リテンションマーケティングとは?メリットや事例・施策を紹介

最終更新日: 2021/12/17 公開日: 2021/12/30

「リテンションマーケティング」を知っていますか?

既存の顧客にアプローチするマーケティング施策を指します。新規顧客の獲得も大切ですが、既存の顧客へのアプローチは売上を支える重要な存在なのです。

本記事では、重要性や事例、メリットや活用方法をわかりやすく解説します。事業の成功のために、経営者の方ならぜひ知っておきたい内容です。

リテンションマーケティングとは

具体的にはどんな施策なのでしょうか?意味や似た用語との違い、注目されている背景を解説します。

リテンションマーケティングって?主な目的

「リテンション」は英語で「retention」、意味は「保持・維持」です。リテンションマーケティングはマーケティング用語で、自社の既存顧客との関係を良好に保ち、維持させるための活動を指しています。

主な目的は、商品やサービスの利用、購入のリピート率を高めて売上を安定・事業を発展させること。そのため、リテンションマーケティングでは顧客一人ひとりの満足度を高める活動を軸におこないます。

現在のビジネスにおいて、事業の発展には欠かせない活動だと注目されているのです。

リテンションマーケティングとカスタマーサクセスとの違い

ここで「カスタマーサクセスとは何が違うの?」と疑問に感じた方もいらっしゃるかもしれませんね。購入・契約後に満足度を高める活動といった面では同じですが、役割に違いがあります。

それぞれの役割をまとめると、以下の通りです。

  • リテンションマーケティング:顧客の関係を維持すること
  • カスタマーサクセス:顧客が求める真のゴールや成功を捉えてリードすること

つまりリテンションマーケティングは「顧客が離れないように維持する活動」が中心。一方、カスタマーサクセスはその先の「顧客が望んでいるゴールや成功まで導く」がメインなのです。

この機会に役割の違いを知っておきましょう。

なぜ既存顧客が大切?リテンションマーケティングの重要性

なぜ重要視されているのでしょうか?具体的な背景を見ていきましょう。

新規顧客の獲得のためのコストは既存顧客の5倍かかる

新規顧客の獲得には、既存顧客よりも5倍のコストがかかるという法則があります。(1:5の法則)利益を高めるには、いかにコストパフォーマンスを良くするか?は重要な課題。

そのため新規顧客に多くアプローチするよりも、既存顧客に対して売上を高める施策を充実させるほうが効率的だと考えられるのです。

売上の約20%は優良顧客により生み出されている

マーケティングの場面でも登場する経験則の「パレートの法則」(2:8の法則)から、売上の約20%は優良顧客が占めていると考えられています。

優良顧客とは、高い頻度で商品を購入したり高単価商品を購入したりする顧客です。優良顧客の多くは、自社の商品を信頼し、気に入ってくれている既存顧客(ファン)と考えられます。

つまり売上を支えている重要な存在のため、既存顧客のフォローやアプローチはかかせないといえるのです。

顧客によるSNSの発信が重要になっている

現在はインターネット環境が発達し、SNSからの情報収集は当たり前。商品を購入する前に、商品を利用した顧客のリアルな口コミや情報を参考にする方が多いのです。

よって、事業の発展や売上の拡大には既存顧客の評価が重要だといえます。

リテンションマーケティングの4つのメリット

先述した通り、既存顧客への活動はビジネスの成功には必要不可欠です。取り入れる具体的なメリットを5つにまとめました。

1.商品購入・利用のリピート率が上がる

顧客が商品を再度利用する確率が上がることです。

商品を購入した後の顧客フォローを充実させることで、商品を上手く使いこなすことができたり、顧客から信頼を得られたりするなどのメリットが考えられます。

また、活動によっては以前商品を購入したけど使っていない・辞めてしまった顧客(休眠顧客)に働きかけることにもなるのです。

すると関心や満足度が高まり「また利用したい」「もう一度使ってみようかな」と感じてもらえることになり、リピート率が上がります。

2.LTV(顧客生涯価値)が高まり、事業の安定に繋がる

LTV(顧客生涯価値)が高まり、利益の拡大が期待できることです。

LTVとは顧客の一生涯、つまり「自社と契約や取引している期間」に顧客から得られる利益を指した指標です。「LTVが高まる=顧客が商品や企業に満足し、何度もリピート購入している」と言えます。

また、

  • 高単価商品の購入(アップセル)や自社の別の商品の購入(クロスセル)へ結びつく
  • 紹介や高評価に繋がるなどで、新規顧客が増える

なども予測でき、利益の拡大が期待できるのです。

LTVが高まれば必然的に利益も高まるため、ビジネスとして安定するでしょう。

3.コストパフォーマンスが良い

コストパフォーマンスが良く、効果的な施策が可能です。

先述した「1:5の法則」や「パレートの法則」から、売上拡大のための新規顧客への活動は、より戦略的におこなう必要があります。

その反面、コストや成約のハードルが低いのがリテンションマーケティング。利益拡大の活動として効率が良いのです。

4.新たな商品やサービスの開発に活かせる

新商品やサービスの開発に活かせることです。

顧客の満足度を高めるには、顧客のリアルな声や動向を探る活動をします。その過程で「もっとこんな取り組みやサービスがあったらいいのでは?」など新たなアイデアや視点が得られることもあるでしょう。

