
「イチロー選手のようなコミュニケーションスタイルを身につけたい!」
「イチロー選手のような世界で活躍するコミュニケーション力を鍛えるためには?」
スポーツの分野で多大なる功績を残したイチロー選手には、その功績のみでなく、生き方や考え方がとても洗練されています。
特に、仕事である野球に対する考え方や、日々の過ごし方には、経営者の方も参考にしたくなるエッセンスがつまっているでしょう。
今回は、イチロー選手のコミュニケーションスタイルが分かる、エピソードや名言をご紹介します。
この記事は以下の方におすすめします。
- イチロー選手のコミュニケーションスタイルを知りたい方
- イチロー選手のような洗練されたアウトプット力を身につけたい方
- イチロー選手のコミュニケーション力が参考になるおすすめ本を知りたい方
イチローのコミュニケーション力とは

イチロー選手の考え方や、言葉から感じ取られる、以下のコミュニケーションスタイルについてエピソードとともに紹介します。
- 相手を気遣う思いやりの心を持つ
- ありのままの状況を伝える
- 自分の経験でしか語れない言葉を紡ぐ
- チームのモチベーションを上げる
- 意思を固く保つ
相手を気遣う思いやりの心を持つ
イチロー選手は、常にお世話になった人に対して感謝の気持ちを忘れません。相手を気遣う思いやりの心を持っています。
例えば、イチロー選手の妻である弓子さんに対して語った3000個のおにぎりというエピソードがあります。
「僕はゲームの前にホームのときはおにぎりを食べるんですね。妻が握ってくれたおにぎりを球場に持っていって食べるのですけど、その数がですねぇ、2800個くらいだったんですよ。だから3000いきたかったみたいですね。そこは3000個握らせてあげたかった」
東洋経済ONLINE 世界から愛される「イチロー流」コミュ力とはhttps://toyokeizai.net/articles/-/272908?page=3
また、イチロー選手は、オリックス時代の監督である仰木彬監督に対してもこのように述べています。
2006年3月、第1回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で優勝したとき、イチロー選手はこう語っています。
「胴上げが終わってまもなくしたら、仰木さんのことを考えていました」。
イチロー式成功力(著者:児玉光雄)P135より引用
イチロー選手は、身近なお世話になった人への感謝を忘れませんでした。
私たちが成功したり、前進したりできるのはいつも誰かの支えがあり、助けがあったからにほかなりません。
身近な人への感謝を忘れずかつ、その感謝を口に出すことで、周りに大事にされるコミュニケーションが成り立つのでしょう。
身近な人への感謝を忘れないことは、絆徳経営の考え方に通ずるものがあります。こちらの記事もぜひご覧ください。
ありのままの状況を伝える
現役生活に終止符を打つことを決めたタイミングとその理由を問われた際の、イチローの返答だ。「タイミングはですね、キャンプ終盤ですね」と答えて、「キャンプ終盤でも結果が出せず」、引退を覆すことができなかったという意味のことを言っている。
DIAMOND online イチロー引退会見から、肩肘張らないコミュニケーション術を学ぼう
https://diamond.jp/articles/-/198508
私たちは相手の質問に対して、真実や思ったことをありのままに伝えているでしょうか。
自分の気持ちや事実をあえて言わないこともあるでしょう。
相手が求める答えや世間体のために、本当の気持ちではないことを伝えてしまうこともあるのではないでしょうか。
イチロー選手は2004年1月、ファンの目の前でこんな言葉を残しています。
「第三者の評価を意識した生き方をしたくない。自分が納得した生き方をしたい」。
イチロー式成功力(著者:児玉光雄)P42より引用
イチロー選手は、自分の中に明確な軸をもっていて、決して自分の生き方に妥協しません。
他人に迎合した振る舞いをしたり、自分の行動に嘘をついたりもしないでしょう。
自分の軸をもち、自分が体験して感じた経験や感情に従い、自分が真に納得できる生き方をしました。
