【マーケティングの巨匠】ドン・シュルツとは?実績や理論を紹介

最終更新日: 2022/04/14 公開日: 2022/04/07

「ドン・シュルツがどのような理論を残したのか知りたい!」

「ドン・シュルツについて知ってマーケティングに必要な知識を得たい!」


ドン・シュルツは、統合マーケティングという理論を研究し、偉大な功績を残した人物。

フィリップ・コトラー、デービッド・アーカーと並び、世界のマーケティング巨匠の一人として知られています。

ドン・シュルツを学ぶべき理由や、実績や沿革、またドン・シュルツを知るためのおすすめ本や名言についてご紹介しましょう。

また、「統合マーケティング」の理論もかみ砕いて説明します。

この記事を読めば、

  • ドン・シュルツの沿革や具体的な実績
  • ドン・シュルツが生み出した統合マーケティングの考え方
  • ドン・シュルツをよく知るためのおすすめ書籍
  • ドン・シュルツの仕事やマーケティングに対する考え方

を理解できます。

ドン・シュルツとは?

ドン・シュルツは、IMC(Integrated Marketing Communication)の父と呼ばれ、世界中に名の知られている人物で、「統合マーケティング」という概念を生み出しました。

フィリップ・コトラー、デービッド・アーカーと並び、ドン・シュルツはマーケティングの巨匠とも言われています。

ドン・シュルツを学ぶメリット

ドン・シュルツを学ぶメリットは以下の通りです。

  • 統合マーケティングの考え方が分かる
  • マーケティングをおこなうにあたり本質を求める重要性が分かる
  • 新しいことに果敢に取り組むことの大切さが分かる

ドン・シュルツの実績や沿革

ドン・シュルツは、企業で10年以上働いた後大学に入り直し、そして学問の道に進みました。

さまざまな分野で精力的に行動し、世界中の国や地域で活躍したことで知られています。

ドン・シュルツの実績や沿革を見ていきましょう。(※1)

ドン・シュルツの実績

ドン・シュルツは、統合マーケティングの理論の研究のみならず、セミナー講師や経営者、執筆家など多方面で活躍しました。

多くの実績を残したドン・シュルツの実績は以下の通りです。

  • 統合マーケティング(Integrated Marketing Communication)と呼ばれる理論を提唱した
  • 単独や共同での著書は、18冊にのぼる
  • 広告・マーケティング等のセミナーを世界各地でおこなう(ヨーロッパ、南アメリカ、北米、オーストラリア他)
  • 株式会社アゴラの社長
  • オーストラリアのクイーンズランド工科大学の客員教授
  • ベッドフォードシャー州のクランフィールド経営大学院の客員教授
  • 中国の清華大学の客員教授
  • ノースタンウエスタン大学大学院メディカル・スクール統合型マーケティングコミュニケーションコースの名誉教授
  • セールスアンドマーケティング・マネジメント」誌で世界のセールスマーケティング部門で最も影響力のある80人の中の一人に選ばれた

ドン・シュルツの沿革

  • オクラホマ大学でマーケティング・ジャーナリズムの学位を得る
  • 貿易雑誌を出版する企業のセールスライターとして勤務
  • 1965年 トレイシー=ロック広告会社に勤務 支部長として10年間会社に勤める
  • 1974年 トレイシー=ロック広告会社の上級副社長を辞職
  • 1975年 ミシガン州立大学の広告学科で修士号を取得
  • 1977年 同大学のマスメディア学科で博士号を取得した
  • 1977年 ノースウエスタン大学に就職