結果として新商品やサービスの開発や既存事業の改善などに繋がり、顧客に寄り添った事業を創ることに繋がるのです。

リテンションマーケティングの事例

ここまで読み「具体的にはどんな活動をすればいいの?」と思う方もいるのではないでしょうか。

そこで以下では、事例を一部紹介します。ぜひ、自分の事業に取り入れられることを考えてみましょう。

定期的なメールマガジンやDMの配信

顧客へ定期的なアプローチの一つに、メールマガジンやDMの配信があります。身の回りでよくおこなわれている手法のため、イメージしやすい活動でしょう。

例えばクーポンの発行やセールのお知らせ、顧客にとってのお役立ち情報などを発信して、興味や企業への理解、購入などに繋げることが期待できます。

「顧客が求めている情報は何か?」を考えて発信することが重要です。

アプリの活用

スマートフォンで使用できる、店舗のアプリを作ることも顧客への定期的なアプローチになります。

例えばクーポンの発行や予約機能、ポイントやスタンプの付与などができるでしょう。プッシュ通知などで、定期的にセールやお店情報のアピールも可能です。

またアプリの利用状況を分析すれば、顧客の動向が分かります。活動の改善はもちろん、アプリをしばらく起動していない顧客に再利用を促す「リテンション広告」の配信なども可能です。

SNSでの情報発信

商品や企業の活動の様子、顧客が興味を持つトピックなどをSNSで発信することもリテンション活動にあたります。

現在はTwitterやInstagramなどのSNSが発達しており、顧客はSNSでさまざまな情報収集している傾向にあります。そのため自社の顧客が利用していそうなSNSを分析し、企業アカウントを作って情報発信するのは効果的です。

顧客が興味を持つ発信だと拡散されやすく、企業の宣伝や商品の購入はもちろん集客にも繋がります。

カスタマーサクセスの実施

カスタマーサクセスは顧客の真のゴールや目的までリードする活動のため、自然と顧客満足度が高まることが期待できます。

その結果、企業への信頼感からリピート利用やファンの獲得などリテンションに繋がるのです。

リテンションマーケティングの施策ポイント

効果的な活動には重要なポイントがあります。どんなポイントが必要なのか見ていきましょう。

顧客情報を分析し、セグメントする

顧客のニーズにピッタリの活動をおこなうため、まずは顧客データを分析し、顧客を区切ることが大切です。

例えば、以下のような顧客データの分析があります。

  • 商談など営業時の反応
  • メールマガジンや会員サイト、資料請求の登録状況
  • 商品の購入頻度や来店頻度
  • アプリの利用状況
  • WEBサイトのアクセスや閲覧履歴

こうした顧客情報を分析することで、顧客のニーズや興味関心のレベルを探れるため、マーケティングの施策に活かせます。

顧客の分析方法の一つに「RFM分析」があります。「RFM」とは以下の頭文字です。

Recency:最新の購入日
Frequency:購入ペース
Monetary:購入金額

この3つの数値が高いと優良顧客、低いと休眠顧客などと予測できます。

あわせて、顧客データから顧客を区切ること(セグメント)もポイントです。

分析結果を元に顧客を区切り、各顧客にマッチしたリテンション施策を考えましょう。

顧客管理ツールを導入

効率の良いリテンション活動のため、CRMツールやMAなど顧客情報を管理するツールを検討しましょう。

CRMは「顧客関係管理」を指します。CRMツールとは「顧客と良い関係を築くために必要な顧客情報を、効率よく管理するためツール」です。

MAはマーケティングオートメーションの略語で「見込み客に対してアプローチするための自動化ツール」を指します。
見込み客リストの管理やメールマガジン・ステップメールの配信、WEBサイトのアクセス解析などが一括でできるイメージです。

こうしたツールを取り入れると、効率的・効果的にリテンション活動ができます。

さまざまなツールが存在しますので、事業に合ったツールを検討してみましょう。

指標を参考に定期的に振り返り改善する

施策後は、社内で結果の振り返りと改善が大切です。

リテンションの指標には「既存顧客維持率」(リテンションレート)があります。「期間中、どのくらいで既存顧客が維持したのか?」を表す数値です。

以下の数式で求められます。

既存顧客維持率(%)=継続顧客数÷新規顧客数×100

数値を見ることで「施策の効果はどうだったのか?」が客観的にわかりやすくなるのです。

リテンションレートだけでなく、業界によってさまざまな指標があります。

こうした数値をふまえて施策を都度改善し、より効果的な活動に繋げましょう。

まとめ

「リテンションマーケティング」とは、既存顧客にアプローチして顧客の維持率を高めるマーケティング施策です。事業を安定させるには、既存顧客が自社のサービスを使い続けてくれるか?は重要な要素。

今回の内容を参考に、既存顧客へ定期的にアプローチをして満足度を高め、顧客に長く愛される企業になりましょう!

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最終更新日: 2021/12/17 公開日: 2021/12/30
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