
「在宅ワークを始めてから寝不足」
「集中力が低下した気がする」
「家にいるのに眠れない」
このようなお悩みを抱える在宅ワーカーは多いのではないでしょうか。
近年は不安定な社会情勢になり、積極的に在宅ワークを取り入れている企業があります。また子育ての傍ら、個人事業主として自宅で委託業務に励む主婦もいるでしょう。
在宅ワークのメリットには通勤・移動の時間コスト削減、ワークライフバランスを重視できる点などが挙げられます。
しかし生活環境の変化によって睡眠時間が減少し、仕事に支障をきたす在宅ワーカーもいるようです。
この記事では、在宅ワークにおける睡眠時間の影響について解説。うまくON・OFFを切り替える方法、仕事の効率をアップするためのポイントも紹介します。
ぜひ最後まで読んで、快適な在宅ワーク生活を送るヒントにしてください。
在宅ワークが原因?睡眠不足が招く弊害

「在宅ワークになってから集中できない」
「単純なミスを繰り返すようになった」
このように感じている原因は、睡眠不足にあるかもしれません。パフォーマンスの低下は在宅ワークそのものではなく、環境の変化による影響ではないでしょうか。
たとえば睡眠不足には、以下のような弊害を招く可能性があります。
- 集中力が持続できない
- コミュニケーションがうまく取れない
- ケアレスミスが増える
睡眠不足は、疲労や思考能力が回復できないまま仕事を続けるという悪循環を招きます。
人は体を安静にするだけでは、思考能力を回復できません。
充分な睡眠時間が確保できなければ、注意力や作業効率が低下する恐れがあります。また疲労回復が不十分になるため、疲れが蓄積されていくでしょう。
もしもこういった疲労回復や睡眠改善などの情報ではなく、ワーケーションやテレワークなどの効率化について知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
在宅ワークによる睡眠時間の変化・理由

まずは在宅ワーカーを対象にした睡眠時間の変化に関するアンケートを紹介します。こちらの図をご覧ください。

在宅ワークを始めてから「睡眠時間は変わらない」と回答した人は62.12%。また「睡眠時間は増えた」と答えた人は34.54%という結果です。
しかし、3.34%の人は「睡眠時間は減った」と回答。これには以下の理由が考えられます。
- 「仕事」と「自分の時間」の区別が難しい
- ONからOFFへの切り替えを意識していない
- 運動不足・活動量の低下
くわしく見ていきましょう。
「仕事」と「自分の時間」の区別が難しい
在宅ワークは勤務形態にとらわれない働き方。1日の大半を自宅で過ごせる在宅ワークのメリットは、自分のために使える時間が増えることです。
しかしデメリットもあります。時間にとらわれないからこそ、仕事と自分の時間を分けるボーダーラインが曖昧になりやすいのです。
こちらの表をご覧ください。

在宅勤務のデメリットとして「仕事とプライベートの区別ができない」という回答が42.15%を占めています。
仕事と自分の時間の区別できなければ、24時間体制で仕事をする状態になりかねません。
結果として長時間労働になり、疲労が取りきれない毎日を繰り返すことになるため注意が必要です。
ONからOFFへの切り替えを意識していない
在宅ワークは出退勤がないため、終業のタイミングが難しいもの。ON・OFFの切り替えがうまくいかず、夜遅くまでスマホやPCで作業する人は就寝、起床時間が不規則になる人もいるでしょう。
睡眠時間の減少は在宅ワークそのものが原因ではなく、生活リズムの変化が睡眠に影響を及ぼしている可能性があります。
運動不足・活動量の低下
在宅ワークで睡眠時間が減少する原因は、運動不足も無関係とはいえません。
睡眠には体と脳、両方の疲労を回復させる働きがあります。
しかし在宅ワークの作業はデスクワークが多いものです。
デスクワークは長時間座りっぱなしになるため、体が疲れていない状態になります。人によっては、自宅から一歩も外に出ない日もあるでしょう。
これでは脳が疲れても、体が休養を必要とするほど疲れていないため眠れません。
睡眠時間を確保するには、適度な運動を生活に取り入れ、体を疲れさせることが大切です。
最適な睡眠時間は人によって異なる

