
YouTubeは全世界で20億人以上のユーザーがいる巨大動画配信プラットフォームです。
国内のユーザー数は6,500万人を超え、YouTuberも多く現れていることから、マーケティング戦略にYouTubeを活用しようと考えている経営者も多いのではないでしょうか。
「マーケティングに効果的なYouTubeの運用方法を知りたい」
「YouTubeでどのようなことができるのか」
これらのような悩みを持つ経営者やSNS担当者に向けて、YouTubeの特徴やYouTubeマーケティングの種類と運用方法を解説します。
成功事例もあるので、自社のYouTubeマーケティングに生かしていきましょう。
YouTubeの3つの特徴

YouTubeがマーケティングに利用できる特徴を3つ説明します。
- 動画配信のため情報量が多い
- Google検索からの流入がある
- 予算を低く抑えられる
YouTubeならではの特徴ですので、コンテンツ作りの際の参考にしてください。
1. 動画配信のため情報量が多い
YouTubeは、テキストよりも動画で視聴者に訴求する動画配信プラットフォームです。
1分間の動画の情報量は、文字180万語、Webページでは約3,600ページに相当すると言われているくらい、短い時間で多くの情報を視聴者に伝えられます。
テキストでは表現しづらいその場の雰囲気や登場人物の表情などを、動画では簡単に伝えられるメリットがあり、企業のブランディングに大きな効果があります。
高級ファッションブランドのルイ・ヴィトンのYouTubeチャンネルでは、ルイ・ヴィトンのファッションを身に着けた美しいモデルが出演し、音楽の選択やカメラワークにも世界観を崩さないこだわりを感じさせます。
動画を見れば、映像のすべてでルイ・ヴィトンのブランディングをつくっているとわかるでしょう。
2. Google検索からの流入がある
YouTubeはGoogle傘下にあり、キーワード検索をした時にYouTube動画も検索結果に表示されます。
YouTube内で検索した結果と、Googleでの検索結果は連動しているため、YouTubeに投稿するコンテンツにもSEO対策が必要です。
YouTubeでは、チャンネル内にある動画の総再生時間を長くすることがSEOに有利に働きます。
タイトルやサムネイル、動画の最初の15秒でユーザーを惹きつけられるコンテンツ作成を心がけましょう。
3. 予算を低く抑えられる
動画コンテンツを作る予算は高額になると考える人もいるかもしれませんが、テレビCMに比べると、格段に安い予算で済みます。
自社で動画を制作する場合、撮影・編集機材は必要ですが、社内のスタッフが出演すれば、予算の少ない中小企業でもハードルは低くなるでしょう。
動画撮影・編集を外注したり、出演者を有名人やYouTuberにしたりすれば、その分予算は膨らみます。
自社に合った予算と方法で運営することが必要です。
YouTubeマーケティングの3つの施策

YouTubeマーケティングには、3つの施策があります。
- YouTube広告
- YouTubeチャンネルの運営
- YouTuberの起用
それぞれメリット・デメリットがあるため、自社に合う施策を見極めましょう。
1. YouTube広告
YouTube広告はターゲット層を絞って配信できるため、コストパフォーマンスが高いです。
スキップされるまで見てもらえますが、本編の開始前や途中で広告が流れるため、広告を嫌うユーザーもいます。
YouTube広告には、6種類あり、それぞれ表示方法や課金方式が異なります。
- スキップ可能なインストリーム広告
- スキップ不可のインストリーム広告
- インフィード動画広告
- バンパー広告
- マストヘッド広告
- オーバーレイ広告
自社の目的に合わせて広告を選択しましょう。
スキップ可能なインストリーム広告
スキップ可能なインストリーム広告とは、動画の本編が始まる前や本編の途中に流れる広告です。
広告が5秒間再生された後は、広告をスキップすることができます。
課金方式はCPV(Cost Per View)単価制もしくは表示回数に基づいて計算されます。
