クレドとミッションの違いとは?定義と活用事例について解説

最終更新日: 2021/12/09 公開日: 2021/11/05

企業が経営方針や価値観を発信する際、「クレド」「ミッション」といった言葉を耳にすることがあります。

しかし、次のような疑問を感じている人もいるのではないでしょうか。

  • クレドとミッションは何が違う?
  • クレドやミッションを掲げるとどんな効果がある?
  • クレドやミッションが功を奏した有名な事例は?

本記事では、クレドとミッションの違いや、具体的な活用事例を紹介しています。

自社の価値観を共有・発信したいと考えている経営者の方は、ぜひ参考にしてください。

クレドとは?

クレドはラテン語の「信じる」に由来する言葉です。
定義としては、次のように表すことができます。

全従業員が心がけるべき信条・行動指針

企業の経営方針を実現するために、全ての従業員が共有し、浸透させるべき信条といえるでしょう。

経営理念と比べて、従業員一人ひとりがどう行動し、何を実践するべきかが具体的に示されています。

経営者や管理職だけでなく、社員やパートタイム従業員も含めた全ての従業員が対象となるのがポイントです。

ミッションとは?

ミッションは「使命」「任務」を表す言葉です。
定義としては、次のように表すことができます。

企業が果たすべき使命や任務

社会の中で企業がどのような役割を果たし、何を実現するべき責務を負っているのかを示しています。

企業が向かっていくべき目標方向性を表す言葉として、よく用いられています。

定義
クレド全従業員が心がけるべき信条・行動指針
ミッション企業が果たすべき使命や任務
クレド・ミッションの違い

クレドは対象が「従業員」であるのに対して、ミッションは「企業」が主語になっている点が最も大きな違いといえるでしょう。

企業がクレドを掲げるメリット

次に、クレドを掲げるメリットについて確認していきます。

主なメリットとして、次の3点が挙げられます。

人材育成の方向性を共有できる

クレドは、企業に勤める全ての人材を対象としています

従業員である以上、意識しておくべき行動基準であり、あらゆる判断のベースとなるものです。

人材育成において何を基準に「良い・悪い」を判断するべきなのか、価値基準の根底としても位置づけられます。

また、従業員が取るべき行動や果たすべき役割を各自が認識する上でも効果的です。

経営方針を実現するために主体的に行動する人材を育てることにもつながります。

従業員のモラルが向上する

クレドを掲げることで、従業員は自分たちに求められる行動の判断基準を共有できるようになります

一つひとつの行動をマニュアルなどで規定されなくても「良い・悪い」を主体的に判断しやすくなるのです。

結果的に、状況に応じた最適な判断を下せるようになり、モラルに欠けた行動を抑制することにつながります。

こうした効果は、従業員のコンプライアンスに対する意識を向上させることにも役立つでしょう。

従業員のモチベーションアップにつながる

クレドを掲げる企業においては、従業員が主体的に考え、行動できる余地が広がります。

それぞれの従業員はクレドを自分なりに理解・解釈し、自分が取るべき行動を自ら考えるからです。

クレドに則って行動した結果、顧客から感謝されたり、優れた成果を挙げたりできれば、自信にもつながるでしょう。

このように、クレドは従業員のモチベーションアップにも効果を発揮するのです。

企業がミッションを掲げるメリット

企業にとって、ミッションを掲げることはどのようなメリットをもたらすのでしょうか。

主な3つのメリットについて確認していきます。

企業が進むべき方向性や指針が明確化する

事業を続けていく中で、さまざまな課題に直面したり、事業プランやアイデアが生まれたりすることがあります。

企業として「自分たちは何を成し遂げるべきなのか」が明確になっていないと、その時々で異なる判断を下してしまいます。

また、慣れ親しんだ習慣や仕事の進め方に安住してしまい、組織が硬直化してしまう恐れもあるのです。

こうした事態を防ぐには、企業が目指すべき方向性を定め、「あるべき姿」を共有しておく必要があります。

ミッションを掲げることにより、企業が進むべき方向性や指針が明文化され、共有しやすくなるのです。

従業員エンゲージメントが向上する