適切な睡眠時間は個人の体質、年齢によって異なるため、明確な基準がありません。
日本の成人の睡眠時間は6~8時間が標準とされています。しかし1日5時間の睡眠で問題ない人もいれば、10時間の睡眠を必要とする人もいるでしょう。
つまり「1日〇時間以上寝なければいけない」などのこだわりは不要です。
日中の仕事や活動に支障をきたす程度の眠気でなければ、普段の睡眠時間は足りていると考えられます。
引用元:厚生労働省健康局|健康づくりのための睡眠指針2014
大切なのは睡眠時間を確保すると同時に、生活リズムを整えることです。自分の最適な睡眠時間を知るためには、日中の眠気を目安にするとよいでしょう。
睡眠不足を解消!パフォーマンスを向上するポイント7つ

前述したように在宅ワークで睡眠時間が減少するのは、生活環境の変化が原因として考えられます。
適切な睡眠時間を確保するためには、生活環境を見直すことが大切です。
ここでは睡眠不足を解消し、仕事のパフォーマンスを向上させるポイントを紹介します。
- 仕事とプライベートの空間を物理的に分ける
- 起床時に空を見上げる
- 就寝前のスマホチェックは避ける
- ブルーライトカット対策を実施する
- 日中に体を疲れさせる
- 昼寝を取り入れる
- スリープセレモニーを行う
ぜひ生活に取り入れやすいものから試してみてくださいね。
仕事とプライベートの空間を物理的に分ける
在宅ワークは自宅が作業場となるため、プライベートと隣り合わせになります。気が散る状態を防ぐために、テレビなどの娯楽が目に入らないように工夫することが大切です。
ON・OFFの切り替えをスムーズにするためには、自宅に仕事用スペースを設ける方法をおすすめします。リビングの一角に書斎を作り、パーティションで間仕切りするのも有効です。
リビングテーブルに仕事道具を広げて作業している場合は終業後に片付け、仕事とプライベートを区別しましょう。
起床時に空を見上げる
在宅ワークで自宅にこもりがちになっているのなら、太陽光を浴びて体内時計をリセットする方法が有効です。
人の体には覚醒と睡眠のリズムがあり、メラトニン(睡眠ホルモン)の分泌によって自然な眠りに導かれます。メラトニンとは、夜間に脳から分泌されるホルモンのことです。
メラトニンは目覚めてから14〜16時間ぐらい経過すると体内時計からの指令が出て再び分泌されます。
引用元:武田製薬株式会社|体内時計と睡眠の仕組み
以下の図をご覧ください。

