
最近、オフライン、オンラインともにセミナーを開催する企業が増えています。
セミナーが集客や販促、自社プランディングの強化などに効果があるとされているからです。
セミナーに参加する人たちは、自主的に申し込み、自分の時間を使って参加をしています。
貴重な時間を使って参加する理由は、セミナーの内容に強い興味関心を抱いているからにほかなりません。
しかし、セミナーを開催するにあたって、このように悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
「セミナーをうまく成功させたい」
「セミナーの企画は何をすれば良いのか」
「セミナーを企画する前に何か知っておくことはあるのか」
この記事では、セミナーを開催するために必要な企画の流れを中心に解説していきます。
セミナーの種類

セミナーと言えば講義形式のものを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、様々なスタイルがあります。
後述する目的に合わせて、どのようなスタイルで行うのかを決めましょう。
- プレゼンテーション
- ワークショップ
- パネルディスカッション
- ライトニングトーク
ここでは以上の4つのスタイルについて解説します。
①プレゼンテーション
プレゼンテーションは、講師がスクリーンなどを使って、参加者に説明するスタイルです。
最初に講演があり、その後質疑応答を行う流れが一般的で、ノウハウや情報を伝えたり、商品やサービスのPRに適しています。
プレゼンテーションは、長々と講師が話すだけになりがちなので、参加者が飽きてしまうかもしれません。
参加者とのコミュニケーションや魅力的な話ができる講師を選ぶのがおすすめです。
②ワークショップ
ワークショップは、参加者がディスカッションや作業をする体験型のセミナーです。
前述のプレゼンテーションでは、参加者が受動的に話を聴きがちですが、ワークショップ形式の参加者は能動的に発言や行動することが求められます。
ワークショップには、ファシリテーターと呼ばれるディスカッションなどのまとめ役がいます。
ファシリテーターが参加者の発言をうまく引き出し、いかにワークショップを活気づけられるかが、ワークショップ形式の成功のポイントです。
③パネルディスカッション
パネルディスカッションは、複数人のパネリスト(専門家)が意見を述べ、テーマを深堀りするセミナーです。
フロア(聴衆)はその場でパネリストに質問をすることで、セミナーに参加することも可能です。
複数人が同時に話をすることができるため、モデレーター(進行役)は、話をまとめたり、時間調整を行ったりする必要があります。
パネルディスカッションは、モデレーターとパネリストの関係性や、モデレーターの調整力が重要となるセミナーです。
④ライトニングトーク
ライトニングトークは、5分くらいの短い時間で複数人が順番にプレゼンテーションをするセミナーです。
Lightning Talk(ライトニングトーク)の頭文字をとり、LTとも呼ばれます。
発表する時間が短いため、話す側も聴く側も集中しなければなりません。
規定時間に達すると強制的に発表を中断させられるセミナーもあり、イベント的な楽しさを含むことも可能です。
セミナー企画の流れ

自社セミナーを企画する際の大まかな流れを説明します。
- セミナーの目的を考える
- ペルソナを設定する
- セミナーの内容を決める
- セミナーのタイトルを決める
- セミナーの集客方法を考える
- セミナー後のフォローアップ方法を決める
以上の6点以外にも、日時・場所・講師・参加者数などを決めなくてはなりません。
複数の担当者が企画から実施までセミナーに関わりますので、担当同士で認識のずれがないよう気をつけましょう。
①セミナーの目的を考える
セミナーを開催する目的は、主に5つにわけることができます。
- 新規見込み客の獲得
- 既にある見込み客のフォロー
- 既存顧客への追加販売、関連商品の販売
- 顧客の満足度アップ、流出防止
- 商品・サービスの認知度アップ
セミナーの目的がはっきりしていないと、集客がうまくいかず、目標も達成できません。
自社が何のためにセミナーをするのか、企画の段階で明確に決めておきましょう。セミナーの目的が決まれば、セミナーのスタイルも決まります。
①新規見込み客の獲得
5つの目的の中で、「新規見込み客の獲得」が最も集客の難易度が高いです。
なぜなら、自社商品やサービス、もしくは自社そのものを知らない人にもセミナーの告知を届けなければならないからです。