CPV単価制では、ユーザーが広告を30秒間視聴したか、動画のリンクをクリックすれば料金が発生します。
スキップ不可のインストリーム広告
スキップ不可のインストリーム広告も、動画の本編が始まる前や本編の途中に流れます。
15秒以下の動画ですが視聴者は広告をスキップできず、広告を最後まで見なければ、本編を見ることができません。
スキップ不可のインストリーム広告は、広告の表示回数に基づいて課金されます。
インフィード動画広告
インフィード動画広告は、YouTube検索結果や関連動画の上部に表示される広告です。
サムネイルとテキストで表示され、ユーザーがクリックし、再生されたときのみ課金されます。
ユーザーの邪魔にはなりにくいですが、クリックされない限り広告を見てもらえないデメリットもあります。
バンパー広告
バンパー広告は、最長6秒のスキップできない動画広告です。
バンパー広告もスキップ不可のインストリーム広告と同じように、広告の表示回数に基づいて計算されます。
マストヘッド広告
マストヘッド広告は、YouTubeホームフィードの上部に表示される広告です。
パソコンでは最大30秒間、モバイルアプリでは時間の制限なしで自動再生されます。音声はありません。
Googleの営業担当者を通じて広告枠を予約しなければならず、見積りを出してもらう必要があります。
オーバーレイ広告
オーバーレイ広告は、本編視聴中に動画の下部に表示されるテキスト・画像広告です。
動画の視聴を邪魔せず広告を出せますが、すぐに消されてしまう可能性もあります。
課金方式は、広告がクリックされたとき、もしくは広告が1,000回表示されたときです。
2. YouTubeチャンネルの運営
YouTubeチャンネルを運営するには、定期的に動画コンテンツをアップし続ける必要があります。
幅広いユーザーに動画を見てもらえるため、潜在顧客へリーチしたり、ファンを増やしたりすることができます。
その一方で、動画コンテンツを制作することは、テキストで発信するよりも時間と金銭的なコストがかかるのが課題です。
動画コンテンツは、視聴者の興味関心を引き立てる内容で、悩みを解決し、より良い未来を想像できるものが良いとされています。
自社が持つノウハウがあれば、わかりやすくコンテンツにするのも良い方法です。
3. YouTuberの起用
YouTuberを起用するには、費用が高額になりますが、短期で認知されたいキャンペーンや新商品の宣伝に適しています。
特にYouTuberが実際に商品・サービスを利用した感想などを伝えてくれるので、消費者目線の動画になり、広告感が薄れます。
登録者数が多いYouTuberほど費用も高額になりがちなため、自社のイメージやターゲットに合うYouTuberであるのか、よく分析することが必要です。
YouTubeマーケティングを成功させる4つのポイント

YouTubeマーケティングを成功するためには、明確な戦略立案と分析が必要となります。
そのために重要な4つのポイントを解説します。
- ターゲットや目的を決める
- 自社が持つ他の発信媒体を活用する
- 他社の成功事例を分析する
- YouTubeアナリティクスを活用する
YouTubeマーケティングの成功に近づく項目ですので、自社でも取り入れてみてください。
1. ターゲットや目的を決める
YouTubeをマーケティングで活用するには、自社の発信のターゲットや目的を決める必要があります。
ターゲットや目的が明確でないと、コンテンツ配信の軸がぶれてしまい、ブランディングが成功せず、マーケティングもうまくいきません。
YouTubeはどの年代の人も使用しているプラットフォームのため、幅広く見てもらいたいという気持ちもあるかもしれません。
しかし、ターゲットを絞って発信する方が結果的に多くの人に見てもらえると意識して、コンテンツを作成しましょう。
2. 自社が持つ他の発信媒体を活用する
自社のウェブサイトや、他のSNSなど、YouTube以外の発信媒体がある場合は、YouTubeのコンテンツをどの媒体でも宣伝しましょう。
他の媒体のユーザーが、YouTubeへと流れてきてくれるかもしれません。