朝起きてすぐに太陽光を浴びることで、メラトニン(睡眠ホルモン)の分泌が抑制され、体が活動モードになるのです。
朝起きたら約15秒間、目の中に光を取り入れましょう。雨天や曇りでも、窓越しでも問題ありません。
メラトニンには睡眠の他にも、新陳代謝の促進、疲労を回復させるなどの働きがあると考えられています。日中のパフォーマンス向上のためにも、体内時計を整えましょう。
就寝前のスマホチェックは避ける
快眠を妨げる要因の1つに、就寝前のスマホの使用が挙げられます。就寝前に、スマホでニュースやメールをチェックする人は多いのではないでしょうか。
ニュースの中にはネガティブな内容、不安感が強くなるようなものがあるでしょう。寝る前にネガティブな情報をインプットすると、脳がリラックスできません。
就寝前は心身ともにリラックスすることが快眠につながります。睡眠の質を高めるためにも、ニュースやメールのチェックは朝に行うなどの工夫が大切です。
ブルーライトカット対策を実施する
ブルーライトとは、可視光線の中で強いエネルギーを持つ光のこと。PCやスマホだけでなく太陽光にもブルーライトが含まれており、脳と体を活性化させる働きがあります。
そのため夜に強いブルーライトを浴びると、体内時計がリセットできず不眠を招くのです。
しかし在宅ワーカーであれば、夜にスマホやPCをまったく見ずに過ごすことは難しいでしょう。そこで、以下の2点を提案します。
- スマホ・PCをブルーライトカットモードにする
- ブルーライトカットの眼鏡を使用する
デジタル化が進む現代では、ブルーライトを完全にシャットアウトすることは不可能に近いでしょう。ただ、ブルーライトを抑制することは可能です。
日中のパフォーマンスとともに睡眠の質を向上するためにも、試してみてはいかがでしょうか。
日中に体を疲れさせる
在宅ワークが習慣になると、通勤の必要がなくなるため運動量が減少することもあるでしょう。また情勢的な理由から、外出を控えることも多くなったのではないでしょうか。
良質な睡眠を取るためには、積極的に運動を取り入れることが大切です。
とはいえ、運動習慣のない人がいきなりハードな運動を行うのは腰が重いでしょう。運動は毎日続けることが重要です。
最初は散歩やラジオ体操など、軽めの運動から始めてみてはいかがでしょうか。運動を習慣化し、日中に体を疲れさせることで寝つきがよくなります。寝不足が解消できれば、日中の仕事がスムーズになるでしょう。
昼寝を取り入れる
「日中の集中力が長く続かない」という方には、昼寝がおすすめです。昼寝は集中力を高め、脳や体のリフレッシュ効果が期待できます。
夜の睡眠時間を確保できなかった場合、30分以内の短い昼寝で睡眠時間を補うことが推奨されています。
参考元:厚生労働省健康局|健康づくりのための睡眠指針2014
昼休憩の時間の一部を昼寝に当てるなど、工夫してみてはいかがでしょうか。
スリープセレモニーを行う
スリープセレモニー(入眠儀式)とは、就寝前に行う決まった行動のこと。体がOFF状態であることを脳に認識させることで、脳が活動モードから睡眠モードに切り替わるのです。
スリープセレモニーには、以下の方法が挙げられます。
- パジャマの着用
- 40・15入浴法
寝る前に心身をリラックスさせる行動を習慣づけることが、快眠につながります。ぜひ取り入れてみてください。
パジャマの着用
在宅ワークだからといって部屋着のまま床につくのではなく、就寝時はパジャマに着替えましょう。
1日の終わりに普段着からパジャマに着替えることで、眠りを暗示させる効果が期待できます。
40・15(ヨンゼロイチゴ)入浴法
40・15入浴法とは、40度のお湯に15分浸かるという入浴法です。「寝つきが悪い」と悩む方の中には、就寝時の深部体温が下がっていない傾向があります。
人の体は40度のお湯に15分浸かると、深部体温が0.5度上昇。30~60分後には深部体温が下がり始め、眠くなります。
体の内側の温度である深部体温は、朝4時頃が最も低く、19時頃が最も高くなるという日内リズムがあります。
引用元:内野株式会社|UCHINO NOTE
40・15入浴法を取り入れることで意識的に深部体温を下げ、眠くなる時間を調整することが可能です。
在宅ワークは切り替えが重要!健康と効率を意識しよう

在宅ワークの魅力は、時間に縛られることなく働ける環境。しかし仕事と自分の時間を区別することが難しく、出社するよりも長時間労働になりやすいことも事実です。
睡眠時間を削りながら仕事をすることは、結果として生産性の低下につながります。
睡眠は休息だけでなく、脳の処理や思考力の回復、強化を行う時間。充分な睡眠時間を確保することで、集中力や判断力、思考力の向上が期待できます。
生活スタイルが変わった今だからこそ、自分に最適な生活リズムを作り出すことが大切です。スムーズなON・OFFの切り替えを行い、日中のパフォーマンスを向上させましょう。
在宅ワークにおいては、社内マーケティングをよりよく構築するかも重要な観点になります。

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