
社会保険労務士として独立・開業したものの集客についての知識が少ない方や、営業をやったことがない方は多いものです。
「何で営業すれば良いか分からない」
「仕事の取り方を知りたい」
「効率的に顧客を集めたい」
このように考える方も少なくないでしょう。
一時的な集客であればそれほど難しくないかもしれませんが、長期的にお客さまに選ばれる必要があります。
この記事では、集客を行う際のコツと効果的な営業ツールをご紹介します。選ばれる社労士の特徴についても触れていきますので、ぜひ長い目で見て集客できるよう参考にしてください。
社会保険労務士・社労士|集客のコツ

社労士が集客で成果を得るために意識しなければいけないことがあります。
次にご紹介するコツを理解した上で、集客効果を最大限に引き出してください。
ターゲットを明確にする
集客で最も重要なのは、どんな企業や経営者を顧客にしたいのかをはっきりと決めることです。
これが定まらないと、営業ツールを使って集客しようとしても良い効果は得られません。
ターゲットとする会社の規模や悩みなどを徹底的にリサーチし、ターゲットに合わせた情報を発信する必要があります。
どんなタイミングで社労士に依頼するかを知る
ターゲットとなる企業がどのような時に社労士に依頼したいと思うかを知り、それぞれのケースに合わせて集客を行いましょう。
会社のヒトに関する業務を外注したい
企業が社労士に依頼するのは、事業を拡大するため人事関係の課題が多いものです。
従業員数が10人以上になると就業規則の作成が必要になります。
また、年金や社会保険等の書類作成や手続きが増え、社内のリソースでは追いつかないと判断して依頼が来るケースが多いでしょう。
ホームページなどに社労士の業務内容をできるだけ詳しく記載したり、顧客とのやり取りなども記載したりすると依頼の仕方などを想像しやすくなり、問い合わせに繋がります。
会社の労務トラブルを解決したい
近年労務トラブルは増加傾向にあります。
厚生労働省によると、令和2年度労働相談件数は約129万件で、13年連続100万件を超えています。
(参考:厚生労働省ホームページより)
労務トラブルは企業だけでの対応が難しく、専門家の知識が必要です。
過去に起こった事例や、トラブルを回避する方法などをブログやホームページに掲載しておけば、安心感を与えられます。
会社の労務管理についてコンサルティングをお願いしたい
働き方改革が推進される中、ヒトに関する業務は企業にとって重要な課題です。
従業員を雇っていると、賃金や社会保険、年金関連はもちろん、労働環境に関しても取り組まなくてはいけません。
企業の中枢である人に関わる業務のため、細心の注意を払う必要があります。つまり、正しい知識を持った専門家のもと、法律に順守した企業活動を徹底する必要があるといえます。
労働法や社会保険などは法改正も頻繁に起こります。
複雑な労務管理を企業だけで行うのは難しく、社労士のサポートが必要となるでしょう。
自分の強みと弱みを知る
集客をする際に重要なのは、自分の「売り」を明確にアピールすることです。
特定の業界に詳しいことや、助成金申請の実績が多いことなど、自分の武器をアピールしてください。
より多くの顧客を獲得したいからと言って、苦手な分野の仕事も請け負ってしまうと、仕事の質が下がり今後の信用にも影響するかもしれません。
得意分野で営業活動を行いましょう。
社会保険労務士・社労士の営業ツール

