
- 「売り上げが下がっている...」
- 「数々のリサーチ法があるけど、結局これであっているか分からない...」
- 「リサーチしたいけど、その前にどんな視点で行えばいい?」
このようにお悩みの方はいませんか?
まず重要なのが、「顧客を知ること」です。これを怠ってしまっては適切なリサーチができない上に、時間とコストだけが増えてしまいます。
今回の記事では、マーケティングのリサーチをする前にやるべきこと、そして何を視点においてリサーチ法を選定すればいいのかを2つのポイントに絞って徹底解説します。
リサーチとは?

リサーチとは、マーケティング活動において課題が出てきたとき、データを元に目的を達成するため分析や収集を行うことをさします。
顧客へのアンケート、売り上げの分析、店舗の観察、競合の商品分析、インターネット検索のランキング等、これら全てリサーチに含まれます。
目的は多数ありますが今が最適なのか、もっと最適なルートはないのか、また課題を抽出し更なる事業発展させるために行っていきます。
パネル調査とアドホック調査
リサーチを行う際にさまざまな調査方法がありますが2つご紹介します。
- パネル調査:同じ内容について継続的に同じ人・店舗にリサーチする方法
- (特徴)顧客動向や販売推移、生活者の接触変化を時系列で状況把握できる
- アドホック調査:1つの目的に対して1回限りのリサーチをする方法
- (特徴)聴取する内容や対象を自由に決めることができる
こちらの2つの調査方法があります。
要は、継続的か?または、一回限りか?の違いになります。
・商品カテゴリーでのここ最近の5年間の市場推移と各社のシェア率を調べたい。
・顧客がどのようなメディアを通してサイトを訪問しているのか顧客接点の変化を知りたい。
・自社商品の購入者が過去に何を購入したか、次は何を購入しそうか知りたい。
・開発中の商品について見込み客の声を集めブラッシュアップしたい。
・サービスレベル、顧客満足度を客観的に評価してみたい。
・顧客からの自社製品の不満を洗い出しサービスを改善したい。
それぞれの調査は、上記のような場面で活用していきます。
なぜリサーチするのか?
そもそも、なぜリサーチを行うのでしょうか?
結論、事業の成功確率を高めるためです。
ここからは、もう少し詳しく解説していきます。
1つ目は、「顧客が求めているもの」と「自社が提供できるもの」の重なりを可視化することが出来るためです。
これを可視化することができると、需要と供給の重なりを最大化させるための取り組みを明確化できます。
2つ目は、アプローチする相手を知る、情報を知るためです。
これは、事業成功率を高めるためには「相手を知る」ことは前提となるからです。
どのような情報を知れば、自社の商品を購入してもらえるようになるのか、製品の問題点なども含めて情報収集を行わなければいけません。
このような理由からリサーチをすることは重要といえます。
リサーチを始める前に

ここからは、リサーチをする前にしておくべきことを解説していきます。
仮説を立てる
まず1つ目は、「仮説を立てる」です。
昨今では、意思決定の迅速化が求められています。なるべく早く課題を設定して、情報収集を行い対策を打つことは重要ポイントです。
仮説を立て対策を行っていくということは、アクションするまでの実行スピードに雲泥の差があります。
今までのリサーチ結果、データを元に戦略を立て実行し、また改善していくことで新たな課題も見出せます。
このような、【仮説検証・対策→実行サイクル】を素早く繰り返すことで、市場変化に迅速なマーケティングを実行することができます!
必要な情報を特定する
2つ目は、「必要な情報を特定」するということです。
ポイントは、アウトプットの明確化です。ここに向かう!と決めてから動き出しましょう。
リサーチでは数々の情報を収集します。しかし、使えない情報を集めても意味がありません。
ゴールから逆算して必要な情報収集や分析を行うことでトレンドが過ぎ去ることもなくリサーチができます。
リサーチ課題が正しいか確認する
3つ目は、リサーチ課題が正しいか確認することです。
仮説を立てる際も、リサーチを実行する際もなにか「課題」が必ずあるかと思います。
例えば、「1日の売り上げを上げたい」と思ったときに、この時の課題が「購入客数の減少」「購入金額の減少」なのかによって、リサーチの仕方、解決法やアプローチ法が変わってきます。
リサーチを行う前に本当に課題が適切であるか確認を行いましょう。
マーケティングリサーチのポイント

