
「マーケティングを実践したいけど、何から始めればいいの?」
「会社の売上をもっとアップさせたい…」
マーケティングを実践したいけど、どこから進めたら良いのか分からない経営者の方は多いのではないでしょうか。
マーケティングにおいて、ABC理論の構造を理解することは大切です。ABC理論を理解すると、顧客が何を求めているのかが明確になり、売上アップにつながります。
今回は、ABC理論の概要についてご紹介します。ABC理論をマーケティングに取り入れることで、売上をアップに繋げていきましょう。
ABC理論とは

ABC理論とは、臨床心理学者が提唱した心理学に関する用語です。今回は心理学とマーケティングでのそれぞれのABC理論の考え方をご紹介します。心理学でのABC理論の考え方の基礎を理解したうえで、マーケティングへの使用方法を学んでいきましょう。
心理学面でのABC理論とは
ABC理論とは、ある出来事に対してその出来事への受け止め方(自分の信念)次第で、その後の感情が変わることを言います。出来事への受け止め方を変える努力をすることで、その後の感情をより望ましい方向へ持っていけるでしょう。
ABC理論は1955年にアメリカの臨床心理学者、アルバート・エリスが生み出しました。下記の3つの単語の頭文字をとって名づけられています。
A=Activating event(出来事) B=Belief(出来事への受け止め方) C=Consequence(結果) |
同じ出来事(A)が起きたとしても、出来事に対する受け取り方(B)によって、結果の感情(C)が変わります。同じ出来事を体験しても、その出来事をどのようににとらえるかは人によって異なるでしょう。
心理学のABC理論の具体例
ABC理論を理解するために、日常的な事例をあげて考えてみましょう。
例えば「仕事で重大なミスをして取引先に迷惑をかけた」という出来事をABC理論にあてはめて考えます。
下記は出来事に対して、その出来事をネガティブまたはポジティブに受け取るかの違いを表したものです。
○ネガティブに考える A 出来事 仕事でミスをして取引先に迷惑をかけた B 信念 自分はなぜこんなミスをしたんだ C 結果 ミスを引きずり続ける |
○ポジティブに考える A 出来事 仕事でミスをして取引先に迷惑をかけた B 信念 ミスを次に生かそう C 結果 ミスをバネに仕事に身が入る気持ちになる |
同じ出来事でも、物事の捉え方によってその後の感情の結果が変わっていることが分かります。出来事に対して、自分にとってプラスに考えることができれば、その後の感情や行動も良い方向へ変わっていくでしょう。
マーケティングでのABC理論の考え方
マーケティングでABC理論の考え方を提唱したのがブライアン・トレーシーです。ブライアン・トレーシーは、アメリカの自己開発と販売心理学を基礎とした理念を提唱しています。
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マーケティングでのABC理論では、ABCをそれぞれ以下のように置き換えましょう。
A 購入前のお客様(考えること:どんな人で何を求めているのか) B あなたの商品・サービス(考えること:それをどうやってAをCに変えるか) C 購入後のお客様の状態(考えること:購入後のお客様がどんなベネフィットを得られるか、どんな未来になるか(感情的価値を得られるか)=買ったらどんな良いことがあるのか) |
マーケティングでABC理論を活用するときは、上記のABCに当てはめて対象について考えていきましょう。購入前のお客様(A)が、あなたの商品・サービス(B)を使い、購入後のお客様にどんな良いことがあるのか(C)ということを整理し言語化していきます。
どんな人が何を求めているのか(A)を明確にして、どんなサービスを提供するか(B)を考えたとしても、お客さんがどんなベネフィットを得られるのか(C)が明確でなくてはなりません。
マーケティングのABC理論の具体例
具体例をあげて説明します。例えば、あなたがコーヒー飲料会社のマーケティング担当になったとしましょう。
コーヒーの売上を上げるには、ABC理論をどのように使えるでしょうか。例えば、実際のコーヒー飲料会社をモデルにして考えたフレームワークは以下のようになります。
A 購入前のお客様 (どんな人で何を求めているのか) → 毎朝早起きをして、寝ぼけながら仕事場に行くサラリーマン B あなたの商品、サービス (お客様に提供できる信念(それをどうやってAをCに変えるか) → 眠気をとり、集中力をあげるようなコーヒーを提供する C 購入後のお客様の状態 (購入後のお客様がどんなベネフィットを得られるか、どんな未来になるか(感情的価値を得られるか)=買ったらどんな良いことがあるのか) → 眠気をふきとばし、仕事に集中して早く仕事を終わらすことができる |
このようにしっかりと、ABCそれぞれの項目を言語化できることが大切です。あなたのビジネスについてもABC理論でぜひ考えてみてください。
マーケティングでABC理論を活用する際の大切なこと

マーケティングでは、ABC理論をただ理解するだけでなく、実際に活用していかなければ意味がありません。ABC理論を活用するうえで大切なことは以下の2つです。
・A→C→Bの順番で考えること
・感情的価値の言語化を行うこと
A→C→Bの順番で考えること
マーケティングにABC理論を活用するうえで大切なことは、A→C→Bの順に考えることです。
まず、A(購入前のお客様)の部分で、どんな人が何を求めているのかを考えましょう。想定される顧客層、何を求めどのようなニーズがあるのかを考えます。
次に、C(購入後のお客様の状況)です。それを購入した後のお客様は、それを利用することで、どのような利益を得ることができるのかを考えましょう。
そして、最後にB(あなたの商品・サービス)です。購入前のお客様が購入後に良い気持ち、幸せになるためにどのような商品・サービスを提供できるのかということを考えます。
感情的価値の言語化を行う
マーケティングにABC理論を活用するうえで大切なことは、感情的価値の言語化を行うことです。
どんな幸せな気持ちになるのか、どのような利益を得られるのかという購入後のお客様について考えることは重要です。感情を生み出す価値の言語化をしっかりと行いましょう。
また、購入後のお客様の状態をしっかりと言語化できるようになってから、商品やサービスの内容を考えることが大切です。
まとめ
今回ご紹介した大事なポイントをまとめます。
マーケティングにおけるABC理論は下記を元に考えましょう。
- A 購入前のお客さま
- B あなたの商品・サービス
- C 購入後のお客さまの状態
また、ABC理論を考えるにあたって以下の2つが大切です。
- A→C→Bの順番で考える
- 感情的価値の言語化を行う
今回はマーケティングの基礎となるABC理論についてご紹介しました。
ABC理論では、購入後のお客さまの感情的価値を言語化し、どんなサービスを提供できるかを考えましょう。ぜひABC理論をマーケティングに活用して、会社の売上アップにつなげてください。
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