ぎに注意しましょう。
クーポンを使った人のみに配信するために、セグメント分けを明確にしておくなど、反応を分析しつつ範囲を狭めて濃いファンを育てることも可能です。
リピーターを増やす場合(ECサイト・教育系など)
商品やサービスを継続して買ってもらうためのステップ配信は、以下の流れとなります。
化粧品の販売やフィットネスジム、英会話スクールなど、顧客に使い続けてもらいたい商品・サービスに効果的です。
- 購入時にLINE公式アカウントの登録を促す
- あいさつメッセージで購入のお礼と商品・サービスの効果的な使い方を説明する
- 1週間後に、商品の特長などを具体的に説明する
- 2週間後に、商品を使い続けた未来を口コミなどで紹介する
- 商品を使い切るタイミングや、サービスの契約終了間近に、継続特典としてクーポンを配布し、商品・サービスの購入を促す
継続して使う商品やサービスは、顧客が中だるみになってしまう期間がありますが、そのような時期でも意識高く使い続けてもらうために、定期的な配信が必要です。
商品を使い切るタイミングや、サービスの契約終了間近になると、顧客は再度商品・サービスを検討し始めるので、継続を促すメッセージを送ることで、再度購入へと働きかけましょう。
多くの求職者を集める場合
最近はSNSで採用活動を行う企業が増えています。
LINEは老若男女問わず使われているSNSですので、新卒採用だけでなく、中途採用でも活用できます。
- 自社のリクルートページなどからLINE公式アカウントの友だち登録を促す
- 1日目に会社説明の動画を配信する
- 2日目に社内の様子を画像で見せる
- 3日目に社員のメッセージを配信する
- 4日目に会社での働き方や1日のスケジュールを配信する
- 5日目に募集職種の詳しい業務内容を配信する
基本的にLINE公式アカウントに友だち登録した直後が、最もユーザーの熱量が高いですので、自社に興味を持ってもらっているうちに自社の情報をどんどん配信していくと良いでしょう。
どの配信にもエントリーフォームへのリンクをつけておくのは忘れないでください。
採用のためのステップ配信は、会社説明会後に参加者のモチベーションを保たせるために活用することも可能です。
セミナー参加者を募集する場合
LINE公式アカウントのステップ配信を活用すると、セミナーへの興味付けを行ったうえで、セミナーを実施することもできます。
- セミナーに関する資料などを友だち登録特典としてLINE公式アカウントへ誘導する
- 1週間後にセミナーの内容紹介を配信する
- 2週間後に今まで行ってきたセミナーのダイジェスト動画を配信する
- 3週間後にセミナーの開催案内を配信し、参加を促す
LINE公式アカウントのステップ配信は、友だち登録が起点となって順番に配信されるため、セミナー当日から逆算してステップ配信を組み、友だち登録を促す期間を限定しておく必要があります。
もしくは、セミナーに参加した人に友だち登録してもらい、セミナーの復習や商品の購入に繋げることも可能です。
ステップ配信の注意点

ステップ配信は大変便利な機能ですが、注意しなければならないポイントもあります。
LINE公式アカウントで配信するうえで重要なことはユーザーファーストである点です。
それを踏まえたうえで、ステップ配信の注意点を3つ解説していきます。
メッセージを配信しすぎない
LINE公式アカウントは、ユーザーがブロックしやすいという欠点があります。
ブロックされてしまうと、自社の配信を見てもらえなくなってしまうため、できる限り避けなければなりません。
LINE公式アカウントはユーザーにほぼ確実にメッセージが届くことから、メッセージを配信しすぎると、ユーザーは鬱陶しいと感じてブロックしてしまうのです。
ステップ配信の目的や流れにも寄りますが、多くても1日1通にしておきましょう。
ユーザーの状況に合わせた配信をする
ステップ配信は、ユーザーに商品購入や申し込みなどの行動をしてもらいたいときに配信します。
そのため、ユーザーの状況や気持ちに合わせた配信を行いましょう。
商品を購入して友だち登録をしたユーザーに、何度も同じ商品を勧めたり、値引きをオファーしたりするのは不信感に繋がります。
自分本位の配信をしていては、ユーザーは離れてしまい、目的を達成できないばかりか、ブロックされる可能性も高まるので注意が必要です。
配信メッセージは課金対象となる
LINE公式アカウントには、課金対象になるメッセージとそうでないものがあります。
ステップ配信は課金対象となるので、プランのメッセージ通数を超えた場合、ステップ配信は停止してしまいます。
ステップ配信を再開するには、プランをアップグレードするか、メッセージ通数を個別に購入しなければなりません。
ステップ配信が止まらないように、友だち登録者数とステップ配信で送りたいメッセージ数を計算し、メッセージ通数を超えないようにしてください。
効果的なステップ配信を行うポイント

ステップ配信を行うなら、最も効果的に効率よく実施したいものです。
この章では、効果的にステップ配信をするポイントを3つ説明します。
結果を出すために、しっかりと準備をして配信をしていきましょう。
友だち登録時にユーザーの属性をつかんでおく
ステップ配信でユーザーに目的の行動を起こしてもらうためには、ユーザーの心をつかむ配信をすることが重要ですが、そのためにはユーザーを知る必要があります。
LINE公式アカウントでは「リサーチ」という機能で、友だち登録をしたユーザーにアンケートを取ることができます。
自社のLINE公式アカウントに友だち登録しているユーザーの傾向がわかることで、ステップ配信の内容を合わせることや、特定のユーザーにだけメッセージを配信をすることも可能になります。
より効果的なステップ配信ができるようになることでしょう。
重要な情報は繰り返し配信する
人は1度情報を見ただけでは、すぐに忘れてしまいます。そのため、一番伝えたい情報は、何度も繰り返して発信する必要があります。
同じ言葉で繰り返しても飽きられてしまうため、言葉を変えたり、視点を変えたりして伝えるようにしましょう。
最初はテキストメッセージで伝え、次は動画で伝えるなど、LINE公式アカウントには数種類のメッセージタイプがあるので便利です。
開封されやすい時間帯を把握する
開封されやすい時間帯にメッセージを配信することで、プッシュ通知が埋もれることなく、見てもらえる可能性が増えます。
一般的に開封されやすいとされる時間帯は、以下の通りです。
- 7:00~8:00
- 12:00~13:00
- 18:00~19:00
- 20:00~23:00
出勤時間、昼休み、退勤時間、夕飯の後にLINEを見る人が多いと考えると良いでしょう。
ユーザーの属性によっても開封されやすい時間帯は異なるため、最初は様々な時間帯に配信して分析することをおすすめします。
LINE公式アカウントのステップ配信を活用して自社の目標を達成しましょう
この記事では、LINE公式アカウントのステップ配信について解説しました。
ステップ配信を活用することで、ユーザーに商品購入やサービスの申し込みなどの自社が望むアクションをしてもらいやすくなります。
ステップ配信の目的とターゲットユーザーを明確にすることで、どのようなメッセージを配信すれば良いかもわかりますので、ぜひ自社のマーケティングにステップ配信を活用してみてください。
年商5億円を超えさらなるスケールアップを目指す経営者必見!
あなたのビジネスをスケールアップさせる集客と組織作り、
さらに、成功事例やここだけのお得な内容をお届け致します。