キャリアを変更した理由

ドン・シュルツは、出版社のセールスライターとして働いた後、広告会社に就職し、支部長を経て上級副社長となりました。

広告業界で十分なキャリアを築いた後に、なぜ教壇に立つ道を選んだのでしょうか。

ドン・シュルツは、長年広告業界で働いた後に、教職の道に進んだことについて二つの理由があると述べています。

①反復的なものになる可能性に気づいたから

広告ビジネスでは関係者の多くがその広告がおもしろいと感じるので、反復的なものになる可能性があることに気が付きました。少なくとも経営者はそう考えがちです。

つまり、毎年同じことを繰り返すのです。コマーシャルをつくり、コマーシャルを提供し、次の年にはまた最初から繰り返します。

そして、しばらくそうやってから、考え始めるのです。「そうだな、これよりさらにおもしろいものがあるはずだ」と。

マーケティングをつくった人々 P192より引用
②広告がよいものであるという理由を知りたかったから

別の要因としては私は垂直的な昇進システムの中にいたため、最後には上級副社長となりました。

それは実際には、支社の経営を任され、実際の広告の仕事にはあまり携われないことを意味していました。

最終的にはいつもクライアントに対してもっとお金を使って広告をつくらなければならないと話し、そしてクライアントは私に尋ね続けました。「なぜですか」と。私は「そうしなければならないから」と言ったものです。

その頃その理由は分からなかったし、ほとんどの代理店の社員にとってはいまもそうに違いないでしょう。

私たちのやってきた広告は、いつもよりよいものを目指すのです。それで私は考えました。「そうだ、学校に戻って、その理由を理解できるか見てみよう。」と。

マーケティングをつくった人々 P192より引用

多様なキャリアが統合マーケティングの誕生につながった

ドン・シュルツには、広告関係の企業で、実務とマネジメントを務めた経験がありました。

その後大学でマーケティングの本質を学び、教職の道に進んで研究に没頭することとなります。

今まで働いてきた中でのーケティングへの疑問を感じ、もう一度深く学ぶことを決心し、実際に行動に移しました。

マーケティングの本質を学びたいというあくなき探求心がやがて、統合マーケティングの誕生にもつながったと言えるでしょう。

複合的な経験が集まって、誕生した「統合マーケティング」は、ドン・シュルツの生き方を表しているとも言えます。

統合マーケティングとは?

統合マーケティングコミュニケーション(Integrated Marketing Communication)は、IMCと略称で使用されることが多いです。

統合マーケティングとは、媒体や販売促進活動の種類が異なっても、一貫したメッセージや価値観を伝えるべきであるという意味。

さまざまなメディアでの広告で伝えたいことにばらつきがでないよう統合させるのが効果的だという考え方です。

広告を出したいと思ったときに、使う媒体の選択肢は多くあるでしょう。

どのメディアを使っても同じ価値観のメッセージが伝えられるよう一貫したものであることが望ましいです。

4Pより4Cを重視

ドン・シュルツは、統合マーケティングは4Pでなく4Cの考え方こそ大事にすべきであると説きます。

4P分析とはPで始まる4つの単語を意識してマーケティングをおこなうこと。

4Pは、企業側がどのような製品をどのような価格や場所で売るかといった、企業側が主体となったものです。

4P分析
  • Product…製品
  • Price…価格
  • Place…場所
  • Promotion…広告
  • 4C分析はCで始まる4つの単語を元にマーケティング戦略を練ること。

    4C分析は、顧客が商品に関してどのように感じるかに焦点をあてて考えています。

    4C分析
  • Customer Value…顧客が感じる価値
  • Convenience…利便性
  • Customer Cost…顧客の負担
  • Communication…コミュニケーション
  • 統合マーケティングでは、4Cの考え方を大事にしています。

    より消費者目線に立って、マーケティングを考えることの重要さを説きました。

    下記の記事に4P分析と、4C分析の詳しい説明がのっていますので、気になる方はあわせてご覧ください。

    ドン・シュルツについて分かる書籍

    ドン・シュルツが、出版した書籍は、単独や共同著者との出版を含めると18冊にのぼりました。

    その中で日本語に翻訳されているものはごく限られています。

    日本語に翻訳されている書籍の中で、ドン・シュルツのマーケティング理論や、本人の考え方が分かる書籍を2冊ご紹介しましょう。

    • ドン・シュルツが開発した統合マーケティングの考え方を知りたい人:ドン・シュルツの統合マーケティング
    • ドン・シュルツ本人の口から語られる人物を知りたい人:マーケティングをつくった人々