人は知らないことに興味がわかないと言われていますので、著名人や有名企業に関わっている専門家などを講師に招き、興味をひきましょう。
セミナーの参加者は、わざわざセミナーのために時間を割いてくれています。自社の見込み客になってもらえるよう、興味を深められるセミナーを作る必要があります。
集客には、リスティング広告やSNS広告、セミナーポータルサイトなどが有効です。
リスティング広告は、検索結果により表示されるため、情報収集や課題解決に意欲的な人を獲得できます。
SNS広告は、SNSの登録情報からターゲットになる人を選んで広告を表示できるため、セミナー内容に興味関心が高い人に認知してもらいやすいです。
セミナーポータルサイトは、セミナーで学ぶ意欲の高い人たちが集まります。また、多くの人の目に触れるので、認知度が低い時にも有効な集客方法です。
②既にある見込み客のフォロー
見込み客は、自社の商品やサービスに関心を持っていますが、まだ購入に至っていない人たちです。
その人たちにセミナーをすることによって、興味関心を持っている状態から、比較検討もしくは購入する段階に移していくのが狙いです。
セミナーのLPや、SNSでの告知などが良い集客方法として考えられます。
ステップメールでセミナー開催前から興味関心を高めておくと、セミナーの効果が上がるでしょう。
③既存顧客への追加販売、関連商品の販売
既に自社商品・サービスを購入したことのある顧客に商品の理解を深めてもらい、関連商品などの販売を狙うためにセミナーをすることもあります。
既に自社そのものや商品・サービスも知っている参加者なので、プラスアルファの価値をセミナーで与えましょう。
例えば、自社独自の新しい情報やノウハウ、商品を使った事例などは、他社との差別化もできますね。
顧客リストをもとにしたダイレクトメールの送信や、メールマガジンやLINE公式アカウントなどで告知しましょう。
メールマガジンやLINEでは、セミナーまでに何度か配信をすることでキャンセル防止もできます。
④顧客の満足度アップ、流出防止
顧客に商品・サービスを購入してもらった後、もっと自社のファンになってもらい、他社の商品・サービスを購入するのを防ぐ目的で、セミナーを行います。
前述のように他社と差別化するセミナーの開催や、セミナー後に懇親会や個別相談会を設けるのも顧客と良い関係を構築できる施策です。
セミナーでは参加者は受動的に話を聞きがちですが、懇親会では自由にコミュニケーションがとれます。
顧客の不安などを聞きだして、新製品に活かすことも可能です。
⑤商品・サービスの認知度アップ
セミナーは体験型マーケティングの1つです。人は体験することによって、より強く記憶に刻み込まれます。
参加者にセミナーで商品やサービスを体験してもらうことにより、商品・サービスの認知度を向上させることもできます。
セミナー後に感想をSNSに投稿するよう、参加者に求めるセミナーもあります。これは、参加者にセミナーを拡散してもらうことにより、多くの人に商品・サービスを届けるための戦略の1つと言えます。
②ペルソナを設定する
ペルソナとは、自社の理想の顧客像のことです。セミナーで言うと、理想の参加者像です。
実際に存在する人物のように、年齢・性別・住所・趣味嗜好・職業・休日の過ごし方などを細かく決めていきます。
ペルソナを設定することで、どんな内容のセミナーにすれば良いのかが具体的になります。
例えば、ビジネスに関するセミナーをする場合、ペルソナが新入社員の場合と、経営者の場合では、話す内容が変わるのは容易に想像ができるはずです。
また、ペルソナを設定するのは、セミナーを企画する担当者全員の認識を一致させるためでもあります。
全員が同じ参加者のイメージを持つことで、効率よく企画でき、時間削減にもつながるでしょう。
③セミナーの内容を決める
セミナーの内容を決めるには、ペルソナのニーズを把握する必要があります。
ニーズとは、ペルソナが抱えている問題や不安、自社の商品やサービスを購入する理由などのことです。
ニーズの中で、自社が解決できる手段や、ペルソナを導く学びを与えられるならば、それをセミナーの内容にしましょう。
④セミナーのタイトルを決める
内容が決まれば、セミナーのタイトルを決めます。
セミナーのタイトルの良し悪しは、集客数にも関わってくる、最も重要なパートです。
タイトルにセミナーの内容とメリットが端的に表現されていると、ペルソナの興味をひきやすくなります。
セミナーズには、このようなタイトルの講座があります。
「ビジネスパーソン必見!あなたの脳を育てるMindMapミニ講座」