YouTubeは総視聴時間が長いほど、検索結果が上位表示されやすくなるため、多くの人に見てもらえる方が有利になります。
しかし、他の媒体から視聴者を増やしても、コンテンツがターゲット軸とずれていたり、興味関心のないものでは、すぐに離脱されてしまい視聴時間は伸びません。
チャンネルの一貫性の側面からも、動画コンテンツのクオリティは維持し続けましょう。
3. 他社の成功事例を分析する
自社と同じジャンルで、多くの登録者を抱えているチャンネルがあれば、3社ほどをモデリングチャンネルとして、分析対象にしましょう。
同じジャンルであれば、ターゲット層が似ていることが多いので、自社のターゲットの興味関心がどこにあるのかがわかり、どのようなコンテンツがよく見られているのかがわかります。
4. YouTubeアナリティクスを活用する
YouTubeアナリティクスとは、YouTubeに投稿したコンテンツの再生回数や流入経路などがわかる公式の分析ツールです。
自社チャンネルのコンテンツの中で、どれが人気があるのかがわかれば、ユーザーの好みや興味関心の傾向が読み取れ、次回のコンテンツ作成に生かすことができます。
また、コンテンツの視聴者の到達経路がわかれば、人気の経路で重点的に発信することで、より多くの流入を促すことができます。
YouTubeマーケティングの成功事例

YouTubeマーケティングでは、視聴者の悩みを解決し、理想の未来を想像させることが重要です。
- 資生堂 Shiseido Co., Ltd.
- IKEA JAPAN
- サントリー公式チャンネル (SUNTORY)
ご紹介する企業のYouTubeチャンネルでは、悩み解決のノウハウを動画で提供しており、ファンを増やしています。
ぜひ参考にしてください。
資生堂 Shiseido Co., Ltd.
化粧品を製造、販売している資生堂のYouTubeチャンネル「資生堂 Shiseido Co., Ltd.」では、テレビCMや商品紹介、メイクアップのノウハウの動画を配信しています。
特に「資生堂ビューティーコンサルタント」という美容部員のスタッフが、場面別、商品別に化粧のノウハウを伝える動画が人気があります。
動画では、実際にビューティーコンサルタントが自分の顔に説明しながらメイクをしていくため、メイクに自信がない人でも、動画を見ながら化粧すればうまくできるかもと思うでしょう。
資生堂の化粧品を使っているため、視聴者が使った時のイメージも持ちやすく、商品購入にも繋がりやすいです。
IKEA JAPAN
IKEA JAPANは、自社の家具や雑貨を紹介するYouTubeチャンネルです。
IKEAのインテリアデザイナーがお宅訪問して収納術を教える動画や、海外で製作されたインテリアのアイデアを伝える動画を通して、IKEAの商品で快適な暮らしを実現できる理想を伝えています。
また、IKEAで販売している食料品を使ったレシピもあり、全般的な生活のアイデアに溢れています。
スウェーデンで製作された動画は、日本の感性とは異なるアイデアに触れられることも人気の一端です。
サントリー公式チャンネル (SUNTORY)
サントリーの公式YouTubeチャンネルでは、「おいしいお酒のつくり方」「ウイスキーの愉しみ方」「工場ナビゲーターがご案内するお酒の楽しみ方」などの動画が投稿されています。
特に「プロが教えるうち飲みレシピ」では、サントリーのドリンクスーパーバイザーがおいしいカクテルの作り方を教えてくれる人気の動画です。
アルコール飲料のメーカーが教えるおいしい飲み方には説得力があり、自社商品の購買促進にもつながります。
YouTubeを自社マーケティング戦略に活用しましょう
YouTubeの特徴やYouTubeマーケティング施策、成功へのポイントなどを解説しました。
動画と聞くと、二の足を踏む人もいると思いますが、動画の情報量の多さや検索上位を狙えることにより、YouTubeはマーケティングに大いに役立つSNSだとわかります。
YouTubeのメリットを生かし、自社のブランディングやマーケティングを成功に導きましょう。
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