マーケティングを行う上で実際リサーチを実行する際のポイントをご紹介します。
顧客の行動や意識を知る
まず1つ目のポイントは、顧客の行動や意識を知ることです。これは、市場変化も含め顧客を深くまで知るために行います。
①購買データから、買い物の実態を把握する
購買データを分析することで実態を把握できれば、需要予測や在庫等の調整にも役に立ちます。
また、競合の商品の売上推移なども比較することで強化すべきターゲットも更に見える化できます。
②位置情報を活用(エリアマーケティング)
スマートフォン普及に伴い、「基地局情報(キャリア各社の基地局が持つ位置情報)」や「端末現在地情報(GPS)」を活用して顧客行動を知ることができます。
これらを活用することで、
- 「いつの時間帯に?」
- 「どこの場所に?」
- 「どのくらいの顧客数がいたのか?」
を知ることで、実態把握はもちろん効果測定にも役に立ちます。
エリアマーケティングを活用することで、顧客に適した地域限定のクーポン、近隣オススメ情報などを配信することも可能になります。
①と②を活用することで、正確なデータを収集できますが、「なぜ買ったのか?」「どうしてこの行動をとったの?」という顧客意識や価値観がデータには含まれていません。
③インターネット調査
ここで、インターネット調査を取り入れましょう。
企業の製品やサービスによってもちろん変わってはきますが、低コスト・広範囲で情報収集できるという大きなメリットがあります。
購入顧客に一斉にアンケートメールを配信するなど、webでの調査を活用することで時間短縮にもなります。
5w3Hの視点をもつ
Why? | リサーチの目的 | なぜリサーチするのか? |
Who? | リサーチ対象の定義 | 誰を対象にリサーチする? |
What? | リサーチ内容 | 何をリサーチする? |
When? | リサーチの時間 | いつリサーチする? |
Where? | リサーチの場所 | どこでリサーチする? |
How? | リサーチ方法 | どうやってリサーチする? |
How many? | リサーチ対象数 | どのくらいの数にリサーチする? |
How much? | リサーチ予算 | どのくらいの予算をリサーチに投資できる? |
2つ目のポイントは、5W3Hで考えていくことです。
まずは目的(Why)、新規顧客を獲得したいのか?顧客ロイヤリティを高めたいのか?など課題に適した目的を設定しましょう。
目的が決まれば、誰(Who)に何(What)をリサーチするかを考えます。
例えば、女性に「化粧品の使用状況の把握」が目的であれば何歳から何歳?住居エリアは?等、具体的にする必要があります。
そして、リサーチ時期(when)が早すぎてしまいますと顧客がそもそも広告にまだ接していないなど可能性があります。(遅すぎる場合もアクションが遅れることもあります。)
そこから場所(Where)、どのエリアでリサーチするのか?、位置情報を活用したリサーチ法を取り入れるのか課題に合った場所が見える化できます。
最後に、このリサーチの方法(How)で課題解決できるのか?という視点で方法を選定します。
対象数(Hoy many)によって費用が変わるので必要な予算(Hoy much)を事前に見積もっていきましょう。
上記のような、2つポイントを取り入れてリサーチを行っていきますと、何かを明らかにしようとしたい時や、どのようなアクションを取ればいいのか明確化できます。
まとめ
リサーチを行う前に必ず必要なことは、仮説を立て必要な情報を特定します。これらを行うことで、ゴールから逆算ができ適切なリサーチ方法が選定できます。
現代では、オンライン・オフラインと多種多様な顧客接点があるなかで、「顧客をどれだけ深く知れるか」が重要ポイントとなります。
徹底的に顧客を知れば、適切なリサーチ法が明確になります。ポイントを取り入れ分析していきましょう!