シンプルでありのままの状況を伝えられるのは、イチロー選手が自身に芽生える明確な軸や考えを持っているからこそでしょう。
そして、自分の行動に自信があるからこそ、発言を飾らないでいられるのだと考えられます。
自分の経験でしか語れない言葉を紡ぐ
「外国人になったことで、人の心をおもんぱかったり、人の痛みを想像したり、今までなかった自分が現れたんですよね。この体験というのは、本を読んだり、情報を取ることはできたとしても、体験しないと自分の中からは生まれない」。
(省略)
「(イチロー選手が貫いたもの、貫けたものは、との問いに)野球のことを愛したことだと思います。これが変わることはなかった」「自分が熱中できるもの、夢中になれるものを見つけられれば、それに向かってエネルギーを注げる」と表現したように、まさに「我を忘れる」境地に達した人こそが無双の力を発揮できることを証明した。
東洋経済ONLINE 世界から愛される「イチロー流」コミュ力とはhttps://toyokeizai.net/articles/-/272908?page=3
イチロー選手の言葉には、苦難を超えてさまざまな体験をしたことが自身の言葉で語られ、表現力に圧倒されるものがあります。
本を読んだり他人の体験を聞いたりすれば、知識やそこから学んだ教訓を得ることが可能でしょう。
しかし、自分で実際に体験をすれば、自分の感情の中で生まれた自分にしか出せない言葉を話すことができます。
イチロー選手は、自分が体験したことをよく内省し発言されているので、シンプルながら圧倒されるような説得力を感じます。
「1日の反省はグラブを磨きながら。昨日試合後に何を食べたか、よく眠れたのか、というところから、実際にゲームが終わるまでに起こったすべてのことをよく振り返って考えてみる」。
イチロー式成功力(著者:児玉光雄)P146.147より引用
私たち一人一人が体験する出来事に同じものはありません。それぞれが独自の体験をし、独自の価値観を積み上げていると言えます。
イチロー選手のような説得力のある表現力を鍛えるには何ができるでしょうか。
私たちは自分が体験して感じたことを、日々アウトプットする時間を設けるとよいでしょう。言葉をアウトプットすると、その言葉に対するほかの考えが浮かんだり、思考が深くなったりします。
自分の考えが芽生えるとともに内省の時間が設けられるので、次の目標や見直すべき点を見つけられるでしょう。
その人がいわなければ、響いていかないことってありますよね。ぼくは、ぼくがいわなければ響いていかないことを、話したい。
未来をかえる イチロー 262のNextメッセージ(著者:「未来をかえるイチロー262のNextメッセージ」編集委員会)P315より引用
チームのモチベーションを上げる
イチロー選手が、チームのリーダーとなってメンバーを鼓舞し勝利に導いたエピソードがあります。
第一回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で、日本は、キューバに勝利をし、世界一に輝きました。本大会のアメリカと対戦し、日本は3対4で負けてしまったときのエピソードです。
翌日、イチロー選手は自ら音頭をとって、落ち込む野手全員をロサンゼルスの焼肉店に招集し、珍しくテンションを上げて彼らを鼓舞したのです。
「日の丸を背負っているのが僕のモチベーションで、感情的になっている原因だと思う」。
イチロー選手のこの言葉からもわかる通り、WBCでの彼は普段の冷静さからは想像できないほど珍しく闘志をむき出しにしており、自ら先頭に立ち、メンバー全員のモチベーションを最高レベルまで引き上げました。
イチロー式成功力(著者:児玉光雄)P127より引用
彼は行動することで、自分のモチベーションをメンバーに伝播させたのです。
アメリカに均差で負けて、士気が下がっているメンバーにいち早く気づき、このままでは次の対戦に響いてしまうと感じたのでしょう。
チームの思いを一つにして、もう一度モチベーションを立て直すために、先頭に立って行動しました。
そして、イチロー選手のリーダーシップのがWBCでの日本優勝に導いたのです。