「2日間で納得のコンサル技術が身に付く!FITファシリテーター資格認定講座」
「自分軸づくりの心理学講座/自己肯定感を高める方法がわかる」
セミナーズより
これらのセミナータイトルを見ると、何が学べて、セミナーが終わった後の自分を想像しやすいですね。
他にも、ターゲットをタイトルに書き、当てはまる人の参加を狙うのも効果があります。
「主婦が在宅ワークで月収30万円を目指すセミナー」
「男性こそ結婚相談所を活用すべき理由」
セミナーズより
⑤セミナーの集客方法を考える
セミナーへの集客方法には様々な方法があります。
既存顧客が対象のセミナーであれば、まず顧客リストを使います。
リストからペルソナに当てはまる人をピックアップし、メールや郵便、電話でセミナーの開催を知らせます。
新規見込み客が対象であれば、リスティング広告やSNS広告でプロモーションを打ったり、自社サイトのLPやSNSアカウントでの告知をしたりします。
初めてセミナーを開催するなら、セミナーのポータルサイトを利用するのもおすすめです。
日本最大級のビジネス系セミナーの情報サイト「セミナーズ」は、登録料と掲載料が無料のため、使いやすいと評判です。
有料セミナーの申し込みがあった時のみ手数料が発生するので、安心してセミナーを掲載できます。
⑥セミナー後のフォローアップ方法を決める
セミナーをした後も、参加者との良い関係を築くために、フォローアップが必要です。
セミナーで商品やサービスを購入してくれた人には、購入後のフォローアップを行います。また、購入にまで至らなかった人には、購入を促すフォローアップをするというように、参加者によって内容を変えましょう。
- お礼メールを送る
- お礼の電話をする
- セミナー参加者用のステップメールを送る
- セミナー後に個別相談会・懇親会を行う
個別相談会や懇親会はセミナー直後に行うため、参加者の意識が最も高く、フォローアップがしやすいです。
また、実際に会って話をすることで、参加者との関係性も築けますね。
成功するセミナーを企画するための3つのポイント

セミナーは参加者がたくさん集まることが成功ではなく、目的を達成することができれば成功となります。
- PDCAサイクルを回す
- まずは小さく試してみる
- セミナーの企画書を作成する
そのためにはどうすれば良いのかを、以上の3つのポイントにして説明します。
①PDCAサイクルを回す
PDCAサイクルとは、「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Action(改善)」を循環させて、より良いビジネスを行うことです。
セミナーを企画する際も、前回の評価と改善をもとに計画し、実施することが大切です。
PDCAサイクルを繰り返し回すことで、セミナーの参加者数が安定的に増え、成果も増えていくでしょう。
②まずは小さく試してみる
PDCAサイクルを回すためにも、セミナーをまず開催しなくてはなりません。
初めてのセミナーは不安が付きまとうことでしょう。
自社にノウハウもなく、参加者がちゃんと集まるのか、最終的な目標が達成できるのか心配です。
そこで、規模を小さくしてセミナーを開催してみます。
もちろん、通常通りに仮説を立て、企画し、開催するのですが、規模が小さい分リスクも少なくなります。
試しにセミナーを開催してみて、参加者の反応や目標の達成度を検証し、次回のセミナーに活かしましょう。
③セミナーの企画書を作成する
セミナーの企画は複数人で行うため、認識のずれがあると、準備をスムーズに行うことが難しくなります。準備に不備があると、セミナーは満足度が低くなりがちです。
定期的にセミナーを開催していると、企画書がなくても開催できるかもしれません。
しかし、同じ目標を共有していても、人によって考えていることは異なっていたりもします。
企画書を作成し、文字化することで、情報の共有が容易になり、認識のずれがなくなります。
また、企画書が残っていると、次回以降のセミナー開催にも役立ちますので、毎回作成しておきましょう。
セミナーの成功は、企画時のゴール設定が重要
この記事では、セミナーの種類や目的、実際に企画する際の流れやポイントを解説しました。
セミナーは主催者、参加者ともに多くの人が関わります。人が多く関われば関わるほど、マネージメントが難しくなるため、企画段階から方向性やゴールを明確にし、それに沿ってセミナーを作り上げましょう。
これからセミナーを企画しようという人は、参考にしてください。
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