    ドン・シュルツの統合マーケティング

    ドン・シュルツと言えば、「統合マーケティング」と言われるように、この書籍は研究の集大成と言ってもよいでしょう。

    ドン・シュルツの統合マーケティングの考え方は、複雑なため理解するのに時間がかかるかもしれません。

    理解するには、統合マーケティングの考えを生み出した、本人の著書から学ぶのが一番早いです。

    ドン・シュルツの統合マーケティングは以下の方におすすめします。

    ドン・シュルツの統合マーケティングは以下の方におすすめします。

    • 統合マーケティングを一から知りたい人
    • 統合マーケティングを企業内で取り入れたい人
    • ドン・シュルツの考え方や思想を知りたい人

    マーケティングをつくった人々

    マーケティングをつくった偉大な人々10人をインタビューした本。

    ドン・シュルツがマーケティングで特に興味を示したものや、統合マーケティングの研究に至った経緯が本人の口から語られています。

    ドン・シュルツ本人の仕事に対する考え方も参考になるでしょう。

    また、ドン・シュルツの他、フィリップコトラーや、デービット・アーカーなど著名な人々の考え方を学べるので大変おすすめです。

    マーケティングをつくった人々は以下の方におすすめします。

    • マーケティングについての考え方を知りたい人
    • さまざまな著名な人々の考えを知りたい人
    • 本人が歩んできたキャリア選択の考えや経緯を知りたい人
    • 統合マーケティングの本が出版された経緯を知りたい人

    ドン・シュルツの考え方が分かる名言

    精力的に活動し、多くの実績を残したドン・シュルツの思想を知りたい方は多いのではないでしょうか。

    ドン・シュルツの以下の事項について、本人の考え方が分かるものをご紹介しましょう。

    • 仕事で誇れるもの
    • 人生の決定的瞬間
    • 自身が行っている活動について

    仕事で一番誇れるものは何ですか?という質問に対して

    「ある分野の方向に影響力を持ち、新しいコンセプトとアプローチを展開させることのできる能力を私が持っていることです。」

    マーケティングをつくった人々 P216より引用

    人生で決定的な瞬間であると思えるものはありましたか?という質問に対して

    「何年も前に私が学部生のころ、代理店ビジネスをやっていた先生がいました。彼は過去に学校に戻り、博士号を取ろうと決心した時期がありました。彼は教え始め、学際的なプログラムを立ち上げました。私はそこで学んだのです。主専攻がマーケティングで、副専攻がジャーナリズム、実際に勉強したのは広告が中心でした。彼は革新的な人で、リーダー格の人でした。私は彼のやっていることすべてに興味を抱いたんです。卒業後も連絡を取り続けていました。彼は私を学校に呼び戻し、大学院の学位を取らせようとしてくれました。そのことは、ある程度私に影響を与えていると思います。」

    マーケティングをつくった人々 P216より引用

    仕事をはじめたころと同じようにおもしろいと思っていますかという質問に対して

    「私がやっていること見れば、それは起業家の精神を表していると思います。

    私はいろいろなところへ行きますが、私がしている大部分のこと、私が興味を持っていることは、どういうわけか相互につながっています。おそらくそれが統合への私のアプローチなのでしょう。」

    マーケティングをつくった人々 P216より引用

    まとめ

    ドン・シュルツは、長年企業で働き、大学でマーケティングを学んだ後、大学やセミナーで教職をとりました。

    さまざまな国や地域にいき、また会社経営をおこなったというバイタリティや、探求心には学ぶべきことが多いでしょう。

    ドン・シュルツの大事な点をまとめますのでご覧ください。

    • ドン・シュルツは、マーケティングの巨匠の一人である。
    • 統合マーケティングを開発した。
    • 15年間企業で働いた後、大学で、マーケティングを学び、その後教授として活躍した。
    • 企業経営、大学教授、セミナー講師、書籍家など、さまざまな分野で精力的に活動した。

    ドン・シュルツを知っていただき、さらにマーケティングを学ぶ一歩としていただけたら幸いです。

    (※1)出典・参考:マーケティングをつくった人々(著者:ローラ・メーザー ルエラ・マイルズ 監訳:木村達也)

    最終更新日: 2022/04/14 公開日: 2022/04/07
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