意思を固く保つ
多くの人には「イチロー選手=孤高を好むタイプ」というイメージがあるかもしれませんが、実はそうではなく、「自分にとってやらなければならないこと」を優先したばかりに、結果として周りにそう見えてしまうだけのことなのです。
「一番の近道は、遠まわりをすることだっていうような考えを、今は心に持って、やってるんです。それが唯一の道なんじゃないかと、思えるようになったんです。」
あるとき、イチロー選手もこう答えています。自分がベストだと思ったことを優先させたとしても、すぐに結果が出るとは限りません。ときには遠まわりと思える行為もあるでしょう。
イチロー式成功力(著者:児玉光雄)P51.52より引用
しかし、努力を積み重ねるうちに、あるとき突然、ゴールがパッと目の前に開け、成功が手に入ることがあります。
イチロー選手は状況をありのままに伝え、自分の軸や考えを大事にしたからこそ、成功したとも言えるでしょう。
それだけ意思を固くもつことは難しいことでもあります。
軸がしっかりしていると、自分にとっての課題や、さらに伸ばしていきたい強みの部分、足りない弱みの部分が明確になります。
イチロー選手が孤高に見えるのは、そのような軸の強さによりやることが明確に決まっていて優先せざるを得ないからとも言えます。
ときには自分のやるべきことに優先順位をつけ、自分に必要なことややるべきことを今一度見直してみるのもよいでしょう。
イチローのコミュニケーションについてのおすすめ本

イチロー選手のコミュニケーションについてのおすすめ本についてご紹介しましょう。
今回ご紹介する本は以下の通りです。
- イチロー式成功力
- イチロー未来を変える262のNEXTメッセージ
イチロー式成功力

『イチロー式成功力』は、イチロー選手の数々のエピソードや、名言を振り返りながら、イチロー選手の成功力を解き明かす本。
イチロー選手がおこなっていた習慣や考え方は、私たちの実生活ではどのように実践できるか、分かりやすく解説されています。
図解を使って感覚的にも理解できるため、すぐに実践に移したいという気持ちが沸き起こるでしょう。
「成功とは?」と成功することの定義から始まり、「精神力を鍛えよう」「チャンスをつかむ」「モチベーションを上げる」「感謝の気持ちとリセットの心を持つ」などの章へとつながります。
- イチロー選手のエピソードを交えた成功するために必要なことを知りたい方
- イチロー選手の成功の秘訣を自分の実生活や仕事で生かしてみたい方
未来をかえる イチロー 262のNextメッセージ

イチロー選手の素顔や、イチローとしてまた素顔の鈴木一朗としての心の葛藤などが理解できます。
262個のイチロー選手の発言からは、私たちが仕事をするうえでのコミュニケーション術や大切にすべきエッセンスを感じ取れるでしょう。
5つの章から構成されていますが、特に人間関係の章は、WBC時代のことを中心に集められています。企業を引っ張ていく経営者の方からすると、非常にプラスになることが多いでしょう。
- 組織のリーダーとしての在り方を、イチロー選手のチームメンバーとのやり取りの姿勢から学びたい方
- イチロー選手の表に見せる姿と本来の自分との葛藤やそのコミュニケーション術について知りたい方
まとめ
イチロー選手のコミュニケーションの取り方やスタイルについてご紹介しました。
イチロー選手はコミュニケーションを取るときに次のようなことを大切にしています。
- お世話になった人への感謝の気持ちを持ち続ける
- 自分の軸や考えを内省し続ける
- 自分の経験で自分が感じた真の言葉を紡ぐ
- 自分や他人のモチベーションを上げる
- 意思を固く保つ
ぜひ、イチロー選手についておすすめさせていただいた書籍や、ほかの本を手にとってみてください。
ここで紹介させていただいた項目以外にも、イチロー選手の独自のコミュニケーションスタイルを発見できるでしょう。
イチロー選手のコミュニケーションのスタイルについて知っていただき、ご自身の経営を進めるうえでのヒントになれば幸いです。
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