企業がミッションを明確に掲げることで、従業員は「自分たちは何のために働いているのか」を把握しやすくなります。

会社が掲げている理想像や価値観が明確になれば、担当している仕事が何に役立っているのかが分かるからです。

ミッションに共感し、自分事として捉えることができれば、自社への愛着も深まっていくでしょう。

このように、ミッションを掲げることで従業員エンゲージメントが向上します。

企業の価値観にフィットする人材を採用しやすくなる

ミッションを明確に掲げている企業は、就職・転職希望者にとって「何を目指している企業なのか」が明確な会社として映ります。

企業の価値観や文化が伝わりやすくなり、「自分と価値観が合うかどうか」を判断した上で応募しやすくなるのです。

企業側としても、自社の価値観に共感してくれる人材が応募してくる可能性が高まるため、人材採用を円滑に進めやすくなります。

結果的に、企業の価値観にフィットする人材を採用しやすくなるというメリットがあるのです。

企業が掲げるクレドの事例

実際にクレドを掲げ、効果をあげている事例を紹介します。

クレドが経営に与える影響をイメージしやすくなるはずです。

ジョンソン・エンド・ジョンソン

クレドの先駆けともいわれる「Our Credo」で知られる企業です。

同社のクレドは下記の3項目で構成されています。

・第一の責任は顧客に
・第二の責任は全社員に
・第三の責任は地域社会に

目の前の利益や株主の意向を優先するのではなく、あくまでも顧客第一を徹底する姿勢が見て取れます。

この姿勢を貫くことで、結果的に社会にも貢献できるという信条が見て取れます。

1943年に考案されたクレドですが、現代におけるステークホルダーエンゲージメントに通じる、企業活動の本質を突いたクレドといえるでしょう。

ザ・リッツ・カールトン

ホテルをはじめ、リゾート施設の運営で知られるザ・リッツ・カールトン。
同社がクレドは、企業理念である「ゴールドスタンダード」の1つとして掲げられています。

・お客様への心のこもったおもてなし
・最高のパーソナル・サービスと施設を提供
・お客様が言葉にされない願望やニーズをも先読みしておこたえするサービスの心

お客様へ心からのご挨拶をすることや、お客様を名前でお呼びすることなど、全従業員が実践するべき行動が示されています。

従業員は必然的にお客様の様子を注意深く観察し、臨機応変に対応することになるでしょう。

■ 関連記事
≫ リッツカールトンのクレドとは?クレドの意味や事例をご紹介

企業が掲げるミッションの事例

ミッションを掲げた企業についても、具体的に2つの事例を紹介します。

皆さんもよくご存知の企業のはずですので、それぞれの企業がどのようなミッションを掲げているのか確認してみましょう。

株式会社ファーストリテイリング

ファストファッションブランド「ユニクロ」で知られるファーストリテイリングは、次のミッションを掲げています。

服を変え、常識を変え、世界を変えていく

実際、ライフウェアとして真っ先に思い浮かぶのがユニクロという人も多くなっています。

ユニクロの店舗は国内に留まらず、海外にもおよそ1,500店舗を構える世界的なブランドとなりました。

まさしく「世界を変えていく」ブランドとして、ミッションを着実に実行しつつある企業の好例といえるでしょう。

株式会社DeNA

日本を代表するIT企業として知られるDeNA。

そのミッションはシンプルですが、IT企業が果たすべき使命を端的に表しています。

一人ひとりに 想像を超えるDelightを

同社で働く従業員は「想像以上の喜び」を提供できるかどうかを価値基準として仕事に従事することになるでしょう。

目指すべき方向に迷いそうになったとき、何をなすべきなのかを思い出せてくれる鮮烈なミッションといえます。

まとめ

クレドとミッションの違いについて解説してきました。

ぜひご自身の会社でもミッションやクレドを掲げ、共有していくことを目指してください。

困難に直面したときは、常に立ち返るべき指針として事業運営の支えとなっていくはずです。

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最終更新日: 2021/12/09 公開日: 2021/11/05
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