社会保険労務士として営業活動を行う際は、Web上のツールを利用することが効率的かつ有効です。
ここでは4つのWeb営業ツールをご紹介します。
ホームページを使って集客
社労士として開業した際はホームページを開設することをおすすめします。
現在は多くの人がインターネット検索で悩みの解決方法を探します。
ホームページがなければ存在を知られることもなく、顧客獲得にもつながりにくいといえます。
ホームページにはサービス内容だけではなく、その他にも多くの情報を掲載できます。
サービスに関する事柄以外で、ホームページに掲載すると良い項目は次の5つです。
- 社労士のプロフィールや理念
- 過去の事例/お客さまの声
- 相談の流れ
- ブログ
- 料金体系
これまでの事例やお客さまの声は非常に重要で、社労士の実績の証明になります。自分の悩みが解決できるかどうかが選ぶ基準になる場合があるため、できるだけ掲載すると良いでしょう。
開業間もない時はお客さまの声はあまり多くないかもしれません。
少しずつでも、実績や事例を継続して掲載していくことで信頼感を与えられます。
ホームページは作成して終わりではありません。
定期的に情報を更新したり、ブログなどで発信することが大切です。
SNSで集客
SNS集客のメリットは次の4つです。
- 無料で利用できる
- 直接コミュニケーションを取れる
- 親近感を持ってもらいやすい
- 拡散されやすい
ここでは、集客に有効な3つのツールをご紹介します。
Facebookは30代の利用者数が48%と最も高く(2021年総務省調査)、ビジネス層の利用が多い傾向にあります。
原則実名登録のため、投稿の信頼性が高いのも特徴です。そのため見込み客を集めるのに非常に有効なSNSです。
中小企業の経営者も多く、ビジネスチャンスを獲得しやすいでしょう。
多くのグループが作成され、中には経営者ばかりのコミュニティも作られています。いくつかのコミュニティに参加して、交友関係を広げるのが有効です。
投稿するだけではなく、交流を持つことで見込み顧客獲得に繋がります。
TwitterはSNSの中でも拡散力が大きいツールです。
140文字という短文で、気軽に発信することができます。画像や動画も添付でき、トレンドにも強いのが特徴です。
法改正などのタイミングでタイムリーな情報を発信すれば、多くの人に拡散され名前を知ってもらうチャンスが増えるでしょう。
自分の得意分野に特化した内容で、毎日継続して有益な情報を発信し続ける必要があります。
ただし、発信するだけではなくフォロワーとのコミュニケーションを取ることがとても大切です。
Twitterは拡散力が大きいことがメリットですが、その分炎上リスクも高くなるため、発信内容には細心の注意を払ってください。
YouTube
YouTubeは年齢層問わず、多くの人が視聴している動画配信ツールです。
全世界でのユーザー数は20億人。日本国内だけでも6,500万人以上が利用するサービスです。
社労士として動画で情報発信をしている人も多く、人気のある動画は20万回以上再生されています。
主な動画テーマは次のようなものがあります。
- 厚生年金や国民年金に関わる内容
- 労働法改正について
社労士試験対策動画も人気があり、社労士試験に役立つ動画を出していく戦略も有効です。
質の高い動画を投稿するとなると機材や編集費用などのコストもかかるため、少しハードルが高くなるかもしれません。
しかし、今後の情報発信は動画が主流になっていくとも言われ、ターゲットが興味を持つ動画を投稿し問い合わせに繋げる集客方法は非常に強力です。
社労士用のポータルサイトで集客
企業や経営者が社労士を探す際に利用するポータルサイトがあります。
実際に社労士を探している人が訪れるサイトなので、登録しておけば見込み客に見つけてもらいやすいでしょう。
ここでは3つのサイトをご紹介します。
社労士サーチ.com
社労士サーチ.comは日本最大級の社労士検索サイトです。
登録も紹介も無料で、成約に至った場合も費用は掛かりません。
比較biz
比較bizは社労士だけではなく、あらゆる業種のマッチングを提供しているサイトです。日本最大級のビジネスマッチングサイトで、発注確定度が85%と高いのが特徴です。
月額は税込み15,000円ほど。成果報酬費用はかかりません。
Googleビジネスプロフィールで営業・集客
Googleビジネスプロフィールに登録しておけば、ユーザーが「社労士 (地域名)」と検索をした時にGoogleMapと共に詳細情報が表示されます。
完全無料で利用できるため、できるだけコストをかけず集客したい方にはおすすめです。
基本情報だけではなく、写真の追加や広告の作成も可能。利用者からの口コミも投稿され、事業者側から返信することもできます。
MEO対策を講じることで、GoogleMap上において上位表示が可能です。
ただし、業種によっては口コミが得にくいものや、悪い評価の口コミが投稿される場合があります。
今後も生き残れる社会保険労務士・社労士の特徴

社労士の登録者数は年々増加傾向にありますが、AIの発達により今後需要が減るのではないかという懸念の声もあがっています。
しかし、2020年以降のテレワーク普及で、労務管理に関する課題を持つ企業は増えています。このため、今後も社労士の需要はあると考えられています。
SDGsや男性の育児休暇の促進、働き方改革など、変化が激しくなっているため、特に労務管理に関するコンサル業務は需要が高まると言われています。
今後も顧客に選ばれ生き残るために、次のことを意識してください。
得意分野を明確に記載している
特定の分野特化型の社労士は、企業からも選ばれやすいでしょう。
例えば、ある業界専門の社労士であれば、業界に詳しいと判断されるため企業側も依頼しやすいです。
不動産業界や建設業界、飲食業界などその業界の知識が豊富であることがアピールできれば、今後も継続的な顧客獲得が可能です。
また「労使トラブル専門」や「助成金申請専門」としている社労士もいます。解決したい問題の業務に特化した社労士に依頼したいと考える企業も多いでしょう。
自己アピール/ブランディングがうまい
どの営業ツールを使う場合も、他の社労士との差別化をしなくてはいけません。
前述した得意分野を具体的にアピールすることも大切です。
SNSやブログでは知識だけではなく、人柄も知ってもらえる投稿をしてください。
自分の強みをしっかり表現しつつ、競合との差別化を測ることができれば今後も選ばれる社労士として生き残れるでしょう。
まとめ

社労士の登録者数は増加しているため、何もしなければ価格競争に巻き込まれかねません。
効果的に見込み客にアピールし、顧問社労士として選ばれるためには、ご紹介したツールを使って顧客にとって有益な情報を発信していく必要があります。
自身の得意分野を明確にし、複数のツールを組み合わせて効果的な営業活動を行ってください。
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